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第七章~ヒメゴト~
ハプニング
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いつもの会議で今日の出来事を柚希に報告する。
「へ~、その女の人にどんな印象を持った?」
「細かい所は違うけど、去年までの俺を見ているようだった」
沙月の姉と言われた女の人の印象は昔の俺だった。
人と接点を持たず、一人の世界に没入する。
沙月の様なキャラからしたら苦手と思っても仕方ない。
「そうだね。私も聞いた限りだとそんな印象かな~」
柚希は俺を利用して悲劇のヒロインを演じていた。
だけど普通の兄妹はそんな事はしない。
沙月達姉妹は普通の姉妹だ。
このまま沙月に嫌われ続けるお姉さんは見たくないな。
「なぁ、どうすればいいと思う?」
柚希の計画とはいえ、俺は柚希のお蔭で今の俺が居る。
だから柚希なら何か良い案があるんじゃないかと思い質問したが
「別にどうもしなくていいんじゃない?」
と言われた。
「それはあの姉妹を見捨てろって事か?」
「っていうか、他人だよ? お兄ちゃんはどうして助けたいの?」
「柚希も言った通り、俺に似てるからだ!」
「なら分かるんじゃない? 他人からあれこれ言われるのは嫌なはずだよ。昔のお兄ちゃんみたいにね」
「それは……」
柚希の一言で言い返せなくなる。
図星だったからだ。
昔の俺は他人から色々言われるのが嫌だったから一人でいた。
「分かったでしょ? 今は私達に出来る事はないよ」
その言葉で締めくくり、会議は終了となった。
沙月姉妹の事は気になるが、今日は楓とデートの約束をしてある。
なるべく考えない様にしてターミナル駅で楓を待っていると
「だ~れだ?」
突然後ろから目を塞がれた。
背中に柔らかい感触を感じながら答える。
「楓だ!」
「せ~か~い♪」
と言って手を離し、正面に移動する。
キャンプ以来会っていなかったので久しぶりに楓の笑顔を見る。
相変わらずの眩しい笑顔にドキッとする。
「久しぶり、元気だったか?」
「うん! 友也君は大丈夫? バイトで無理してない?」
「全然大丈夫だよ。それより今日はどうしようか?」
デートの約束はしたが、何処に行くか等は決めていなかった。
「それなんだけど……友也君のバイト先に行きたいな」
「皆で何回も行ってる所だぞ?」
「いいの! 今は友也君が働いてる所なんだから気になるの!」
「まぁ楓が良いなら俺は構わないけど」
「じゃあ行こう!」
こうしてバイトが休みなのにバイト先に行く事になった。
バイト先に着いて店内に入ると先輩が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ、って佐藤君か」
「なんで残念がるんですか! 今日はお客で来ました」
「ありがとうございま……」
漸く楓の存在を認識したらしく、固まってしまった。
「この子はクラスメイトですよ?」
と、変な噂が立たない様に先手を打つ。
しかし楓は
「初めまして新島楓と言います。友也君とはお付き合いさせて貰ってました」
と爆弾を投下する。
楓の言葉を受けて、先輩は俺の腕を掴んで無理やりカウンターの中に引きずり込んだ。
「佐藤君ってあんなにカワイイ彼女いたの!」
「いえ、夏休み前に別れました」
「はぁ? でもそんな雰囲気じゃなかったぞ!」
「色々あるって事で勘弁してください」
「チッ!」
舌打ちされ、引き攣った営業スマイルで席に案内された。
そういえば先輩彼女できた事無いって言ってたっけ。
次のバイトの時が憂鬱だ。
「面白い人だったね」
と、爆弾を投下した本人が言ってくる。
「何であんな事言ったんだよ?」
「ここのバイトの子が友也君にちょっかい出さない様にかな」
ああ、楓の独占欲が発揮されてしまった。
やっぱり南以外の例外は居ないらしい。
そこまで考えて背中に冷たい汗が流れる。
今日って沙月は出勤だったっけ?
別にやましい事は一切無いが、二人を合わせたらマズイと本能が告げている。
そんな事を考えていたら
「ねぇ、なんかソワソワしてない?」
さすが楓と言うべきか、些細な変化も見逃さない。
俺は苦し紛れに
「バイト先にお客で来るってなんだか変な感じがして」
と言ったら
「そうだよね、自分だけサボってるみたいに感じちゃうよね。ごめん」
「いや、謝る必要はないよ、俺が慣れてないだけだから」
何とか誤魔化せた。
それからオススメを聞かれ、二人の注文が決まったのでボタンを押す。
ピンポーン♪
と音が鳴る。
バイトしてまだそんなに経っていないが、この音を聞くとつい反射的に何番テーブルか確認してしまう。
そして直ぐに注文を取りに店員がテーブルにやってくる。
「ご注文はお決まりでしょうか~」
やってきたのはいつも以上に笑顔な沙月だった。
俺はなるべく平静を装いながら注文を告げる。
「かしこまりました、少々お待ちください」
ペコリとお辞儀してカウンターの方に戻って行く。
しばらくして料理が運ばれてきて食べていると
「友也さ~ん、助けてください~」
と、呼んでもいないのに俺の所に駆け寄って来る。
恐る恐る楓を見ると、こちらもいつも以上に笑顔だった。
「友也さ~ん、助けてくださいよ~」
と言って俺から離れないので仕方なく理由を聞く。
「なんだよ、何を助けろって言うんだ?」
「また姉が来てるんですよ~」
そう言いながら沙月が指さした方向を見る。
そこには確かに沙月のお姉さんが居た。
しかし今は勤務中じゃないし、何より楓がいる。
俺が断ろうとした所で楓が
「助けてあげなよ、何か事情があるんでしょ?」
と言ってくる。
楓の方を見ると、すっごい笑顔だった。
「へ~、その女の人にどんな印象を持った?」
「細かい所は違うけど、去年までの俺を見ているようだった」
沙月の姉と言われた女の人の印象は昔の俺だった。
人と接点を持たず、一人の世界に没入する。
沙月の様なキャラからしたら苦手と思っても仕方ない。
「そうだね。私も聞いた限りだとそんな印象かな~」
柚希は俺を利用して悲劇のヒロインを演じていた。
だけど普通の兄妹はそんな事はしない。
沙月達姉妹は普通の姉妹だ。
このまま沙月に嫌われ続けるお姉さんは見たくないな。
「なぁ、どうすればいいと思う?」
柚希の計画とはいえ、俺は柚希のお蔭で今の俺が居る。
だから柚希なら何か良い案があるんじゃないかと思い質問したが
「別にどうもしなくていいんじゃない?」
と言われた。
「それはあの姉妹を見捨てろって事か?」
「っていうか、他人だよ? お兄ちゃんはどうして助けたいの?」
「柚希も言った通り、俺に似てるからだ!」
「なら分かるんじゃない? 他人からあれこれ言われるのは嫌なはずだよ。昔のお兄ちゃんみたいにね」
「それは……」
柚希の一言で言い返せなくなる。
図星だったからだ。
昔の俺は他人から色々言われるのが嫌だったから一人でいた。
「分かったでしょ? 今は私達に出来る事はないよ」
その言葉で締めくくり、会議は終了となった。
沙月姉妹の事は気になるが、今日は楓とデートの約束をしてある。
なるべく考えない様にしてターミナル駅で楓を待っていると
「だ~れだ?」
突然後ろから目を塞がれた。
背中に柔らかい感触を感じながら答える。
「楓だ!」
「せ~か~い♪」
と言って手を離し、正面に移動する。
キャンプ以来会っていなかったので久しぶりに楓の笑顔を見る。
相変わらずの眩しい笑顔にドキッとする。
「久しぶり、元気だったか?」
「うん! 友也君は大丈夫? バイトで無理してない?」
「全然大丈夫だよ。それより今日はどうしようか?」
デートの約束はしたが、何処に行くか等は決めていなかった。
「それなんだけど……友也君のバイト先に行きたいな」
「皆で何回も行ってる所だぞ?」
「いいの! 今は友也君が働いてる所なんだから気になるの!」
「まぁ楓が良いなら俺は構わないけど」
「じゃあ行こう!」
こうしてバイトが休みなのにバイト先に行く事になった。
バイト先に着いて店内に入ると先輩が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ、って佐藤君か」
「なんで残念がるんですか! 今日はお客で来ました」
「ありがとうございま……」
漸く楓の存在を認識したらしく、固まってしまった。
「この子はクラスメイトですよ?」
と、変な噂が立たない様に先手を打つ。
しかし楓は
「初めまして新島楓と言います。友也君とはお付き合いさせて貰ってました」
と爆弾を投下する。
楓の言葉を受けて、先輩は俺の腕を掴んで無理やりカウンターの中に引きずり込んだ。
「佐藤君ってあんなにカワイイ彼女いたの!」
「いえ、夏休み前に別れました」
「はぁ? でもそんな雰囲気じゃなかったぞ!」
「色々あるって事で勘弁してください」
「チッ!」
舌打ちされ、引き攣った営業スマイルで席に案内された。
そういえば先輩彼女できた事無いって言ってたっけ。
次のバイトの時が憂鬱だ。
「面白い人だったね」
と、爆弾を投下した本人が言ってくる。
「何であんな事言ったんだよ?」
「ここのバイトの子が友也君にちょっかい出さない様にかな」
ああ、楓の独占欲が発揮されてしまった。
やっぱり南以外の例外は居ないらしい。
そこまで考えて背中に冷たい汗が流れる。
今日って沙月は出勤だったっけ?
別にやましい事は一切無いが、二人を合わせたらマズイと本能が告げている。
そんな事を考えていたら
「ねぇ、なんかソワソワしてない?」
さすが楓と言うべきか、些細な変化も見逃さない。
俺は苦し紛れに
「バイト先にお客で来るってなんだか変な感じがして」
と言ったら
「そうだよね、自分だけサボってるみたいに感じちゃうよね。ごめん」
「いや、謝る必要はないよ、俺が慣れてないだけだから」
何とか誤魔化せた。
それからオススメを聞かれ、二人の注文が決まったのでボタンを押す。
ピンポーン♪
と音が鳴る。
バイトしてまだそんなに経っていないが、この音を聞くとつい反射的に何番テーブルか確認してしまう。
そして直ぐに注文を取りに店員がテーブルにやってくる。
「ご注文はお決まりでしょうか~」
やってきたのはいつも以上に笑顔な沙月だった。
俺はなるべく平静を装いながら注文を告げる。
「かしこまりました、少々お待ちください」
ペコリとお辞儀してカウンターの方に戻って行く。
しばらくして料理が運ばれてきて食べていると
「友也さ~ん、助けてください~」
と、呼んでもいないのに俺の所に駆け寄って来る。
恐る恐る楓を見ると、こちらもいつも以上に笑顔だった。
「友也さ~ん、助けてくださいよ~」
と言って俺から離れないので仕方なく理由を聞く。
「なんだよ、何を助けろって言うんだ?」
「また姉が来てるんですよ~」
そう言いながら沙月が指さした方向を見る。
そこには確かに沙月のお姉さんが居た。
しかし今は勤務中じゃないし、何より楓がいる。
俺が断ろうとした所で楓が
「助けてあげなよ、何か事情があるんでしょ?」
と言ってくる。
楓の方を見ると、すっごい笑顔だった。
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