時を止めるって聖女の能力にしてもチートすぎるんじゃないんでしょうか?

南 玲子

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エルドレッドとの戦闘

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アルフリードはエルドレッドの私室の脇にあるドレスルームを、最初に探し尽くした。そこには贅を尽くした豪華な宝石はあっても、探している銀の指輪は見つからなかった。
次に探す場所はあらかじめ考えてあった。

王家の宝物庫にあるかもしれない。エルドレッドなら考えそうなことだ。王からいただいた指輪を身につけることをしないのならば、宝物庫においておくのが一番安全だ。どんなに不要だと思っても無くす訳にはいかないからだ。

アルフリードは宝物庫へ向かおうとした、その途中で思いもよらない人物と遭遇した。

「兄さん。もしかしてこれをお探しかな?」

アルフリードと同じ金色の髪を持ち、青い眼をした青年が目の前に立ちはだかる。
その人物はニヤニヤと下卑た笑いを浮かべながら、その指に光る銀の指輪を掲げて見せた。



「・・・・・エルドレッド!!」

強い語気で言い放つ、と同時にサクラに時間を動かしてもらうため、伝心魔法を送る。しかし伝心魔法がなぜだか効かない。
何者かの魔力を感じる。その魔力で伝心魔法に必要な魔石の波紋を妨害しているらしい。
こんな高度な魔法を、しかもオレに気づかれないように展開できる術者はただ一人しか知らない。術者の時が動いている場合にのみ、魔術は有効だ。ということはセイアレスは今現在動いている事になる。・・それはすなわち・・・

「セイアレス大神官!!いるんだろう!」

アルフリードの怒声が王城の広い廊下に響く。
そこにはセイアレス大神官が銀色に輝くネックレスをつけ、神に仕えるものとしては余りに似つかわしくない欲をたたえた微笑を浮かべて、立っていた。

「さすが・・・ですね。第一王子殿下。切れ者との噂は伊達ではないようです」

アルフリードは万が一に備え自分以外に動ける者がいないか、周囲を探索魔法で常に警戒していた。エルドレッド程度の術では、アルフリードの探知魔法を欺くことはできないだろうことを見越していたからだ。だがセイアレスなら話は別だ。
大神官の彼の能力は、150年果たせなかった聖女召喚を見事やり遂げたことを見ても分かるように、歴代の大神官の中でも群を抜いていた。
その彼が今、国王陛下が身に着けていた銀のネックレスをして現れた。

「父上は無事なのかっ!!」

アルフリードが最悪の事態を予想して叫んだ。
エルドレッドが時期国王になることを望んでいない父上が、自分から銀のネックレスを渡すとは到底思えない。とはいえ無理やり奪おうとすれば近衛兵や隠密兵が黙っていないだろう。考えられる可能性といえば、時間が止まったときに指輪をした誰かが父上のネックレスを奪ったと言うことだ。時期国王を狙っているエルドレッドが国王の寝首をかく好機を逃すとは思えなかった。

ちくしょう・・・後手に回った!

まさかエルドレッドが指輪の秘密に気がついているとは思わなかった。だが有利な点は一つある。彼らは時を止めているのがサクラだとは気がついていない。彼女抜きでは3種の宝飾なんて、ただの飾りに過ぎない。
アルフリードは、この絶体絶命の状況を打破する方法を考えることに集中した。
そんな状態のアルフリードを見て、エルドレッドは喜びを隠し切れずにいた。

「兄さんのその顔・・・。ぞくぞくするよ。ははは、父上は無事だよ。今は・・・だけど。この能力さえあれば、いつでも王位は望むがままだからね。父上にはアルフリード、お前が無残に死ぬところを見せ付けてから、あの世に行ってもらうつもりだ。お気に入りの息子が死んだらさぞ悲しむだろうねぇ。そうだお前の首の一つでも寝所に置いてくるというのはどうかな?」

どこまで能力について把握しているのだ。疑問が頭をよぎる。
セイアレスがまるでアルフリードの思考を読んだように答えた。

「聡明な第一王子様。あなたが先手を取っていたのかもしれませんが、昨晩それが変わったのです。わたしたちにはこれがあります」

と言ってセイアレスはオレンジ色の聖衣の中から、一冊の古びた本を取り出した。その本には3種の宝飾と同じ模様が描かれている。

「この本には時を止める聖女の能力ついての情報が詳しく書いてあります。残念ながら聖女の国の言葉で書かれているようなので、ユイカには昨晩徹夜で読んでいただきました。ただ、彼女ですら読めない文章が多くて、解読できたのはほんの一部でしたがね。エルドレッド王子が譲られた指輪が3種の宝飾の一つだと言うことは分かりました。そのおかげで、此処まであなたを追い詰めることができました」

アルフリードは唇を噛んだ。
なんてことだ。こちら側のほうが情報がある分まだ幾分か有利だと思っていたが、その書物までセイアレスの手にあるという事は、もうアルフリードには打つ手がないということだ。
エルドレッドが相手なら、戦いになればなんとかオレが勝つことができるだろう。だがあいつの陣にはセイアレスがいる。セイアレスの魔力も加われば、オレ一人では到底勝つことはできない。
チェックメイト・・・だ。
アルフリードは覚悟を決めた。昨夜みたサクラの顔を思い出す。
オレが死んだら、お前は泣いてくれるだろうか・・・?
アルフリードは用心のためにと、腰につけていた剣を取るとエルドレッドとセイアレスに向けて構えた。

「オレを殺す気なんだろう?だが、おとなしく殺される気は無い。腕の一本くらいは貰うぞ」

「兄さんはいつまで俺のことを見くびっているんだ?これでも魔法技術庁長官から、最新の改造魔石を貰ってある。いつまでも陰でいる気は無いからな、おおっとセイアレス手を出すなよ。兄さんは俺が殺る」

エルドレッドは左手でセイアレスを制した後、剣を抜いて構える、暫く見つめあった後二人の剣が重なって火花が飛んだ。そのまま互いに反対の方向に飛びずさる。
アルフリードが術式を唱えながら剣をエルドレッドに向ける。エルドレッドは一瞬の隙をついて足元に足場を魔法で作ると、方向転換をしアルフリードの懐に剣を突き立てる。アルフリードはその攻撃を直前でかわし、術式を開放した。
開放された攻撃はそのままエルドレッドの左頬をかすめ、後方の巨大な柱に当って火柱を上げた。

「はっ!どこを狙っているんだ!!」

足場を魔法で作り、空中を飛び跳ねながらエルドレッドが嘲るように言い放つ。
アルフリードが構わず、空中にいるエルドレッドに連続で炎の玉を魔力で生み出し、剣を使って狙って打つ。
爆発音が広い空間を埋め尽くし、崩れた壁や柱からは小さな塵が舞い、視界を覆い尽くした。だがそれに怯むことなく、二人は互いの攻撃の手を緩めなかった。
互いの力が拮抗したまま、戦いが続いていた。

「っ!!はやくくたばりやがれ!!!」

エルドレッドが痺れを切らせて、大技を仕込んできた。5箇所に術式を埋め込んだ魔石を使って発動する、高位魔法だ。
その中央にはアルフリードが立っている。これで勝負は決したと、遠くで戦いを見守っていたセイアレスが思った瞬間、その周囲の魔方陣に気づく。

エルドレッドがアルフリードに気づかれないように、攻撃を避ける振りをしながら5つの魔石を配置していた最中、アルフリードはその上を行く高位魔法13魔方陣を完成させていたのだ。しかも短時間に正確に張り巡らされたそれは、魔石の威力を無効にするのに十分だった。
それにエルドレッドが気がついたときは、もう遅かった。魔石の攻撃エネルギーは全て13魔方陣に吸い取られ力を収束し、一点の高エネルギーの固まりになってエルドレッドを襲った。

「ちいっ!!!」

セイアレスが直前でなんとかその軌道を逸らせた。エルドレッドから1メートルは離れた軌道を通過したというのに、エルドレッドはその体の右側にかなりのダメージをくらった。服は焦げ、肌までその熱は到達していた。

「うぉぉぉーー!!」

痛みに耐え切れずエルドレッドが、叫び声を漏らす。
その反対側で、アルフリードは額に汗し、息を弾ませながら立っていた。
くそっ。エルドレッドを甘く見すぎていた。まさか高位魔法まで使わされるとはな。これでかなりの魔力を削られた。
それにエルドレッドを倒しても無駄だ。セイアレスをどうにかしない限り、オレに勝ち目は無い。
あれから何度か伝心魔法を試してみたが、魔力で遮断されていて無理だった。転移魔法でサクラとユーリスがいる訓練場に跳ぶことも試みたが、かなりの高レベルの結界が張ってあるらしく無駄だった。
こんなことならサクラを連れて来て、何人か隠密兵を動かしておくべきだった。今更、後悔しても仕方が無い。

セイアレスがエルドレッドの怪我を医療魔術で治そうとするが、高位魔方陣の攻撃で負った傷にはあまり魔術が効かない。
仕方なく痛みだけは魔術で無くしておいた。そうしてアルフリードのほうを振り向く。

「まさか改造魔石を持ってしても、こんなに実力差があるとは思ってもいませんでした。さすがですね。アルフリード王子」

長い腰まで伸びた銀色の髪を揺らしながら、冷酷な表情でアルフリードを見据える。

「お前に褒められるとは思ってみなかった。お前らそんな役立たずを王にしてどうするつもりだ。傀儡にでもする気か?」

アルフリードが挑発すると、エルドレッドが憤怒の顔で見返す。それをセイアレスが視線で制して続けた。

「それくらいにしておいてください。遊びはもう終わりです。聖女はどこですか?」
アルフリードの顔に一瞬、緊張が走る。

「・・・なんのことだ・・」

「隠しても分かっていますよ。あの娘・・・サクラは生きていたんですね。わたしは幸運でした。もうとっくに死んでいてもおかしくなかったはずなのですがね。神はわたしの傍にある。まさか聖女を取り違えるなんて思っても見ませんでした。魔力ゼロのほうが聖女だなんて、誰が思ったでしょう」

そういって妖艶な微笑をたたえる。人間離れした美しさだ。

「貴様がサクラを聖女ではないと言って、捨てたんだ!」

アルフリードが堪らなくなって言った。
サクラが魔力ゼロと判定されてからのことを話すときに、絶望と恐怖が入り混じった顔をしていたのを思い出す。

「そんなことは瑣末なことです。これからは聖女としてエルドレッド様の正妃に迎えられて、何不自由ない生活を保障します」

彼女はそんな生活を望む女ではない。
アルフリードは苦笑した。彼女は最悪の状況にありながらその優しさも聡明さも失わずに、オレに夢を語った。
夢は田舎でのんびり、子沢山の幸せな生活、だったか。
そうだオレは彼女に約束した。命に代えても守ると。

「サクラの居場所を教えるつもりは無い。彼女には最強の護衛もつけてある。手出しはできない」

そういうと、戦闘の構えに入った。
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