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番外編
番外編 結婚式初夜
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王国きっての英雄、ドナルド・ゲリクセン騎士団長とリリア・バスキュール子爵令嬢の結婚式は盛大に行われた。ロマンチックなプロポーズの夜会の日から三か月とたたない異例の速さの結婚式だったが、騎士団長の幼妻のリリアを見て誰もがその理由を悟った。
というかリリアと一緒にいるゲリクセン団長を見てからといった方が正しいだろう。ひと時も目を離さずに、他の男が近づこうものなら殺意を放って威嚇する。まるで主人を守る狂犬のようだった。
だがあまりに度が過ぎていて、御年52歳の国王陛下にまでその威嚇を行おうとしたときに、皆が新妻の本当の実力を知った。リリアがドナルドの名を一言呼んだだけで、狂犬のようだったゲリクセン団長が、まるで叱られた子犬のようにおとなしくなってその大きな体を小さく丸めた。
リリアの許しが出るまでずっとその状態だったゲリクセン団長を見て、国王のみならず宰相や側近に至るまでがリリアを怒らせないようにと気を回す様になった。
そうして盛大な結婚式もつつがなく終わり、ついに結婚初夜が来た。屋敷を改築する時間は無かったので、そのままゲリクセン団長の屋敷に住むことにした。騎士団からそう遠くない場所にあるドナルドの屋敷は、一人暮らしだったというのにも関わらず広大で沢山の使用人が働いている。
教会から馬車で屋敷まで来て、お姫様抱っこで寝室までの道筋を連れて行ってもらう。床には薔薇の花びらが惜しげもなく敷き詰められて、リリアのいうロマンティックな結婚式が実現されていた。
「リリア・・・まるで夢の様だ。君と結婚できるなんて俺は本当に幸せ者だ」
「ふふ、私もよ。私の騎士団長さん」
そういって二人は唇を合わせた。ベットの上にウェディングドレスのまま横たわるリリアを見て、ドナルドは思わず生唾を飲んだ。実は破瓜したあの日以来、何度かそういうことはあったのだが挿入までには至らなかった。
リリアが怖がるのもあったが、結婚前に妊娠といった醜聞を避けたかったからだ。それが今夜解禁になる。そう思っただけで興奮して息が荒くなる。ウェディングドレスを引き裂いてでもすぐに想いを遂げたい気持ちははやるが、そんなことをすればリリアの怒りをかう事は火を見るよりも明らかだ。
ヘンリーが嫌味を言っているときの顔を思い浮かべて、性欲を減少させるように努力する。今日のリリアは格別に魅力的だ。白い肢体を純白のドレスで包み、唇の赤い紅の色だけが強調されて艶めかしさが増している。
リリアの全てが今日公式に自分のものとして認められたこともあって、格別に気持ちが満たされている。
「ドナルド・・・今日は最後まで頑張るわ。でも優しくしてね。できれば小さいまま挿れてくれるのがいいのだけれど、どうかしら?」
(いや・・・それはどう考えても無理だろう!!!)
ドナルドはすぐさまに心の中で突っ込みを入れた。もう既にはち切れんばかりになっている男の欲望は、いくらヘンリーの裸を思い出してみても一ミリも小さくはならなかった。
ベットの上に身を横たえて可愛く微笑むリリアを上から見下ろしながら、ドナルドは切ない顔をしていった。
「俺は一生挿れられなくても君が傍にいてくれるだけでいい。だけどそれじゃあ君との子供ができない。それは嫌なんだ。だから我慢してほしい。駄目か?」
相変わらず弱気になってお伺いを立てるドナルドを見て、リリアが極上の微笑みを漏らしながら、彼の柔らかい金髪を指に絡めて遊びながらいった。
「私は貴方と結婚するって決めた時から覚悟しているから大丈夫よ。貴方との赤ちゃんだって物凄く大きいだろうしね。大丈夫。私は強いから死んだりしないわよ。だからきて・・・」
そういってその手をドナルドの耳の後ろに回すと、自分の柔らかいピンクの唇に引き寄せた。舌と舌を絡ませて互いの粘膜を凌辱する。唾液が絡まり合って溶け合い、空気と混ざって淫靡な音が耳元で響く。
「ああ・・・もっと君の唾液が飲みたい・・。君の全てが欲しいんだ」
するとリリアは突然ドナルドの体を両腕で抱きしめたかと思うと、ベットの上で回転して自分がドナルドの上になるようにした。銀色の髪がドナルドの顔にかかって、頬をすぅっと撫でていく。背筋に電気が走るのを感じた。突然リリアが愉悦の微笑みを浮かべたと思ったら、こんなことを言い出した。
「口を開けて舌を出してちょうだい。動かないで・・・。動いたらわたしはいなくなるわよ。あなたも楽しみたいでしょう?」
いつかの台詞を真似しているのだろう。ドナルドはリリアに言われるままに口を開けて舌を出した。するとリリアはその舌先に向かって、唇をすぼめたかと思ったら唾液を垂らしてきた。
糸が引くようにして垂らされた唾液はそのまま舌の先に絡まって喉の奥に運ばれ、そこに溜まっていくのが分かる。しばらくそうした後、リリアは唾液に濡れたドナルドの唇を滑らかな舌で舐め上げて、次にドナルドの腰にまたがったまま上半身を起こし、ウエディングドレスの背中のボタンを自分で外し始めた。
魅惑的な青い瞳に上部からみおろされて、興奮が高まっていくのが止められなくなる。そうしてリリアはドレスの腕の部分を完全に抜いてからドレスを下げて胸を露にした。
何をする気なのか固唾をのんで見守っていると、突然ドナルドのズボンを降ろして、完全に勃っているイチモツを引き出した。それを見てにっこりと笑ったリリアは胸の谷間にそのモノを挟んでゆっくりと上下に強弱をつけて動かし始めた。舌の先で敏感な先端を舐めながら、柔らかい弾力のある乳房を押し付けてくる。
(また、ヘレンとろくでもない本を読んだに違いない!)
そうドナルドは直感した。あのネックレスで縛る行為も、本から仕入れた知識らしかった。こうしてリリアは本で読んだことをドナルドで再現したがる。
「うっ!!!あっ・・・・!!うぅ・・・・!!」
確かに初めての経験でかなり気持ちがいいが、いつもこう主導権を取られてばかりだというのも男として情けない。それに何よりも、リリアを気持ちよくさせてあげたいという気持ちの方が強かった。
「リ・・・リリア・・・はあっ・・・気持ちいいけど、俺にも・・・リリアに何か・・アッ・・させて欲しい」
そういって強引にリリアの向きを変えさせた。つまりリリアの頭をドナルドの股間に向けさせて、自分の顔の前にリリアの秘部を向けさせる。すぐにパンティーをむしり取るようにして脱がせると、有無を言わせずに愛液で濡れそぼっているそこを口に含んだ。
「ひゃぁぁぁんっ!!!」
舌で小さい突起を発見すると、そこを念入りに吸って舐め続けた。あまりの気持ちよさに胸にアソコを挟むどころではないみたいで、結局ドナルドの顔面にまたがる形で上半身を起こしたまま快感に打ち震えていた。
「だ・・・だめぇぇ!!それじゃ、あまりに気持ちよすぎて・・あんっ!ドナルドを気持ちよくさせられないわ」
「いいんだ。俺は君を気持ちよくさせたい。それで俺を君の体に刻み込みたいんだ!」
「でも・・・でも・・・そんなのずるい!!ああン!!イッちゃう!!!」
ドナルドの舌技にリリアはすぐに快感の頂点に達したようで、あそこを痙攣させながらイッてしまったようだ。愛液が沢山垂れてきてドナルドの顔にポタリポタリと落ちてきた。ドナルドは指で生暖かい甘い液をすくい取って、舌先で味わうように舐めた。
そうしてぐったりとドナルドのお腹の上に倒れこんだリリアは荒い息をしながら見動き一つしなかった。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
「もう妙な本の真似なんかしなくてもいいんだぞ。俺はリリアが好きで一緒に居るんだから」
するとリリアはゆっくりと体を起こすと、振り向きながら涙声でこういった。
「・・・でも、ドナルドって今まで沢山の女性とヤッてきたんでしょう?私はドナルドが初めてなのに・・・私だってドナルドの初めてが欲しいもの。だから私の胸でイッて欲しかったの・・・」
ウェディングドレスを腰まで下げたま、リリアはベットに寝ころんだままのドナルドの脇に座り込んで目を潤ませた。
「リリア・・・」
ドナルドは胸の奥が痛むのを感じるのと同時に、こんな可愛いらしいことを考えていたリリアに対して、可愛くて愛しくて辛抱たまらなくなる。胸の奥がジーンとなって、愛しさがつのって体中が暖かくなってきた。
「ああ・・リリア、俺の、可愛いリリア・・!!」
そういってベットから起き上がってリリアを抱きしめようとしたドナルドの体を指一本で押しとどめたリリアは、先程まで可愛らしく泣いていたというのに一転、征服者のような満足げな笑いを浮かべた。
「だから、これからは私の時間よ。まだ夜は長いわ。手を縛られるのと足を縛られるのとどっちがいいかしら?それとも両方?」
長いまつげを涙で濡らしながらリリアは、にっこりと妖艶な笑みを浮かべて枕の下から兎の毛のついた手錠を四つ取り出した。
(一体こんなものどこから持ってきたんだ?!!)
ドナルドの心の中を読んだように、リリアが満面の微笑みを浮かべてこういった。
「うふふっ!!ケビンが結婚記念に何かプレゼントしてくれるっていったから、これも頼んだの。なんでも同室のハンスはベントール商会の息子だから、こういう物を簡単に手に入れられるのですって」
「こ・・・これもって、どういう意味なんだ?」
ドナルドが声を震わせながら、リリアに向かって尋ねてみた。リリアは有無を言わさずドナルドの両手首に、その手錠を嬉々としてかけている。そうしてゆっくりと愉悦の笑みをこぼしてから、その桜色の唇を魅惑的に少しだけ開いて楽しそうに言った。いつのまにか両手首はベットの柵に固定されている。
「内緒よ。だって言ってしまったら面白くないじゃない?心配しないで、これはお仕置きじゃないわ。ご褒美よ。愛しているわ、大事な旦那様」
そういってウエディングドレスをお腹の位置まで下げたまま、弾力のある乳房を期待にぶるりと震わせて、あと二つ残っている白いふさふさした手錠を両手に大事そうに持ってから言った。
ああ・・・ああ・・・これがリリアだ・・。何て可愛いらしいんだ。もう俺は彼女のいない人生なんか考えられない・・・・。
「愛している・・・リリア・・・!!!」
二人の長い初夜は始まったばかりだった。
後編、続きます。(∀`*ゞ)テヘッ
というかリリアと一緒にいるゲリクセン団長を見てからといった方が正しいだろう。ひと時も目を離さずに、他の男が近づこうものなら殺意を放って威嚇する。まるで主人を守る狂犬のようだった。
だがあまりに度が過ぎていて、御年52歳の国王陛下にまでその威嚇を行おうとしたときに、皆が新妻の本当の実力を知った。リリアがドナルドの名を一言呼んだだけで、狂犬のようだったゲリクセン団長が、まるで叱られた子犬のようにおとなしくなってその大きな体を小さく丸めた。
リリアの許しが出るまでずっとその状態だったゲリクセン団長を見て、国王のみならず宰相や側近に至るまでがリリアを怒らせないようにと気を回す様になった。
そうして盛大な結婚式もつつがなく終わり、ついに結婚初夜が来た。屋敷を改築する時間は無かったので、そのままゲリクセン団長の屋敷に住むことにした。騎士団からそう遠くない場所にあるドナルドの屋敷は、一人暮らしだったというのにも関わらず広大で沢山の使用人が働いている。
教会から馬車で屋敷まで来て、お姫様抱っこで寝室までの道筋を連れて行ってもらう。床には薔薇の花びらが惜しげもなく敷き詰められて、リリアのいうロマンティックな結婚式が実現されていた。
「リリア・・・まるで夢の様だ。君と結婚できるなんて俺は本当に幸せ者だ」
「ふふ、私もよ。私の騎士団長さん」
そういって二人は唇を合わせた。ベットの上にウェディングドレスのまま横たわるリリアを見て、ドナルドは思わず生唾を飲んだ。実は破瓜したあの日以来、何度かそういうことはあったのだが挿入までには至らなかった。
リリアが怖がるのもあったが、結婚前に妊娠といった醜聞を避けたかったからだ。それが今夜解禁になる。そう思っただけで興奮して息が荒くなる。ウェディングドレスを引き裂いてでもすぐに想いを遂げたい気持ちははやるが、そんなことをすればリリアの怒りをかう事は火を見るよりも明らかだ。
ヘンリーが嫌味を言っているときの顔を思い浮かべて、性欲を減少させるように努力する。今日のリリアは格別に魅力的だ。白い肢体を純白のドレスで包み、唇の赤い紅の色だけが強調されて艶めかしさが増している。
リリアの全てが今日公式に自分のものとして認められたこともあって、格別に気持ちが満たされている。
「ドナルド・・・今日は最後まで頑張るわ。でも優しくしてね。できれば小さいまま挿れてくれるのがいいのだけれど、どうかしら?」
(いや・・・それはどう考えても無理だろう!!!)
ドナルドはすぐさまに心の中で突っ込みを入れた。もう既にはち切れんばかりになっている男の欲望は、いくらヘンリーの裸を思い出してみても一ミリも小さくはならなかった。
ベットの上に身を横たえて可愛く微笑むリリアを上から見下ろしながら、ドナルドは切ない顔をしていった。
「俺は一生挿れられなくても君が傍にいてくれるだけでいい。だけどそれじゃあ君との子供ができない。それは嫌なんだ。だから我慢してほしい。駄目か?」
相変わらず弱気になってお伺いを立てるドナルドを見て、リリアが極上の微笑みを漏らしながら、彼の柔らかい金髪を指に絡めて遊びながらいった。
「私は貴方と結婚するって決めた時から覚悟しているから大丈夫よ。貴方との赤ちゃんだって物凄く大きいだろうしね。大丈夫。私は強いから死んだりしないわよ。だからきて・・・」
そういってその手をドナルドの耳の後ろに回すと、自分の柔らかいピンクの唇に引き寄せた。舌と舌を絡ませて互いの粘膜を凌辱する。唾液が絡まり合って溶け合い、空気と混ざって淫靡な音が耳元で響く。
「ああ・・・もっと君の唾液が飲みたい・・。君の全てが欲しいんだ」
するとリリアは突然ドナルドの体を両腕で抱きしめたかと思うと、ベットの上で回転して自分がドナルドの上になるようにした。銀色の髪がドナルドの顔にかかって、頬をすぅっと撫でていく。背筋に電気が走るのを感じた。突然リリアが愉悦の微笑みを浮かべたと思ったら、こんなことを言い出した。
「口を開けて舌を出してちょうだい。動かないで・・・。動いたらわたしはいなくなるわよ。あなたも楽しみたいでしょう?」
いつかの台詞を真似しているのだろう。ドナルドはリリアに言われるままに口を開けて舌を出した。するとリリアはその舌先に向かって、唇をすぼめたかと思ったら唾液を垂らしてきた。
糸が引くようにして垂らされた唾液はそのまま舌の先に絡まって喉の奥に運ばれ、そこに溜まっていくのが分かる。しばらくそうした後、リリアは唾液に濡れたドナルドの唇を滑らかな舌で舐め上げて、次にドナルドの腰にまたがったまま上半身を起こし、ウエディングドレスの背中のボタンを自分で外し始めた。
魅惑的な青い瞳に上部からみおろされて、興奮が高まっていくのが止められなくなる。そうしてリリアはドレスの腕の部分を完全に抜いてからドレスを下げて胸を露にした。
何をする気なのか固唾をのんで見守っていると、突然ドナルドのズボンを降ろして、完全に勃っているイチモツを引き出した。それを見てにっこりと笑ったリリアは胸の谷間にそのモノを挟んでゆっくりと上下に強弱をつけて動かし始めた。舌の先で敏感な先端を舐めながら、柔らかい弾力のある乳房を押し付けてくる。
(また、ヘレンとろくでもない本を読んだに違いない!)
そうドナルドは直感した。あのネックレスで縛る行為も、本から仕入れた知識らしかった。こうしてリリアは本で読んだことをドナルドで再現したがる。
「うっ!!!あっ・・・・!!うぅ・・・・!!」
確かに初めての経験でかなり気持ちがいいが、いつもこう主導権を取られてばかりだというのも男として情けない。それに何よりも、リリアを気持ちよくさせてあげたいという気持ちの方が強かった。
「リ・・・リリア・・・はあっ・・・気持ちいいけど、俺にも・・・リリアに何か・・アッ・・させて欲しい」
そういって強引にリリアの向きを変えさせた。つまりリリアの頭をドナルドの股間に向けさせて、自分の顔の前にリリアの秘部を向けさせる。すぐにパンティーをむしり取るようにして脱がせると、有無を言わせずに愛液で濡れそぼっているそこを口に含んだ。
「ひゃぁぁぁんっ!!!」
舌で小さい突起を発見すると、そこを念入りに吸って舐め続けた。あまりの気持ちよさに胸にアソコを挟むどころではないみたいで、結局ドナルドの顔面にまたがる形で上半身を起こしたまま快感に打ち震えていた。
「だ・・・だめぇぇ!!それじゃ、あまりに気持ちよすぎて・・あんっ!ドナルドを気持ちよくさせられないわ」
「いいんだ。俺は君を気持ちよくさせたい。それで俺を君の体に刻み込みたいんだ!」
「でも・・・でも・・・そんなのずるい!!ああン!!イッちゃう!!!」
ドナルドの舌技にリリアはすぐに快感の頂点に達したようで、あそこを痙攣させながらイッてしまったようだ。愛液が沢山垂れてきてドナルドの顔にポタリポタリと落ちてきた。ドナルドは指で生暖かい甘い液をすくい取って、舌先で味わうように舐めた。
そうしてぐったりとドナルドのお腹の上に倒れこんだリリアは荒い息をしながら見動き一つしなかった。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
「もう妙な本の真似なんかしなくてもいいんだぞ。俺はリリアが好きで一緒に居るんだから」
するとリリアはゆっくりと体を起こすと、振り向きながら涙声でこういった。
「・・・でも、ドナルドって今まで沢山の女性とヤッてきたんでしょう?私はドナルドが初めてなのに・・・私だってドナルドの初めてが欲しいもの。だから私の胸でイッて欲しかったの・・・」
ウェディングドレスを腰まで下げたま、リリアはベットに寝ころんだままのドナルドの脇に座り込んで目を潤ませた。
「リリア・・・」
ドナルドは胸の奥が痛むのを感じるのと同時に、こんな可愛いらしいことを考えていたリリアに対して、可愛くて愛しくて辛抱たまらなくなる。胸の奥がジーンとなって、愛しさがつのって体中が暖かくなってきた。
「ああ・・リリア、俺の、可愛いリリア・・!!」
そういってベットから起き上がってリリアを抱きしめようとしたドナルドの体を指一本で押しとどめたリリアは、先程まで可愛らしく泣いていたというのに一転、征服者のような満足げな笑いを浮かべた。
「だから、これからは私の時間よ。まだ夜は長いわ。手を縛られるのと足を縛られるのとどっちがいいかしら?それとも両方?」
長いまつげを涙で濡らしながらリリアは、にっこりと妖艶な笑みを浮かべて枕の下から兎の毛のついた手錠を四つ取り出した。
(一体こんなものどこから持ってきたんだ?!!)
ドナルドの心の中を読んだように、リリアが満面の微笑みを浮かべてこういった。
「うふふっ!!ケビンが結婚記念に何かプレゼントしてくれるっていったから、これも頼んだの。なんでも同室のハンスはベントール商会の息子だから、こういう物を簡単に手に入れられるのですって」
「こ・・・これもって、どういう意味なんだ?」
ドナルドが声を震わせながら、リリアに向かって尋ねてみた。リリアは有無を言わさずドナルドの両手首に、その手錠を嬉々としてかけている。そうしてゆっくりと愉悦の笑みをこぼしてから、その桜色の唇を魅惑的に少しだけ開いて楽しそうに言った。いつのまにか両手首はベットの柵に固定されている。
「内緒よ。だって言ってしまったら面白くないじゃない?心配しないで、これはお仕置きじゃないわ。ご褒美よ。愛しているわ、大事な旦那様」
そういってウエディングドレスをお腹の位置まで下げたまま、弾力のある乳房を期待にぶるりと震わせて、あと二つ残っている白いふさふさした手錠を両手に大事そうに持ってから言った。
ああ・・・ああ・・・これがリリアだ・・。何て可愛いらしいんだ。もう俺は彼女のいない人生なんか考えられない・・・・。
「愛している・・・リリア・・・!!!」
二人の長い初夜は始まったばかりだった。
後編、続きます。(∀`*ゞ)テヘッ
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