149 / 163
148話 不思議
しおりを挟む
喫茶店『天使の扉』で働き、休憩を取っている私…。
お昼になり、お腹が空いていた私たち(私&摩耶)に、翼さんがまかないを持ってきてくれた。
まかないは美味しそうに湯気を立てたナポリタンだ…。
オーソドックスなパスタだけど、食欲をそそる…。
天に召します大天使様にお祈りをする翼さん…。
その透き通るような白い肌の、文字通り天使のような横顔も素敵だ…。
瞳を閉じて、敬虔にお祈りしている翼さん…。
翼さんのぷるんとした薄桃色に縁取られた唇に、私は口づけしたくなってしまった…。
まぁ、それはさておき、私はこれでも堕天使なので、大天使にお祈りするわけにもいかなく…。
地獄にいるであろう大魔王様にお祈りするのだ…。
すごい綺麗な金髪をなびかせた中性的な顔立ちの大魔王様の横顔が一瞬だけ私の脳裏によぎった。
一瞬ほんの一瞬だけ魔界の記憶が蘇る…。
私は魔界で大魔王様に出会った…。
多分大魔王様に優しくしてもらった…。
一瞬の優しい記憶に浸る私であった…。
お祈りを終えた私たちは、ナポリタンを食べることにした…。
ナポリタン…。
今では日本で知らない人はいない?庶民的な食べ物だ…。
ナポリタンは、私は知らなかったのだけど発祥は日本だそうだ…。
終戦後、横浜にある超有名ホテルがGHQにより接収された折…。
米兵たちはスパゲッティを塩とコショウで味付けし、トマトケチャップで和えた物をよく食べていたそうで…。
その粗食を見かねた二代目総料理長が、ケチャップの代わりに生のトマト、玉ねぎ、ニンニク、トマトペースト、オリーブオイルを使ったオリジナルソースを考案。
炒めたハムとマッシュルームを加えたスパゲッティを、上記のソースと和えた物…。
それがナポリタンの原型なのだそうだ…。
その後、今お馴染みのトマトケチャップを使ったナポリタンは横浜の洋食店で生まれたそうだ…。
異国情緒あふれる横浜で、歴史とともに育ったナポリタン…。
私はよく噛み締めて、食べることにした…。
店長の作ったナポリタン…。すごい美味しいな…。
メイド喫茶風なお店で、こんな本格派なナポリタンを食べられるなんて…。
ナポリタンは庶民的な料理だ…。
食べた瞬間、子供の頃お出かけしてどこかのお店で食べたナポリタンの味が思い出された…。
まだあの時は、両親とも姉とも仲良く、普通に談笑しながら料理を食べていたはずだ…。
私はその頃の記憶がすごい懐かしくなり、いつのまにか瞳から涙が一雫流れていた…。
仲よかった家族にもどりたいなぁ…。
なんで、こんなことになったんだろう…?
まさか、自分が家出して、東京秋葉原に来てしまうとは思っていなかった。
こうして、お店で働いて賄いを食べている…。
なんだか、不思議な気分になってくる私なのであった…。
お昼になり、お腹が空いていた私たち(私&摩耶)に、翼さんがまかないを持ってきてくれた。
まかないは美味しそうに湯気を立てたナポリタンだ…。
オーソドックスなパスタだけど、食欲をそそる…。
天に召します大天使様にお祈りをする翼さん…。
その透き通るような白い肌の、文字通り天使のような横顔も素敵だ…。
瞳を閉じて、敬虔にお祈りしている翼さん…。
翼さんのぷるんとした薄桃色に縁取られた唇に、私は口づけしたくなってしまった…。
まぁ、それはさておき、私はこれでも堕天使なので、大天使にお祈りするわけにもいかなく…。
地獄にいるであろう大魔王様にお祈りするのだ…。
すごい綺麗な金髪をなびかせた中性的な顔立ちの大魔王様の横顔が一瞬だけ私の脳裏によぎった。
一瞬ほんの一瞬だけ魔界の記憶が蘇る…。
私は魔界で大魔王様に出会った…。
多分大魔王様に優しくしてもらった…。
一瞬の優しい記憶に浸る私であった…。
お祈りを終えた私たちは、ナポリタンを食べることにした…。
ナポリタン…。
今では日本で知らない人はいない?庶民的な食べ物だ…。
ナポリタンは、私は知らなかったのだけど発祥は日本だそうだ…。
終戦後、横浜にある超有名ホテルがGHQにより接収された折…。
米兵たちはスパゲッティを塩とコショウで味付けし、トマトケチャップで和えた物をよく食べていたそうで…。
その粗食を見かねた二代目総料理長が、ケチャップの代わりに生のトマト、玉ねぎ、ニンニク、トマトペースト、オリーブオイルを使ったオリジナルソースを考案。
炒めたハムとマッシュルームを加えたスパゲッティを、上記のソースと和えた物…。
それがナポリタンの原型なのだそうだ…。
その後、今お馴染みのトマトケチャップを使ったナポリタンは横浜の洋食店で生まれたそうだ…。
異国情緒あふれる横浜で、歴史とともに育ったナポリタン…。
私はよく噛み締めて、食べることにした…。
店長の作ったナポリタン…。すごい美味しいな…。
メイド喫茶風なお店で、こんな本格派なナポリタンを食べられるなんて…。
ナポリタンは庶民的な料理だ…。
食べた瞬間、子供の頃お出かけしてどこかのお店で食べたナポリタンの味が思い出された…。
まだあの時は、両親とも姉とも仲良く、普通に談笑しながら料理を食べていたはずだ…。
私はその頃の記憶がすごい懐かしくなり、いつのまにか瞳から涙が一雫流れていた…。
仲よかった家族にもどりたいなぁ…。
なんで、こんなことになったんだろう…?
まさか、自分が家出して、東京秋葉原に来てしまうとは思っていなかった。
こうして、お店で働いて賄いを食べている…。
なんだか、不思議な気分になってくる私なのであった…。
10
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
百合ゲーの悪女に転生したので破滅エンドを回避していたら、なぜかヒロインとのラブコメになっている。
白藍まこと
恋愛
百合ゲー【Fleur de lis】
舞台は令嬢の集うヴェリテ女学院、そこは正しく男子禁制 乙女の花園。
まだ何者でもない主人公が、葛藤を抱く可憐なヒロイン達に寄り添っていく物語。
少女はかくあるべし、あたしの理想の世界がそこにはあった。
ただの一人を除いて。
――楪柚稀(ゆずりは ゆずき)
彼女は、主人公とヒロインの間を切り裂くために登場する“悪女”だった。
あまりに登場回数が頻回で、セリフは辛辣そのもの。
最終的にはどのルートでも学院を追放されてしまうのだが、どうしても彼女だけは好きになれなかった。
そんなあたしが目を覚ますと、楪柚稀に転生していたのである。
うん、学院追放だけはマジで無理。
これは破滅エンドを回避しつつ、百合を見守るあたしの奮闘の物語……のはず。
※他サイトでも掲載中です。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる