異世界転生して最強召還師になったけど現世に帰ってきた女子高生ですが何か？

157話 寂しい帰宅

喫茶店『天使の扉』で働き、お昼のまかないを食べた私…。


お昼のまかないは、ナポリタンで大変美味しくいただきました…。


翼さんも、一緒に食べてとてもうれしかったです…。


家族と幼い時にどこかの洋食屋さんで食べたナポリタン…。


親ともお姉ちゃんとも仲よかったあの頃…。


あの時は、普通の家族だったのになぁ…。


どうしてこんなになってしまったのか…？


私が魔界に転生して、またこの現実世界に戻ってきたのが原因なのかな…？


深く考えても詮無いことだけど…。


なんにしても、私の魔界での記憶があまりないのが問題なんだよね…。


考えても記憶が戻るわけじゃないので、私は諦めることにした…。




そんなこんなで、まかないのナポリタンも食べ終え午後の仕事に戻った…。


しかし、このお店はどういうシステムなのか…？


お嬢様のお隣に座らせていただいて、ご奉仕するのが当たり前みたいだし…。


今日入ったばかりの私を指名するお嬢様も多かった…。


っていうか、指名するのありなのかな…？


指名も何も、店員？メイド？は私と翼さんしかいないけど…。


店長はもっぱら厨房担当だった…。


新人の私、そんなに珍しいのかな…？


すごい指名されるんだけど…。


翼さんの方が、綺麗で優雅で容姿端麗、才色兼備、月下美人…。


明眸皓歯、羞月閉花…。


思い出せるだけ翼さんの美を讃える四文字熟語を脳裏に浮かべる…。


どれも翼さんにぴったりとは言えないけど…。


翼さんの天使のような美しさは、到底言い表せない…。




私はお嬢様方にご奉仕しているのに、そんなことを考えつつチラチラと翼さんを見つめているのだった…。


あるお嬢様は、もっと私の方を見なさい！と言い、私の顔を両手で持って振り向かせた…。


お嬢様の方を無理矢理向かされて、私の顔とお嬢様の顔がものすごく近くなった…。


お嬢様は私の顔が近いことを利用して、私の唇にキスしようとする…。


私はそっと顔を背けて、抵抗した…。


キスするのは好きな人とだけだもんね…！


もちろんそれは翼さん…！


お嬢様は、つれない子ね…と言って、それ以上はしてこなかったけど…。


隙あればキスとかお触りしてくるお嬢様が多くて困る…。




どうにか午後のご奉仕もこなしていると…。


翼さんが私のそばにやってきた…。


そして、今日のご奉仕は終わりで、先に翼さんの家に帰っていいとのこと…。


翼さんの部屋の鍵も渡され、先に帰ることにした…。


翼さんはまだ残ってご奉仕があるというので…。


寂しいけれど、しょうがない…。


私は控え室で着替えて、先に上がらせてもらうことにした…。