4 / 22
9月✖︎日 交際スタート
しおりを挟む綧の第一印象は『チャラそう』。
不安に思っていた写メとの差異はそれほどなかった。
が、しかし両耳にはいくつあいてるのかわからない程ジャラジャラとピアスがあいており、眉と口にもピアスが1つずつ。好きな音楽がヴィジュアル系バンドだとは聞いていたので、それほど驚きはしなかったが、話で聞くのと実物を見るのとではやはり印象は違う。
私もヴィジュアル系バンドは好きではあるので、カラオケ店に着いてからは多少は打ち解けることはできた。
やはり音楽の趣向が似ていると、初めこそぎこちなくても盛り上がりはする。
それからお互いにストレス発散させるように好きな歌をひたすら歌い、気がつくと朝方になっていたのでカラオケ店を後にした。
合流した時と比べると、この時点で好感度は上がっていた。
見た目に反して綧が仕事熱心なことと、無理にプライベートなことにズカズカと踏み込んでこない。
なにより初対面とはいえ1年やり取りはしていたことから気を遣わずにいられたことが大きかった。
帰り際「また遊ぼう!」と約束とは言えないような、軽い挨拶程度の言葉を交わし解散。
初対面を果たしてからは早かった。
それまで1回数通のやりとりをしては突然止まり、また1ヶ月後くらいにたわいのないやりとりをする。
それを幾度となく繰り返してきた1年。
それが途端に毎日、起きてから寝るまで綧からラインが1日中来るようになった。
それもおそらく暇さえあれば送られてきていた。
内容は今までと変わりはあまりなかったけど、1日中続くようになっていたこともあり
「おはよー!仕事行ってきます!」
「今からお昼!」
など今から何をするかという報告が増えた。
そして
「今日8時ごろには仕事終わりそうなんやけど会える?」
というような誘いが毎日来るようにもなった。
仕事さえ終わってしまえば暇人極まりない私の返事は毎回OK。
そんな日々を約2週間過ごしたのち、県内で三大お祭りにあたるお祭りに誘われる。
三大お祭りなこともあり人混みも多い中、ポツリと
「昔、金魚を飼ってたんだよね。最初は小さかったんだけど、長生きしてくれたのもあってめっちゃでかい出目金になった。懐かしい」
と話すと
「金魚すくい結構うまいよ!見てて、とってあげるよ!」
という話になりとってもらうことに。
結果は綧の宣言通り、みごとに出目金を含む金魚を8匹すくいあげた。
金魚を飼育するための水槽やエサなどを調達するためお祭りを後にし、ウキウキしながら購入時には「若干季節外れだけど花火しよう!」と私の思いつきで一緒に花火も購入した。
購入後は一旦金魚を水槽に移しに帰宅したのち、準備を整えて綧と再び合流し花火のできる場所に移動。
近場の空き地で花火を楽しみ、お互いのことをポツリポツリと話した。
そして締めの線香花火をしているときに、綧から告白を受けた。
雅との交際が遠距離なこともあったため、いつでもすぐに会いに行き来できる距離にいる綧に惹かれるものはあった。
そしてなによりも、言葉では言い表せないが波長が合っていた。
一緒にいることに心地よさを感じていた。
そんな相手からの告白を断る理由なんてない。
こうして20✖︎✖︎年9月
綧との交際をスタートさせた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
分かりやすい日月神示の内容と解説 🔰初心者向け
蔵屋
エッセイ・ノンフィクション
私は日月神示の内容を今まで学問として研究してもう25年になります。
このエッセイは私の25年間の集大成です。
宇宙のこと、118種類の元素のこと、神さまのこと、宗教のこと、政治、経済、社会の仕組みなど社会に役立たつことも含めていますので、皆さまのお役に立つものと確信しています。
どうか、最後まで読んで頂きたいと思います。
お読み頂く前に次のことを皆様に申し上げておきます。
このエッセイは国家を始め特定の人物や団体、機関を否定して、批判するものではありません。
一つ目は「私は一切の対立や争いを好みません。」
2つ目は、「すべての教えに対する評価や取捨選択は自由とします。」
3つ目は、「この教えの実践や実行に於いては、周囲の事情を無視した独占的排他的言動を避けていただき、常識に照らし合わせて問題を起こさないよう慎重にしていただきたいと思います。
それでは『分かりやすい日月神示 🔰初心者向け』を最後まで、お楽しみ下さい。
『神知りて 人の幸せ 祈るのみ
神の伝えし 愛善の道』
この短歌は私が今年(2025年)元旦に詠んだ歌である。
作家 蔵屋日唱
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる