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9月✖︎日 交際スタート
しおりを挟む綧の第一印象は『チャラそう』。
不安に思っていた写メとの差異はそれほどなかった。
が、しかし両耳にはいくつあいてるのかわからない程ジャラジャラとピアスがあいており、眉と口にもピアスが1つずつ。好きな音楽がヴィジュアル系バンドだとは聞いていたので、それほど驚きはしなかったが、話で聞くのと実物を見るのとではやはり印象は違う。
私もヴィジュアル系バンドは好きではあるので、カラオケ店に着いてからは多少は打ち解けることはできた。
やはり音楽の趣向が似ていると、初めこそぎこちなくても盛り上がりはする。
それからお互いにストレス発散させるように好きな歌をひたすら歌い、気がつくと朝方になっていたのでカラオケ店を後にした。
合流した時と比べると、この時点で好感度は上がっていた。
見た目に反して綧が仕事熱心なことと、無理にプライベートなことにズカズカと踏み込んでこない。
なにより初対面とはいえ1年やり取りはしていたことから気を遣わずにいられたことが大きかった。
帰り際「また遊ぼう!」と約束とは言えないような、軽い挨拶程度の言葉を交わし解散。
初対面を果たしてからは早かった。
それまで1回数通のやりとりをしては突然止まり、また1ヶ月後くらいにたわいのないやりとりをする。
それを幾度となく繰り返してきた1年。
それが途端に毎日、起きてから寝るまで綧からラインが1日中来るようになった。
それもおそらく暇さえあれば送られてきていた。
内容は今までと変わりはあまりなかったけど、1日中続くようになっていたこともあり
「おはよー!仕事行ってきます!」
「今からお昼!」
など今から何をするかという報告が増えた。
そして
「今日8時ごろには仕事終わりそうなんやけど会える?」
というような誘いが毎日来るようにもなった。
仕事さえ終わってしまえば暇人極まりない私の返事は毎回OK。
そんな日々を約2週間過ごしたのち、県内で三大お祭りにあたるお祭りに誘われる。
三大お祭りなこともあり人混みも多い中、ポツリと
「昔、金魚を飼ってたんだよね。最初は小さかったんだけど、長生きしてくれたのもあってめっちゃでかい出目金になった。懐かしい」
と話すと
「金魚すくい結構うまいよ!見てて、とってあげるよ!」
という話になりとってもらうことに。
結果は綧の宣言通り、みごとに出目金を含む金魚を8匹すくいあげた。
金魚を飼育するための水槽やエサなどを調達するためお祭りを後にし、ウキウキしながら購入時には「若干季節外れだけど花火しよう!」と私の思いつきで一緒に花火も購入した。
購入後は一旦金魚を水槽に移しに帰宅したのち、準備を整えて綧と再び合流し花火のできる場所に移動。
近場の空き地で花火を楽しみ、お互いのことをポツリポツリと話した。
そして締めの線香花火をしているときに、綧から告白を受けた。
雅との交際が遠距離なこともあったため、いつでもすぐに会いに行き来できる距離にいる綧に惹かれるものはあった。
そしてなによりも、言葉では言い表せないが波長が合っていた。
一緒にいることに心地よさを感じていた。
そんな相手からの告白を断る理由なんてない。
こうして20✖︎✖︎年9月
綧との交際をスタートさせた。
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