11 / 13
春の海【死ネタ 暗め】
番外編 大好きな人を召喚できる部屋
しおりを挟む真っ白な部屋で目を覚ます。
ベッドはふかふかで心地良いが、自室の物ではない。
「ここ、は…?」
というか、自分は死んだはずだ。
サイドボードには何やら手紙が置かれている。
~この部屋について~
①貴方の大好きな人を1人だけ呼び出すことが出来ます
②セックスをしないとこの部屋からは出られません
③召喚された人はこの部屋のルールを一切知りません
最後にこの手紙は処分するようにと書かれていた。
「どういう…」
意味が分からない。
でも、もう一度だけ会えるなら春樹に会いたい。
「はるくん…会いたいよ……」
声に出したら涙が溢れた。
ベッドに座り込み涙を拭っていると、不意に部屋の扉が開いた。
「えっ」
そこには、会いたいと願った春樹が立っていた。
「海っ!!」
びっくりして動けずにいると、春樹が駆け寄ってきて抱きしめられた。
「はるくんっはるくんだ…」
海は必死に春樹の体を強く抱きしめ返す。
「なんでっ!!お前生きてるのか…?」
春樹が確かめるように頬や肩、背中にぺたぺたと触れてくる。
「会いたかった…」
春樹にずっと会いたかった。
死にたくなんかなかった。
「俺だってずっと会いたかったよ」
春樹の言葉に、一層涙が止まらなくなってしまった。
「はるくんはどうしてここに来たの?」
会いたいと口にしただけで春樹が目の前に現れた。
正直何が起きたのかまるで分からない。
春樹は気が付いたら扉の前に居て、中に入るようにどこからともなく指示されたらしい。
それから、お互い泣きながら語り合った。
海の時間は止まったままだったけれど、海が居なくなった後の春樹の話をたくさん聞かせてもらった。
セックスしなければ出られない部屋、つまりしなければずっと一緒に居られるのだ。
海は、春樹には部屋のことは何も話さない事に決めた。
10
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる