76 / 91
四章 二体目ですよ
七十五話
しおりを挟む
「試してみるのはいいけど、どうすれば良いんだ?」
課題の山を全て終えると、大屋敷先生監修の下、新しい従魔の検証をすることになった。
ツクモはちょっと不満そうだったけど、ベッドでおとなしく丸まっている。
「好きにやってみなさい」
チラリと大屋敷先生を見ると、肩をすくめて無責任ともとれる事を言いはなった。
「生徒の自主性と思考を尊重しているのよ」
「はあ」
流石は大人だ。それらしい理屈をちゃんと用意してらっしゃる。老獪というやつだね。
「それは違うわ」
そうだった。大屋敷先生は考えてる事が分かるんだったな。乙女に年齢を想起させる言葉はNGだ。
大屋敷先生はそれで良いというように鷹揚に頷いている。
「ま、最初は正攻法でいこう。さ、出てきてよ」
俺はペンダントトップになっている、牙型のチャームに話しかけた。
「は~い!」
チャームが光ると、目の前に鎧姿の男の子が立っていた。
普通にあれで良かったようだ。
まあ、複雑な手順を設ける意味がないからね。シンプルイズベストってやつだろう。
さて、無事に呼び出せた事だし、改めてステータスを見てみようかな。
種族:竜牙童子
レベル:1/50
進化:0/100
ジョブ:
サブジョブ:
サブジョブ:
HP:80
MP:10
筋力:15
魔力:10
体力:10
器用:5
敏捷:5
幸運:5
残りSP:0
スキル:【槍術】【剣術】【身体操作】
称号:【竜神の眷属】
シンプルに強いな。
スキル構成から見ると近接戦に特化している感じだ。
「先生、称号ってなんですか?」
見慣れない項目があったから、大屋敷先生に聞いてみる。
「称号?特別な事をしたりした時に付く事があるわね。なに?この子、称号持ちなの?」
「ええ。竜神の眷属ってなってます」
「ああ、そういうことね」
大屋敷先生がちょっと驚いた表情を見せる。だけど、すぐに納得したとばかりに頷いた。
「この子を創ったのが竜神って事よ」
答えは至って簡単なものだった。
「と、いうことは俺が助けたのが竜神って事ですか?」
「もちろん」
竜神って聞くと有難味が増すなぁ。
そりゃ、プレッシャーが半端ないわけだ。
「ひょっとしたら、アナタは地球とは違う世界に行ってきたのかもしれないわね」
「え、どういう事ですか?」
地球とは違う世界?
そんなものがあるのか?
「最近では異世界とかパラレルワールドって言うのかしらね?壺中天や竜宮城なんかもそうかもしれないわ」
コチュウテンが何かはしらないけど、竜宮城は浦島太郎が行った魚がいる海中のお城でしょ?
竜って付いてるから、俺の行った場所が竜宮城って事?
「地球には竜神はいないって事ですか?」
ひょっとしてと、思い付いた事を聞いたら、大屋敷先生は静かに首を振った。
「竜神はいるわ」
「なら」
「竜神はいるけれど、竜神を倒したり封印出来る人間は今のところいないのよ」
神と付く程の強力な力を持った存在は、何柱か確認されているそうだ。
だけど、未だに駆除どころか、まともに戦える冒険者はいないらしい。
「その竜神がボロボロにされ、封印されていた。今の地球にはそんな戦力はいないわ」
「あの剣が特別なのでは?」
「あれは単なる結界を造る機能しか無かったわ。確かに強力ではあったけど、竜神をどうこうできる物じゃないわね」
俺が引き抜いてきた剣は、鑑定が済んでいるようだ。封神の剣という銘で、効果としては魔力を通さない結界を張るといったものらしい。
その効果は強力で、半径2kmを隔離出来るそうだ。
「本当に異世界だったの?」
本人に直接聞いた方が早いと思い、竜牙童子に問いかけると、元気一杯な声が帰ってきた。
「はい!次元の壁を超えました!」
課題の山を全て終えると、大屋敷先生監修の下、新しい従魔の検証をすることになった。
ツクモはちょっと不満そうだったけど、ベッドでおとなしく丸まっている。
「好きにやってみなさい」
チラリと大屋敷先生を見ると、肩をすくめて無責任ともとれる事を言いはなった。
「生徒の自主性と思考を尊重しているのよ」
「はあ」
流石は大人だ。それらしい理屈をちゃんと用意してらっしゃる。老獪というやつだね。
「それは違うわ」
そうだった。大屋敷先生は考えてる事が分かるんだったな。乙女に年齢を想起させる言葉はNGだ。
大屋敷先生はそれで良いというように鷹揚に頷いている。
「ま、最初は正攻法でいこう。さ、出てきてよ」
俺はペンダントトップになっている、牙型のチャームに話しかけた。
「は~い!」
チャームが光ると、目の前に鎧姿の男の子が立っていた。
普通にあれで良かったようだ。
まあ、複雑な手順を設ける意味がないからね。シンプルイズベストってやつだろう。
さて、無事に呼び出せた事だし、改めてステータスを見てみようかな。
種族:竜牙童子
レベル:1/50
進化:0/100
ジョブ:
サブジョブ:
サブジョブ:
HP:80
MP:10
筋力:15
魔力:10
体力:10
器用:5
敏捷:5
幸運:5
残りSP:0
スキル:【槍術】【剣術】【身体操作】
称号:【竜神の眷属】
シンプルに強いな。
スキル構成から見ると近接戦に特化している感じだ。
「先生、称号ってなんですか?」
見慣れない項目があったから、大屋敷先生に聞いてみる。
「称号?特別な事をしたりした時に付く事があるわね。なに?この子、称号持ちなの?」
「ええ。竜神の眷属ってなってます」
「ああ、そういうことね」
大屋敷先生がちょっと驚いた表情を見せる。だけど、すぐに納得したとばかりに頷いた。
「この子を創ったのが竜神って事よ」
答えは至って簡単なものだった。
「と、いうことは俺が助けたのが竜神って事ですか?」
「もちろん」
竜神って聞くと有難味が増すなぁ。
そりゃ、プレッシャーが半端ないわけだ。
「ひょっとしたら、アナタは地球とは違う世界に行ってきたのかもしれないわね」
「え、どういう事ですか?」
地球とは違う世界?
そんなものがあるのか?
「最近では異世界とかパラレルワールドって言うのかしらね?壺中天や竜宮城なんかもそうかもしれないわ」
コチュウテンが何かはしらないけど、竜宮城は浦島太郎が行った魚がいる海中のお城でしょ?
竜って付いてるから、俺の行った場所が竜宮城って事?
「地球には竜神はいないって事ですか?」
ひょっとしてと、思い付いた事を聞いたら、大屋敷先生は静かに首を振った。
「竜神はいるわ」
「なら」
「竜神はいるけれど、竜神を倒したり封印出来る人間は今のところいないのよ」
神と付く程の強力な力を持った存在は、何柱か確認されているそうだ。
だけど、未だに駆除どころか、まともに戦える冒険者はいないらしい。
「その竜神がボロボロにされ、封印されていた。今の地球にはそんな戦力はいないわ」
「あの剣が特別なのでは?」
「あれは単なる結界を造る機能しか無かったわ。確かに強力ではあったけど、竜神をどうこうできる物じゃないわね」
俺が引き抜いてきた剣は、鑑定が済んでいるようだ。封神の剣という銘で、効果としては魔力を通さない結界を張るといったものらしい。
その効果は強力で、半径2kmを隔離出来るそうだ。
「本当に異世界だったの?」
本人に直接聞いた方が早いと思い、竜牙童子に問いかけると、元気一杯な声が帰ってきた。
「はい!次元の壁を超えました!」
11
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに
千石
ファンタジー
【第17回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞】
魔法学園4年生のグレイ・ズーは平凡な平民であるが、『他人の寿命が視える』という他の人にはない特殊な能力を持っていた。
ある日、学園一の美令嬢とすれ違った時、グレイは彼女の余命が本日までということを知ってしまう。
グレイは自分の特殊能力によって過去に周りから気味悪がられ、迫害されるということを経験していたためひたすら隠してきたのだが、
「・・・知ったからには黙っていられないよな」
と何とかしようと行動を開始する。
そのことが切っ掛けでグレイの生活が一変していくのであった。
他の投稿サイトでも掲載してます。
※表紙の絵はAIが生成したものであり、著作権に関する最終的な責任は負いかねます。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる