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四話 教育 後編
しおりを挟む翌朝から、過酷な指導が始まった。
「ぐあ゛っ⁉︎ ふあ゛あぁっ⁉︎」
「起床時刻です。起きなさい」
モーニングコールは装具による刺激。無理矢理叩き起こされ、射精させられた。
ぶちゅっ、ぶちゅっ、ちゅっ……!
なっ、なんでっ……昨日、枯れる程搾られたのにっ……!
「ふっ、ふぐっ、う゛ううぅ……」
「はあ、折角洗浄しても意味がありませんねこれでは」
「くっ、普通に、起こせないのかっ……うあ゛っ、ぐうぅっ!」
尊大な態度を取ったと見られても勿論、装具は起動される。
だめだっ……迂闊に言葉を口にしちゃっ!
衰弱した少年は出来る限り従順に従って体力を温存しようとした。
が、しかし、実質名代当主として渡り合って来た中で、染み付いた習慣とプライドはそう安易と取り払え無い。
「っ、悪かったっ、文句は言わなっ、あふっ、う゛ううっ!」
「謝罪の言葉が違う。『申し訳ありませんでした』です。復唱しなさい」
「申し訳、ありませっ……っっ~~~~!」
「言葉遣いからですね先ずは」
問われては罰せられ、求められる答え以外の言葉を発すればまた罰せられ。キクチの言葉に咄嗟に問題無く返せるか暫しテストされ続けた。
結局途中で気を失い、再び起こされる所から始まる。
「起床時間です」
「っーー……は、い……おはよう、ございます……?」
あれ、まただ……身体は重怠いのに、沢山出した筈の逸物の活力が戻ってる……。
「……まあ、良いでしょう。もう朝ではありませんが、こればかりに時間を掛けていられませんからね」
キクチは指輪の存在を意識させながら少年の点滴と手脚の枷を外す。
「っ、ありがとう、ございます……」
久々の手脚の自由。自然と礼が出た。
だが喜べる程余裕は無い。壁や枷に体重を預けられず、膝から崩れ落ちる。
はぁっ……これで、休みとかは、
どさり。眼前の床に使用人の服と、女性用の下着一式が置かれた。
ない、か……。
「着て下さい」
「っ……!」
少年は一瞬顔を曇らせた後、すぐさま取り繕う。「分かりました」と淡々と答え、衣服を手に取った。
昨日の話からこれは覚悟していた。予想できていた。問題ない。今は余計な事を言わず従う、余計な事を言わず従う……。
無心でこなすタスクに落とし込む。ある種今までも名代としての責務で常に過酷な状況下にあった少年の持つ、生き残る為の適応術。それが発揮される。
これなら指輪による心理洞察も問題無し。だが一点、疲弊した彼の脳は問題を軽視し見逃していた。
……? あ、れ……? これ、どうやって着────
「遅い」
装具が起動された。両胸と、尻の穴だけ。
しかも強烈に身体を責め立てる感じでは無く微弱に甘く、責め立てられた。
こそばゆさに「はぐぅっ⁉︎」と最初少年の背は跳ねるが、刺激の違いに困惑する。
「何をぼーっとしているんですか?」
「えっ、はっ……お、あの……」
「なんです?」
「ぼ、我、男……着方、分からな゛っ!」
心理も思考もこんがらがった片言な言葉は、その刺激が強まる事によって遮られた。
「ん゛っ、んお゛っ、くっ、うう゛っううううっ……⁉︎」
尻穴が振動する電極で抉り揺さぶられ、肉の無い両胸が無数の舌の様な何かに舐られる。
「色々指摘したい事はありますが、取り敢えずまず一点。分からない事があるのなら丁寧に、敬意を持って質問して下さい」
「なんでっ……これっ、ちんっ、弄られて、なはぁっ⁉︎」
「そして質問は一度につき一つまでです……はぁ、まったく、赤子の世話では無いんですよ?」
「くあ゛ああああっ! 申し訳っ、っはあ゛っ!」
一瞬、チカっと閃光が走り、射精感が伴わないにも関わらず少年の頭は灼け痺れ真っ白になった。
全身を強く痙縮させて蹲り、情けない声を上げて悶える。
「嘆かわしい。適切な親の躾を受けて来なかったというのは本当の様ですね」
「こんな者が上に立っていたとは、信じ難い事です」と、小さな声で付け加えられる。
些か理不尽で、言葉の隅々まで棘がある。強い敵意と憎悪が感じられた。
こいつ本当に何者だっ……何故ここまで目の敵にするっ……!
「っ……申し訳、ありませんっ……!」
「言葉だけ取り繕えば良いという問題でも無い事も理解なさってはいるでしょう? っはぁ、面倒だ」
少年も苛立ちを露わにしたが、装具の動きは再び微弱に戻る。
キクチは怒りを抑える様に何度も荒く息を吐き言う。
「仕方ありません、本日は予定が有ります。一々立ち止まっていては間に合いませんから、下着の付け方を一度だけお教えします」
「っ、分かりました。有難う、御座いますっ……う゛っ」
「態度には気を付ける様に」
着衣が済むと、指導は本題である使用人としての仕事の指導へ。
「この館の家政婦長との顔合わせをします。ついて来て下さい」
少年は肉体への刺激を継続されたままキクチに連れられ、足取り重く部屋の外に出る。
ここは何処か、何て聞く余裕は、今はないな……。
淫紋、淫猥装具、女装。人目を気にせずにはいられない。
服を着ている分幾らかマシだ。淫紋と装具は見えないし、黒のロングスカートが絶妙に反り勃った股間を誤魔化している。
女性使用人の服装は現状ある意味最適。そう理由を付けた。
しかし、それでも羞恥と屈辱は抑えきれない。精々道中の間取りを覚えるのが精一杯で、逃走を考える間も無かった。
廊下を歩き、階段を上がって、また少し廊下を歩いた先。先導者は厨房に入ると、割烹着姿の大柄で妙齢の女性の前で脚を止める。
少年は装具を気にした小さな歩幅で懸命に後から追い付き、相手を見上げた。
この人が、家政婦長……?
「こいつが件の……? 顔色が優れないが大丈夫なのかい?」
「はい。名はレイと申します。ご迷惑をお掛けする事になりますがどうぞ宜しくお願いします」
「……そうかい。いいよ、常に人手は不足してんだ。猫の手でも有難い。宜しく頼むよ」
気安く寄られ、軽くトントンと背中を叩かれた。
普段であれば「使用人風情が! 気安く触るな!」と罵っていた所だが、それは許されない。
込み上げる癇癪を抑え、彼は「っ、宜しく、お願いします……」と会釈して見せた。
「よし、じゃあ早速だけど皿洗い、お願いするね!」
「ぇっ、ぁ、はい」
何の配慮も無く、いきなり下働きの者がする仕事が割り振られる。つい反応が遅れ、態度に出てしまった。
キクチの鋭い視線が刺さり、尻穴の装具が暴れだす。
少年はその場で情けない声を上げ崩れ落ちた。
「っあっ、っ、うぅっ!」
「うわっ、びっくりするねぇ、何だい」
「仕置きです。気になさらず、怠惰な豚だと思って尻を叩いて下さい」
「……しっかりしな坊主! ほら立って!」
軽々と抱え上げられ、隅の方、大量の皿が並ぶ流し台の前に立たされた。
「坊主ではなくレイとお呼び下さい。それと、必要でしょう。これを」
「おっと、そうだね」
足場台の様な物も足でサッと出されて、乗るように指示される。
どっ、どこまで侮辱する気だっ……!
ギリギリ蛇口に手が届く程度に見えるがしかし、無駄に位置が高く台の口が深い。
確かに必要だが、彼は絶妙な敗北感に苛まれる。腰が浮く程の装具の刺激も相まって、すぐに脚が出なかった。
「レイ、家政婦長の指示です。仕事を始めなさい」
「っ、申し訳、ありま、せんっ……!」
微弱な胸の装具の刺激が追加。急かされ、懸命に台の上に上がった。
途中の脚を上げる動作で気付く。
ううっ、下着が濡れてる……⁉︎ 太腿つめたくて、ぐちゅぐちゅするっ……!
ただ上がっただけでは許されない。刺激は続く。
仕方なくへっぴり腰になりながら蛇口を捻り、水を出し、皿を洗い始めた。
「っーー……ふーー……くっ、ぅ」
膝が笑う。時々力が抜けて崩れ落ちそうになる。
呼吸が整わない。視界が涙で滲む。
何故ボクがこんな事をっ……。
父はどうなったのか。白神家は取り潰されたと聞いたが、関わっていた事業はどうなった。勝利した玄霧は。
口に出せない余計な思考がぐるぐる回る。心が乱れ、集中出来ない。
こんな事してる、場合じゃ、ないのにっ……。
皿洗いなど誰にでも出来る作業で、本来魔法の使える自分がやる仕事では無い。そもそも魔道具さえ有れば、皿洗いなんて簡単に自動化出来る。何て無駄な事を。
魔術師である彼にとって、皿洗いの認識はその程度の物だった。
しかし、いざやってみると皿は溜まっていく一方。尻穴の刺激も一向に収まる気配が無い。
「っ、は、ぁ……?」
ある時気付く。洗った筈の皿が返されていた事に。
流石に堪忍袋の尾が切れる。
「くそがっ……やってられっ、っっ!」
装具の刺激も全開化。手に持った皿が落ち、大きな音が辺りに響いた。
この場に数人存在する他の使用人達の目が一斉に此方へ向く。「何だい⁉︎」と妙齢女性の迫力のある声が遠くから近付いて来た。
背後からキクチが声を上げる。
「レイが仕事を投げ出しました。対処致しますので少々お待ちを」
「ふっ、何が対処だっ、我の邪魔をしていたではっ、な゛ううぅっ……!」
振り返った少年は目を剥く。怒りと性感で今にも叫んでしまいそうだった。
台に捕まり、手で口を抑えて声を押し殺す。
「邪魔? ああ、貴方の洗った皿をチェックして、戻していた事ですか」
「そう、だっ……はっ、ん゛んんぅっ……!」
「キチンと洗えていない皿を戻す事の何が邪魔なのでしょう?」
射精感はどんどん迫って来る。反論もままならない。
「こっ、の゛っ⁉︎ ……ふう゛っ! っっ!」
結局耐えかね絶頂射精。腰を突き出し、ぶぴっ! ぶちゅっ、ちゅっ、ちゅっ! スカートの中で下品な音が立つ。折角隠れていた突起のシルエットが浮かび上がってしまった。
片手で股間を抑え、今度は身体をくの字に折る。唇を噛み締めながら、静かに沈んでいく。
「はっ、あ゛っ……みるなっ、見るんじゃっ……んんう゛ぅっ!」
スカートを伝いびちゃちゃっと、雄汁が溢れ厨房の床を打った。
集まる好奇、嫌悪、蔑みの視線。
「はぁ……何て無様な」
中でも特大の悪感情をぶつける者は、少年を見下ろしそう吐き捨てた。
とそこへ「はい皆! 手を止めない! 仕事に戻って!」と家政婦長。集まる視線を散らし、キクチの元へ詰め寄る。
「嫌な予感はしたけど何やってんだい⁉︎」
「申し訳ありません、管理不行き届きで」
「仕事をしないのなら他所でやってくれないかい? ええ?」
「それはごもっともです。これから厳しく指導致します」
「それを他所でやれってんだよ!」
「配慮するよう善処致します。しかし此方としてもノルマが御座いますので、ここは何卒ご理解を」
「ああ? こんな場で、一体どんなノルマだってんだい? ええ?」
「契約時にご説明した通り、詳細はお伝えし兼ねます。何卒ご容赦を」
「…………チッ、ならちゃんとやりな! そこの生臭い坊主、死にそうな顔してるよ! 仕事どころじゃないだろ!」
「……っ!」
薄れ行く少年の意識は指を弾く音と、四人駆け付ける女衆を最後に途切れた。
家政婦長とキクチ。彼女らは明らかに一枚岩では無く、そのやり取りは幾分少年に期待を持たせた。
しかし、それが救いになる事は無い。
翌日、庭の清掃。
「新入り! ほらっ! こうやって、腰を入れてしっかり磨くんだよ!」
「っ……これ付けてたら、腰に力なんてっ……っ、う゛っ!」
箒を支えに内股で震える少年。その足元にハタタとシミが作られる。
「っ⁉︎ どうした⁉︎ ……まさかまたなのかい⁉︎」
「その様ですね。これからは出そうな時は言わせましょうか」
また翌々日、女子トイレ清掃。
「我は男子だっ、やはり女子のトイレを掃除はっ……んぐぅ゛待てっ、出る! でるでるでるっ!」
「そこに入ってすれば宜しいではありませんか」
個室に入りたがらない少年に、キクチは入れと促した。装具の強度を高めながら。
「っ、男だってっ、っ゛っ~~~~!」
堪らず入ろうとしても最早間に合わず。少年は女子トイレで雄汁を溢した。
「変態が……皆様申し訳ありません、すぐ懲罰房へ連れて行きますので、何卒ご容赦を」
連日に渡って清掃の仕事を理由に貶める場を用意され、その場で口答えした瞬間、辱められた。次の日も、そのまた次の日も。
家政婦長は多かれ少なかれ「仕事をしろ!」としか言わない。場所によっては新入りだからと現場に立ち会い、仕事のやり方こそ指導してくれるものの、肝心な所に口出しはしてくれなかった。
少年が男子である事を知っている口振りであり、物言い自体は目上の立場だ。しかしながら、少年に対する決定権は全てキクチが持っているらしく、彼女は横暴を可能な限り看過するばかり。
黙し蔑みの眼差しばかりを向ける他の使用人達は言わずもがな。誰からも救いの手は差し伸べられず。
そうして今日もまた、少年は懲罰房へ。館に来て最初に目覚めた、薄暗く冷たいあの部屋へ送られ、折檻される。
「毎度毎度……仕事もせずに使用人達の面前で粗相をするだけのクソ猿が」
スパァン! 空を裂く鋭い打音と共に「ぐああぁっ!」と悲鳴が上がった。
天井から吊るされた鎖に両手首と腰回りを繋がれ、軽く尻を突き出す形で吊り下げられている全裸の少年。
赤い紅葉が幾つか付いた子供らしい小さな丸尻を、ダメ押しと言わんばかりにひたすら鞭が打つ。
「出す前に言えと言いましたよね?」
「っ、言ってもっ、トイレ、行かせてくれな゛っ! ぅあ゛ぁっ!」
スパァン、パァン、スパァン! 乾いた音が爆ぜる、爆ぜる。
「そのザマで何故まだ口答えが出来るんでしょう? 本当に不思議でなりませんね」
「あ゛っ、ぐっ、っ……!」
少年の呻き声は徐々に小さくなり、意識を失っていく。
が、反応が薄れたと見るや否や気付として一発、平手が尻を打ち、引き戻される。
「何を寝ているんですっ? これは指導ではなくっ、仕置きですよっ? 休憩は、許されませんっ」
「ひっ、あ゛ぁっ、っ゛!」
パチンッ! バチンッ! 言葉尻に合わせて連続で平手が打たれ、尻が真っ赤になる。
「謝罪の言葉はどうしたんですかっ? その口は何の為に付いている?」
「っ、もうしわ゛っ……っっ゛!」
また鞭が飛ぶ。背中、太腿、無差別に。
スパァン! スパァン! スパァン!
やがてキクチ側も息が上がり始めるが、今日は特別機嫌が悪く、それでも続く。
尻を叩いて叩き起こし、気絶するまで打っては、また叩き起こす。打音が途切れない。
「キ、キクチ主任、そろそろ……」
いつから居たのか、どこから現れたのか。女衆の一人が背後からそう告げ、漸く鞭打ちが止まった。
「っ……くひゅーー……ひゅーー……」
少年の喘鳴が静かに木霊する。顔以外全身の至る所に赤いみみず腫れが浮き出ていて、誰の目にも痛々しい。
熱り立った息を吐くキクチは徐々に冷静さを取り戻すと「はぁ……はぁ……有難う」と女衆に言い残し、鞭を手放して一度外へ。
残った女衆は少年に触れられる距離まで近付き、その手から緑の光を放って彼に浴びせた。すると各所の腫れは徐々に薄くなっていく。
「こんなこと、繰り返して……なんの、意味が、あ゛っ」
謎の液体が入った注射器が刺さり、譫言の様な言葉が遮られる。
甘い声が耳元で囁く。
「今日の分の栄養剤です。それと……」
するするり。女衆の下履きが脱がれた。
彼女は光を放ち続けながら正面に周り、少年の腰を抱えると、静かに身を寄せ重ねる。
ずぷ、ずぷぷ……。装具の付いた逸物が、彼女の割れ目に飲み込まれた。
「ぅ、ぁあっ……!」
「ふふ……この体勢、ちょっとやり難いけど……んっ」
「っ、お前っ、誰だっ……? 何を、やってるっ……っ⁉︎」
ハッと気付き見開かれた紅の丸い瞳に、上半身に使用人服を着たまま行為に及ぶ女衆が映る。
「うそっ、意識が……初めて、でしょうか? ちょっと、恥ずかしいですね……」
少年より少しだけ大きい程度の華奢な体躯に、妖艶な腰使いと声。顔は認識阻害魔法の白いベールに遮られ見えない。
「ふざけるなっ、ボクはっ、こんなことっ……!」
「あっ、初めてっていうのは、意識がある時にって話で……レイちゃんが寝てる時には、もう、何回かっ」
「はっ? そんな゛こと、聞いてな゛っ……なんてしれものっ」
初体験がいつの間にやら奪われていたという衝撃的事実に打ち震え、彼は怒りを露わにしようとした。
直後、赤く腫れた子供尻が優しく撫でられ「ひんっ!」と跳ねる。
「ええと、応急処置と、夜伽教育を担当していますっ、シスイと、申します……」
「なんだっ、それぇ……」
「本当は、もっと後になってから名乗ろうと、思ってたんですけど……仕方ないですね」
更に、ぺろ、くちゅっ。耳元が舐められた。
少年の背筋をゾクゾクとした痺れが駆け上がり、堪らず情けない声が漏れる。
「ふあ゛っ、やっ、やめろぉっ……!」
「まだ全然男の子みたいですけど……折角ですから、少しだけ教えちゃいますね」
「ふぁっ、おまえっ、またっ、そうやっ、てぇっ……っっ!」
媚肉が装具の外側から締め付け、蠕動する。搾り取る様な動きは装具以上。暖かい体温と妙な安心感が、深い官能へと彼を誘う。
「ふっ、っ! っ~~……!」
忽ち射精させられた。どくっ、どくっ、どくっと、シスイと名乗る見知らぬ女の中で逸物が脈打つ。装具の隙間から漏れ出た精が、女陰を汚していく。
だが、出した後の気怠さは皆無。寧ろ少年の身体には活力が満ち満ちていく。
「っ、もうっ……相変わらずっ、出すの早いなぁ……普通の男女だったら、もう孕んでますよ」
そうかっ、起きた時の妙な回復具合は、この女のっ……!
「まだですか」
「う゛ぁっ⁉︎」
キクチがいつの間にか戻ってきていた。少年は込み上げる羞恥と共に背筋に寒気を覚える。
「あっ、もう少しです主任、お待ちをっ……はぁっ、あぁっ!」
女はビクンっと背筋を逸らし、その肉膣を数回痙縮させた。
また殊更に絞り上げる様な動きをされて、少年は「んおぉっ」と情けない声を上げてしまう。
パァン! 鞭の音が床を打った。
「はいっ、すみませんっ! んっ、退散しますっ!」
彼女は女陰をゆっくり引き抜くと、その後は風の様に去っていく。
再び残されたのは、キクチと少年だけの時間。
「……まだまだ元気そうですね」
使用人としての仕事の指導、もとい辱めと難癖を受け、罰として折檻。その後房中術によって回復され、時によってはまた飽きるまで折檻。
これらが館に送られてから実に約一週間程度、ほぼ絶え間なく繰り返された。
応援ありがとうございます!
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