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10巻
10-1
しおりを挟む■偽りの解放者
西の国の学園都市ウェルスに戻って半年、春の気配が近づいてきた砂猫の月の終わり頃。
俺――☆1アストルは、学園都市の『賢人』として穏やかながら落ち着かない日々を送っていた。
人の生活領域を脅かしていた茨の精霊を城ごと焼き払い、世界を崩壊に導く『淘汰』の一種であるらしい〝金色姫〟を得たところまでは、良かった。
それで、一旦はエルメリア王国の問題は解決したと思っていたが……どうやら、向こうはキナ臭いことになっているらしい。
自分の塔のリビングで考え事をしていた俺は、生徒の一人で密偵集団『木菟』隊を率いるグレイバルトに話を振る。
「何か情報は?」
「頼っていただけるのは嬉しいのですが、あいにくと」
「そうか、すまない」
困っている様子のグレイバルトに苦笑を返して、俺はどうするべきか迷っていた。
『カーツ』と『ノーブルブラッド』。
アルカナの☆の数こそ人の価値と主張し、☆1を排斥する、過激な思想の集団だ。
エルメリア王国における後ろ暗い組織が、いまだ政情が不安定な国内で暗躍している。
ヴィーチャことエルメリア国王ヴィクトールと、パーティのリーダーであるエインズが俺を遠ざけているのは、それらの組織の目が俺に向きすぎるからだろう。
「また悩んでるわけ?」
「ミント……」
振り向くと、妻のミントが腕組みして俺をじっと見ていた。
気もそぞろに情けなく唸っているのだ、責められても仕方あるまい。
「エインズからは、しばらくエルメリア方面に近寄るなって言われてるんでしょ?」
「まあね。でも、俺だけここで安穏としていていいのかなって」
「気になる、なら、行く?」
ミントの後ろからひょこっと顔を覗かせたもう一人の妻ユユが、小さく首を傾げる。
彼女は妻になってから少し活発になった。
というか、きっと俺に合わせてくれているのだろう。
「おすすめはできかねますが、どうしてもと言うなら、安全なルートをご用意しますよ、先生」
グレイバルトの提案を受け、俺は腕組みする。
「そうだな……」
俺一人なら〈異空間跳躍〉の魔法ですぐさま行くこともできるが……問題の解決にあたるなら、仲間達と一緒に行動した方が手堅いかもしれない。
それに、この状況で妻達を置き去りになんてしたら、後が怖い。
「行くとして、ルートはどうする? また海を行くのか?」
「それも堅実だとは思いますが、目指す場所が首都エルメリアとなりますと、時間がかかってしまいます。やはり陸路で国境を越えるのがいいでしょう」
グレイバルトの言葉に頷いて、どうしたものかと考える。
今すぐに動くべきか、それとも機を待つべきか。
そも、狙いが俺という厄介な☆1なのであれば……囮として出向いた方が、誘い出しやすくはあるかもしれない。
「お兄ちゃん、買ってきたよー」
「ただいまッス」
リビングで唸っていると、妹のシスティルと生徒のダグが、袋を抱えて戻ってきた。
先輩賢人のマーブルに預けた〝金色姫〟の様子を見に行くと言っていたので、ついでとばかりに買い物も頼んでおいたのだ。
ダグが首尾よく揃えてくれたようだ。
「みんな、おかえり。お風呂、沸かしてある、よ。入って、おいで」
「や、そこは塔主のアストル先生からじゃないッスかね」
「いいよ。俺は後で入るから。先に入ってくるといい。二人一緒でもいいぞ」
俺の軽口に、システィルとダグが真っ赤になる。
この半年間で、二人はずいぶんと距離を詰めた。きっと、もうお互いの気持ちを確かめ合っているはずだ。
「もう、お兄ちゃんったら!」
「システィル、先に行ってくるッスよ。オレは先生に少し話があるッスから」
「そう? じゃあ、お先」
頷いて去っていくシスティルの後ろ姿を見送ったダグが、こちらに向き直る。
その気配に、少しばかりの緊張が見えた。
「どうした、ダグ」
「学園経由でこれが届いてたッス」
真鍮製の魔法の円筒を差し出したダグの目は真剣そのもので、俺も少し気を引き締めてそれを受け取る。
「差出そのものは正規のものだな。開封跡もない」
この円筒は『高速便』と呼ばれるもので、一通届けるのに普通の手紙の何倍もの値段がかかる。
ましてや、他国からともなれば金貨を支払わなければならないはずだ。
「刻印は……エルメリアからだな。ヴィーチャあたりか?」
エルメリアには〈手紙鳥〉を飛ばせる魔法使いの人材がいない。
というか、この魔法を使用できるのは俺とその使い魔のナナシ、ユユ、それに義理の姉のフェリシアだけだ。
いや、マーブルも使えるか。少し魔法式が俺と違うようだけど。
研究した結果……あの魔法は些か特別で、魔法式を編むコツのようなものが、俺と〝繋がり〟を得た時にしか取得できないらしい。
なので、もしかするとミントも、真面目に練習すれば使えるようになるかもしれない。
それはさておき、これを開けてみないとな。
通常便でも速達便でもなく、高速便をさらに裏のルートを使って届けるくらいなので、何か重要な情報に違いあるまい。
茨の精霊を討滅して、〝金色姫〟問題を解決した俺とその家族は、エインズの忠告通り、あれ以降はエルメリアに近寄っていない。
グレイバルトの手を借りて集めた情報によれば、特に大きな動きはなかったはずなのだが……
円筒を捻ると、カポンと小気味いい音がして蓋が外れる。
中には、公式書類で使用する高品質の紙が丸めて収められていた。
折り曲げてはいけないタイプの書類はこういった方法で保管するのは常だが……送ってよこすのは珍しい。
「じゃ、オレは失礼するッスね」
「まあ待て、ダグ。一緒にこれを見ようじゃないか」
「勘弁してほしいッス。絶対に厄介事の類じゃないッスか……」
やっぱり、そう思うよな。
文句を言いながらもリビングのソファに腰を下ろすダグに感謝しつつ、テーブルの上に中身を広げていく。
まず、報告書のような物が一束。
それから、金で縁取りした高級紙に何か書かれたものが二枚。
あとは、書類らしきものが数枚入っていた。
最後に出てきたのは、手紙と思しき小さな便せんが一枚。それには、ヴィーチャの名が記されていた。
「やはりヴィーチャからだ。ええと、何々……?」
報告書のようなものは、王議会の議事録の写しらしい。議題と採決の結果も含まれている。
これは、国外に出してはいけないのでは……という考えを一旦意識の外へ追いやって、続きを読む。
高級紙はエルメリアの危機に対して行動したことへの報賞を示す内容で、それぞれに与えられる褒美と、俺の貴族的地位の向上についてが書かれている。
……とのことだが、これについては固辞するべきだろう。金は惜しいが、受け取ると面倒事になるのは明白だ。
俺は、個人としてはエルメリア王国からの金品は受け取らないようにしている。
「……これは、何考えてんスかね」
珍しくダグが、険をにじませて数枚の書類を睨みつけている。
「それについては何も書いていないし、ヴィーチャ直筆の手紙も格式ばったものだ。ヴィーチャの名前で、エルメリア王議会が俺に送ったというのが正しい見解だな」
ヴィーチャからの手紙は、時節のあいさつや隠語めいた高等文書の書式で作成されており、その内容は同封の書類についての説明がほとんどで、近況を尋ねる言葉すら見当たらない。
いつもの砕けた様子がないことから、これは友人のヴィーチャとしてではなく、ごくごく事務的なやりとりをするためにヴィクトール王として書いたということだろう。
そして、ダグが今にもくしゃくしゃにしそうな書類は、『魔法誓約書』と『出頭命令書』である。
「……さて、エルメリアの貴族界隈で何が起こっているのかを、まずは確かめないとな。グレイバルト、頼めるか?」
「お任せください。こういう時のための我らですから」
小さく頭を下げて、グレイバルトが景色に溶けるようにして消えた。
生徒として俺の塔に所属している彼を部下や手下のように扱うのは些か気が重いが、状況の把握にこれ以上適した人材はいない。
「なんだか、エルメリア王らしからぬ動きッスね?」
「ああ。どうもマズいことになっている気がする。情報が足りないな」
「裏の情報筋を手繰って調べてくるッス」
「頼むよ。深追いはしなくていい」
「ッス」
小さく頷いて塔を出ていくダグを見送った俺は、魔法処理を施した便せんを取り出した。
〈手紙鳥〉を飛ばす必要があるだろう。
宛先は冒険者予備学校時代からの友人でエルメリア貴族のミレニアとリック、それからエインズとその父親のラクウェイン侯爵、あとはヴィーチャ。
返事が来るのは早くても一週間後になるが、どうしてこうなったのか当事者達の生の情報が欲しい。
何せ、添付されていた魔法契約書には〝エルメリア王国の臣民としてその全てをもって忠義にあたる〟などと記されており、実にヴィーチャらしくない。
そもそも、彼が俺に助力を求めるなら、〝友よ、すまないがまた力を貸してくれ〟と手紙を一つよこすだけで済む。
俺が〈異空間跳躍〉できることを知っているのだから、そこから話に入ればいい。
……で、あれば。
これは王議会としての、動きだ。
タイミング的に考えられるのは、『ノーブルブラッド』の連中が王議会で押し勝って、何かしようとしているってところか?
「こら、一人で抱え込まない。アタシ達もいるんだからね」
「……そうだった。〝繋がり〟があった時の癖かな」
俺は苦笑しつつ、ミントとユユをソファに招く。
「ヴィーチャの動きじゃない。何かがエルメリアで起きている」
「ね、この手紙……ちょっと、ヘン」
「だよな」
ユユの言葉に頷いて、俺は無詠唱で〈着火〉を発動させ、手紙に火をつける。
手紙は端からチリチリと燃えながら、表面だけが焼け落ちた。
ミントが俺の手元を覗き込む。
「中から別の手紙が出てきたわね?」
「やっぱりか」
俺とミレニアのちょっとした悪ふざけの話をうらやましそうに聞いていたヴィーチャだ。
仕込むとすれば、こういうことをするだろうと思った。
――友よ、これに気が付いてくれると嬉しい。
先の王議会において、今回の〝金色姫〟事案の検討が行われた。
君が茨の精霊を討伐してくれたこと、深く感謝する。
……だが、恐れていた事態が起きてしまった。
君という存在を危険視する者が出てきたんだ。
おそらくは『カーツ』と繋がる『ノーブルブラッド』の工作だとは思うが、君が優秀すぎて、筋道が通ってしまった。
国軍対応しなくてはならないような魔物を単騎で殲滅する君を、エルメリアの戦力として取り込むべきだ。……有り体に言えば、☆1なのだから戦用奴隷として誓約書と魔法道具でコントロールするべきだという、愚かな主張が出回りはじめている。
まったくもって度し難いが、『ノーブルブラッド』としての結束力を持った老獪な高位貴族どもを抑えるには、私は王としての経験も権威も足りなさすぎる。すまない。
届いた書類は、この手紙も含めて全て破棄してくれ。
私達から安全の報せがあるまでは決してエルメリアに近づかないように。
学園都市にもあの愚か者達の手の者が訪れる可能性がある。充分に警戒してくれ。
……君と友人でいるために、私達も手を尽くす。
親愛を込めて。
ヴィクトール・エルメリア
俺は手紙を再度〈着火〉の魔法で燃やしながら、ため息をつく。
「……アストル先生、手配が終わりました」
ため息の終わりを待っていたかのように、グレイバルトが姿を現した。
「グレイバルト、知恵と力を貸してくれ。どうも、いろいろマズいことになっているみたいなんだ」
「お任せください。このグレイバルト、全力を尽くします」
恭しく、俺の生徒になった凄腕スパイがその頭を下げた。
◆
「高貴社会に入り込むのに少しかかりましたが、ある程度情報を得ることができました」
あの書簡が届いてから二週間後、長く学園都市から姿を消していたグレイバルトが帰ってきていた。
彼には高評価の単位を付与せねばなるまい。
……まあ、彼のことだ。放っておいても賢人の仲間入りをしそうだけれど。
「状況を動かしているのは、やはり『ノーブルブラッド』のようです。『カーツ』との繋がりまでは確定できませんでしたが、北とのやりとりを確認しています。モーディア皇国からの働きかけがあるようです」
「たかが☆1一人に大層なことだな。フェリシアは?」
「連絡役として『井戸屋敷』に残られるとのことです。以降、『木菟』の情報を魔法でこちらに運んでくださるそうです」
フェリシアには後で謝っておかないとな。
「しかし、なんだって急に方針を転換したんだ……? ☆1の能力など認めないというのが、貴族達の基本スタンスだったはずなんだが」
「それが……ちょっと妙なことになっていまして。エルメリア、モーディアの他に第三勢力が噛んでいます」
「第三勢力?」
この二国間の敵対構造に横槍を入れる勢力?
隣国であるグラス首長国連邦であればエルメリアと共闘関係を結んでいるし、ザルデンや、ましてや西の国が第三勢力となることなどあり得ない。
「我々情報筋も関知しておりませんでした。まるで泡のように浮かび上がったんです。……彼らがどこから来て、いつの間に一大勢力になったのか、全く不明です」
「……」
嫌な予感がする。
およそ人の集まりなんてものは、すぐにマークされるのが常だ。
それが、いきなり国に敵対する勢力として出現するなんて……まるで『淘汰』のようじゃないか。
「それで、その勢力とは?」
「『トゥルーマンズ』を名乗っています。……人数は少ないですが、強力な魔法使いや、特別なスキルを持った者達の集団で、エルメリア、モーディアの両陣営にゲリラ的な戦闘行動を仕掛けています」
「目的は?」
「真実と解放のために……との声明を出しているようですが、真意や内容は不明です。問題は、ですね。……彼らの首魁が〝魔導師〟を名乗っているということなんです」
「そりゃまた、自信満々だな。じゃあ、この後ギルドに行って二つ名を返上してこよう」
「とんでもない! あなたが疑われているんですよ!」
そうだろうな。
長らく俺の二つ名だったのだから、誰かが名乗ればそうもなる。
「今回の出頭命令書は、それが起因となっている節があります。調べれば、あなたの二つ名が〝魔導師〟であることは、すぐにわかりますからね」
「申し開きをしに行くべきかな?」
「おすすめしませんね。いろいろとタイミングが良すぎるんです。茨の精霊討伐と、彼らの行動が活発になった時期が一致しています。……エルメリアのご老人達は〝魔導師〟が☆1集団を率いてエルメリアを滅ぼすと思っているのかもしれません」
ん……?
「今、なんて?」
「☆1集団、です」
「その『トゥルーマンズ』とやらの構成員は☆1なのか?」
「はい。調べではそのようになっています。〝魔王事変〟の時に姿を消した☆1がメンバーに含まれていることも確認しています」
ぞくりとしたものが、背中を走る。
野盗に身を落としたような☆1や☆2が、戦闘スキルに乏しい行商人を襲うのとはワケが違う。
軍事行動中の兵隊相手に、〝介入〟して戦闘行為をしているのだ。
つまるところ、そいつら……レベル上限を突破しているんじゃないか?
そうでもなければ、とてもじゃないが☆1にできるような行動ではない。
「情報収集のために友好的接触を図れる人材を検討中です」
「俺が行った方が早くないか?」
俺の答えを聞いたグレイバルトは、首を横に振る。
「迂闊が過ぎるでしょう。安全面でもそうですが、今は学園都市にいるという証明が必要です。その集団とあなたが一緒にいるところを、他の斥候に見られでもしたら、大事です」
相手が☆1で、俺の二つ名を騙るというなら、俺が直接出向くのが一番早い気がするのだが……半ばパニック状態のエルメリアの重鎮達を無用に刺激する必要もないだろう。
考えていると、見覚えのあるハトのような物が、パタパタと窓辺へと舞い下りてきた。
それは、瞬く間に便せんへと姿を変え、ふわりと俺の机に着地した。
「ヴィーチャからだ」
「ヴィクトール王とは接触を持ちませんでした。少しばかり、妨害が厚かったもので」
「『井戸屋敷』で待っていれば会えたんじゃないか?」
「あいにく、私は『井戸屋敷』への入室許可をいただいていなかったものですから」
「あ……。すまない、名簿に加えておくよ」
グレイバルトに謝りながら、俺は届いた手紙にレターナイフを当てる。
「内容は……うん、その『トゥルーマンズ』についても書いてあるな。王国側には正式な要求書が届いているらしい。…………なるほど、ね」
『トゥルーマンズ』なる連中は『〝魔導師〟ロータス』という人物を中心にした、☆1解放組織であるらしい。
☆1を不当に扱う現状は魔王の仕業で、それを維持する各国はいまだ魔王の手先である。レムシリアの真の住民たる☆1を救うために、立ち上がった……とのことだ。
ぱっと読んだ感じでは安っぽく聞こえるが……その言葉には真実が詰め込まれていることから、彼に入れ知恵した何者かは、このレムシリアの旧き真実について造詣が深いらしいと窺える。
「ナナシ、どう思う」
俺の呼びかけに応じて、肩に使い魔が姿を現す。そして、頭蓋をカタカタを鳴らしながら小さく嗤った。
「どうもこうも、その者の言うことは正しい。我が主、これはラブコールだぞ」
「だろうな」
俺に伝わることを前提にした、安っぽい罠だ。
「逆に興味が湧くね、こういうのは」
「正体も気になるしね。吾輩は、直接会うのも手だと思うぞ」
俺の感想にナナシが同意を示すが――
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