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一章:継承の儀式
3話
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継承の儀式を受けた日は、雷が鳴る荒れた天気だった。他の人なら、こんな日に継承の儀式は行わない。継承の儀式は、次は結婚式に着るようにと用意された衣装をまとって、村の広場で行うのが普通だからだ。けれどキサの継承の儀式は、キサの家の一番奥の部屋でひっそりと行う。天気など関係ないのだ。
悪天候にもかかわらず、キサの家には友人たちがやってきた。
「キサの継承の儀式、一緒に祝いたかったわ」
キサの一番の友達、ロッジュは家の外でそう言った。ロッジュは養蜂を営む母のもとに生まれ、キサより一月前に継承の儀式を済ませた。
「ロッジュ、私も同じよ。ロッジュの継承の儀式、まるで昨日のことのようね。これからは、蜂に命を捧げるようなものよ、って笑ったあなたの顔、私、一生忘れないわ」
「継承の儀式を済ませたら、キサ、あんたは何て言うかしら」
キサの二番目の友達、ウィッサはそう言って笑った。ウィッサは薬を売る母の元に生まれ、キサの半年ほど後に継承の儀式を行う予定だ。
「そうね、頑張りますって言うつもりよ」
その言葉に嘘はなかった。このときのキサは、自分の背負うものの重さを、真に理解してはいなかったからだ。
「ロッジュもキサも前向きね。私だったら、売るほうじゃなくて作るほうがよかったって大声で叫ぶわ」
「ウィッサ! お母さんの仕事を引き継ぎたくないなんて、子どもみたいなわがままを言ってはだめよ! 女は母の仕事を継ぎ、男は父の仕事を継ぐ。これが、私たち風の民が何十年も、何百年も守ってきたことでしょう! これを破ったら、もう、風の民ではなくなるのよ!」
真面目なロッジュはウィッサをとがめた。ウィッサは頬を膨らませた。短気なウィッサが怒り出しやしないかと、キサは心配した。二人の顔をあれこれ見比べるうちに、キサはあることに気がついた。
「あら、ロッジュ。顔に赤い膨らみが。どうしたの?」
「ああ、これね。蜂に刺された跡よ」
ロッジュは屈託なく笑った。
「え、蜂に? そんな、笑っている場合じゃないでしょ」
口をすぼめたまま、ウィッサはロッジュの顔を見た。
「蜂に刺されたくらいでいちいち気にしてたら、養蜂の仕事なんてできないわ」
ロッジュは腕まくりした。腕には赤い膨らみがたくさんあった。ロッジュの腕は、以前はとても綺麗だった。ウィッサは膨らませた頬を元に戻し、大変ね、とつぶやいた。
「じゃあ、キサ、私たちもう帰るね。継承の儀式……頑張ってね」
ロッジュはキサを抱きしめると、気まずそうな顔をしているウィッサを伴って帰っていった。キサは、ロッジュの目に涙が光っているのに気がついた。
キサはロッジュの涙に戸惑った。
(芯の強いロッジュが泣くなんて……蜂に刺された痛みを思い出したのかしら。辛いわよね……)
キサも一度だけ蜂に刺されたことがある。あまりの痛みに、わんわん泣いたのを覚えている。
「キサ! 何をしているの? 村長様がいらっしゃる前に、部屋に戻って着替えなさい! いつまでも子どもみたいに、お喋りに夢中になっていてはだめよ!」
「母さん、わかりました、すぐに戻ります!」
キサは家に戻ると、この日のためにこしらえた衣装に着替えた。ガラセ・クスユと呼ばれる、大人が儀式で身にまとう一番上等な服だ。風の民を象徴する色である、緑色をした服だ。緑色は成長した大人を表わす色でもあった。
継承の儀式はひっそりと行われるものの、結婚式はこの衣装を着て皆の前で祝ってもらえると思うと、キサは、胸に刺さった小さなとげがぽろりと取れたような気持ちになった。
「母さん、見て!」
キサは部屋から躍り出て、アイサの前でくるりと回った。
「おお、よく似合ってるよ!」
母に褒められて、キサはますます上機嫌になった。
がらがらと、家の戸が開いた。キサは戸口に向かおうとしたが、アイサが手で制した。
「なんとまあ、嫌な天気だ」
村長がぶつぶつ言いながら、キサの家の土間にあがった。村長の濡れた衣装――村長の服、という意味の、ヘガ・クスユ――を、アイサはきびきびした手つきで拭いた。
「そうでしょうか? 村長様、こんな天気に産まれた子どもは、とても丈夫に産まれるとか。だって、空の神と火の神のご加護を受けるのですから。さっき、空から落ちた光が、木を燃やしました。二つのご加護がおりてきたしるしです。私もそんな日に生まれたんです。だから今まで風邪一つ引いたこともありませんよ」
アイサは村長の服を拭いて濡れた布を、キサがいるほうへ放り投げた。キサは取り損ねて、濡れた布を頭からかぶった。
「アイ・サ、空と火の子、か。しかし、アイサよ、継承の儀式と出産は関係あるまい」
村長は首をひねった。
「関係ありますとも。キサは……私の子は、今日生まれ変わるようなものですから」
「お前は楽天的というか、何というか……」
キサはアイサと村長の会話を聞きながら、被った布を外し、その場から洗濯かごへ放り投げた。
「村長様! どうです、私の衣装!」
キサはまた、くるりと一回転した。
「まったく! すっかり舞い上がってからに……」
村長はあきれた口調で言った。それからキサの衣装を上から下へとじっくり眺めるように見た。
「よう出来とる。お前は昔から、針仕事だけは得意じゃったからな」
「ありがとうございます!」
上機嫌なキサは「だけは」という言葉をまったく気にしなかった。
「これからは好きなだけ針仕事に精を出すとよい。好きなだけ、夢みたいな話を考えるとよい。ただし、口に出してはならんぞ。幼い頃のように、びゅうびゅう吹く風の音を、あれは滅びの神様がお歌を歌っているのよ、なんて、畏れ多いことを、お前はもう決して言ってはならんのじゃ」
キサはそのとき周囲の大人がどんな顔をしたか、よく覚えていた。顰蹙を買うというより、怯えたような顔をされた。そんな視線を受けるのは、もうごめんだ、と思った。だからそんなことを口にするつもりはなかった。
「わかっております。村長様」
「本当に、わかっておるのか!」
村長が怒鳴るので、キサは肩をすくめた。
「お前は昔から素直で聞き分けがいい。それはよいことじゃが、お前は昔から考えが浅いように見えてならんのじゃ。好きなだけ好きなことをしてよいという、本当の意味がわかるか? 継承の儀式が済んだら、お前は今までのように村人と関わることはできん。不必要に家から出ることもできん。お前はこの家で、神の名をお守りするのが仕事じゃ。たった一人でな。それはとても辛いことじゃ。その心を慰めるために好きなことに没頭せよ、と言っとるのじゃ」
そう言うと、村長はキサを抱きしめた。
「わしは今まで、父親のいないお前の祖父代わりとして接してきた。子どもの頃からずっと変わらず、心が清らかで優しいまま、十五の年を迎えてくれて嬉しいよ。のう、キサ」
「なんですか?」
キサが尋ねると、村長は涙を流しながら、こう言った。
「どうか自分の運命を呪うな。誰のことも憎むな。恨むなら、三百年前、お前のご先祖様一人に神の名を継がせることに決めた男の子孫である、このわしを恨め」
キサは目を丸くした。
「まあ、おじいさん。そんな冗談を言うなんて、珍しい」
キサは不思議そうに笑った。村長は泣きながら、長いため息をついた。
村長は家を出た。その背中を見送ったキサとアイサは、奥の部屋で向かい合わせになって椅子に腰掛けた。
「キサ。ジェゾロ・キラズ・トキラ」
アイサは風の民の言葉で「私の子。お前の右手を私の前に出しなさい」と言った。
「ダ」
キサは風の民の言葉で「はい」と返事をして、右の手のひらをアイサに差し出した。
「カ・ナ・トラウヌ・ツヴェザ・ジ」
アイサは風の民の言葉で「私は、神の名を知る者」と唱えながら、キサの右の手のひらに一文字ずつ文字を書いた。それが神の名。滅びの神の、風の神の名前。キサはごくりと唾を飲んだ。
「ナ・キサ・ツキザ・トゥラーヴァ」
アイサは風の民の言葉で「神よ、私の子に、私の力を授けよ」と祈りの言葉を捧げ、天を仰いだ。雷が鳴った。誰かの、また木が燃えているという叫び声が、かすかに聞こえた。キサは右の手のひらをじっと見つめた。何かうずくものを感じていた。
「さあ、キサ。継承の儀式はこれでおしまいだよ」
アイサは普段使う言葉、かつて草原で暮らしていたときに、他の村々とのやりとりに使っていた言葉で話した。風の民の言葉自体、軽々しく口にしてはならない掟だった。
「……これで終わり? これで、私は『神の名を知る者』になったの?」
「そうだよ、なんなら試してみたらどうだい?」
アイサはぶっきらぼうに答えた。キサはぶんぶん首を振った。
「でも……神様の名前、ずいぶん単純なのね。何かの拍子にぽろりと口に出してしまいそうで、怖いわ」
キサはそんな自分を情けなく感じた。アイサに叱られると思った。
「そんなときには、母さんは、薪を割った。薪を割ると頭が空っぽになるからね。母さんだって、昔はキサみたいに細かった。この十八年間、薪を割って割って割りまくって、今の母さんになった」
アイサは笑い出した。
「そうね、私のあだ名、薪割りアイサの子だもの。私も薪を割ろうかしら? そうすればきっと……頑張れるよね」
キサも笑い出した。アイサは、やっぱりお前に薪割りは無理だよ、と言ってキサを小突いた。
二人はいつまでも笑いあった。
悪天候にもかかわらず、キサの家には友人たちがやってきた。
「キサの継承の儀式、一緒に祝いたかったわ」
キサの一番の友達、ロッジュは家の外でそう言った。ロッジュは養蜂を営む母のもとに生まれ、キサより一月前に継承の儀式を済ませた。
「ロッジュ、私も同じよ。ロッジュの継承の儀式、まるで昨日のことのようね。これからは、蜂に命を捧げるようなものよ、って笑ったあなたの顔、私、一生忘れないわ」
「継承の儀式を済ませたら、キサ、あんたは何て言うかしら」
キサの二番目の友達、ウィッサはそう言って笑った。ウィッサは薬を売る母の元に生まれ、キサの半年ほど後に継承の儀式を行う予定だ。
「そうね、頑張りますって言うつもりよ」
その言葉に嘘はなかった。このときのキサは、自分の背負うものの重さを、真に理解してはいなかったからだ。
「ロッジュもキサも前向きね。私だったら、売るほうじゃなくて作るほうがよかったって大声で叫ぶわ」
「ウィッサ! お母さんの仕事を引き継ぎたくないなんて、子どもみたいなわがままを言ってはだめよ! 女は母の仕事を継ぎ、男は父の仕事を継ぐ。これが、私たち風の民が何十年も、何百年も守ってきたことでしょう! これを破ったら、もう、風の民ではなくなるのよ!」
真面目なロッジュはウィッサをとがめた。ウィッサは頬を膨らませた。短気なウィッサが怒り出しやしないかと、キサは心配した。二人の顔をあれこれ見比べるうちに、キサはあることに気がついた。
「あら、ロッジュ。顔に赤い膨らみが。どうしたの?」
「ああ、これね。蜂に刺された跡よ」
ロッジュは屈託なく笑った。
「え、蜂に? そんな、笑っている場合じゃないでしょ」
口をすぼめたまま、ウィッサはロッジュの顔を見た。
「蜂に刺されたくらいでいちいち気にしてたら、養蜂の仕事なんてできないわ」
ロッジュは腕まくりした。腕には赤い膨らみがたくさんあった。ロッジュの腕は、以前はとても綺麗だった。ウィッサは膨らませた頬を元に戻し、大変ね、とつぶやいた。
「じゃあ、キサ、私たちもう帰るね。継承の儀式……頑張ってね」
ロッジュはキサを抱きしめると、気まずそうな顔をしているウィッサを伴って帰っていった。キサは、ロッジュの目に涙が光っているのに気がついた。
キサはロッジュの涙に戸惑った。
(芯の強いロッジュが泣くなんて……蜂に刺された痛みを思い出したのかしら。辛いわよね……)
キサも一度だけ蜂に刺されたことがある。あまりの痛みに、わんわん泣いたのを覚えている。
「キサ! 何をしているの? 村長様がいらっしゃる前に、部屋に戻って着替えなさい! いつまでも子どもみたいに、お喋りに夢中になっていてはだめよ!」
「母さん、わかりました、すぐに戻ります!」
キサは家に戻ると、この日のためにこしらえた衣装に着替えた。ガラセ・クスユと呼ばれる、大人が儀式で身にまとう一番上等な服だ。風の民を象徴する色である、緑色をした服だ。緑色は成長した大人を表わす色でもあった。
継承の儀式はひっそりと行われるものの、結婚式はこの衣装を着て皆の前で祝ってもらえると思うと、キサは、胸に刺さった小さなとげがぽろりと取れたような気持ちになった。
「母さん、見て!」
キサは部屋から躍り出て、アイサの前でくるりと回った。
「おお、よく似合ってるよ!」
母に褒められて、キサはますます上機嫌になった。
がらがらと、家の戸が開いた。キサは戸口に向かおうとしたが、アイサが手で制した。
「なんとまあ、嫌な天気だ」
村長がぶつぶつ言いながら、キサの家の土間にあがった。村長の濡れた衣装――村長の服、という意味の、ヘガ・クスユ――を、アイサはきびきびした手つきで拭いた。
「そうでしょうか? 村長様、こんな天気に産まれた子どもは、とても丈夫に産まれるとか。だって、空の神と火の神のご加護を受けるのですから。さっき、空から落ちた光が、木を燃やしました。二つのご加護がおりてきたしるしです。私もそんな日に生まれたんです。だから今まで風邪一つ引いたこともありませんよ」
アイサは村長の服を拭いて濡れた布を、キサがいるほうへ放り投げた。キサは取り損ねて、濡れた布を頭からかぶった。
「アイ・サ、空と火の子、か。しかし、アイサよ、継承の儀式と出産は関係あるまい」
村長は首をひねった。
「関係ありますとも。キサは……私の子は、今日生まれ変わるようなものですから」
「お前は楽天的というか、何というか……」
キサはアイサと村長の会話を聞きながら、被った布を外し、その場から洗濯かごへ放り投げた。
「村長様! どうです、私の衣装!」
キサはまた、くるりと一回転した。
「まったく! すっかり舞い上がってからに……」
村長はあきれた口調で言った。それからキサの衣装を上から下へとじっくり眺めるように見た。
「よう出来とる。お前は昔から、針仕事だけは得意じゃったからな」
「ありがとうございます!」
上機嫌なキサは「だけは」という言葉をまったく気にしなかった。
「これからは好きなだけ針仕事に精を出すとよい。好きなだけ、夢みたいな話を考えるとよい。ただし、口に出してはならんぞ。幼い頃のように、びゅうびゅう吹く風の音を、あれは滅びの神様がお歌を歌っているのよ、なんて、畏れ多いことを、お前はもう決して言ってはならんのじゃ」
キサはそのとき周囲の大人がどんな顔をしたか、よく覚えていた。顰蹙を買うというより、怯えたような顔をされた。そんな視線を受けるのは、もうごめんだ、と思った。だからそんなことを口にするつもりはなかった。
「わかっております。村長様」
「本当に、わかっておるのか!」
村長が怒鳴るので、キサは肩をすくめた。
「お前は昔から素直で聞き分けがいい。それはよいことじゃが、お前は昔から考えが浅いように見えてならんのじゃ。好きなだけ好きなことをしてよいという、本当の意味がわかるか? 継承の儀式が済んだら、お前は今までのように村人と関わることはできん。不必要に家から出ることもできん。お前はこの家で、神の名をお守りするのが仕事じゃ。たった一人でな。それはとても辛いことじゃ。その心を慰めるために好きなことに没頭せよ、と言っとるのじゃ」
そう言うと、村長はキサを抱きしめた。
「わしは今まで、父親のいないお前の祖父代わりとして接してきた。子どもの頃からずっと変わらず、心が清らかで優しいまま、十五の年を迎えてくれて嬉しいよ。のう、キサ」
「なんですか?」
キサが尋ねると、村長は涙を流しながら、こう言った。
「どうか自分の運命を呪うな。誰のことも憎むな。恨むなら、三百年前、お前のご先祖様一人に神の名を継がせることに決めた男の子孫である、このわしを恨め」
キサは目を丸くした。
「まあ、おじいさん。そんな冗談を言うなんて、珍しい」
キサは不思議そうに笑った。村長は泣きながら、長いため息をついた。
村長は家を出た。その背中を見送ったキサとアイサは、奥の部屋で向かい合わせになって椅子に腰掛けた。
「キサ。ジェゾロ・キラズ・トキラ」
アイサは風の民の言葉で「私の子。お前の右手を私の前に出しなさい」と言った。
「ダ」
キサは風の民の言葉で「はい」と返事をして、右の手のひらをアイサに差し出した。
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「ナ・キサ・ツキザ・トゥラーヴァ」
アイサは風の民の言葉で「神よ、私の子に、私の力を授けよ」と祈りの言葉を捧げ、天を仰いだ。雷が鳴った。誰かの、また木が燃えているという叫び声が、かすかに聞こえた。キサは右の手のひらをじっと見つめた。何かうずくものを感じていた。
「さあ、キサ。継承の儀式はこれでおしまいだよ」
アイサは普段使う言葉、かつて草原で暮らしていたときに、他の村々とのやりとりに使っていた言葉で話した。風の民の言葉自体、軽々しく口にしてはならない掟だった。
「……これで終わり? これで、私は『神の名を知る者』になったの?」
「そうだよ、なんなら試してみたらどうだい?」
アイサはぶっきらぼうに答えた。キサはぶんぶん首を振った。
「でも……神様の名前、ずいぶん単純なのね。何かの拍子にぽろりと口に出してしまいそうで、怖いわ」
キサはそんな自分を情けなく感じた。アイサに叱られると思った。
「そんなときには、母さんは、薪を割った。薪を割ると頭が空っぽになるからね。母さんだって、昔はキサみたいに細かった。この十八年間、薪を割って割って割りまくって、今の母さんになった」
アイサは笑い出した。
「そうね、私のあだ名、薪割りアイサの子だもの。私も薪を割ろうかしら? そうすればきっと……頑張れるよね」
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