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第四章:犠牲の国・ポルタ
第87話
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大聖堂にいくつも並び立つ尖塔群。その内の一つから大聖堂内部へとサラとミーナ、そしてエリーの三人は潜入を果たした。
尖塔は言わば物見塔程度の役割らしい。テラスから中へ入ったものの、すぐに味気ない石造りの内装が目に入る。三人はそれぞれ警戒を怠らずに内部を進み、テラスの窓すぐ近くにあった石階段を発見した。かなり下方まで続いているらしい石製の螺旋階段である。
尖塔の高さと、微かに響く反響音からして、螺旋階段はとても長そうだ。また、渦を描く構造上、例え敵がいたとしても分かりにくいだろう。
その点に気が付いたサラとミーナは階段を素直に降りるべきか考えていた。しかしここでエリーが思わぬ助け舟を出してくる。
「よし、ちょっとここで待ってて。」
「どうしたんですの?」
「蝙蝠になって先を見てくるわ。超音波で敵とかもわかるし、最悪姿を見られても平気でしょ。」
「では、お願いします。」
エリーは頷き一つ返すと、パッと一瞬のうちに一匹の蝙蝠になった。ごく標準的な蝙蝠である。その変身を見たサラが、とあることに気が付いた。
「……宿ではこう、パチンと指を鳴らしていたりしていましたけど、別にそれは必要ではないのですわね?」
『あれはちょっと格好つくかなって思ってやっただけで、別に変身に特別な動作はいらな……って! 何言わせてんのよ!? 何でもいいでしょ!』
「こ、声が大きいですわ! もっと静かに!」
『ぐ……ま、まぁ、行ってくるわよ。待ってなさいよ。』
蝙蝠エリーはパサパサと小さくはばたくと、螺旋階段を飛んで降りていった。螺旋階段内部は照明もなく真っ暗であるが、夜空を飛ぶ蝙蝠にとっては何の障害でもないのだろう。ためらう様子も見せはしなかった。
エリーを見送った二人は、それぞれ窓と階段の傍で警戒に当たっていた。まさか空から誰かが入ってくるとは思わないが、それでも念のためである。現在の彼女たちが行っているのは、まごう事なき不法侵入なのだ。
「それにしても、心強い存在ですわね、エリーさんは。」
「ええ。吸血族《ヴァンパイア》は魔族の中でも上位種とされておりますから。その種族的能力に魔力量は敵に回すとかなり厄介です。しかし、味方になるととても心強いですね。」
「蝙蝠に変身したりとか、姿を霧に変えたりとか、目の前で見ていてもなかなか信じがたいですわ。あれは魔法ではないのですわよね?」
「魔力を使っているようですが、おそらく我々には使えない類でしょう。強いて言うなら吸血族《ヴァンパイア》の固有魔法といった所でしょうね。」
月の光のみが差し込む尖塔頂上の小部屋。警戒は怠らずとも敵の姿は見えないので、ついつい話は弾んでしまう。それは彼女たち自身かなりの実力者であることもあるだろう。警戒に油断はない上に、最悪誰かに見つかったとしても数秒とかからずに無力化できるからだ。
「……そういえば、吸血族《ヴァンパイア》の方はどうして太陽の光が苦手なんでしょうね? 私も幼いころ郷で読んだ絵本で、『吸血族《ヴァンパイア》が太陽の光に当たって灰になる』なんて描写もありましたわ。」
『――灰になんかならないわよ。』
不意にサラの背後から声が届いた。二人はその声の方向へ注目する。その視線の先にあったのは一匹の蝙蝠だった。エリーである。
エリーは蝙蝠状態のままミーナの方へはばたくと、そのまま肩にとまり顔だけを肩口から出した。その様子はまるで小動物のそれである。
『私たちが太陽を苦手とするのは本当だけど、いきなり灰になんてならないわよ。酷い火傷をするぐらいね。それでも太陽の下に居続けて再生能力も枯渇して、最後の最後に死んで灰になるのよ。』
「な、なかなか壮絶な話ですわね……。」
「それで、エリー様。下の様子は如何でしたか?」
ミーナが肩口のエリーに問いかけた。エリーはその近くで見るとネズミに似ている蝙蝠顔をミーナの方へ向けると、蝙蝠らしくない身振り手振りを交えた様子で話し出す。
『階段は安全よ。見張りはいない。それで、ずっと下まで行くと扉があったわ。たぶんそこから大聖堂ね。でも、扉の向こうには見張りが歩いているみたいよ。』
「ふむ……なかなか厄介ですわね。」
『でも、安心しなさい! 私にいいアイデアがあるわ。』
エリーが自信満々な声を上げた。サラとミーナの注目が集まる。
『私がこの蝙蝠のまま超音波で索敵を続けるわ。そうすれば敵の場所も大体わかるし。それでクロエを探せばいいでしょ?』
「流石ですね。では、さっそく参りましょう。なるべく敵に見つからないように、慎重に行きましょう。」
ミーナの言葉をきっかけに、三人は動き始めた。エリーを肩に乗せたミーナが先行し、サラが後ろから続く。暗く狭い石の螺旋階段を降り進めた先、そこにはエリーの言葉通り一枚の木製ドアがあった。鍵はかかっていない様子である。
「どうです? 戸の先に見張りはいますか?」
ミーナが小声で肩のエリーに問いかける。エリーは小さな口を大きく開くと、サラとミーナには聞こえない声を発した。
『……いるわ。扉から出て右側、三メートルぐらいかしらね。でも、なにこれ……?』
「何か違和感でもあるんですの?」
訝し気な様子のエリーに、サラが疑問の声をかける。エリーはどうも落ち着かない様子で話し始めた。
『何て言うか、人間っぽくないのよ。フラフラしてるし、様子が変よ。鎧も着てないみたいだし、聖騎士の奴らじゃないわ。』
エリーの言葉を受けてサラとミーナが顔を見合わせた。明かりもない階段の踊り場は、顔を突き合わせるぐらいでないと相手の顔が見えない。しかし、その微かに見える二人の表情は疑問に満ちていたのだった。
「……少し、扉を開けて見てみましょうか。」
ミーナの言葉にサラが小さく頷く。ミーナは細心の注意を払いながら扉のノブに手をかけると、音が鳴らないように、動きが悟られないように、ゆっくりとノブを捻った。そしてそのまま扉をほんの微かに開く。
右側に蝶番のある扉は、左側が少しだけ開かれた状態にある。そこからは丁度、扉を出て右側にいる見張りらしきものの存在が見て取れた。
「あれは……」
扉の隙間から様子を確認したミーナが、静かな驚きの声を上げた。そしてそのまま扉の前から離れ、サラに場所を譲る。
サラもミーナの反応に少し動揺しながらも、うっすらと開かれた扉の隙間から廊下を覗き込んだ。視界に映ったのは、それまでの石壁ではなく木製の壁である。確かにここからは大聖堂の中になるらしい。そしてその廊下のほぼ中央、そこには人らしき姿が立っているのを確認できた。
「ッ――!?」
その正体に気が付いたサラは、思わず声を上げそうになった。しかし、寸前で自分の口をふさぐことに成功する。サラの声にならない声は口から漏れ出ることなく飲み込まれていった。
「ミ、ミーナ! あれは何ですの!?」
扉から少し離れ振り返ったサラは、小声ながらも焦ったような声でミーナに問いかけた。問いかけられたミーナは少し険しい表情でその質問に答える。
「あれは、アンデッドです。」
「ア、アンデッド……?」
「アンデッドは、死体を使った操り人形みたいなものです。死霊術《ネクロマンシー》の魔法によって動かされている、道具的な存在なのです。野生化した物を『ゾンビ』と呼びますが、まさか聖騎士たちが本拠地にゾンビの繁殖を許すはずがありません。あれは術者の指揮下にあるアンデッドでしょう。」
サラはミーナの説明を受けて、再び廊下のアンデッドを見た。廊下のアンデッドは申し訳程度の襤褸《ぼろ》をまとい、生気のない虚ろな瞳を廊下に巡らせている。よく見ると皮膚のあちこちはぐずぐずに腐っていた。不思議と肉の腐った匂いはしない。
すると、突然エリーが口を開いた。
『たぶん、匂い消しの魔法でも使っているんでしょ。いくら手駒に使うって言っても、臭かったら不愉快だもの。それにしても、これで確定したわね。』
―続く―
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『ぐ……ま、まぁ、行ってくるわよ。待ってなさいよ。』
蝙蝠エリーはパサパサと小さくはばたくと、螺旋階段を飛んで降りていった。螺旋階段内部は照明もなく真っ暗であるが、夜空を飛ぶ蝙蝠にとっては何の障害でもないのだろう。ためらう様子も見せはしなかった。
エリーを見送った二人は、それぞれ窓と階段の傍で警戒に当たっていた。まさか空から誰かが入ってくるとは思わないが、それでも念のためである。現在の彼女たちが行っているのは、まごう事なき不法侵入なのだ。
「それにしても、心強い存在ですわね、エリーさんは。」
「ええ。吸血族《ヴァンパイア》は魔族の中でも上位種とされておりますから。その種族的能力に魔力量は敵に回すとかなり厄介です。しかし、味方になるととても心強いですね。」
「蝙蝠に変身したりとか、姿を霧に変えたりとか、目の前で見ていてもなかなか信じがたいですわ。あれは魔法ではないのですわよね?」
「魔力を使っているようですが、おそらく我々には使えない類でしょう。強いて言うなら吸血族《ヴァンパイア》の固有魔法といった所でしょうね。」
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「……そういえば、吸血族《ヴァンパイア》の方はどうして太陽の光が苦手なんでしょうね? 私も幼いころ郷で読んだ絵本で、『吸血族《ヴァンパイア》が太陽の光に当たって灰になる』なんて描写もありましたわ。」
『――灰になんかならないわよ。』
不意にサラの背後から声が届いた。二人はその声の方向へ注目する。その視線の先にあったのは一匹の蝙蝠だった。エリーである。
エリーは蝙蝠状態のままミーナの方へはばたくと、そのまま肩にとまり顔だけを肩口から出した。その様子はまるで小動物のそれである。
『私たちが太陽を苦手とするのは本当だけど、いきなり灰になんてならないわよ。酷い火傷をするぐらいね。それでも太陽の下に居続けて再生能力も枯渇して、最後の最後に死んで灰になるのよ。』
「な、なかなか壮絶な話ですわね……。」
「それで、エリー様。下の様子は如何でしたか?」
ミーナが肩口のエリーに問いかけた。エリーはその近くで見るとネズミに似ている蝙蝠顔をミーナの方へ向けると、蝙蝠らしくない身振り手振りを交えた様子で話し出す。
『階段は安全よ。見張りはいない。それで、ずっと下まで行くと扉があったわ。たぶんそこから大聖堂ね。でも、扉の向こうには見張りが歩いているみたいよ。』
「ふむ……なかなか厄介ですわね。」
『でも、安心しなさい! 私にいいアイデアがあるわ。』
エリーが自信満々な声を上げた。サラとミーナの注目が集まる。
『私がこの蝙蝠のまま超音波で索敵を続けるわ。そうすれば敵の場所も大体わかるし。それでクロエを探せばいいでしょ?』
「流石ですね。では、さっそく参りましょう。なるべく敵に見つからないように、慎重に行きましょう。」
ミーナの言葉をきっかけに、三人は動き始めた。エリーを肩に乗せたミーナが先行し、サラが後ろから続く。暗く狭い石の螺旋階段を降り進めた先、そこにはエリーの言葉通り一枚の木製ドアがあった。鍵はかかっていない様子である。
「どうです? 戸の先に見張りはいますか?」
ミーナが小声で肩のエリーに問いかける。エリーは小さな口を大きく開くと、サラとミーナには聞こえない声を発した。
『……いるわ。扉から出て右側、三メートルぐらいかしらね。でも、なにこれ……?』
「何か違和感でもあるんですの?」
訝し気な様子のエリーに、サラが疑問の声をかける。エリーはどうも落ち着かない様子で話し始めた。
『何て言うか、人間っぽくないのよ。フラフラしてるし、様子が変よ。鎧も着てないみたいだし、聖騎士の奴らじゃないわ。』
エリーの言葉を受けてサラとミーナが顔を見合わせた。明かりもない階段の踊り場は、顔を突き合わせるぐらいでないと相手の顔が見えない。しかし、その微かに見える二人の表情は疑問に満ちていたのだった。
「……少し、扉を開けて見てみましょうか。」
ミーナの言葉にサラが小さく頷く。ミーナは細心の注意を払いながら扉のノブに手をかけると、音が鳴らないように、動きが悟られないように、ゆっくりとノブを捻った。そしてそのまま扉をほんの微かに開く。
右側に蝶番のある扉は、左側が少しだけ開かれた状態にある。そこからは丁度、扉を出て右側にいる見張りらしきものの存在が見て取れた。
「あれは……」
扉の隙間から様子を確認したミーナが、静かな驚きの声を上げた。そしてそのまま扉の前から離れ、サラに場所を譲る。
サラもミーナの反応に少し動揺しながらも、うっすらと開かれた扉の隙間から廊下を覗き込んだ。視界に映ったのは、それまでの石壁ではなく木製の壁である。確かにここからは大聖堂の中になるらしい。そしてその廊下のほぼ中央、そこには人らしき姿が立っているのを確認できた。
「ッ――!?」
その正体に気が付いたサラは、思わず声を上げそうになった。しかし、寸前で自分の口をふさぐことに成功する。サラの声にならない声は口から漏れ出ることなく飲み込まれていった。
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扉から少し離れ振り返ったサラは、小声ながらも焦ったような声でミーナに問いかけた。問いかけられたミーナは少し険しい表情でその質問に答える。
「あれは、アンデッドです。」
「ア、アンデッド……?」
「アンデッドは、死体を使った操り人形みたいなものです。死霊術《ネクロマンシー》の魔法によって動かされている、道具的な存在なのです。野生化した物を『ゾンビ』と呼びますが、まさか聖騎士たちが本拠地にゾンビの繁殖を許すはずがありません。あれは術者の指揮下にあるアンデッドでしょう。」
サラはミーナの説明を受けて、再び廊下のアンデッドを見た。廊下のアンデッドは申し訳程度の襤褸《ぼろ》をまとい、生気のない虚ろな瞳を廊下に巡らせている。よく見ると皮膚のあちこちはぐずぐずに腐っていた。不思議と肉の腐った匂いはしない。
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