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第6章 開拓とエルフ国へ家族旅行!
第143話 開拓開始と過剰戦力とハムチーズサンド!
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フェン一家が引っ越しをしてきて、数日が経ったある日。村を拡げようと開拓部隊が集まった。
フェン アニカ テオフィロ ドゥルシッラ バルト ボーン マリーの7人である。ちなみに、ボーンとマリーは防御結界の魔道具を作製する係りである。今日は、初日なので拓哉も付いていくのだが、先程からバルト以外の開拓部隊が片っ端から魔物を蹴散らしている。
「バルト、あれ何?」
フェンがフェンリル化して、アニカがそれに乗りバルト特製の棍棒を振り回して敵をなぎ倒している。 テオフィロとドゥルシッラは、手から破壊光線のような物を出している。
「ワシらが関わったらいかんやつじゃ。暴れとる間に木を切るのを手伝ってくれかのぅ」
「そうだな。戦闘は最強な仲間たちに任せましょう。木はわかったよ。でも、いつの間にあんな棍棒と防具を作ったの?」
バルトから借りた斧でスパンスパンと切っていく。これも普通の斧じゃあないんだろうなと思いながら。
「アニカとの約束じゃったからな。漆黒の棍棒に漆黒の鎧じゃ。全てアダマンタイト製じゃぞ」
棍棒も槍のように振り回せる仕様で少し長めになっている。しかも、フルフェイスの鎧。あんな重たい物を装備して振り回してどれだけ力あるんだよと思う拓哉。
「まぁ、アニカが喜んでいるならいいけど、魔物からしたら恐怖だろうな。切った木はアイテムボックスに入れたらいい?」
フェンリルに乗った小さな巨人が襲いかかってくるとか恐怖でしかないし、魔物側じゃなくてよかったと思う拓哉。
「木はアイテムボックスに頼むのぅ。あとでシャーリーに乾燥を頼むからのぅ。それより、どこまで開拓する気じゃ?」
シャーリーの時空魔法を使って乾燥をしてもらうつもりか...かなり酷使されそうだから、シャーリーには何おいしい物でも持っていってあげよう。
「今の村の広さの倍くらいを考えているよ。アレンもそれくらいあればいろんな用途に使えるからって言っていたし」
「それは、ちとワシでも骨が折れるのぅ」
わざとらしく肩と腰を揉む仕草をするバルト。
「わかってるって、最高級ウイスキー100本だ。定期的に渡すからな。バルトは、金よりこれだろ?」
いきなりウイスキーのボトルを開けてラッパ飲みをしだすバルト。残り99本をすぐにアイテムボックスに仕舞っていた。
「流石、わかっとるのぅ。それに、この芳醇な香りにまろやかな口当たり最高じゃ。力が漲ってきよったわい」
ウイスキーをラッパ飲みして、まろやかな口当たりとか言えるのはバルトくらいだろう。
それに、ウイスキーを呑んでから有り得ないスピードで木を切り始めている。
「そりゃ、よかった。おっ!アニカ達が帰ってきたみたいだ。何かあったのかな?」
一人一人やりきった表情を浮かべながら、こっちに近づいてくる。
「拓哉、どこまで殲滅したらいいの?」
フェンリルのまま話しだすフェン。
「今の村の倍くらいあればいいかな?でも、すでにそれくらい殺し尽くしてないか?」
フェンとアニカコンビも相当だが、テオフィロとドゥルシッラコンビの破壊光線で、木はなぎ倒されて甚大な被害が出ているように見える。
「そうだね。気配を調べたら辺りには魔物もいないし村の3倍は殺し尽くしたかな」
えっ?はや!と思ってしまった。まだ1時間も経ってないよねと。
「はや!もう、残った木と雑草を刈るくらいだね。あとは、結界ができるまで敷地内に侵入する魔物の殲滅くらいかな。アニカとフェンが侵入者殲滅で、テオフィロとドゥルシッラは魔法が使えるからバルトの手伝いをお願い。その前に、食事にしよう」
それを聞いたアニカとフェンはやる気を見せるが、テオフィロとドゥルシッラは物足りないなという顔をする。しかし、食事と聞いてそんな些細なことは何処かへ消えていた。
「ハイオークでハムを作ったから、ハムチーズサンドを作って持ってきたんだ。熱々だから気をつけて」
ドゥルシッラが全員にクリーンをかける。それから全員がハムチーズサンドに齧り付くのだが、全員チーズがびろ~んとなっている。なんとも、可愛らしい光景だ。
「パパ~濃厚なチーズとオークハムおいしいの」
いつも通り口に付けていたトマトソースを拭きながら聞いてあげる拓哉。
「シャキシャキのレタスもええのぅ。バターと濃厚なチーズがウイスキーに合うわい」
もうすでに3本目のウイスキーを開けているバルト。ハムチーズサンドの感想よりウイスキーが何日持つかの方が気になる拓哉。
「やっぱりこのトマトソースがあってこそだよね。オークハムも、ちょうどいい脂だしうまいよ」
フェンリルのまま器用に前足を使いながら食べている。
「はぁ~ここに来てよかったです。拓哉さん、これからもおいしい食事をお願いしますね」
「このマヨネーズってやつは、やっぱりうめぇ~これ食わないやつ人生損してるだろ」
ドゥルシッラもテオフィロも、相当満足してくれているようだ。
食べ終わったら、開拓の続きだから頑張って英気を養って貰わないといけないなと思う拓哉であった。
フェン アニカ テオフィロ ドゥルシッラ バルト ボーン マリーの7人である。ちなみに、ボーンとマリーは防御結界の魔道具を作製する係りである。今日は、初日なので拓哉も付いていくのだが、先程からバルト以外の開拓部隊が片っ端から魔物を蹴散らしている。
「バルト、あれ何?」
フェンがフェンリル化して、アニカがそれに乗りバルト特製の棍棒を振り回して敵をなぎ倒している。 テオフィロとドゥルシッラは、手から破壊光線のような物を出している。
「ワシらが関わったらいかんやつじゃ。暴れとる間に木を切るのを手伝ってくれかのぅ」
「そうだな。戦闘は最強な仲間たちに任せましょう。木はわかったよ。でも、いつの間にあんな棍棒と防具を作ったの?」
バルトから借りた斧でスパンスパンと切っていく。これも普通の斧じゃあないんだろうなと思いながら。
「アニカとの約束じゃったからな。漆黒の棍棒に漆黒の鎧じゃ。全てアダマンタイト製じゃぞ」
棍棒も槍のように振り回せる仕様で少し長めになっている。しかも、フルフェイスの鎧。あんな重たい物を装備して振り回してどれだけ力あるんだよと思う拓哉。
「まぁ、アニカが喜んでいるならいいけど、魔物からしたら恐怖だろうな。切った木はアイテムボックスに入れたらいい?」
フェンリルに乗った小さな巨人が襲いかかってくるとか恐怖でしかないし、魔物側じゃなくてよかったと思う拓哉。
「木はアイテムボックスに頼むのぅ。あとでシャーリーに乾燥を頼むからのぅ。それより、どこまで開拓する気じゃ?」
シャーリーの時空魔法を使って乾燥をしてもらうつもりか...かなり酷使されそうだから、シャーリーには何おいしい物でも持っていってあげよう。
「今の村の広さの倍くらいを考えているよ。アレンもそれくらいあればいろんな用途に使えるからって言っていたし」
「それは、ちとワシでも骨が折れるのぅ」
わざとらしく肩と腰を揉む仕草をするバルト。
「わかってるって、最高級ウイスキー100本だ。定期的に渡すからな。バルトは、金よりこれだろ?」
いきなりウイスキーのボトルを開けてラッパ飲みをしだすバルト。残り99本をすぐにアイテムボックスに仕舞っていた。
「流石、わかっとるのぅ。それに、この芳醇な香りにまろやかな口当たり最高じゃ。力が漲ってきよったわい」
ウイスキーをラッパ飲みして、まろやかな口当たりとか言えるのはバルトくらいだろう。
それに、ウイスキーを呑んでから有り得ないスピードで木を切り始めている。
「そりゃ、よかった。おっ!アニカ達が帰ってきたみたいだ。何かあったのかな?」
一人一人やりきった表情を浮かべながら、こっちに近づいてくる。
「拓哉、どこまで殲滅したらいいの?」
フェンリルのまま話しだすフェン。
「今の村の倍くらいあればいいかな?でも、すでにそれくらい殺し尽くしてないか?」
フェンとアニカコンビも相当だが、テオフィロとドゥルシッラコンビの破壊光線で、木はなぎ倒されて甚大な被害が出ているように見える。
「そうだね。気配を調べたら辺りには魔物もいないし村の3倍は殺し尽くしたかな」
えっ?はや!と思ってしまった。まだ1時間も経ってないよねと。
「はや!もう、残った木と雑草を刈るくらいだね。あとは、結界ができるまで敷地内に侵入する魔物の殲滅くらいかな。アニカとフェンが侵入者殲滅で、テオフィロとドゥルシッラは魔法が使えるからバルトの手伝いをお願い。その前に、食事にしよう」
それを聞いたアニカとフェンはやる気を見せるが、テオフィロとドゥルシッラは物足りないなという顔をする。しかし、食事と聞いてそんな些細なことは何処かへ消えていた。
「ハイオークでハムを作ったから、ハムチーズサンドを作って持ってきたんだ。熱々だから気をつけて」
ドゥルシッラが全員にクリーンをかける。それから全員がハムチーズサンドに齧り付くのだが、全員チーズがびろ~んとなっている。なんとも、可愛らしい光景だ。
「パパ~濃厚なチーズとオークハムおいしいの」
いつも通り口に付けていたトマトソースを拭きながら聞いてあげる拓哉。
「シャキシャキのレタスもええのぅ。バターと濃厚なチーズがウイスキーに合うわい」
もうすでに3本目のウイスキーを開けているバルト。ハムチーズサンドの感想よりウイスキーが何日持つかの方が気になる拓哉。
「やっぱりこのトマトソースがあってこそだよね。オークハムも、ちょうどいい脂だしうまいよ」
フェンリルのまま器用に前足を使いながら食べている。
「はぁ~ここに来てよかったです。拓哉さん、これからもおいしい食事をお願いしますね」
「このマヨネーズってやつは、やっぱりうめぇ~これ食わないやつ人生損してるだろ」
ドゥルシッラもテオフィロも、相当満足してくれているようだ。
食べ終わったら、開拓の続きだから頑張って英気を養って貰わないといけないなと思う拓哉であった。
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