異世界から来た美少女達はやたらと僕に懐いてる

番外編 3話

私はエリーゼ・プレアデス。誇り高きヴァンパイアロードで吸血姫ですわ。

勇者である、敏夫さんのお孫さんに会うためにこっちの世界に来た。

敏夫さんのお孫さん、琉太くんはとても優しい少年だった。

急に押しかけてきた私を家に置いてくれました。

私の為に決して安くない寝具も買ってくださいました。

フェリスさんとルナに琉太さんの過去を聞きました。

正直信じられませんでした。

そんなに虐げられできたのに他人に優しくできる真っ直ぐな心、真っ直ぐな魂をもっている琉太くんに心から脱帽した。


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私は街中で田中を名乗る女性からモデルにならないかとスカウトされた。

最初はどうしたものか悩んだが琉太くんの説明でやってみたいと思いましたわ。

今日はその田中さんに会う日。指定された喫茶店で田中さんが来るのを待つ。

「おまたせー、待ちましたか？」

田中さんが待ち合わせ場所に来た。

「いえ、あまり待ってませんわよ」

「それなら良かったよー」

田中さんは真面目な顔になり、私に問いかける。

「で、ここに来たってことはスカウトを受けてくれるってことでいいのかな？」

「ええ、その通りですわ」

「じゃあ、早速オーディションに行こうか」

そう言い、田中さんは私を連れて女性向けファッション雑誌を出版している会社『飴キャンディワークス』に来た。

オーディション会場になっている部屋に通され順番を待つ。

なんだか緊張してきましたわ。

待つこと数十分、ようやく私の番になりました。

面接官である人物が私を見た瞬間叫んだ。

「彼女だー！！　今回の表紙を飾るのは彼女にしろ！！」

「あ、あのどうして私なのですか？」

「エリーゼちゃん、僕は君こそが今回の雑誌の表紙を飾るのに相応しいと確信したよ」

「そうですか･･････」

「ああ、申し遅れたよ。僕はこの会社の社長をしている内藤翔ないとうかけるだ」

「私は中島エリーゼですわ」

「いやー、本当に二十四歳？　中学生にしか見えないよ」

そう、この世界では私は二十四歳ということになっている。

「良くそう言われますわ」

「じゃあ、早速撮影に入るけどいかな？」

「はい、お願いしますわ」

私はスタッフルームに通され、メイクを施され髪の毛も整えてもらった。

「本当に可愛いですね、エリーゼさんは」

メイクをしてくれたお姉さんが褒めてくれましたわ。

実際この世界のメイクは本当に凄いと実感しましたわ。

私が私じゃないみたいに可愛くなりましたわ。

その後、撮影現場に入り実際に渡された服を着て撮ってもらう。

「こっち視線くださいー」

「もっと笑ってくださいー」

撮られるのも案外大変ですわ。言われた通りの表情、ポーズを撮るのも疲れますわね。

数時間撮影は続いた。すっかり疲れてしまった私は、社長の翔さんに挨拶を終え帰宅する。

「ただいまですわー！」

「あ、おかえりエリーゼ姉さん！」

琉太くんが出迎えてくれた。

「今日のご飯はカレーですよ！」

「それは楽しみですわね」

部屋着に着替えて食卓に着く。

「どうでしたか、モデルになれましたか？」

「ええ、オーディションも受かって撮影までしてきましたわ」

「･･････有名人」

「そうですわね、その雑誌が発売されたら私は有名人ですわね」

琉太くんは自分の事のように喜んでくれ、お祝いのケーキを作ると言っていました。

楽しみです。

私もこの世界で頑張りますわよー！