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7話
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あれから数分、佐藤くんの意識が戻る。
「良かった! 佐藤くん大丈夫?」
「あ、ああ何とかな」
「無事で良かったです」
神様との交信が終わったのかフェリスが佐藤くんに話しかける。
「フェリスさんってあんなに喧嘩強かったんだな」
「まあ、護身術を少々・・・・・・」
「あれは護身術のレベルを超えてた気がするけど、突っ込む気力もないや」
「なんで僕を庇ったんですか?」
「? なんの事だ。俺は飛んできた石に当たって気絶したんだよな?」
「え?」
包丁に刺されたことを覚えてない? 何故?
「まあ、いいじゃないですか無事なんですし」
フェリスが露骨に話を切った。さてはフェリスがなにかしたんだな。
「じゃあ、帰りますよー!」
フェリスに腕を引っ張られながら校門をくぐる。
それから数分歩いた所でフェリスが止まる。
「その、琉太さんには事情を説明したかったんですよ」
「事情?」
フェリス曰く、神様が人類の記憶から田中聖人の存在を消した。僕とフェリスを除いて。
佐藤くんの記憶はフェリスが改ざんしたんだそうだ。
「だから佐藤くんは自分は石にぶつかったと思ってたんだね」
「そういう事です」
「フェリスって記憶の改ざんなんかもできるんだね」
少し驚いてしまった。それが顔にでたのか、フェリスは顔を顰めてあわあわした。
「引かないでくださいー! これだからこの能力は使いたくなかったんですー!」
■ ■ ■ ■ ■
僕達が家に着くと玄関前に誰かがいた。
その姿を見たフェリスは嫌そうな顔をしてその人物に殴りかかった。
「えっ? フェリス!?」
その人物はフェリスの拳を受け止めて逆の手で殴りかかる。
フェリスはその拳を躱して、ローキックを放つ。
凄いフェリスと互角に殴りあっている。何者なんだ?
「まあそんなに邪険にするなよ、フェリス」
「私はあなたの事が嫌いです。何の用です?」
「私が来たのは・・・・・・おっ! あれが敏夫さんのお孫さんかい?」
フェリスと殴り合いを中断したその人物は僕に気づいたのか、僕に話しかけてきた。
「初めまして、私はエルミナ。ミズドガルドでは竜王をやっている。君の名前が聞きたいな?」
「僕は琉太です。よろしくお願いします、エルミナさん」
エルミナさんは僕のことを急に抱きしめた。
「え!? ちょ!?」
「可愛いじゃないか、敏夫さんが目をかけるのも納得だね~!」
エルミナさんは腰まで伸ばした金髪、翠色の瞳をしている。額からは一本の立派な角が生えている。目つきは鋭く、小顔の割に大きな三白眼はフェリスと一緒だ。
身長は高めで大体175cmくらい。僕より少し高い。問題なのはその体つきで胸が大きいから抱きしめられると胸が当たる。
「エルミナ! 琉太さんから離れろ! 琉太さんは私のなんだからね!」
ん? フェリスから信じられない言葉が聞こえた。僕がフェリスのもの? なんじゃそりゃ初耳だぞ。
フェリスは僕とエルミナを無理やり引き剥がし僕を抱き寄せる。
「おーおー! 怖い怖い」
「そんなことより、ここに来た理由をいいなさい」
「おお、そうだった。私が来たのはこの子の面倒を頼みたくてね」
そういいエルミナは虚空に向かって手招きする。
すると虚空から小学生くらいの女の子が出てきた。その子はエルミナの後ろに隠れてしまう。
「悪いね。この子は照れ屋さんなんだ。さあ、挨拶しな」
「・・・・・・ルナ」
名前を言いまたエルナの後ろに隠れてしまう。
「まあここで話すのも何ですし、上がってくださいよ」
「悪いね」
「・・・・・・ありがと」
リビングのテーブルに四人とも座り、話を続ける。
「ルナは魔王の娘だ」
「えっ!?」
驚いたのは僕だけだった。フェリスは察していたのか驚いた様子がない。
「だからルナにはミズドガルドで居場所がない」
「だから私達に預けたいんですね」
「その通りだ」
エルミナさんは頭を下げ僕にお願いする。
「ちょっ!? エルミナさん! いいですよ、僕達がルナちゃんの面倒を見ます」
フェリスは少し不満そうだったが、何とか説得してルナちゃんも一緒に暮らすことになった。
「良かった! 佐藤くん大丈夫?」
「あ、ああ何とかな」
「無事で良かったです」
神様との交信が終わったのかフェリスが佐藤くんに話しかける。
「フェリスさんってあんなに喧嘩強かったんだな」
「まあ、護身術を少々・・・・・・」
「あれは護身術のレベルを超えてた気がするけど、突っ込む気力もないや」
「なんで僕を庇ったんですか?」
「? なんの事だ。俺は飛んできた石に当たって気絶したんだよな?」
「え?」
包丁に刺されたことを覚えてない? 何故?
「まあ、いいじゃないですか無事なんですし」
フェリスが露骨に話を切った。さてはフェリスがなにかしたんだな。
「じゃあ、帰りますよー!」
フェリスに腕を引っ張られながら校門をくぐる。
それから数分歩いた所でフェリスが止まる。
「その、琉太さんには事情を説明したかったんですよ」
「事情?」
フェリス曰く、神様が人類の記憶から田中聖人の存在を消した。僕とフェリスを除いて。
佐藤くんの記憶はフェリスが改ざんしたんだそうだ。
「だから佐藤くんは自分は石にぶつかったと思ってたんだね」
「そういう事です」
「フェリスって記憶の改ざんなんかもできるんだね」
少し驚いてしまった。それが顔にでたのか、フェリスは顔を顰めてあわあわした。
「引かないでくださいー! これだからこの能力は使いたくなかったんですー!」
■ ■ ■ ■ ■
僕達が家に着くと玄関前に誰かがいた。
その姿を見たフェリスは嫌そうな顔をしてその人物に殴りかかった。
「えっ? フェリス!?」
その人物はフェリスの拳を受け止めて逆の手で殴りかかる。
フェリスはその拳を躱して、ローキックを放つ。
凄いフェリスと互角に殴りあっている。何者なんだ?
「まあそんなに邪険にするなよ、フェリス」
「私はあなたの事が嫌いです。何の用です?」
「私が来たのは・・・・・・おっ! あれが敏夫さんのお孫さんかい?」
フェリスと殴り合いを中断したその人物は僕に気づいたのか、僕に話しかけてきた。
「初めまして、私はエルミナ。ミズドガルドでは竜王をやっている。君の名前が聞きたいな?」
「僕は琉太です。よろしくお願いします、エルミナさん」
エルミナさんは僕のことを急に抱きしめた。
「え!? ちょ!?」
「可愛いじゃないか、敏夫さんが目をかけるのも納得だね~!」
エルミナさんは腰まで伸ばした金髪、翠色の瞳をしている。額からは一本の立派な角が生えている。目つきは鋭く、小顔の割に大きな三白眼はフェリスと一緒だ。
身長は高めで大体175cmくらい。僕より少し高い。問題なのはその体つきで胸が大きいから抱きしめられると胸が当たる。
「エルミナ! 琉太さんから離れろ! 琉太さんは私のなんだからね!」
ん? フェリスから信じられない言葉が聞こえた。僕がフェリスのもの? なんじゃそりゃ初耳だぞ。
フェリスは僕とエルミナを無理やり引き剥がし僕を抱き寄せる。
「おーおー! 怖い怖い」
「そんなことより、ここに来た理由をいいなさい」
「おお、そうだった。私が来たのはこの子の面倒を頼みたくてね」
そういいエルミナは虚空に向かって手招きする。
すると虚空から小学生くらいの女の子が出てきた。その子はエルミナの後ろに隠れてしまう。
「悪いね。この子は照れ屋さんなんだ。さあ、挨拶しな」
「・・・・・・ルナ」
名前を言いまたエルナの後ろに隠れてしまう。
「まあここで話すのも何ですし、上がってくださいよ」
「悪いね」
「・・・・・・ありがと」
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「ルナは魔王の娘だ」
「えっ!?」
驚いたのは僕だけだった。フェリスは察していたのか驚いた様子がない。
「だからルナにはミズドガルドで居場所がない」
「だから私達に預けたいんですね」
「その通りだ」
エルミナさんは頭を下げ僕にお願いする。
「ちょっ!? エルミナさん! いいですよ、僕達がルナちゃんの面倒を見ます」
フェリスは少し不満そうだったが、何とか説得してルナちゃんも一緒に暮らすことになった。
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