異世界から来た美少女達はやたらと僕に懐いてる

水戸なっとぅー

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12話

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私とルナはこの街を根城にする暴走族の集会場まで、来ていた。

時間は深夜二時。集会場の廃墟には男たちがいっぱいいた。

その数はパッと見三十人はいる。

「おう、なんだ姉ちゃん俺たちになんかようか?」

「あなた達にお願いがあって来ました」

「ほう? お願い?」

「そう、あなた達解散するつもりは無いかしら?」

男達は爆笑しながら私達を取り囲む。

「おい、ガキが調子に乗ってんじゃねえよ」

ひときわガタイのいい男が私たちの目の前に来る。

「あなたは?」

「おれは特攻隊長やってる小林だ。お前ら今帰ったら見逃してやるから帰んな」

「私はここの総長にようがあるの。雑魚は引っ込んでてください」

小林に青筋が浮かぶ。そして、

「死ね!」

小林が私に向かって蹴りを放つ。が、

「なっ!?」

その蹴りを片手で受け止める。

「先に手を出したのはそっちですよ、っと!」

小林の顎に強烈なアッパーカットをお見舞いする。その一撃で小林は伸びてしまう。

男達の間に衝撃が走る。

「あの小林さんが一撃・・・・・・!?」

「あの女ただものじゃない」

それから、私とルナによる蹂躙が始まった。

数分後、立っているのは私たちだけになった。

男たちは、

「がァ・・・・・・!?」 とか、

「いてぇ・・・・・・!?」

などと言いながら地面にころがっている。すると総長と幹部だと思われる人物が奥から顔を出した。

「何が起きたんだ・・・・・・!?」

「女とガキにやられたのかよ!?」

ちょうどいい。

「あなたが総長ですか?」

「そうだ。俺が総長の高田だ。それでおまえらは何者だよ?」

「・・・・・・お前に名乗る名などない」

「私達は、私達とその周りに対する不可侵の約束をしに来たのです」

「・・・・・・お前らがしつこく絡むからこうなる」

高田はなにか察したのか私達に提案をする。

「分かった部下達にはお前らに絡まないようよく言いつけとく。だから今日はこれで勘弁してくれないか?」

私とルナは顔を見合せ頷き合う。

「・・・・・・その言葉しんじる」

「じゃあ、私たちはこれで」

さて、琉太さんが家で待ってるから帰りますか・・・・・・。




フェリス達が暴走族の集会場に殴り込みに出かけてから三十分程経った。

フェリスとルナが戻ってきた。

「どうだった?」

「もう私たちに絡んで来ないと思いますよ?」

「・・・・・・作戦成功?」

なんで疑問形なのかはともかく、何とかなったならよかった。

「怪我はない?」

「心配してくれるのは嬉しいですが、私たちはあんな雑魚ども相手に怪我なんてしません」

「・・・・・・余裕」

まあ、魔王の娘と神獣だもんな。心配は無用か・・・・・・。

「てか、明日から学校だけどちゃんと起きてよね?」

フェリスとルナはその事を忘れていたのか一瞬かたまり、ニコッと笑い、

「「起こしてください。お願いします」」

と、完全に他力本願だった。いいんだけどね。

翌日。

朝の六時に起床した僕は、朝ごはんを作りフェリスとルナを起こす。

「フェリス、朝だよー。起きてー」

「むにゃむにゃ、後十分・・・・・・」

フェリスには少し手を焼いたが二人とも起こすことに成功する。

「ルナ、今日から学校だね? 楽しみ?」

「・・・・・・うん。楽しみ」

「しっかりするのですよ、ルナ」

「・・・・・・分かった、フェリス様」

そう、今日からルナは小学校に通うのだ。初めての学校だからかルナのテンションも心なしか高い。

僕とフェリスは制服に着替えて、ルナと同じタイミングで家を出る。

小学校まで送ることになったから、ルナを小学校まで見送り僕達も高校に向かう。

「ルナ、大丈夫だろうか?」

「ルナならきっとうまくやりますよ」


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