異世界から来た美少女達はやたらと僕に懐いてる

水戸なっとぅー

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15話

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「・・・・・・琉太、寝た」

「そうですね」

琉太さんは優しい。周りからの扱いも酷いものだったと思う。

なのに歪まずに真っ直ぐで、他人を思いやる心がある。

私が同じ状況だったら性格が歪んでいただろう。

「ふふ、愛おしい人です」

寝ている琉太さんの頭を撫でる。

「・・・・・・フェリス様、愛おしいって何?」

「そのうち分かりますよ」

「・・・・・・分かった」

ルナも眠いのか欠伸をする。

「・・・・・・じゃあ、お休みなさい。フェリス様」

そしてごく自然な流れで琉太さんの布団に潜り込む。

「ちょっと待ってください」

琉太さんの布団からルナを引っ剥がす。

「・・・・・・何?」

「何自然な流れで琉太さんと同衾してるんですか?」

「・・・・・・そこに琉太がいたから?」

「山じゃないんですから! 私だって琉太さんと同衾したいですよ!」

「・・・・・・この布団は二人用です」

「ルナ、今日は私が琉太さんと寝ます。いいですね? ね?」

これだけは絶対に譲れない。少し大人気ない気がするが目を瞑る。

「・・・・・・今日はフェリス様に譲ります」

ルナは話せば分かる子ですね。

「ありがとう、ルナ」

私は、琉太さんの布団に入り腕を抱きしめながら眠りにつく。

ああ、安心する。




翌日、目が覚めた僕は腕に違和感を感じた。

「ちょ!? フェリス!?」

フェリスが僕の腕を抱きしめながら寝ていたのだ。

急いでフェリスを起こす。

「フェリス、起きて! 朝だよ!」

「んん、朝?」

眠そうに顔を擦るフェリス。可愛い、じゃなくて!

「なんで、フェリスが僕の布団に入ってるの!?」

「えへへ、入って来ちゃった」

首をコテンと傾けながら、笑うフェリス。

どうしたものかと悩んでいたらフェリスが涙目で、

「嫌だった?」

「いえ、大歓迎であります」

こんなに落ち込んでるフェリスに入って来ちゃダメなんて僕には言えない。

「・・・・・・琉太~、ご飯」

ルナも起きてきたようだ。

「今から作るよ!」

ルナとフェリスを机に座らせ朝ご飯を作る。

今日の朝ご飯はフレンチトーストとコーンスープだ。

「・・・・・・このパンは何?」

「フレンチトーストって言うんだ。甘くて美味しいよ」

「本当ですね。甘くて美味しいです!」

「・・・・・・美味」

ご飯を食べ終えた僕達は学校の準備をして家を出る。

今日もルナを小学校まで送ってから高校に向かう。

「学校頑張ってね」

「・・・・・・任せろ」

ルナなら大丈夫だろう。真理ちゃんもいるしね。

教室に入ると佐藤くんが僕達に話しかける。

「よっ! 昨日は楽しかったよ」

「また何時でも来てね」

佐藤くんと話していると僕たちの会話に入ってきた女の子がいた。

「ねえ、中島くんってフェリスさんとどんな関係なのかな?」

確か名前は、

「お前が思っているような関係じゃないぞ朱音あかね

そうだ、高橋朱音さんだ。

高橋さんは佐藤くんの幼馴染らしく僕達に興味津々のようだ。

「えー! 中島くんとフェリスさんは付き合ってないの?」

「私は何時でもウェルカムですよ?」

そのフェリスの発言に高橋さんは歓声をあげる。

「フェリスも悪ノリしない」

「本気ですのに・・・・・・」

「フェリスさんも大変だね」

落ち込むフェリスを高橋さんがあやす。何だこの光景。

「てかさ、今日四人でカラオケ行かない?」

「急ですね」

「こういうのは思い立ったが吉日、だよ!」

今日の放課後、高橋さんと佐藤くんと一緒にカラオケに行くことになった。

「フェリス、ルナに伝えられる?」

「任せてください」

ルナへの報告はフェリスに任せた。友達とカラオケなんて初めてだから楽しみだな。

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