とある修練士は闇夜に踊る

音無闇夫

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修練士の休日

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先日の事件から、イクミが、相棒になった、しかし、新人の教育係のおまけ付き、やってらんね~と、不機嫌そうに頬杖を付いてむくれていた。イクミは、コーヒーを入れて出した。俺は、「で?イクミさん?君いつまで助手やるの?」と聞いた。イクミは「管理官が、認めるまで?」と言う、俺は、「怪異災害以外の仕事も受けるんだけど?浮気調査とか?ペット探しとか?人探しとか?稀に警察さんのお手伝いで情報集めとか?依頼は選べないのよ?この仕事。」イクミは「笑顔で、分かってます。師匠!」と言われ、俺は、「はい、その師匠呼び禁止!俺と同じ立場なんだからなしね。」と言うとイクミは「探偵助手ですから、師匠なのでは?」と、切り返してきた。俺は、「で?修練士の師匠は、どの退魔師に支持するか、決めた?」イクミは、「辞令通り誠さんですが?」俺は、呆れた。「あのさ~普通はね、退魔師、若しくは、祓魔師が、指導するの、修練士が、修練士を、指導する事は、有り得ないの?わかる?」と言うと、過去に、色々な、退魔師や、祓魔師の門を、叩いたが、入門拒否されたと言う。理由は、性別差別によるものらしい?「管理官から聞きました武芸16番を極め全て免許皆伝、退魔師や祓魔師に、近いお方だと?」俺は、「槍の師匠は君のお父上なんだが?」イクミは、一通の古びた封書を取りだし俺の前に差し出した。「これをお読みください。」と、俺に言った。「これは?」と、聞くとイクミは、「父からあなた宛の封書です。」俺は受け取り目を通したその内容は「茅場誠殿、貴殿が、これを読んでいるという事は、私の死んだか?この身に何らかの障害が起きたかである。これを手渡したものこそ当家跡取りであり娘の百花である女性でハーフであるが、故、祓魔師や退魔師から教えをこえないであろう?その時は、どうか、娘を、鍛えて貰いたい。何卒、お聞き入れ頂きたい帝には、この旨、了承を受けている。どうか、我が願いを聞いて欲しい。追伸出来ればで良いのだが嫁に貰ってくれると嬉しいのだが?」最後の追伸は見なかったことにしよう!俺は、買い被りすぎですよ、師匠と、思いながら「イクミさんのお父上の気持ちを汲みましょ!」と、言った、更に俺は、「今まで休みがなかったので、本日は、休日とします。好きに過ごしなさい。なんなら、必要な物とか、洋服とか、息抜きをしてきなよ?俺も、息抜きがてら、呑みに行くからさ。」と椅子の背もたれにもたれかかった。しかし、色々あったよな、今回の事件しかし、あのタヌキに、良いように、使われたな~、「くそ!胸糞悪いぜ!」両手で机を叩いた、そして、立ち上がり、部屋を、後にした。師匠のバーでなく、とあるホテルのラウンジバーで、呑んでいた、ここのバーは、静かに、飲めるとこは、ここだけなのだ。お気に入りの席は、カウンターの端の席、バーテンダーの手元を見て、シェイクの仕方を、勉強する。バーボンのロックを、ゆっくりと、香りを楽しみながら、ちびりちびりと、口に含みながら、1杯を、時間をかけて飲む。至福の時間だ!2~3杯呑んで締めに、XYZを、頼み。飲み干し金置いて、次の店に、行くこれが、俺の休日の過ごし方だ、あとは、家に帰り、法律の本を読む。傍らには、バーボンを、飲みながら本を、読む。日常を楽しむ。イクミは、その間部屋にこもり、勉強を、していたらしい?ある日、俺は、イクミに、探偵資格を取るように言った。知り合いの警察で、日程を、教えて貰い、その日程と、過去問題集を、渡した。俺は、「分からない所が、有れば、教えてやるから、受けとけよ。検察官志望なんだろ。推理力、洞察力が、必要となる。必ず必要となるし、客観的視点も身に付くはずだ?」とイクミは、ただ頷き、探偵資格を、取る事を了承した。流石に、実技は、俺と、組んでやるしか無い、経験皆無なのは分かっている。その合間に、道場で、槍の技術と、調伏術も教えなきゃならんしなと、考えている。しかし学業あるから、それも、考えなきゃならんし?どうしたらいいのかな?俺は国家試験は通ったが地方研修で、どこ飛ばされるか?わからんし?その間イクミだけで探偵業務してもらわんとならん弁護士になればよかったか?大学もそろそろ卒業って時に厄介事が増える、ホント勘弁して貰いたいものだ。眼鏡を人差し指でくいっとあげ考えをまとめる。そんな日々が、続く槍の型と槍演舞 、を徹底的に、教え相手の真名と調伏の仕方を教え込む。でないと俺の研修までに間に合わないからだ、とりあえず、スケジュールを組んでメモに残すか?普段は、コンタクトだが自宅では、眼鏡だ。PCで、スケジュールを組んでイクミに、手渡した。後、CD-ROMに、槍演舞の手順と槍術の基本型と奥義の型も収録したのを手渡した。イクミは、「何でここまでしてくれるんですか?」俺は「いや卒業したら、地方研修で、どれだけ事務所空けるか、分からんからな?自宅空けるから。下手したら何年、掛かるか、分からないしさ。」と言ったなんか少し寂しそうな顔をした。意味がわからんが?まぁ~いいか?事務所の自室で、タバコ吸いながらバーボンをロックでのんでいた。「はぁ~自己嫌悪半端ないな~」と、頭抱えながら、自分の情けなさを、痛感していた。管理官に相談していた。「なるほど?なら簡単だ任務遂行出来て、今の生活が、出来る様に、すれば、いいんだろ?関係各所に、勅命出せば、いい事だろ?」日本最高の権力使うってか?「こえーよ、それに、帝の勅命って政治利用だから、憲法違反なのでは?」管理官は、「それはそれなんだよ。俺に任せろ?」職権乱用も甚だしい、俺は、「後、イクミの成長の為でもある。あいつが祓魔に慣れなければ、修練士の意味が無い、いつも俺が傍にいると、思われたくないからな。あくまで、業務提携なんだからさ。」管理官は、「お前の石頭どっかで、粉々に、ぶち壊せないものかね?浮いた話も、聞けないと、おじさん、ないちゃうぞ。」このタヌキは、どこまで、人を舐めてやがるのやら?と、思っていた。兎に角、任せろと一言残して、肩を軽く叩いて店を後にした。俺は休んだ気がしなかった。「これも宮使いの性って奴かね?」ボヤいて、顔を横に振ってグラスのバーボンを煽った。師匠は、「お前も大変だな?」俺は、「調伏までは、教えられませんよ刀と槍じゃ感覚がちがいますから。これが最後の難問ですね?本来槍使いが何年もかけて教えますが、感覚を教えるのは、難しいです。」師匠は「確かに、イメージとセンスが物を言う技術だからな?」おれは、「その通りです。なので彼女自身が肌で感じ覚える他無いんですよ。」師匠は「祓魔師も退魔師も、何十年の歳月かけて修練士として、経験を積み、初めて、師匠から、免許皆伝のお墨付きをもらって、初めて、スタートラインだからな。あと、寺社局に多額お布施払ってだからな。しかも帝直属の退魔師や祓魔師となれば尚更で、修練士止まりの奴が多いお前もそうだろ。武術16番免許皆伝で、調伏率は、俺以上の奴が金払えないから修練士で、燻ってるんだ。そこらの自称聖職者何かより遥かに上なんだぜ?」師匠の言葉が有難くもあり過大評価だろと、思ってしまう気持ちもあり。複雑な気持ちだった。俺は、「師匠有難う御座います。しかし、まだまだ未熟者です。今後共に御指南の程宜しく御願い致します。」と一礼し店を後にした。
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