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■エピローグ■
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■エピローグ■
「茶々、そして秀頼。これにて我らの命運も尽きた」
三成の言葉に、淀君と秀頼は大きく頷いた。炎は三人の籠る大阪城の天守にも燃え移っていて、建物が燃え始めているのだ。
徳川家滅亡後、豊臣秀頼が秀頼の子ではなく、石田三成の子であるという噂がすぐに広まった。最初は噂として流れていたのだが、淀君が事実だと認め、三成と正式な夫婦となり、三成が政務を取り仕切ることになったため、諸大名の反発も大きくなった。その代表格が、福島正則・黒田長政・細川忠興・浅野幸長といった三成嫌いの諸将だ。それに中国の毛利輝元、九州の島津義弘、東北の伊達政宗、北陸の前田利長といった太守も反豊臣方(反石田方)に回り、大野治長や片桐且元も豊臣家を出奔した。
一方、三成の味方は少ない。豊臣方になった太守と言えば関東管領となった上杉景勝くらいで、他は真田昌幸・幸村親子、小西行長、大谷善継とごく僅かだった。東国には上杉と真田がいるので東日本の反豊臣方は動けなかったが、西日本では豊臣方を次々に倒して、三成が守る大阪城は孤立していた。そして一六一五年、毛利輝元が率いる二十万の大軍が大阪城を囲んだ。大阪城を囲む反豊臣方の総大将は毛利輝元である。
「秀頼。覚悟はできているか?」
「はい。父上」
と答えた秀頼の身体が震えているのが分かった。無理もない。成人して二十二歳になったものの、初陣がいきなり負け戦、それも豊臣の家が滅亡し、命を落とさなければならない戦である。
三成は涙を堪えて、脇差を抜いた。
「秀頼。覚悟」
脇差で秀頼の首を斬る。大量の鮮血が飛び散り、三成は返り血を浴びた。秀頼の小さくない身体が、力なく崩れ落ちる。淀君の弱いすすり泣きが聞こえる。
「それでは、我らも秀頼の後を追うぞ」
三成は淀君のつぶらな瞳を見つめた。淀君は濡れた瞳で頷いた。
こうして豊臣家(石田家)は滅亡した(大阪の陣)。
★了★
「茶々、そして秀頼。これにて我らの命運も尽きた」
三成の言葉に、淀君と秀頼は大きく頷いた。炎は三人の籠る大阪城の天守にも燃え移っていて、建物が燃え始めているのだ。
徳川家滅亡後、豊臣秀頼が秀頼の子ではなく、石田三成の子であるという噂がすぐに広まった。最初は噂として流れていたのだが、淀君が事実だと認め、三成と正式な夫婦となり、三成が政務を取り仕切ることになったため、諸大名の反発も大きくなった。その代表格が、福島正則・黒田長政・細川忠興・浅野幸長といった三成嫌いの諸将だ。それに中国の毛利輝元、九州の島津義弘、東北の伊達政宗、北陸の前田利長といった太守も反豊臣方(反石田方)に回り、大野治長や片桐且元も豊臣家を出奔した。
一方、三成の味方は少ない。豊臣方になった太守と言えば関東管領となった上杉景勝くらいで、他は真田昌幸・幸村親子、小西行長、大谷善継とごく僅かだった。東国には上杉と真田がいるので東日本の反豊臣方は動けなかったが、西日本では豊臣方を次々に倒して、三成が守る大阪城は孤立していた。そして一六一五年、毛利輝元が率いる二十万の大軍が大阪城を囲んだ。大阪城を囲む反豊臣方の総大将は毛利輝元である。
「秀頼。覚悟はできているか?」
「はい。父上」
と答えた秀頼の身体が震えているのが分かった。無理もない。成人して二十二歳になったものの、初陣がいきなり負け戦、それも豊臣の家が滅亡し、命を落とさなければならない戦である。
三成は涙を堪えて、脇差を抜いた。
「秀頼。覚悟」
脇差で秀頼の首を斬る。大量の鮮血が飛び散り、三成は返り血を浴びた。秀頼の小さくない身体が、力なく崩れ落ちる。淀君の弱いすすり泣きが聞こえる。
「それでは、我らも秀頼の後を追うぞ」
三成は淀君のつぶらな瞳を見つめた。淀君は濡れた瞳で頷いた。
こうして豊臣家(石田家)は滅亡した(大阪の陣)。
★了★
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