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大都市《ラプチャー》城下町にて――盛大な鼓笛隊、多数のメディアと警備員が民衆を祝福する。
「お待たせ致しました。それでは記念式典を開式します」
司会を務める《クロノス》博士が言うと、場は静まり返る。
「《ライフォード》様がお見えになりました。拍手でお迎え下さい」
民衆に歓迎されながら壇上に上がったのは、確かに英雄として広く知られるあの《ライフォード》だった。純白の服に身を包み、まさに英雄という風格。彼は女性陣の心を奪った。
「先月完成致しました《アビス》機体に同行して貰うことになりました。健闘を祈ります」
《アビス》…この二年間を費やした、自分たちの最高傑作。また、民衆からは拍手が聞こえる。意見は賛否両論だが、《ライフォード》は自分たちの強い見方であることは分かっていた。そして記念式典は、中盤へと差し掛かる。
「機体の説明と、転生についてお話しましょう…」
《クロノス》博士は得意げに長々と話し始めた。
「以上で、記念式典を終わります」
微かに司会の声が耳に入った。ここ最近睡眠時間を十分に取れていなかったためか、いつの間にか眠りについてしまって居たようだ。会場の片付けを済ませ、《アトラス》たちは研究室に向かう。
漆黒の球体――これが、異次元に行くための装置である。正確には魂のみを転送することが出来る。我々はこの機体を《アビス》と名付けた。《クロノス》博士の話によると既に向こうの世界に遣いを送っており、機密で情報を得ていたようだ。それは――大きな足音が聞こえたと思うと、助手の《クレア》だった。彼女もまた、《アビス》機体に同行することになっていた。
「遅刻ですね…」
息苦しそうに言った。《アトラス》は苦笑いしながら手招きをする。
「全員揃ったな、時間だ」
低い声で《クロノス》博士が言う。私たちは向こうの世界で使者《サルシス》と合流し、近くの宿屋で一夜を過ごす――確かこんな計画だった。
《アトラス》たちがそれぞれの機体に乗り込むと、右側のトランシーバーから無線が入る。
「乗り心地はどうだ、無事を祈る」
乗車マニュアル通り、多数のコードが繋がっている半球の機械を頭に装着し、転送を待つ。
――こうして、私たちの冒険が始まるのであった。
◆ー◆ー◆ー◆ー◆
▽パーティ
《アトラス・トライトン》
《クレア・フォーリー》
《ライフォード・ぺレウス》
▼ここまでの登場人物
《クロノス・ディミトリー》
《サルシス・セイレーン》
◆ー◆ー◆ー◆ー◆
「お待たせ致しました。それでは記念式典を開式します」
司会を務める《クロノス》博士が言うと、場は静まり返る。
「《ライフォード》様がお見えになりました。拍手でお迎え下さい」
民衆に歓迎されながら壇上に上がったのは、確かに英雄として広く知られるあの《ライフォード》だった。純白の服に身を包み、まさに英雄という風格。彼は女性陣の心を奪った。
「先月完成致しました《アビス》機体に同行して貰うことになりました。健闘を祈ります」
《アビス》…この二年間を費やした、自分たちの最高傑作。また、民衆からは拍手が聞こえる。意見は賛否両論だが、《ライフォード》は自分たちの強い見方であることは分かっていた。そして記念式典は、中盤へと差し掛かる。
「機体の説明と、転生についてお話しましょう…」
《クロノス》博士は得意げに長々と話し始めた。
「以上で、記念式典を終わります」
微かに司会の声が耳に入った。ここ最近睡眠時間を十分に取れていなかったためか、いつの間にか眠りについてしまって居たようだ。会場の片付けを済ませ、《アトラス》たちは研究室に向かう。
漆黒の球体――これが、異次元に行くための装置である。正確には魂のみを転送することが出来る。我々はこの機体を《アビス》と名付けた。《クロノス》博士の話によると既に向こうの世界に遣いを送っており、機密で情報を得ていたようだ。それは――大きな足音が聞こえたと思うと、助手の《クレア》だった。彼女もまた、《アビス》機体に同行することになっていた。
「遅刻ですね…」
息苦しそうに言った。《アトラス》は苦笑いしながら手招きをする。
「全員揃ったな、時間だ」
低い声で《クロノス》博士が言う。私たちは向こうの世界で使者《サルシス》と合流し、近くの宿屋で一夜を過ごす――確かこんな計画だった。
《アトラス》たちがそれぞれの機体に乗り込むと、右側のトランシーバーから無線が入る。
「乗り心地はどうだ、無事を祈る」
乗車マニュアル通り、多数のコードが繋がっている半球の機械を頭に装着し、転送を待つ。
――こうして、私たちの冒険が始まるのであった。
◆ー◆ー◆ー◆ー◆
▽パーティ
《アトラス・トライトン》
《クレア・フォーリー》
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▼ここまでの登場人物
《クロノス・ディミトリー》
《サルシス・セイレーン》
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