24 / 31
24話 怒らせてはいけない男
しおりを挟む
「せっかく、エアハルトさまとわたくしの噂が定着してきたのに……! どうして台無しにしてしまうのよ!!」
割れたオペラグラスの欠片を室内履きの爪先で蹴飛ばし、ヨゼフィーネは憤る。
人目につく庭園で、エアハルトと親密なお茶会を重ねたおかげで、王城の使用人たちは婚約発表も秒読みに入ったと噂していた。
外堀を埋めていくヨゼフィーネの作戦は、成功していたかに見えたのだが――。
エアハルトがクラーラへの愛を絶叫したせいで、それを聞いた使用人たちは、今ごろ蜂の巣を突いたような騒ぎになっているだろう。
「急いでエアハルトさまのもとへ行くわよ!」
そのまま部屋を飛び出しそうな勢いのヨゼフィーネを、侍女長が引き止める。
「姫さま、車椅子に乗ってください。仮病がバレてしまいます」
「さっさと用意して! すぐにエアハルトさまに訂正してもらわないと、間違った噂が広まってしまうわ!」
そうして車椅子に乗ったヨゼフィーネは、騎士に押されてエアハルトのいる客室を目指したが、着いたときにはすでにもぬけの殻だった。
「見張りにつけていた騎士もいないじゃない!」
オロオロする侍女長と、理由が分かっていない騎士がヨゼフィーネを宥めるが、その怒りは治まらない。
「エアハルトさまを探して! こうなったら既成事実でも何でも、でっち上げるしかないわ!」
◇◆◇◆
国王と二人の王子が仕事をしているキースリング国の執務室では、今日もざっくばらんな会話が飛び交っていた。
「ヨゼフィーネとベルンシュタイン家の倅は、うまくいっておるようじゃの。婚約間近の噂が城内に流れているのを、儂は耳にしたぞ」
嬉しそうにはしゃいだ声を出す国王を、王太子のシュテファンが冷めた目で見る。
そんな兄の姿に笑いを噛み殺し、第二王子のマルセルが国王の相手をした。
「父上らしくないな、噂を鵜呑みにするなんて。いつもみたいに、真実を探ればいいじゃないか」
「そんなことをして、ヨゼフィーネに嫌われてみろ! 儂は生きていけんだろうが!」
「それくらいで、父上は死にはしませんよ」
落ち着きのある返しをしたシュテファンが、手元の書類をまとめて国王へ押しつけた。
書類の枚数にうんざりした国王が、天井を仰ぐ。
「まだこんなに処理せねばならんのか……どれ、休憩にしよう」
「駄目ですよ。それは父上が強引にねじ込んだ、ヨゼフィーネの快気祝いパーティの件ですからね。だいたい、あれは病気でもなんでもないでしょう? 何が快気祝いなんですか?」
「兄上、ヨゼフィーネは恋患いなんだとさ。本人がそう言ってた」
わはは、とマルセルが大口を開けて笑う。
それにシュテファンは眉をひそめた。
「恋患い? だったらそれは完治しないでしょう。何度も言いますが、エアハルトはまともな青年です。あれに陥落することはあり得ません」
「いやいや、美しく着飾ったヨゼフィーネを見たら、堅物の心も揺れ動くかもしれんじゃろ? このパーティで、二人は盛り上がること間違いなしじゃ」
「エアハルトは別に、堅物ってわけでもなさそうだけどなあ?」
三人がそれぞれの意見を好き勝手に述べていると、国王の侍従がそっと近づいてきた。
「ご歓談中に失礼いたします。陛下、こちらの者がこのような物を持ってきておりまして――」
白いひげのある初老の侍従が、血の気の引いた若い侍女をつれてきた。
御前が恐れ多いのか、侍女の体は、ぶるぶると小刻みに震えている。
侍従が恭しく掲げた手の上には銀の盆、さらにその上には一通の分厚い封筒がのっていた。
国王はひょいと宛名を覗き見る。
「エアハルト・ベルンシュタイン? なんじゃ、ベルンシュタイン家の倅に宛てた手紙じゃないか? それがどうしてここに?」
首をかしげた国王の横からマルセルが長い手を伸ばし、封筒をひっくり返すと差出人名を確認する。
シュテファンも椅子からやや腰を浮かし、マルセルの手元を見た。
「クラーラ・オルコット? 何だかこの名前、聞き覚えがあるような、ないような……兄上、知ってるか?」
「お前の婚約者候補だった、オルコット王国の王女だ。数年前に、こちらから打診して、断られただろう」
「そうだった! 俺の婚約者になるのを断るなんて、と憤慨したけど……調べてみたら、かなり以前から行方不明だったらしいな」
ようやく見つかったんだなと呟くマルセルに、エアハルトと知り合いだったのかとシュテファンも返す。
国王はいまだ、首をかしげたままだ。
「それで、この侍女が言うには――」
そつのない侍従が、国王の質問に答えようとしたところ、にわかに執務室の前の廊下が騒がしくなった。
扉越しに、「お待ちください!」「許可をお取りください!」といった騎士の声が聞こえてくる。
「おや、誰か訪ねて来たかのう?」
それでも護衛をしている騎士たちの腕前を信じて疑わない国王は、のんびりしていた。
だが、ここに来たのは、それを跳ね除けるだけの膂力を持ったエアハルトだ。
「失礼します!」
バアンと開かれた扉の向こうに、両手両足に数名の騎士を引きずって仁王立ちしているエアハルトの姿を認めて、王家の三人は眼を剥いた。
何事をも貫徹するという強い意思が、オーラとなって噴出し、エアハルトを取り巻いているのが分かる。
瞬時に、「この男を絶対に怒らせてはならない」という共通認識が、三人の頭の中に生まれた。
真っ先に動いたのは、好々爺を装った国王だ。
「おお、エアハルトよ、ちょうど良かった! どうやら、おぬし宛ての封書が、手違いでこちらに運ばれたらしい。ちょっと確認してくれんか?」
「っ……! もしかして……!」
ずるずると騎士たちを引きずりながら、エアハルトが近づいてくるので、マルセルは手の中にあった封筒をすぐさま渡した。
礼をして受け取ったエアハルトは、手紙の差出人がクラーラであると知って顔を輝かせる。
「届かないと思っていたら、誤配されていたんですね。では、クラーラの身は無事ということか」
「ちなみに、お主の用事とやらは、何だったのかのう?」
エアハルトの機嫌が上向いたのを見逃さず、国王が今のうちにと聞き出す。
「いえ、この手紙に比べたら些事です。そちらの件はまた、改めてお願いに参上します。今はこれを読むのが、最優先なので――」
エアハルトは挨拶もそこそこに、大事そうに手紙を抱えて、そそくさと執務室を後にした。
厄災が去って、どっと汗をかいたのは、三人だけではなかったはずだ。
「はあ、生きた心地がせんかったわい! 獰猛な獣に睨まれたようじゃった!」
「相対すると、あんなにも威圧感があるのですね。現役のころの、騎士団長ローラントを思い出しましたよ」
「俺、封筒を差し出すのが怖かったよ! 股間がすくみ上った!」
がくりと机に伏し、三人とも大きく息を吐き出す。
不甲斐ない姿を見せてしまった騎士たちも、やれやれと元の位置へ戻って行った。
これで困難は去った、と思われた。
しかし、そうではなかった。
「陛下、大変申し上げにくいのですが――」
顔を青ざめさせた侍従が、三人へさらなる恐慌をもたらしたのだ。
◇◆◇◆
部屋に戻ったエアハルトは、封筒に書かれたクラーラのサインを凝視していた。
「いつもと雰囲気が違う。姓がついたとか、そんな微々たる差じゃない」
引き出しを開け、これまで受け取ったクラーラの手紙を広げた。
「今までのは小さく整っていて、いかにも女性らしい書体だった。だが、これはどうだ……」
クラーラ・オルコットと綴られたサインを、エアハルトは撫でる。
いつだったかクラーラの頬を、つい触ってしまったときのように愛し気に。
「鞠を追いかける仔猫みたいに、しなやかに跳ね上がっている。これこそが、クラーラの字だ」
ほう、と口から漏れた吐息には熱が籠る。
クラーラへの愛しさが溢れ出していた。
「ああ、どうして気がつかなかったんだ。俺が今まで受け取っていた手紙からは、こんな感情はこみ上げてはこなかった。つまり、クラーラの筆跡ではなかったんだ」
シワを伸ばして広げられた便せんに記されている内容には、クラーラらしさがあるがそれだけだ。
むしろ今となっては、溌溂とした内容と大人しい字面に齟齬を感じる。
「クラーラの手紙を、誰かが書き写したということか。……一体なぜ?」
思い当たる節がない。
そんなことをして、利のある者などいないはずだ。
「分からない問題は、とりあえず置いておこう。本物のクラーラの手紙を読むことが先決だ」
微かに震える指先で、エアハルトは封を切る。
そして中から滑り出てきたクラーラの情熱的な恋文に、撃沈するのだった。
割れたオペラグラスの欠片を室内履きの爪先で蹴飛ばし、ヨゼフィーネは憤る。
人目につく庭園で、エアハルトと親密なお茶会を重ねたおかげで、王城の使用人たちは婚約発表も秒読みに入ったと噂していた。
外堀を埋めていくヨゼフィーネの作戦は、成功していたかに見えたのだが――。
エアハルトがクラーラへの愛を絶叫したせいで、それを聞いた使用人たちは、今ごろ蜂の巣を突いたような騒ぎになっているだろう。
「急いでエアハルトさまのもとへ行くわよ!」
そのまま部屋を飛び出しそうな勢いのヨゼフィーネを、侍女長が引き止める。
「姫さま、車椅子に乗ってください。仮病がバレてしまいます」
「さっさと用意して! すぐにエアハルトさまに訂正してもらわないと、間違った噂が広まってしまうわ!」
そうして車椅子に乗ったヨゼフィーネは、騎士に押されてエアハルトのいる客室を目指したが、着いたときにはすでにもぬけの殻だった。
「見張りにつけていた騎士もいないじゃない!」
オロオロする侍女長と、理由が分かっていない騎士がヨゼフィーネを宥めるが、その怒りは治まらない。
「エアハルトさまを探して! こうなったら既成事実でも何でも、でっち上げるしかないわ!」
◇◆◇◆
国王と二人の王子が仕事をしているキースリング国の執務室では、今日もざっくばらんな会話が飛び交っていた。
「ヨゼフィーネとベルンシュタイン家の倅は、うまくいっておるようじゃの。婚約間近の噂が城内に流れているのを、儂は耳にしたぞ」
嬉しそうにはしゃいだ声を出す国王を、王太子のシュテファンが冷めた目で見る。
そんな兄の姿に笑いを噛み殺し、第二王子のマルセルが国王の相手をした。
「父上らしくないな、噂を鵜呑みにするなんて。いつもみたいに、真実を探ればいいじゃないか」
「そんなことをして、ヨゼフィーネに嫌われてみろ! 儂は生きていけんだろうが!」
「それくらいで、父上は死にはしませんよ」
落ち着きのある返しをしたシュテファンが、手元の書類をまとめて国王へ押しつけた。
書類の枚数にうんざりした国王が、天井を仰ぐ。
「まだこんなに処理せねばならんのか……どれ、休憩にしよう」
「駄目ですよ。それは父上が強引にねじ込んだ、ヨゼフィーネの快気祝いパーティの件ですからね。だいたい、あれは病気でもなんでもないでしょう? 何が快気祝いなんですか?」
「兄上、ヨゼフィーネは恋患いなんだとさ。本人がそう言ってた」
わはは、とマルセルが大口を開けて笑う。
それにシュテファンは眉をひそめた。
「恋患い? だったらそれは完治しないでしょう。何度も言いますが、エアハルトはまともな青年です。あれに陥落することはあり得ません」
「いやいや、美しく着飾ったヨゼフィーネを見たら、堅物の心も揺れ動くかもしれんじゃろ? このパーティで、二人は盛り上がること間違いなしじゃ」
「エアハルトは別に、堅物ってわけでもなさそうだけどなあ?」
三人がそれぞれの意見を好き勝手に述べていると、国王の侍従がそっと近づいてきた。
「ご歓談中に失礼いたします。陛下、こちらの者がこのような物を持ってきておりまして――」
白いひげのある初老の侍従が、血の気の引いた若い侍女をつれてきた。
御前が恐れ多いのか、侍女の体は、ぶるぶると小刻みに震えている。
侍従が恭しく掲げた手の上には銀の盆、さらにその上には一通の分厚い封筒がのっていた。
国王はひょいと宛名を覗き見る。
「エアハルト・ベルンシュタイン? なんじゃ、ベルンシュタイン家の倅に宛てた手紙じゃないか? それがどうしてここに?」
首をかしげた国王の横からマルセルが長い手を伸ばし、封筒をひっくり返すと差出人名を確認する。
シュテファンも椅子からやや腰を浮かし、マルセルの手元を見た。
「クラーラ・オルコット? 何だかこの名前、聞き覚えがあるような、ないような……兄上、知ってるか?」
「お前の婚約者候補だった、オルコット王国の王女だ。数年前に、こちらから打診して、断られただろう」
「そうだった! 俺の婚約者になるのを断るなんて、と憤慨したけど……調べてみたら、かなり以前から行方不明だったらしいな」
ようやく見つかったんだなと呟くマルセルに、エアハルトと知り合いだったのかとシュテファンも返す。
国王はいまだ、首をかしげたままだ。
「それで、この侍女が言うには――」
そつのない侍従が、国王の質問に答えようとしたところ、にわかに執務室の前の廊下が騒がしくなった。
扉越しに、「お待ちください!」「許可をお取りください!」といった騎士の声が聞こえてくる。
「おや、誰か訪ねて来たかのう?」
それでも護衛をしている騎士たちの腕前を信じて疑わない国王は、のんびりしていた。
だが、ここに来たのは、それを跳ね除けるだけの膂力を持ったエアハルトだ。
「失礼します!」
バアンと開かれた扉の向こうに、両手両足に数名の騎士を引きずって仁王立ちしているエアハルトの姿を認めて、王家の三人は眼を剥いた。
何事をも貫徹するという強い意思が、オーラとなって噴出し、エアハルトを取り巻いているのが分かる。
瞬時に、「この男を絶対に怒らせてはならない」という共通認識が、三人の頭の中に生まれた。
真っ先に動いたのは、好々爺を装った国王だ。
「おお、エアハルトよ、ちょうど良かった! どうやら、おぬし宛ての封書が、手違いでこちらに運ばれたらしい。ちょっと確認してくれんか?」
「っ……! もしかして……!」
ずるずると騎士たちを引きずりながら、エアハルトが近づいてくるので、マルセルは手の中にあった封筒をすぐさま渡した。
礼をして受け取ったエアハルトは、手紙の差出人がクラーラであると知って顔を輝かせる。
「届かないと思っていたら、誤配されていたんですね。では、クラーラの身は無事ということか」
「ちなみに、お主の用事とやらは、何だったのかのう?」
エアハルトの機嫌が上向いたのを見逃さず、国王が今のうちにと聞き出す。
「いえ、この手紙に比べたら些事です。そちらの件はまた、改めてお願いに参上します。今はこれを読むのが、最優先なので――」
エアハルトは挨拶もそこそこに、大事そうに手紙を抱えて、そそくさと執務室を後にした。
厄災が去って、どっと汗をかいたのは、三人だけではなかったはずだ。
「はあ、生きた心地がせんかったわい! 獰猛な獣に睨まれたようじゃった!」
「相対すると、あんなにも威圧感があるのですね。現役のころの、騎士団長ローラントを思い出しましたよ」
「俺、封筒を差し出すのが怖かったよ! 股間がすくみ上った!」
がくりと机に伏し、三人とも大きく息を吐き出す。
不甲斐ない姿を見せてしまった騎士たちも、やれやれと元の位置へ戻って行った。
これで困難は去った、と思われた。
しかし、そうではなかった。
「陛下、大変申し上げにくいのですが――」
顔を青ざめさせた侍従が、三人へさらなる恐慌をもたらしたのだ。
◇◆◇◆
部屋に戻ったエアハルトは、封筒に書かれたクラーラのサインを凝視していた。
「いつもと雰囲気が違う。姓がついたとか、そんな微々たる差じゃない」
引き出しを開け、これまで受け取ったクラーラの手紙を広げた。
「今までのは小さく整っていて、いかにも女性らしい書体だった。だが、これはどうだ……」
クラーラ・オルコットと綴られたサインを、エアハルトは撫でる。
いつだったかクラーラの頬を、つい触ってしまったときのように愛し気に。
「鞠を追いかける仔猫みたいに、しなやかに跳ね上がっている。これこそが、クラーラの字だ」
ほう、と口から漏れた吐息には熱が籠る。
クラーラへの愛しさが溢れ出していた。
「ああ、どうして気がつかなかったんだ。俺が今まで受け取っていた手紙からは、こんな感情はこみ上げてはこなかった。つまり、クラーラの筆跡ではなかったんだ」
シワを伸ばして広げられた便せんに記されている内容には、クラーラらしさがあるがそれだけだ。
むしろ今となっては、溌溂とした内容と大人しい字面に齟齬を感じる。
「クラーラの手紙を、誰かが書き写したということか。……一体なぜ?」
思い当たる節がない。
そんなことをして、利のある者などいないはずだ。
「分からない問題は、とりあえず置いておこう。本物のクラーラの手紙を読むことが先決だ」
微かに震える指先で、エアハルトは封を切る。
そして中から滑り出てきたクラーラの情熱的な恋文に、撃沈するのだった。
23
あなたにおすすめの小説
【完結】冷酷陛下はぬいぐるみ皇妃を手放せない~溺愛のツボはウサギの姿?それとも人間(中身)の私?~
りんりん
恋愛
「これが私ということですか?
まさか冗談ですよね」
レイン様との初めての夜。
私は鏡の中の自分にかわいた笑い声をあげた。
真っ白なフワフワの身体。
丸い虹色の瞳。
なぜか私はお父様からいただいたぬいぐるみの姿になっていたからだ。
「何を企んでいるんだ。魔法でぬいぐるみになって、俺の寝首をかくつもりなのか」
レイン様は凍り付いた瞳を私にむけた。
レイン様の正式な名前はレイン・ファン・バルバドで、バルバド帝国の若き皇帝陛下でもある。
冷酷な事でしられるレイン様の二つ名は【血の雨】という。
そんな美しくも恐ろしい皇帝陛下にウサギ村の貧乏令嬢である
従姉妹に婚約者を奪われた私はひょんな事から嫁ぐことになった。
私はお金の為に。
陛下は政治的な立場をまもるための契約結婚だったけれど。
「皇妃がウサギになった事がばれるときっと大騒ぎになるだろう。
しばらくは俺達だけの秘密にしておくんだ」
そう言ってレイン様は私をポショットにいれて連れ歩く事にした。
貴族会議や公務にともなわれた私がポショットの中から見たのは、
レイン様の孤独や思いがけない温かさだった。
そしていつしかぬいぐるみの分際で、皇帝陛下を愛し始めていたのだ。
レイン様のお役に立ちたい。
その一心で聖獣ラビと契約を交わし不思議な魔法を使えるようにも
なった。
なのにレイン様の反勢力派に捕らえられてしまう。
私はレイン様の弱みになりたくなかった。
だから彼らと一緒にこの世から消えるつもりだったのに。
騎士達を率いたレイン様が反勢力のアジトへ突入してきたのだ。
これは私、キャンディラビットがぬいぐるみになって冷酷皇帝陛下レイン様に溺愛される、ちょっと不思議なお話です。
(土曜日曜の二日間で一気に完結まで更新いたしますので、安心してお楽しみください。
よろしくお願いいたします)
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
【完結】モブ令嬢としてひっそり生きたいのに、腹黒公爵に気に入られました
22時完結
恋愛
貴族の家に生まれたものの、特別な才能もなく、家の中でも空気のような存在だったセシリア。
華やかな社交界には興味もないし、政略結婚の道具にされるのも嫌。だからこそ、目立たず、慎ましく生きるのが一番——。
そう思っていたのに、なぜか冷酷無比と名高いディートハルト公爵に目をつけられてしまった!?
「……なぜ私なんですか?」
「君は実に興味深い。そんなふうにおとなしくしていると、余計に手を伸ばしたくなる」
ーーそんなこと言われても困ります!
目立たずモブとして生きたいのに、公爵様はなぜか私を執拗に追いかけてくる。
しかも、いつの間にか甘やかされ、独占欲丸出しで迫られる日々……!?
「君は俺のものだ。他の誰にも渡すつもりはない」
逃げても逃げても追いかけてくる腹黒公爵様から、私は無事にモブ人生を送れるのでしょうか……!?
裏切られた令嬢は、30歳も年上の伯爵さまに嫁ぎましたが、白い結婚ですわ。
夏生 羽都
恋愛
王太子の婚約者で公爵令嬢でもあったローゼリアは敵対派閥の策略によって生家が没落してしまい、婚約も破棄されてしまう。家は子爵にまで落とされてしまうが、それは名ばかりの爵位で、実際には平民と変わらない生活を強いられていた。
辛い生活の中で母親のナタリーは体調を崩してしまい、ナタリーの実家がある隣国のエルランドへ行き、一家で亡命をしようと考えるのだが、安全に国を出るには貴族の身分を捨てなければいけない。しかし、ローゼリアを王太子の側妃にしたい国王が爵位を返す事を許さなかった。
側妃にはなりたくないが、自分がいては家族が国を出る事が出来ないと思ったローゼリアは、家族を出国させる為に30歳も年上である伯爵の元へ後妻として一人で嫁ぐ事を自分の意思で決めるのだった。
※作者独自の世界観によって創作された物語です。細かな設定やストーリー展開等が気になってしまうという方はブラウザバッグをお願い致します。
婚約破棄された堅物令嬢ですが、鬼の騎士団長の娘として宮廷の陰謀を暴くのに忙しいので、美貌のカストラート(実は王子)に溺愛される暇はありません
綾森れん
恋愛
「お前のような真面目くさった女はいらない。婚約は破棄させてもらう!」
婚約者だった公爵令息に冷酷に言い放たれたリラ・プリマヴェーラ。
だが、彼女の心にあったのは悲しみではなく―― 十年前の王族暗殺事件を調査したいという情熱だった。
伯爵令嬢であるリラは、鉄の掟を守る『鬼の騎士団長』の娘。
彼女には恋よりも何よりも優先すべき使命があった。それは、十年前に幼い王子が暗殺された事件の真相を暴き、父を、そして王国を陰謀から救うこと。
婚約破棄直後、彼女の前に現れたのは、天使の歌声を持つ美貌のカストラート(去勢歌手)、アルカンジェロだった。
彼が十年前の事件について密かに調べていることを、リラは知ってしまう。
真相を探るため、リラは彼を自分の音楽教師として迎え入れ、距離を縮めていく。
事件解決の協力者として彼と接するうち、リラは謎めいたアルカンジェロに危機を救われることになる。
しかし、リラは知らない。
アルカンジェロの正体が、十年前に暗殺されたはずの第三王子であることを。
そして彼にとってリラこそが、初恋の女性であることを。
彼は十年間、密かにリラを想い続けていたのだ。
王位を狙う者たちから身を隠すため、声楽の技術を駆使して、教会歌手として大聖堂で生き延びてきたアルカンジェロだったが、王家を巡る不穏な陰謀が静かに動き始めていた。
捜査に猪突猛進な堅物令嬢と、彼女を影から支え執着を見せる、カストラート歌手のふりをした王子。
宮廷の闇を切り裂く二人の恋と事件の行方は――?
※本作は、過去に投稿していた『真面目くさった女はいらないと婚約破棄された伯爵令嬢ですが、王太子様に求婚されました。実はかわいい彼の溺愛っぷりに困っています』の設定・キャラクター・構成を大幅に改稿し、新作として再構成したものです。
物語の結末やキャラクターの掘り下げを強化しておりますので、初めての方も、以前お読みいただいた方もお楽しみいただけます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる