僕の宿命の人は黒耳のもふもふ尻尾の狛犬でした!【完結】

カシューナッツ

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空の孤独と疼く記憶〖第8話〗──②

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「……宝珠、見る?この袋の中なの。秘密だよ。おじさんが『大切な人しか見せるな』って。ちゃんといつも持っているようにって。そうにいちゃんだから、見せてあげるよ」

    空の首から下げた絹布で作られた袋の中から現れた二つの宝珠は、ビー玉と二回りくらいの大きさの七色に光る真珠のようだった。この世のものとは思えない程に美しい。だが、片方は少し哀しい色をしている。

「………それから半年、そうにいちゃんの家に居たよ。幸せだった。本当に幸せだったんだ……。二人で色んな話をしたよ。色んな所にも行った。この話もしたよ。
でも、そうにいちゃんは覚えてないから、なかったことだよね……。あれから、ずっと独りだった。これからも、そうなのかな。みんな『穢い』って『忌み子』だって、そうにいちゃんと同じこと言う。
寂しくて悲しいのはもう、嫌なんだ。独りは、嫌だよ。僕が小さいとき、そうにいちゃんは『ずっと一緒にいよう』って言ってくれたのに。どうして忘れちゃったのかな……。僕は、ずっと待ってたんだけどな……」

    そう、空は呟いた。蒼にはそんな記憶はない。小さい空なんて覚えていない。知らない。

 でも、空の瞳に嘘はない。こうして夜、空と二人きりでいると、妙な既視感を覚える。昔こんなことがあったような。
そして、何かが胸の中で、外に出してくれと訴えるような感じがする。 
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