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二十三話 第二裁判
しおりを挟む今は女性の閻魔様に裁判を申し立てにきた。
閻魔殿は人を裁く重要な場所で、ここで基本的に地獄・天国が決まる。
そんな重要な仕事を投げ出させて私に時間を作ってもらった。
「ヘンリー・フィッシャーが阿鼻で呵責をうけぬための裁判を」
彼は小声でやはりきたかと呟いた。そして様々な物を取り出した。
「正直なところ僕もこの判決には納得していない、だが先々代の閻魔が決定したことを一度でもかえて前例を作ってしまえば地獄そのものがゆらぎかねない」
「ゆるがしてでも、彼の減刑をと求めているのは私だけなのでしょうか」
「……極楽にも地獄にも大勢いる、故に第二裁判を受理する」
体感が愛しいからなどという意味が分からない理由ではなく。他の者たちはどうやらヘンリー・フィッシャーがどのような人生を送ったのか詳しく知るらしい。
子鬼たちが改めてどうして裁判が通るのか話してくれた。
「被害者としての重要な一人なのに、ヘンリーさんの裁判にシノガタさんが証人していなかったこととか当時の異世界って概念が曖昧でした」
「決まりからすれば阿鼻なんだけど当時は減刑にならなかったらしんだよなぁ」
「異世界――『今とは違う歴史を辿った未来からやってきた』ってのも妖怪として扱うか揉めたりして、で、当時の罰って今に比べていい加減だった」
地獄の裁判がいい加減、いい加減のせいであの男は阿鼻に落ちたのか。
今の閻魔様もそのことについて悩んでいるらしい。
地獄にいた初代閻魔大王は独断と偏見が強い人間だったらしい。
「裁判をするにしても、準備に色々と時間はかかるし――せめてその間は阿鼻ではなく待機処に行かせるようにするよ」
私の大切な家族を殺した男、あの村長ぐらい憎んでいてもおかしくないのに。
ふと入り口を見ればニエと犬神が話している。
近づき声をかけた。
「お二人とも、こんなところでどうされました?」
「あ……シノガタさん」
「ヘンリー・フィッシャーの裁判をするならニエさんも証人として立つ必要がある」
「もしも彼を許さないことを選んだなら話さないつもりだったこと、色々話そうと思ってさ」
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