24 / 65
glass:24
しおりを挟む
8月の真ん中、世間ではお盆休みがはじまったらしい。
そんな日の夜、滅多に鳴らない電話が鳴る。
どうせまた神沢だろうなと思いながら画面を見ると森下からだった。
「も、も、もしもし?く、車道君?」
「なんで全部疑問形なんだよ。どうした?」
「あ、あの・・・あ、明日ね!学校の近くの神社でお祭りがあるの!・・・そ、それで・・・良かったら一緒に行かないかな・・・と思いまして・・・」
「今度は変な敬語だし、忙しい奴だな・・・別にいいけど俺でいいのか?桜山とか誘えば良かったのに・・・」
「えっ!?あ、いや・・・こないだ海で置いていっちゃったから・・・そ、その・・・お、お詫びになんかお祭りで奢らせていただきたいなと・・・思ったのであります・・・。」
「いや、そんなの気にしてないから変に気なんかつかわなくていいぞ?」
「き、気なんか使ってないよー・・・えっ・・・と・・・と、とにかく!明日の18時半に駅前集合で!わ、私・・・浴衣を・・・着ていく・・・つもりなので・・・そ、そのつもりでー!」
「え?何その報告・・・あっ・・・」
切られた。なんだったんだ?まあ、明日の18時半に駅前に行けばいいのか・・・あいつが浴衣なら甚平とかでも着てけばいいのか?
そして次の日。
着慣れてない感が否めない甚平に身を包み駅前で森下を待つ。
「車道君!お待たせ!」
声の方を見ると、浴衣姿でメガネをかけた森下がそこにいた。
メガネ!メガネ美少女が!浴衣を!着ている!なんだ・・・絶景じゃないか!!
「お、おう・・・浴衣、似合ってるな・・・。」
「え!?ほ、本当に!?・・・嬉しい。」
と言いながら森下が頬を赤く染める。メガネをかけたりんご飴とか素敵なんだろうな・・・とわけのわからない妄想をして2人で神社に向かう。
神社に着くとものすごい人がいて、思っているより多くの露店が並んでいた。
「すげー賑わってんな・・・迷子になるなよ?」
「う・・・うん・・・あの・・・はぐれないように・・・こ、こうしてていい?」
と言いながら俺の甚平を森下が少しだけ掴む。
初めての経験で少し照れくさい。
「あ・・・ああ。」
その体勢のまま人の群れに入っていく。
「森下・・・大丈夫か?」
「大丈夫だよ!車道君と一緒だし!」
こいつはあれだな・・・聞く人によっては勘違いをしてしまいそうな発言をたまにするな・・・。
「なんか寄りたい店があったらちゃんと言えよ?」
「うん・・・あ、見て!射的やってるよ!なんか懐かしくない?」
「子供の頃はよくやったなー・・・ああいうのって欲張って大きいの狙って重くて全然倒れないのに悔しい思いするんだよな。」
「あ、わかる!子供の頃はなんか頑張れば倒れる気がしちゃうんだよね!」
どんな感じか覗いてみるつもりで射的の屋台に近づいてみると高校生くらいの浴衣姿の女の子がムキになっていた。
「あー!もう!今、当たったじゃん!なんで倒れないのよ!」
「多分・・・何回やっても・・・一緒だと・・・思うよ・・・?」
「くーやーしーい!!」
俺はその女の子達に話しかける。
「お前はその歳にまでなって何をやってんだよ。」
「え!?誰よ!?こんな忙しい時に声かけてき・・・あー!あんた何やってんのよ!」
「桜山・・・射的に悔しがってる女子高生って恥ずかしくないか?」
「あんたこそ、家遠いのに1人でそんな格好で来るなんて恥ずかしくないの!?」
「あいにく1人じゃないんでね・・・。」
「あ・・・咲音ちゃん・・・どうもー・・・。」
「こ、琴子ちゃん!・・・2人で来てたんだ・・・!」
「そ、そうなんだ!咲音ちゃんも楓ちゃんと2人で来てたんだね!」
「お祭りってあんまり行ったことないから来て見たかったんだー!あ、じゃあ私達はそろそろ行こうかな?」
「・・・一緒にまわる?」
「え?琴子ちゃん・・・?・・・いいの?」
「私は楽しい方がいいから!車道君も人数多い方がいいでしょ!?」
「いや・・・まあ、俺はどっちでもいいけど・・・。」
そんなやりとりがあった結果、俺達は四人でまわることになった。
そんな日の夜、滅多に鳴らない電話が鳴る。
どうせまた神沢だろうなと思いながら画面を見ると森下からだった。
「も、も、もしもし?く、車道君?」
「なんで全部疑問形なんだよ。どうした?」
「あ、あの・・・あ、明日ね!学校の近くの神社でお祭りがあるの!・・・そ、それで・・・良かったら一緒に行かないかな・・・と思いまして・・・」
「今度は変な敬語だし、忙しい奴だな・・・別にいいけど俺でいいのか?桜山とか誘えば良かったのに・・・」
「えっ!?あ、いや・・・こないだ海で置いていっちゃったから・・・そ、その・・・お、お詫びになんかお祭りで奢らせていただきたいなと・・・思ったのであります・・・。」
「いや、そんなの気にしてないから変に気なんかつかわなくていいぞ?」
「き、気なんか使ってないよー・・・えっ・・・と・・・と、とにかく!明日の18時半に駅前集合で!わ、私・・・浴衣を・・・着ていく・・・つもりなので・・・そ、そのつもりでー!」
「え?何その報告・・・あっ・・・」
切られた。なんだったんだ?まあ、明日の18時半に駅前に行けばいいのか・・・あいつが浴衣なら甚平とかでも着てけばいいのか?
そして次の日。
着慣れてない感が否めない甚平に身を包み駅前で森下を待つ。
「車道君!お待たせ!」
声の方を見ると、浴衣姿でメガネをかけた森下がそこにいた。
メガネ!メガネ美少女が!浴衣を!着ている!なんだ・・・絶景じゃないか!!
「お、おう・・・浴衣、似合ってるな・・・。」
「え!?ほ、本当に!?・・・嬉しい。」
と言いながら森下が頬を赤く染める。メガネをかけたりんご飴とか素敵なんだろうな・・・とわけのわからない妄想をして2人で神社に向かう。
神社に着くとものすごい人がいて、思っているより多くの露店が並んでいた。
「すげー賑わってんな・・・迷子になるなよ?」
「う・・・うん・・・あの・・・はぐれないように・・・こ、こうしてていい?」
と言いながら俺の甚平を森下が少しだけ掴む。
初めての経験で少し照れくさい。
「あ・・・ああ。」
その体勢のまま人の群れに入っていく。
「森下・・・大丈夫か?」
「大丈夫だよ!車道君と一緒だし!」
こいつはあれだな・・・聞く人によっては勘違いをしてしまいそうな発言をたまにするな・・・。
「なんか寄りたい店があったらちゃんと言えよ?」
「うん・・・あ、見て!射的やってるよ!なんか懐かしくない?」
「子供の頃はよくやったなー・・・ああいうのって欲張って大きいの狙って重くて全然倒れないのに悔しい思いするんだよな。」
「あ、わかる!子供の頃はなんか頑張れば倒れる気がしちゃうんだよね!」
どんな感じか覗いてみるつもりで射的の屋台に近づいてみると高校生くらいの浴衣姿の女の子がムキになっていた。
「あー!もう!今、当たったじゃん!なんで倒れないのよ!」
「多分・・・何回やっても・・・一緒だと・・・思うよ・・・?」
「くーやーしーい!!」
俺はその女の子達に話しかける。
「お前はその歳にまでなって何をやってんだよ。」
「え!?誰よ!?こんな忙しい時に声かけてき・・・あー!あんた何やってんのよ!」
「桜山・・・射的に悔しがってる女子高生って恥ずかしくないか?」
「あんたこそ、家遠いのに1人でそんな格好で来るなんて恥ずかしくないの!?」
「あいにく1人じゃないんでね・・・。」
「あ・・・咲音ちゃん・・・どうもー・・・。」
「こ、琴子ちゃん!・・・2人で来てたんだ・・・!」
「そ、そうなんだ!咲音ちゃんも楓ちゃんと2人で来てたんだね!」
「お祭りってあんまり行ったことないから来て見たかったんだー!あ、じゃあ私達はそろそろ行こうかな?」
「・・・一緒にまわる?」
「え?琴子ちゃん・・・?・・・いいの?」
「私は楽しい方がいいから!車道君も人数多い方がいいでしょ!?」
「いや・・・まあ、俺はどっちでもいいけど・・・。」
そんなやりとりがあった結果、俺達は四人でまわることになった。
0
あなたにおすすめの小説
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる