25 / 65
glass:25
しおりを挟む
人混みの中、四人ではぐれないようにお祭りをまわる。
「こんなに人がいると寄りたい屋台にもなかなか寄れないよなー・・・。」
「そうだね・・・でも私、りんご飴だけは買いたいんだけどなー・・・。」
「森下、りんご飴好きなんだな。」
「うん!なんかお祭り来たなー・・・って感じしない?」
「わかる・・・私も・・・りんご飴・・・好き・・・。」
「楓ちゃんもなんだー!わー!お揃いだねー!嬉しい!咲音ちゃんはりんご飴好き?・・・あれ?咲音ちゃん?」
周りを見渡すと桜山だけいなくなっていた。
あいつ・・・はぐれたのかよ。お祭りあんまり行ったことないって言ってたもんな・・・さすがに1人でこの人混みを歩くのは可哀想だな・・・。
「仕方ねーな・・・森下・・・お前、ケータイ持ってるよな?」
「えっ!?・・・う、うん!持ってるよ?」
「じゃあ、あいつ探し出してすぐ連絡するからどっかで落ち合おう!」
「えっ!?・・・あ、わかった!」
そう言って車道君は人混みに消えていった。
「いいの・・・?一緒に・・・お祭り・・・まわりたかったんじゃ・・・。」
「いや、そ、そんなことないよ!!わ、私は皆とまわりたかったのでござるよ!!」
「・・・動揺が・・・すごい・・・車道君のこと・・・好きなの・・・?」
「えっ!?いや!あの!・・・す、好きです・・・。」
「・・・優しいもんね・・・。」
「うん!優しいよね!車道君って!」
「・・・早く・・・咲音ちゃんが・・・見つかって・・・戻ってくると・・・いいね・・・。」
「うん!」
私達は車道君が走り去っていった方を見る。
「ったく・・・どこではぐれたんだよ・・・プライベートで連絡とかしないから連絡先も知らねーし・・・。」
「お!コーちゃん!鬼気迫る顔してどうしたの!?」
声がした方を見ると神沢が屋台の中で焼きそばを焼いていた。
「お前こそどうして焼きそば焼いてんだよ。」
「いやー、知り合いが屋台やるって言ってたから興味あって手伝わせてもらってんだよー!」
「・・・さすがの顔の広さだな・・・あ、そういやお前桜山見なかったか?」
「桜山さん?・・・なに?デート中に喧嘩でもしちゃったの?」
「そんなんじゃねーよ!ちょっとはぐれちゃってさ!見てないか?」
「見かけたよー!向こうのお社の方に向かっていったけど・・・あっちって屋台とかないのにね・・・。」
「それを知ってるならなんで声かけなかったんだよ!」
「いや、なんかすごい悲しそうな顔してたから気まずくて!」
「こんな時に変に気遣い出すなよ!デリカシーないのがお前の持ち味だろ!」
「いやー、そんなほめられても!」
「ほめてねーよ!・・・でもありがとう!あとで焼きそば買いにきてやるよ!」
「お!まいどありー!」
俺は神沢の焼きそば屋台をあとにしてお社に向かった。
ここの神社のお社は石段を上がって行ったところだ。
ひと気も無くなっていき、その石段の前まで来たところで石段の中腹に座る桜山を見つける。
「お前、こんなとこで何してたんだよ。」
うつむいていた桜山が顔をあげる。
「・・・わー!!人混みこわかったよー!!」
目に涙を浮かべて桜山がらしくもなく泣きついてきた。
人混みがこわくてここまで逃げてきたのか。
「慣れてないもんな。大丈夫か?」
「大丈夫なわけないでしょー!こわかったんだからー!もうずっと1人かと思ったー!」
「そこまで追い詰められてたのかよ・・・じゃあ、よし・・・行くぞ。」
「戻りたいけど、歩けないのよ・・・草履の鼻緒が切れちゃって・・・。」
「まじかよ。・・・ったく・・・仕方ねーな・・・おぶってやるから乗れよ。」
「え?いや、そんな・・・恥ずかしいから!」
「俺だって恥ずかしいわ!でも歩けないなら仕方ねーだろ。」
「・・・じゃあ・・・楓ちゃんより重いけど・・・重いとか言わないでよね。」
「言うわけないだろ。とにかく乗れよ。」
「・・・ありがとう。」
俺は桜山をおぶって森下と連絡をとり合流することにした。
人の全くいない砂利道を桜山をおぶって歩いていると少し離れた夜空に花火が上がった。
「あー、花火上がっちゃったな・・・悪かったな・・・花火見る相手が俺だけになっちゃって。」
「別に・・・これははぐれた私が悪いから・・・。」
なんだよ・・・調子狂うなー。
「花火・・・綺麗ね。」
「ん?ああ・・・綺麗だな・・・。」
花火を横目で見ながら俺達は森下と鶴里の元へと向かった。
「・・・そういえばお前、りんご飴食べたことある?」
「なによ急に!?・・・ないけど・・・興味ある・・・。」
帰りに四人でりんご飴でも食べてこうかな・・・なんてことを思った。
「こんなに人がいると寄りたい屋台にもなかなか寄れないよなー・・・。」
「そうだね・・・でも私、りんご飴だけは買いたいんだけどなー・・・。」
「森下、りんご飴好きなんだな。」
「うん!なんかお祭り来たなー・・・って感じしない?」
「わかる・・・私も・・・りんご飴・・・好き・・・。」
「楓ちゃんもなんだー!わー!お揃いだねー!嬉しい!咲音ちゃんはりんご飴好き?・・・あれ?咲音ちゃん?」
周りを見渡すと桜山だけいなくなっていた。
あいつ・・・はぐれたのかよ。お祭りあんまり行ったことないって言ってたもんな・・・さすがに1人でこの人混みを歩くのは可哀想だな・・・。
「仕方ねーな・・・森下・・・お前、ケータイ持ってるよな?」
「えっ!?・・・う、うん!持ってるよ?」
「じゃあ、あいつ探し出してすぐ連絡するからどっかで落ち合おう!」
「えっ!?・・・あ、わかった!」
そう言って車道君は人混みに消えていった。
「いいの・・・?一緒に・・・お祭り・・・まわりたかったんじゃ・・・。」
「いや、そ、そんなことないよ!!わ、私は皆とまわりたかったのでござるよ!!」
「・・・動揺が・・・すごい・・・車道君のこと・・・好きなの・・・?」
「えっ!?いや!あの!・・・す、好きです・・・。」
「・・・優しいもんね・・・。」
「うん!優しいよね!車道君って!」
「・・・早く・・・咲音ちゃんが・・・見つかって・・・戻ってくると・・・いいね・・・。」
「うん!」
私達は車道君が走り去っていった方を見る。
「ったく・・・どこではぐれたんだよ・・・プライベートで連絡とかしないから連絡先も知らねーし・・・。」
「お!コーちゃん!鬼気迫る顔してどうしたの!?」
声がした方を見ると神沢が屋台の中で焼きそばを焼いていた。
「お前こそどうして焼きそば焼いてんだよ。」
「いやー、知り合いが屋台やるって言ってたから興味あって手伝わせてもらってんだよー!」
「・・・さすがの顔の広さだな・・・あ、そういやお前桜山見なかったか?」
「桜山さん?・・・なに?デート中に喧嘩でもしちゃったの?」
「そんなんじゃねーよ!ちょっとはぐれちゃってさ!見てないか?」
「見かけたよー!向こうのお社の方に向かっていったけど・・・あっちって屋台とかないのにね・・・。」
「それを知ってるならなんで声かけなかったんだよ!」
「いや、なんかすごい悲しそうな顔してたから気まずくて!」
「こんな時に変に気遣い出すなよ!デリカシーないのがお前の持ち味だろ!」
「いやー、そんなほめられても!」
「ほめてねーよ!・・・でもありがとう!あとで焼きそば買いにきてやるよ!」
「お!まいどありー!」
俺は神沢の焼きそば屋台をあとにしてお社に向かった。
ここの神社のお社は石段を上がって行ったところだ。
ひと気も無くなっていき、その石段の前まで来たところで石段の中腹に座る桜山を見つける。
「お前、こんなとこで何してたんだよ。」
うつむいていた桜山が顔をあげる。
「・・・わー!!人混みこわかったよー!!」
目に涙を浮かべて桜山がらしくもなく泣きついてきた。
人混みがこわくてここまで逃げてきたのか。
「慣れてないもんな。大丈夫か?」
「大丈夫なわけないでしょー!こわかったんだからー!もうずっと1人かと思ったー!」
「そこまで追い詰められてたのかよ・・・じゃあ、よし・・・行くぞ。」
「戻りたいけど、歩けないのよ・・・草履の鼻緒が切れちゃって・・・。」
「まじかよ。・・・ったく・・・仕方ねーな・・・おぶってやるから乗れよ。」
「え?いや、そんな・・・恥ずかしいから!」
「俺だって恥ずかしいわ!でも歩けないなら仕方ねーだろ。」
「・・・じゃあ・・・楓ちゃんより重いけど・・・重いとか言わないでよね。」
「言うわけないだろ。とにかく乗れよ。」
「・・・ありがとう。」
俺は桜山をおぶって森下と連絡をとり合流することにした。
人の全くいない砂利道を桜山をおぶって歩いていると少し離れた夜空に花火が上がった。
「あー、花火上がっちゃったな・・・悪かったな・・・花火見る相手が俺だけになっちゃって。」
「別に・・・これははぐれた私が悪いから・・・。」
なんだよ・・・調子狂うなー。
「花火・・・綺麗ね。」
「ん?ああ・・・綺麗だな・・・。」
花火を横目で見ながら俺達は森下と鶴里の元へと向かった。
「・・・そういえばお前、りんご飴食べたことある?」
「なによ急に!?・・・ないけど・・・興味ある・・・。」
帰りに四人でりんご飴でも食べてこうかな・・・なんてことを思った。
0
あなたにおすすめの小説
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる