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序章
第1話 千人目
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夢を見るのだ。
在る日は、かつての屈辱を。
在る日は、真っ黒な龍が空を駆け抜ける、写真のような夢を。
今日はどちらの夢を見るのだろう。私は苛まれるのだろうか。或いは、笑っているのだろうか。
毎晩床について、天井に絡む植物を見上げるたびにそんなことを思う。
「……うん。おはよう」
重たい眼を擦ってみる。私の前にいる小鳥は可愛い声で鳴いていて、私の目覚まし代わりだった。
毛布を畳んで小鳥の嘴をつつく。視界に映る小麦色の指を通じて己の意識が戻ったことを確認する。
「大丈夫、今日もやることは変わらないよ」
ゆっくりと指を離せば、小鳥はちゅん、と挨拶をして外へと飛び去っていく。
私——メリア・アルストロは、魔王の力に二度屈した。
一度目は、孤児だった私を育ててくれた兄のような存在を奪われたとき。
二度目は、十七歳になった頃、たった一人で挑んだ魔王との戦い。
二度の敗北を重ねて、なぜ私が生きているのかはわからない。
私は義兄が製作した森の奥にある拠点で生活していた。木で大きめに枠を組み、蔦や葉を絡ませただけの簡素な家だが……おかげで、毎朝小鳥が起こしに来てくれる。
寝起きの頭に襲い来る偏頭痛に耐えながら、自作した木製の椅子に腰掛ける。机の上には紙とペンだけが置いてあって、反対側には中身のない割れた写真立てがある。
「次は必ず魔王を倒す。敗北の汚泥などあれが最後だ」
苦い記憶が蘇る。
世界の完全支配を目論む魔王。その強さは筆舌に尽くし難く、実にこれまで九九九人の勇者が命を落としていた。
私の親にあたる者が生きていた時代の遥か前から、魔王はこの地に君臨し続けている。幼少期に私を育ててくれた義兄は毎晩哀しそうに教えてくれた。
『魔王のせいでたくさんの人がいなくなった。みんな魔王の手で殺されたんだ』
『なんで魔王は悪いことをするの?』
『寂しい生き物なんだ。そうしないと生きていけないんだよ』
『なら、私がやっつける』
『頼もしいな……でも、君ならできるはずだ』
義兄にはたくさんの物語を教えてもらった。幼い頃にこんな会話をしたことが魔王討伐を志すきっかけとなった。彼を失ってから、私は人生の大半を魔法の修行に充てた。
十七歳の誕生日。私は魔王討伐を計画する冒険者一団の集まりに行った。しかし、「今更こんなガキ一人いたところでどうしようもない」と話すら聞いてもらえなかった。
私は一人で戦うことを決めた。力のない他人は信用しなかった。密かに鍛え上げた魔法は誰にも負けていなかったと思う。
朝食の用意を行うため私は椅子から立ち上がった。就寝時用の服を脱ぎ捨て、適当に見繕ったものを取り出す。露わになった腹部には忌々しい魔力の残滓が残っていた。魔王に敗北し、つけられた傷跡だった。
私はかつて魔王に敗北し、確かに殺されたはずだった。
しかし、私は再び目を覚ました。腹部に残滓がついたことを引き換えに、二度目の生を得ることになった。
今この瞬間、本当に生きているのかわからない。
響かぬように舌打ちをして、食事を確保するため外に出る。
夏の日差しは心地良さをとうに超えている。煮えたぎった体を冷やすためにも、朝食は魚にしようと決めた。
『雷の翼』
目を瞑ってそう呟くと、私の全身を眩い電流が駆け巡った。
ここでは割愛させていただくが、魔法という力を使った技だと定義しておくことにする。
私は勢いよく飛び上がる。森の木々と同じ目線まで到達してから、遠くに見える小川まで己の体を直進させた。
真上の青空と真下の緑が目にも止まらぬ速さで流れていく。魔力が尽きぬ限りどこまでも飛んで行けるこの魔法がお気に入りだった。
こうして空を飛んでいると、自分が龍にでもなった気分になる。
鳥よりも大きな体躯に輝ける翼。生物として完成されたそのデザインを心から愛していた。
しかし、誰が思うだろうか。
その龍が真上から降ってくるだなんて。
「……ッ!?」
真っ黒な巨体が私の背中を叩いたと、垂直落下の途中でようやく理解した。寝耳に水を入れられたように体は驚愕し、私は目を白黒させながら森へと落ちていく。
土と体が先に衝突したところで、私を丸々覆う影の正体に気がついた。
まずい、潰される。
「やめっ」
魔法詠唱の余裕もなく、赤子同然の四足歩行に残った魔力を駆使してやっとのことで巨躯を逃れた。
間髪を容れず、私の背後に凄まじい衝撃が起こる。私程度の体では軽々と吹き飛ばされてしまい、受け身を取るのでやっとだった。
激しい土煙に咳き込みながら、改めて背後を一瞥する。微かに見た光景の通り、そこには黒い龍がいた。
「綺麗だ」
外敵やもしれぬ生物に、私はそんな声を漏らしてしまう。事実、私は龍の夢を見るが、この世界において龍は姿を消した存在。目の前にいること自体が異常だった。
そんなことを思っていると、真っ黒な龍は姿を消した。やはり理解は追いつかず、目の前の光景に呆然としてしまう。
数秒の間があった。黒は真っ白な煙を発しながら溶けていき、徐々に新たな形を形成していく。
「一体何が起こって……」
当たり前の感想しか口にできない。
そんな私に追い打ちをかけるように、白い煙は人型へと変化していった。黒の面影はどこへやら——真っ白な髪に中位の背丈、綺麗な形をした胸の膨らみ——龍だったものは少女になった。
「キミは?」
白い髪は綺麗に結えられており、こちらを見つめる双眸はルビーのように赤く煌めいている。
強いていうのなら、身につけている破廉恥な衣装が龍の面影を残しているくらいだろうか。
一国の姫、或いは女王のように美しかった。常に放たれる儚さと幻想的な美しさに加え、どこか蠱惑的な雰囲気を纏っていた。
白の少女は問いに答えない。ずっと私を見つめるままで顔色が変わる気配はなく、接触のための行動をせねば時が止まったままなのではないかと錯覚させられる。
さて、どう会話を始めたものか。
切り出しのセリフを迷っていると、白い少女は意外にもそちらから話しかけてきた。
「はじめまして。ここ、どこだかわかる?」
彼女は場所を問うてきた。
なんと答えてよいのかわからず、私はこの世界を定義付ける名前を口にした。
「シェーン・ヴェルトと言う。……ところで、キミの名前は?」
「あたし? あたしは涼華。よろしく」
彼女の名を聞いた時、私は雷に打たれたような衝撃を覚えた。
龍の姿もそうだったが、彼女は『龍華』によく似ていた。
龍華——人類が終焉を迎えかけた時、人類を生存させようとする世界が空から降らせる黒い龍。義兄が語った物語の中に、大陸で語られる伝承として聞いたことがあった。
似ているどころか龍華そのものだった。
「龍から現れる少女なんて聞いたこともない。キミは一体何者なんだ?」
突然の衝撃と感動、興奮に魅せられた私が彼女の心胸を汲み取ることはできなかった。冷めやらぬ熱を宿したまま彼女に近づき、その白い手をぎゅっと握る。
「私はメリア・アルストロ——メリア、とでも呼んでくれ。
よければ、話だけでも聞いていってはくれぬだろうか。話の内容次第では協力してほしい」
私は涼華の手を握ったまま、彼女の顔をしばらく見つめた。遠目では妖艶な女王のような雰囲気の彼女だったが、近くで見てみれば愛嬌と元気、明るさが顔に表れていた。
私がどんな顔をしていたのかは当然わからないが、少なくとも彼女のどこかに訴えかけるような表情だったのだろう。涼華は真剣な顔つきで、私の手を優しく握り返した。
「もちろん。よろしくね」
その日、私は彼女と出会った。
在る日は、かつての屈辱を。
在る日は、真っ黒な龍が空を駆け抜ける、写真のような夢を。
今日はどちらの夢を見るのだろう。私は苛まれるのだろうか。或いは、笑っているのだろうか。
毎晩床について、天井に絡む植物を見上げるたびにそんなことを思う。
「……うん。おはよう」
重たい眼を擦ってみる。私の前にいる小鳥は可愛い声で鳴いていて、私の目覚まし代わりだった。
毛布を畳んで小鳥の嘴をつつく。視界に映る小麦色の指を通じて己の意識が戻ったことを確認する。
「大丈夫、今日もやることは変わらないよ」
ゆっくりと指を離せば、小鳥はちゅん、と挨拶をして外へと飛び去っていく。
私——メリア・アルストロは、魔王の力に二度屈した。
一度目は、孤児だった私を育ててくれた兄のような存在を奪われたとき。
二度目は、十七歳になった頃、たった一人で挑んだ魔王との戦い。
二度の敗北を重ねて、なぜ私が生きているのかはわからない。
私は義兄が製作した森の奥にある拠点で生活していた。木で大きめに枠を組み、蔦や葉を絡ませただけの簡素な家だが……おかげで、毎朝小鳥が起こしに来てくれる。
寝起きの頭に襲い来る偏頭痛に耐えながら、自作した木製の椅子に腰掛ける。机の上には紙とペンだけが置いてあって、反対側には中身のない割れた写真立てがある。
「次は必ず魔王を倒す。敗北の汚泥などあれが最後だ」
苦い記憶が蘇る。
世界の完全支配を目論む魔王。その強さは筆舌に尽くし難く、実にこれまで九九九人の勇者が命を落としていた。
私の親にあたる者が生きていた時代の遥か前から、魔王はこの地に君臨し続けている。幼少期に私を育ててくれた義兄は毎晩哀しそうに教えてくれた。
『魔王のせいでたくさんの人がいなくなった。みんな魔王の手で殺されたんだ』
『なんで魔王は悪いことをするの?』
『寂しい生き物なんだ。そうしないと生きていけないんだよ』
『なら、私がやっつける』
『頼もしいな……でも、君ならできるはずだ』
義兄にはたくさんの物語を教えてもらった。幼い頃にこんな会話をしたことが魔王討伐を志すきっかけとなった。彼を失ってから、私は人生の大半を魔法の修行に充てた。
十七歳の誕生日。私は魔王討伐を計画する冒険者一団の集まりに行った。しかし、「今更こんなガキ一人いたところでどうしようもない」と話すら聞いてもらえなかった。
私は一人で戦うことを決めた。力のない他人は信用しなかった。密かに鍛え上げた魔法は誰にも負けていなかったと思う。
朝食の用意を行うため私は椅子から立ち上がった。就寝時用の服を脱ぎ捨て、適当に見繕ったものを取り出す。露わになった腹部には忌々しい魔力の残滓が残っていた。魔王に敗北し、つけられた傷跡だった。
私はかつて魔王に敗北し、確かに殺されたはずだった。
しかし、私は再び目を覚ました。腹部に残滓がついたことを引き換えに、二度目の生を得ることになった。
今この瞬間、本当に生きているのかわからない。
響かぬように舌打ちをして、食事を確保するため外に出る。
夏の日差しは心地良さをとうに超えている。煮えたぎった体を冷やすためにも、朝食は魚にしようと決めた。
『雷の翼』
目を瞑ってそう呟くと、私の全身を眩い電流が駆け巡った。
ここでは割愛させていただくが、魔法という力を使った技だと定義しておくことにする。
私は勢いよく飛び上がる。森の木々と同じ目線まで到達してから、遠くに見える小川まで己の体を直進させた。
真上の青空と真下の緑が目にも止まらぬ速さで流れていく。魔力が尽きぬ限りどこまでも飛んで行けるこの魔法がお気に入りだった。
こうして空を飛んでいると、自分が龍にでもなった気分になる。
鳥よりも大きな体躯に輝ける翼。生物として完成されたそのデザインを心から愛していた。
しかし、誰が思うだろうか。
その龍が真上から降ってくるだなんて。
「……ッ!?」
真っ黒な巨体が私の背中を叩いたと、垂直落下の途中でようやく理解した。寝耳に水を入れられたように体は驚愕し、私は目を白黒させながら森へと落ちていく。
土と体が先に衝突したところで、私を丸々覆う影の正体に気がついた。
まずい、潰される。
「やめっ」
魔法詠唱の余裕もなく、赤子同然の四足歩行に残った魔力を駆使してやっとのことで巨躯を逃れた。
間髪を容れず、私の背後に凄まじい衝撃が起こる。私程度の体では軽々と吹き飛ばされてしまい、受け身を取るのでやっとだった。
激しい土煙に咳き込みながら、改めて背後を一瞥する。微かに見た光景の通り、そこには黒い龍がいた。
「綺麗だ」
外敵やもしれぬ生物に、私はそんな声を漏らしてしまう。事実、私は龍の夢を見るが、この世界において龍は姿を消した存在。目の前にいること自体が異常だった。
そんなことを思っていると、真っ黒な龍は姿を消した。やはり理解は追いつかず、目の前の光景に呆然としてしまう。
数秒の間があった。黒は真っ白な煙を発しながら溶けていき、徐々に新たな形を形成していく。
「一体何が起こって……」
当たり前の感想しか口にできない。
そんな私に追い打ちをかけるように、白い煙は人型へと変化していった。黒の面影はどこへやら——真っ白な髪に中位の背丈、綺麗な形をした胸の膨らみ——龍だったものは少女になった。
「キミは?」
白い髪は綺麗に結えられており、こちらを見つめる双眸はルビーのように赤く煌めいている。
強いていうのなら、身につけている破廉恥な衣装が龍の面影を残しているくらいだろうか。
一国の姫、或いは女王のように美しかった。常に放たれる儚さと幻想的な美しさに加え、どこか蠱惑的な雰囲気を纏っていた。
白の少女は問いに答えない。ずっと私を見つめるままで顔色が変わる気配はなく、接触のための行動をせねば時が止まったままなのではないかと錯覚させられる。
さて、どう会話を始めたものか。
切り出しのセリフを迷っていると、白い少女は意外にもそちらから話しかけてきた。
「はじめまして。ここ、どこだかわかる?」
彼女は場所を問うてきた。
なんと答えてよいのかわからず、私はこの世界を定義付ける名前を口にした。
「シェーン・ヴェルトと言う。……ところで、キミの名前は?」
「あたし? あたしは涼華。よろしく」
彼女の名を聞いた時、私は雷に打たれたような衝撃を覚えた。
龍の姿もそうだったが、彼女は『龍華』によく似ていた。
龍華——人類が終焉を迎えかけた時、人類を生存させようとする世界が空から降らせる黒い龍。義兄が語った物語の中に、大陸で語られる伝承として聞いたことがあった。
似ているどころか龍華そのものだった。
「龍から現れる少女なんて聞いたこともない。キミは一体何者なんだ?」
突然の衝撃と感動、興奮に魅せられた私が彼女の心胸を汲み取ることはできなかった。冷めやらぬ熱を宿したまま彼女に近づき、その白い手をぎゅっと握る。
「私はメリア・アルストロ——メリア、とでも呼んでくれ。
よければ、話だけでも聞いていってはくれぬだろうか。話の内容次第では協力してほしい」
私は涼華の手を握ったまま、彼女の顔をしばらく見つめた。遠目では妖艶な女王のような雰囲気の彼女だったが、近くで見てみれば愛嬌と元気、明るさが顔に表れていた。
私がどんな顔をしていたのかは当然わからないが、少なくとも彼女のどこかに訴えかけるような表情だったのだろう。涼華は真剣な顔つきで、私の手を優しく握り返した。
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その日、私は彼女と出会った。
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