憧れの君と密室に閉じ込められたけど性愛じゃないから逃げないで!

真冬のラズビ

文字の大きさ
11 / 35
憧れの君は遠くから見つめてたいの

わからない

しおりを挟む
=====

「これが最近の魔族関連の事件についてまとめた資料。」

「ありがとう、アレンくん助かるよ。
アレンくんは今日も誰よりも美しいね。流石、格が違うよ。同じ人間だと思えないよ。」

ビクッと揺れそうになるのを抑えて微笑む。
アレンくんに話しかけられるのは慣れない。一緒にいるのはもっと慣れない。

「そんなことないけどね。
気になる事件の所にいくつか付箋つけたからリリアナさんにも見て欲しい。」
「わかった。今日は私も予定あるしそろそろ帰るね。いつもいつもありがとう。」

本当は予定なんてないけど。
家に帰ったらアレンくんがまとめてくれた資料に目を通そう。

そのまま手を振って帰ろうとしたら、後ろから声がかけられた。

「ね、何で事件について調べてるのか教えて欲しいな?」

振り向くとちょっとだけ何か期待した顔のアレンくんがいた。何でそんな表情をするの。

「なんとなく知りたかったの」

答えられるはずがない。
今度は私が困った顔をしてると思う。


私のようにある日から突然同じ夢を繰り返し繰り返し見る人が他にもいないのか気になる。そしてどのように治したのかも。

そろそろいい加減治したい。

流石にほとんど毎晩のように眠るとアレンくんに抱かれて、学校でも会うとなると身がもたない。

あまり眠れないのと落ち着かないので、

最近特に疲れがひどい。

それにアレンくんのことを妙に意識してしまうのが、居心地悪くて嫌なんだ。


図書館でのやり取りをした次の日から、気付いたら2人でほとんど毎日のように過ごしていた。
主な場所は学校にあるグループで使う用の自習スペース。開かれてるから決して密室で2人きりとかではない。
あとは図書館なんかもそう。

崇拝対象と一緒にいてパニックになってたのは始めの数日。連日のように一緒に作業するうちに考えるのを放棄してしまった。

図書館で片っ端から本を読んで気になる箇所を共有する日もあれば、どちらかに予定がある時は見て欲しい資料を渡すだけの時もある。
これは一緒にいることになった原因でもあるが、次の試験に備えて勉強している日もある。これが1番多い。

何で一緒に勉強することになったのかは、思い出すと、とんでもなく消え去りたくなるからできれば思い出したくない。後で詳しく言う。


魔族について調べるのは
正直、あまり捗ってない。

勉強メインであるし、

アレンくんが魔族について調べたい理由がわからなければ、私自身何を知りたいのか明かしてないから捗ってない。

アレンくんの態度を見るからに全く興味なさそうなのに何で調べたいなんて言ったのだろう。
ふと、その疑問を投げかけそうになる時もある。けれども彼に対して深入りしないと決めてるから聞いてない。


アレンくんと2人でいる時は、恥ずかしい話だが、いつもの挙動不審な態度がさらに過剰になってしまう。そして気を抜くとアレンくんのことを性的に見てしまいそうになる。触れてしまいそうになる。

勉強で教えてもらった問題が解けて、嬉しくて、思わずアレンくんの腕を掴んでしまった時は目眩がした。
その時アレンくんはどんな顔をしていたんだっけ。上手く思い出せない。

今日みたいにすぐに解散する時は、多少は落ち着いた態度で接することができるが、それでも色々考えてしまい疲れる。

だから、正直眼福であっても2人で作業するのはあまり好きではない。

挙動不審悪化するし、恥ずかしいし、話しかけられる度に思考停止するし、心臓が煩い。幸にして、勉強や作業で忙しくてそこまでも会話してないが。

けれども、どこか嬉しいと感じている自分も確実に存在する。運がいいなんて思ってしまう。アレンくんと夢の中のように触れ合える関係になりたいとすら思ってしまう。

しかし私は、危なくないストーカー、ファン、影、崇拝者を自称している以上、全て抑えている。

抑える、抑える、抑える。


アレンくんは誰よりも美しい。
私はアレンくんの自尊心を上げて、
いつかこれまた美しい女の子と出会った時に、自信を持って声をかけられるようにしないといけない。

頑張るんだ私!
卒業かかった試験が終わればもう卒業式でアレンくんとは離れ離れになるだろう。
その時まで続けると初めて出会った時に自分の中に課した。

一目惚れとは違う、一目惚れだがアレンくんに対して欲を持ってなかった。
何1つ持ってなかったし、自称危なくないストーカーだから、アレンくんについて詳しくも知らない。

ただ彼の外見を愛でていた。
存在そのものをただ愛でていた。


本当に何してるんだ、私は一体。
アレンくんに対する気持ちが変化し過ぎている。これは良くない。

ため息をつかずにはいられない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...