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馬車に揺られること数十分、見たことのある家が見えてくる。ここにはもう何回もお世話になっているのに、また私のせいでお世話になってしまう。少しの罪悪感と共に馬車から降りて、使用人に挨拶をすると使用人はもう慣れた様子で挨拶を返してくれる。すると、バタバタと上から音がすると思ったらまだ制服姿のままのエリーが急いで降りてくる。
「お兄様!…と、レ、レイ!?そのお顔は…、そのお怪我は如何されたのです!?まさかまた…!?」
エリーは体の色んなところを階段の手すりにガンガンとぶつけながら転がり落ちるようにこちらに来る。心配してくれるのは嬉しいが、こちらの方が心配になって私はエリーに駆け寄る。
「エリー、あの、落ち着いて下さい、」
「こんなの落ち着けません!お兄様、お兄様、」
「落ち着けエリー、犯人はもう捕まった。その犯人と少し揉めたんだ」
「ああ、レイ、犯人は無事捕まえられたのですね、良かったです。でもレイ、顔の怪我が酷いです」
「もう手当をしてもらったので平気ですよ」
「レイ…!」
エリーはその場にヘナヘナと座り込む。はぁと一つ息を吐いた後、また綺麗な姿勢に立ち上がる。
「本当に良かったです、ええ、本当に…!」
「エリー、父上たちも交えて話がある。時間はあるか?」
「ええ、あります。客間でお話しされますか?」
「ああ」
「分かりました!」
2人はこれからの流れを簡単に決めると私の手を片方ずつ取る。
「あ、あの…」
私が戸惑っていると、2人は視線をバチリと火花が散るように交差させる。
「お兄様はお父様たちにお伝えして来てくださいな。わたくしがレイを案内いたしますから」
「いや、俺が案内する。呼ぶだけならエリーでも良いだろう」
「いえいえそんな、わたくしが」
「いや、俺だ。俺が案内する、その手を離せ、エリザベス」
「こちらの言葉です、お兄様。手を離してください。ね、レイ、わたくしと一緒に行きましょう?」
「レイア、お前は婚約者の俺ではなくその妹のエリーの手を取るのか?」
端麗な顔をした2人に迫られ私は目を回す。すると、エリーは何かに気づいたような顔をする。
「………お兄様、先ほどなんて仰いました?」
「婚約者の俺ではなく…」
最初の方を言ったとき、エリーは大きな目をより大きくし、綺麗な水色の瞳が水面のように揺れる。
「えええええええええ!?」
エリーこの大きな家全体に響き渡るような大声を上げる。
「な、なななな、こ、ここ、婚約者…?せ、説明を、説明を求めます、」
「だからそれも父上たちを交えて言う。だからエリーが呼んでこい」
「そうなのでしたら早く言ってください!お兄様のおバカ!」
暴言まで上品なエリーは綺麗な姿勢を保って両親を呼びに行く。私は結局、勝ち誇って満足そうな顔をしたエヴェレットに手を引かれ客間の席に着いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「集まってくれありがとうございます」
エヴェレットが1番最初に口を開き、これまであったことを簡単にまとめて言っていく。
「犯人はエミリア・ダーシー・ブレアだ」
その言葉を言った時、みんなが驚いた顔をする。そりゃそうだ、エヴェレットに縁談を何回も持ってきた人なのだから、みんな知っているだろう。
「俺と関わっていたレイアに嫉妬して事件を起こしたらしい。で、その事件なんだが…」
エヴェレットは目を伏せる。代わりに、今度は私が口を開く。
「私から説明いたします」
「レイア、」
「これは、私が説明しなければいけないことなのです、エヴェレット様」
私は深く息を吸ってこれまでのことを話し始める。殺されそうになったこと、それは両親からの依頼だった事、そして、両親はもうこの世にいない事。両親を殺して欲しいとの依頼はエミリアが頼んだ事、全てを話した。エリー達は皆会話の途中で口を挟まずに最後まで聞いてくれた。
「これが、全てです。私のことで沢山のご迷惑をおかけしました」
私が深く頭を下げると、御当主様は柔らかい声で私に言う。
「いえ、貴女が謝ることではありません。こんなにも辛いことがあったのにも関わらず貴女はいつでも強かった」
私は目が潤みそうなのを堪えて感謝を述べる。エヴェレットに主権を返すと、エヴェレットはコホンと一つ咳払いをしてから話す。
「こんな時だが、伝えたいことがあるんです、父上、母上」
エヴェレットは二人に視線を向ける。二人は少し首を傾げて先を促す。
「俺は、レイア・ルーナマリア・リリーと婚約しました」
「お兄様!…と、レ、レイ!?そのお顔は…、そのお怪我は如何されたのです!?まさかまた…!?」
エリーは体の色んなところを階段の手すりにガンガンとぶつけながら転がり落ちるようにこちらに来る。心配してくれるのは嬉しいが、こちらの方が心配になって私はエリーに駆け寄る。
「エリー、あの、落ち着いて下さい、」
「こんなの落ち着けません!お兄様、お兄様、」
「落ち着けエリー、犯人はもう捕まった。その犯人と少し揉めたんだ」
「ああ、レイ、犯人は無事捕まえられたのですね、良かったです。でもレイ、顔の怪我が酷いです」
「もう手当をしてもらったので平気ですよ」
「レイ…!」
エリーはその場にヘナヘナと座り込む。はぁと一つ息を吐いた後、また綺麗な姿勢に立ち上がる。
「本当に良かったです、ええ、本当に…!」
「エリー、父上たちも交えて話がある。時間はあるか?」
「ええ、あります。客間でお話しされますか?」
「ああ」
「分かりました!」
2人はこれからの流れを簡単に決めると私の手を片方ずつ取る。
「あ、あの…」
私が戸惑っていると、2人は視線をバチリと火花が散るように交差させる。
「お兄様はお父様たちにお伝えして来てくださいな。わたくしがレイを案内いたしますから」
「いや、俺が案内する。呼ぶだけならエリーでも良いだろう」
「いえいえそんな、わたくしが」
「いや、俺だ。俺が案内する、その手を離せ、エリザベス」
「こちらの言葉です、お兄様。手を離してください。ね、レイ、わたくしと一緒に行きましょう?」
「レイア、お前は婚約者の俺ではなくその妹のエリーの手を取るのか?」
端麗な顔をした2人に迫られ私は目を回す。すると、エリーは何かに気づいたような顔をする。
「………お兄様、先ほどなんて仰いました?」
「婚約者の俺ではなく…」
最初の方を言ったとき、エリーは大きな目をより大きくし、綺麗な水色の瞳が水面のように揺れる。
「えええええええええ!?」
エリーこの大きな家全体に響き渡るような大声を上げる。
「な、なななな、こ、ここ、婚約者…?せ、説明を、説明を求めます、」
「だからそれも父上たちを交えて言う。だからエリーが呼んでこい」
「そうなのでしたら早く言ってください!お兄様のおバカ!」
暴言まで上品なエリーは綺麗な姿勢を保って両親を呼びに行く。私は結局、勝ち誇って満足そうな顔をしたエヴェレットに手を引かれ客間の席に着いた。
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「集まってくれありがとうございます」
エヴェレットが1番最初に口を開き、これまであったことを簡単にまとめて言っていく。
「犯人はエミリア・ダーシー・ブレアだ」
その言葉を言った時、みんなが驚いた顔をする。そりゃそうだ、エヴェレットに縁談を何回も持ってきた人なのだから、みんな知っているだろう。
「俺と関わっていたレイアに嫉妬して事件を起こしたらしい。で、その事件なんだが…」
エヴェレットは目を伏せる。代わりに、今度は私が口を開く。
「私から説明いたします」
「レイア、」
「これは、私が説明しなければいけないことなのです、エヴェレット様」
私は深く息を吸ってこれまでのことを話し始める。殺されそうになったこと、それは両親からの依頼だった事、そして、両親はもうこの世にいない事。両親を殺して欲しいとの依頼はエミリアが頼んだ事、全てを話した。エリー達は皆会話の途中で口を挟まずに最後まで聞いてくれた。
「これが、全てです。私のことで沢山のご迷惑をおかけしました」
私が深く頭を下げると、御当主様は柔らかい声で私に言う。
「いえ、貴女が謝ることではありません。こんなにも辛いことがあったのにも関わらず貴女はいつでも強かった」
私は目が潤みそうなのを堪えて感謝を述べる。エヴェレットに主権を返すと、エヴェレットはコホンと一つ咳払いをしてから話す。
「こんな時だが、伝えたいことがあるんです、父上、母上」
エヴェレットは二人に視線を向ける。二人は少し首を傾げて先を促す。
「俺は、レイア・ルーナマリア・リリーと婚約しました」
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