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自覚
心配
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「灰月先生、今日なんだかソワソワしてますね」
同じ大学の講師に言われ、自覚する。しかし、そんなことない様に平然を装いながら話す。
「そうでしょうか?」
「ええ。いつもの落ち着きがないです。今日生徒からもなんか違うって言われてましたよ」
そんなにか。確かに、さっきの授業で配布する資料を間違えたり、提示するデータを誤ったが。
「何でも完璧の灰月先生が、今日はミス連発だって。何かあったんですか?聞きますよ?」
「いえ、大丈夫です。気をつけます」
そのままパソコンに戻るが、やっぱり不安だ。俺はずっと烏坂のことを考えていた。
朝のこと。咳がすごい烏坂を心配しだが、本人は熱もないし大丈夫だと言っていた。だが、これから体調が悪化することも十分あり得る。
真面目で健気な烏坂のことだ。学校で体調が悪くなっても、誰にもバレない様に隠し通すだろう。
最近…と言うか、烏坂が来てからほぼ全ての家事を烏坂に任せていた。考えてみれば、ただの高校生には重すぎる。帰ったら話し合わなくては。
「灰月先生、ここ、間違えてますよ」
「………え?あっ、」
「灰月先生、やっぱり今日休みます?」
「いえ…、自分だけ休むのは…。彼女も頑張っていますから」
「ああ。今家に来てる高校生の子でしたね。その子のことで悩んでいるのですか?」
「まぁ…。少し、家の分担のことで話し合おうかと」
「そうですねぇ。まぁ、気になることは早めに解決が良いですからねぇ」
ベテランの講師がゆったりと話す。本当に、今日の自分はどうしてしまったんだ。俺は額に手を当てる。
仕事が手につかない。俺が担当する授業の時間が迫ってきたため、その人に一言言ってその場を後にする。
その後の授業は何とかやり遂げたが、何をやったのか俺の記憶には残らなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あれ、灰月先生まだいた」
「?、何かありましたか?」
「いや、今日は早く上がるのかとばかり思っていて。もう定時になりましたよ」
「ああ…」
時計を見るともう定時だ。帰ろうかと思ったが、まだ仕事が残っている。家に持ち帰ってやるか。
「では、今日は早めに帰らせてもらいます」
「はーい。お気をつけてー」
「はい。失礼しま…ッダ!」
ゴンとドアの縁に頭をぶつける。俺は背が高いから、ドアを通るときも屈まなければならない。もう慣れたから、こんなことはいつもは起こらないのだが。本当に気が散漫しているな。
「あははっ!気をつけて~」
「すみません…」
そのまま駐車場に行って車を出す。なるべく早く家に帰りたくて、人通りや車が少ない道を通って行く。
家に着き、急いでドアを開ける。いつもなら烏坂が夕飯を作っていて、必ず声をかけられるのだが、今日はそれが無い。
下を見ると、ローファーが脱ぎ捨てられていた。烏坂はいつもちゃんと靴を揃える。嫌な予感がして、俺も靴を脱ぎ捨て上がる。
いつもついているリビングの電気がついていない。リビングどころか廊下まで真っ暗だ。
リビングの電気をつけると、ソファには烏坂が寝込んでいた。
同じ大学の講師に言われ、自覚する。しかし、そんなことない様に平然を装いながら話す。
「そうでしょうか?」
「ええ。いつもの落ち着きがないです。今日生徒からもなんか違うって言われてましたよ」
そんなにか。確かに、さっきの授業で配布する資料を間違えたり、提示するデータを誤ったが。
「何でも完璧の灰月先生が、今日はミス連発だって。何かあったんですか?聞きますよ?」
「いえ、大丈夫です。気をつけます」
そのままパソコンに戻るが、やっぱり不安だ。俺はずっと烏坂のことを考えていた。
朝のこと。咳がすごい烏坂を心配しだが、本人は熱もないし大丈夫だと言っていた。だが、これから体調が悪化することも十分あり得る。
真面目で健気な烏坂のことだ。学校で体調が悪くなっても、誰にもバレない様に隠し通すだろう。
最近…と言うか、烏坂が来てからほぼ全ての家事を烏坂に任せていた。考えてみれば、ただの高校生には重すぎる。帰ったら話し合わなくては。
「灰月先生、ここ、間違えてますよ」
「………え?あっ、」
「灰月先生、やっぱり今日休みます?」
「いえ…、自分だけ休むのは…。彼女も頑張っていますから」
「ああ。今家に来てる高校生の子でしたね。その子のことで悩んでいるのですか?」
「まぁ…。少し、家の分担のことで話し合おうかと」
「そうですねぇ。まぁ、気になることは早めに解決が良いですからねぇ」
ベテランの講師がゆったりと話す。本当に、今日の自分はどうしてしまったんだ。俺は額に手を当てる。
仕事が手につかない。俺が担当する授業の時間が迫ってきたため、その人に一言言ってその場を後にする。
その後の授業は何とかやり遂げたが、何をやったのか俺の記憶には残らなかった。
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「あれ、灰月先生まだいた」
「?、何かありましたか?」
「いや、今日は早く上がるのかとばかり思っていて。もう定時になりましたよ」
「ああ…」
時計を見るともう定時だ。帰ろうかと思ったが、まだ仕事が残っている。家に持ち帰ってやるか。
「では、今日は早めに帰らせてもらいます」
「はーい。お気をつけてー」
「はい。失礼しま…ッダ!」
ゴンとドアの縁に頭をぶつける。俺は背が高いから、ドアを通るときも屈まなければならない。もう慣れたから、こんなことはいつもは起こらないのだが。本当に気が散漫しているな。
「あははっ!気をつけて~」
「すみません…」
そのまま駐車場に行って車を出す。なるべく早く家に帰りたくて、人通りや車が少ない道を通って行く。
家に着き、急いでドアを開ける。いつもなら烏坂が夕飯を作っていて、必ず声をかけられるのだが、今日はそれが無い。
下を見ると、ローファーが脱ぎ捨てられていた。烏坂はいつもちゃんと靴を揃える。嫌な予感がして、俺も靴を脱ぎ捨て上がる。
いつもついているリビングの電気がついていない。リビングどころか廊下まで真っ暗だ。
リビングの電気をつけると、ソファには烏坂が寝込んでいた。
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