26 / 150
1章 名もなき村
26 ステータス
しおりを挟む
さて、今日は村長に会ってかまどの作る場所を相談して、河原でかまど用の石を選定するかな。
あとは川で採れる魚がいないかも確認して、パンの作り置きが少なくなってきたから時間が余ったら三人でパン作りをしてもいいかもな。
「マサト兄ちゃん、起きてるー?」
「マサトさん、朝ですよ?」
「起きてる起きてる、大丈夫大丈夫」
いや、絶対にこの村の活動時間がおかしいだけで俺が朝に弱いわけではないんだ。
例によって、二人は夜明け直後に食堂までやってきて俺のことを起こしてくれる。
さて、まずは朝飯だが、ホーンラビットの肉はまだ使わないほうがいいからデビルボアだな。
この肉を照り焼きにして緑菜と一緒にパンにはさんで照り焼きサンドみたいにするか。
スープは味噌を使って緑菜の千切りを入れたみそ汁にしてみるかな。
緑菜だらけだが、手軽に手に入って料理に時間がかからないのが緑菜だから仕方がない。
「レイジは、緑菜を千切り……細く切ってくれるか? ミーナは冷蔵庫からデビルボアの肉を取り出してくれ。パンにはさむからそのつもりで」
レイジには半分に切った緑菜を渡し、俺自身は照り焼きのソースを軽く作っておく。
ミーナが食材鑑定を使えるようになれば、ソースづくりなんかも任せられるんだが、異世界の調味料を口だけですべて教えるのは無理があるから当分はこの作業は俺がやるべき作業だ。
とはいっても、よく使う醤油や塩コショウは難なく使っているので、いつかミーナも何も言わずとも使いこなすかもしれないが。
「マサト兄ちゃん、細さはこのくらい?」
「マサトさん、パンにはさむならロース肉でいいかな?」
「レイジ、そのくらいの細さで大丈夫だ。ミーナ、味が絡むようにしたいから小間切れの肉でいいぞ」
「「はーい」」
とりあえず、鍋に水を張って沸騰させておく、みそ汁の出汁は鰹節だけでいいだろう。
ミーナから受け取ったデビルボアの肉は油をひいたフライパンで炒めておく、熱が通ったタイミングであらかじめ作っておいた照り焼き用のたれをからめる。
あとは余熱で照り焼きがとろみをもったら完成だ。
沸騰した鍋は火を止めてから鰹節を入れる、数分経って鰹節がすべて沈んだらキッチンペーパーを敷いたざるを使って別の鍋に濾しながら注ぐ。
注いだ出汁にはレイジに切ってもらった緑菜を入れてまた、火にかける。
緑菜が柔らかくなったタイミングで火をまた止めて味噌を入れる。
レイジとミーナにはパンを半分に切っておいてもらって、中になる方にバターを塗ってもらう。
残しておいた緑菜の千切りとたれを適度にからめた小間切れ肉の照り焼きを挟んでいく。
「さ、二人とも完成したから食事にしよう」
今回は手軽なものだから、食堂のテーブルは使わずにキッチン内の作業台で朝食とする。
「マサトさん、これもハンバーガーみたいなもの?」
「これは照り焼きサンドだな。肉をミンチにして焼いたものをハンバーグ、それをパンにはさんだらハンバーガーだ。それ以外にパンにはさむ料理はサンドって呼んでるな」
「へー、なんで、ハンバーガーだけハンバーグサンドじゃないんだろ?」
「さあなあ? 案外、初めに作った人がノリでハンバーガーって叫んだからとかかもしれないが、美味ければ名前なんていいじゃないか。照り焼きサンドも、このたれが照り焼きって名前だから、ハンバーグを使ったテリヤキバーガー、鶏肉を使った照り焼きチキンなんかもあるし、いつかは作ってみたいな」
「ハンバーグを作るなら僕も手伝うよ」
「ミーナはどの料理も手伝うからちゃんと教えてね」
三人で照り焼きサンドにかぶりつき、みそ汁を飲む。
照り焼きサンドには醤油、料理酒、みりんを使っているから他の洋食よりはみそ汁との親和性が高い。
「そうだ、照り焼きサンドにはこれを塗ってもうまいぞ」
そう言いつつ、冷蔵庫からタルタルソースの瓶を取り出す。
照り焼きと言えばタルタルソース、マヨネーズでもいいがやはりタルタルに含まれるピクルスの食感と酸っぱさがともすれば甘くなりすぎる照り焼きに合う。
「さっきまでも美味しかったけど、これをかけた後のほうが美味い」
「ミーナもこっちのほうが好きだな」
「スープのほうはどうだ? いつもとは違う調味料で味付けしてあるんだが」
「なんか、独特な風味がするけどこれも美味いよ」
「いつものスープとは違って工程が多かったよね。いつものスープよりしょっぱい感じだけど、千切りの緑菜にはこれのほうが合うかも」
二人にとっては初めての味噌汁だったがそこそこ好評なようだ。
「そういえば、マサト兄ちゃん。村のみんなにはこのパンとかいつも使ってる調味料とかは分けてあげるのか?」
「あー、この食堂内にあるものは村に置いていくつもりはないんだ」
「そうなの? 塩コショウとか置いて行ってあげたら楽になると思うけど」
「二人には話しておくかな。実はこの世界は食べたもので能力が上がるっていうルールがあるんだ」
「「???」」
「レイジもミーナも俺と食事をするようになって、力が強くなったり足が速くなった自覚がないか?」
「……確かに、マサト兄ちゃんと会ってから力が強くなってる気がする」
「ミーナも、少し足が速くなったような気がする」
「肉は力が、斑芋は素早さが、緑菜なんかの野菜は器用さが上がるみたいだ。この村の住人は生まれてから死ぬまで野菜しか口にしないためか大人でも器用さは高いけど他の能力は低い状態になっているんだ」
「でも、それと村に調味料を渡さないのは何か関係あるの?」
「この食堂は神様からの贈り物だから、この食堂内にあらかじめ配置されているものはこの世界の人間の能力に影響を与えないみたいなんだ。だから、なるべくこの世界の食べ物だけで料理をしなきゃいけないのが一点。もう一つはこの食堂内にある調味料はこの食堂の外には持っていけないというものだ。料理に混ぜて持ち出す分には問題ないけど、調味料単体で外に持ち出すと食堂の外に出た時点で消えてしまうんだ」
二人にステータスを鑑定してみれば一目瞭然だ。
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:12 知力:1 運:1
こっちが初めて会った時のレイジで
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:10 知力:1 運:1
こっちがミーナのステータスだった。
ステータス 力:8 素早さ:9 頑健さ:2 器用:13 知力:1 運:1
今はレイジがこれで
ステータス 力:8 素早さ:9 頑健さ:2 器用:13 知力:1 運:1
ミーナがこれだ。
村長なんかの村の大人は器用さだけが三十を超えているから肉や斑芋を同じペースで食べ続ければ力や素早さもそのくらいには成長するだろう。
頑健がかなり謎なんだよな。
村人もみんな2にはなっているのにそれ以上になっている人には出会ったことがないんだよな。
「そっか、……あ、そのことも村のみんなには言わないほうがいいのかな?」
「まあ、村長とか調合師の人とかには村を出る前に軽く伝えるつもりだけど、他の人には確信のもてない情報だから言わないほうが無難かな」
あとは川で採れる魚がいないかも確認して、パンの作り置きが少なくなってきたから時間が余ったら三人でパン作りをしてもいいかもな。
「マサト兄ちゃん、起きてるー?」
「マサトさん、朝ですよ?」
「起きてる起きてる、大丈夫大丈夫」
いや、絶対にこの村の活動時間がおかしいだけで俺が朝に弱いわけではないんだ。
例によって、二人は夜明け直後に食堂までやってきて俺のことを起こしてくれる。
さて、まずは朝飯だが、ホーンラビットの肉はまだ使わないほうがいいからデビルボアだな。
この肉を照り焼きにして緑菜と一緒にパンにはさんで照り焼きサンドみたいにするか。
スープは味噌を使って緑菜の千切りを入れたみそ汁にしてみるかな。
緑菜だらけだが、手軽に手に入って料理に時間がかからないのが緑菜だから仕方がない。
「レイジは、緑菜を千切り……細く切ってくれるか? ミーナは冷蔵庫からデビルボアの肉を取り出してくれ。パンにはさむからそのつもりで」
レイジには半分に切った緑菜を渡し、俺自身は照り焼きのソースを軽く作っておく。
ミーナが食材鑑定を使えるようになれば、ソースづくりなんかも任せられるんだが、異世界の調味料を口だけですべて教えるのは無理があるから当分はこの作業は俺がやるべき作業だ。
とはいっても、よく使う醤油や塩コショウは難なく使っているので、いつかミーナも何も言わずとも使いこなすかもしれないが。
「マサト兄ちゃん、細さはこのくらい?」
「マサトさん、パンにはさむならロース肉でいいかな?」
「レイジ、そのくらいの細さで大丈夫だ。ミーナ、味が絡むようにしたいから小間切れの肉でいいぞ」
「「はーい」」
とりあえず、鍋に水を張って沸騰させておく、みそ汁の出汁は鰹節だけでいいだろう。
ミーナから受け取ったデビルボアの肉は油をひいたフライパンで炒めておく、熱が通ったタイミングであらかじめ作っておいた照り焼き用のたれをからめる。
あとは余熱で照り焼きがとろみをもったら完成だ。
沸騰した鍋は火を止めてから鰹節を入れる、数分経って鰹節がすべて沈んだらキッチンペーパーを敷いたざるを使って別の鍋に濾しながら注ぐ。
注いだ出汁にはレイジに切ってもらった緑菜を入れてまた、火にかける。
緑菜が柔らかくなったタイミングで火をまた止めて味噌を入れる。
レイジとミーナにはパンを半分に切っておいてもらって、中になる方にバターを塗ってもらう。
残しておいた緑菜の千切りとたれを適度にからめた小間切れ肉の照り焼きを挟んでいく。
「さ、二人とも完成したから食事にしよう」
今回は手軽なものだから、食堂のテーブルは使わずにキッチン内の作業台で朝食とする。
「マサトさん、これもハンバーガーみたいなもの?」
「これは照り焼きサンドだな。肉をミンチにして焼いたものをハンバーグ、それをパンにはさんだらハンバーガーだ。それ以外にパンにはさむ料理はサンドって呼んでるな」
「へー、なんで、ハンバーガーだけハンバーグサンドじゃないんだろ?」
「さあなあ? 案外、初めに作った人がノリでハンバーガーって叫んだからとかかもしれないが、美味ければ名前なんていいじゃないか。照り焼きサンドも、このたれが照り焼きって名前だから、ハンバーグを使ったテリヤキバーガー、鶏肉を使った照り焼きチキンなんかもあるし、いつかは作ってみたいな」
「ハンバーグを作るなら僕も手伝うよ」
「ミーナはどの料理も手伝うからちゃんと教えてね」
三人で照り焼きサンドにかぶりつき、みそ汁を飲む。
照り焼きサンドには醤油、料理酒、みりんを使っているから他の洋食よりはみそ汁との親和性が高い。
「そうだ、照り焼きサンドにはこれを塗ってもうまいぞ」
そう言いつつ、冷蔵庫からタルタルソースの瓶を取り出す。
照り焼きと言えばタルタルソース、マヨネーズでもいいがやはりタルタルに含まれるピクルスの食感と酸っぱさがともすれば甘くなりすぎる照り焼きに合う。
「さっきまでも美味しかったけど、これをかけた後のほうが美味い」
「ミーナもこっちのほうが好きだな」
「スープのほうはどうだ? いつもとは違う調味料で味付けしてあるんだが」
「なんか、独特な風味がするけどこれも美味いよ」
「いつものスープとは違って工程が多かったよね。いつものスープよりしょっぱい感じだけど、千切りの緑菜にはこれのほうが合うかも」
二人にとっては初めての味噌汁だったがそこそこ好評なようだ。
「そういえば、マサト兄ちゃん。村のみんなにはこのパンとかいつも使ってる調味料とかは分けてあげるのか?」
「あー、この食堂内にあるものは村に置いていくつもりはないんだ」
「そうなの? 塩コショウとか置いて行ってあげたら楽になると思うけど」
「二人には話しておくかな。実はこの世界は食べたもので能力が上がるっていうルールがあるんだ」
「「???」」
「レイジもミーナも俺と食事をするようになって、力が強くなったり足が速くなった自覚がないか?」
「……確かに、マサト兄ちゃんと会ってから力が強くなってる気がする」
「ミーナも、少し足が速くなったような気がする」
「肉は力が、斑芋は素早さが、緑菜なんかの野菜は器用さが上がるみたいだ。この村の住人は生まれてから死ぬまで野菜しか口にしないためか大人でも器用さは高いけど他の能力は低い状態になっているんだ」
「でも、それと村に調味料を渡さないのは何か関係あるの?」
「この食堂は神様からの贈り物だから、この食堂内にあらかじめ配置されているものはこの世界の人間の能力に影響を与えないみたいなんだ。だから、なるべくこの世界の食べ物だけで料理をしなきゃいけないのが一点。もう一つはこの食堂内にある調味料はこの食堂の外には持っていけないというものだ。料理に混ぜて持ち出す分には問題ないけど、調味料単体で外に持ち出すと食堂の外に出た時点で消えてしまうんだ」
二人にステータスを鑑定してみれば一目瞭然だ。
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:12 知力:1 運:1
こっちが初めて会った時のレイジで
ステータス 力:1 素早さ:1 頑健さ:2 器用:10 知力:1 運:1
こっちがミーナのステータスだった。
ステータス 力:8 素早さ:9 頑健さ:2 器用:13 知力:1 運:1
今はレイジがこれで
ステータス 力:8 素早さ:9 頑健さ:2 器用:13 知力:1 運:1
ミーナがこれだ。
村長なんかの村の大人は器用さだけが三十を超えているから肉や斑芋を同じペースで食べ続ければ力や素早さもそのくらいには成長するだろう。
頑健がかなり謎なんだよな。
村人もみんな2にはなっているのにそれ以上になっている人には出会ったことがないんだよな。
「そっか、……あ、そのことも村のみんなには言わないほうがいいのかな?」
「まあ、村長とか調合師の人とかには村を出る前に軽く伝えるつもりだけど、他の人には確信のもてない情報だから言わないほうが無難かな」
6
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる