65 / 259
シャノニアン・エクスプロージョン
THE QUEEN OF HEART#2
しおりを挟む
────ミヅキ(アストレア近郊 孵化用隔離区画 電脳空間内、ダイバー)
「多分、私、男の子じゃないと思う」
皆んなの小説の品評会を通じて、私は確信した。
「えー? でもミヅキはちょっと3人とちがうとおもうよ?」
ハルカが反対した。
「うん、頼り甲斐あるし、落ち着いてるし、4人のなかで一番男の子ぽい」
ミユキも同調した。
「……」
ユキヒロは、まだ自分は男の子のつもりらしく同調は控えたようだ。
でも、たぶん、心の中ではミユキ達と同意見だとおもう。
私は話を続けた。
「あのね、やっぱり、皆んなを同性に感じるのよ。
なんというか、4人のなかで一番男の子ぽく感じるだろうな、とは私もおもうけど、単に性格がそんな感じになっただけで、体は女子だとおもう」
「性格?」
ユキヒロが元気なさげに言った。
ちょっと、かわいそうなこと言っちゃったかな?
でも、もう私にはユキヒロを男子とは思えない。
自作小説の品評会を始めてからかなりの日数が経過したが、すでに男の子の言葉を使う女の子にしか感じられなくなってしまったのだ。
それは他の二人も同意見だろう。
「気持ちの変化が少なくなってるだけなのかなーておもう。
それ以外は、みんなと違う気がしないの」
「そういうのって男性化したからなんじゃないの?」
ユキヒロは食い下がる。自分だけ性別が変わったのは認めたくないみたいだ。
「ユキヒロはどうしても私を男性化したことにしたいわけ?」
「いあ……そうじゃないけど、ミヅキはやっぱり男っぽいかんじするし……今もちょっと怖い感じだし……」
ユキヒロは、妙におどおどしながら返答する。
私に怯えている感じだ。
「あ、ごめん。ちょっときつく言いすぎたかも。でも、感情が表に出にくくなっただけで、視点はみんなと一緒なんだもの。男性に感情移入はできないよ」
「うーん……男の子役の似合う女子になったとか?」
ハルカは考え込みながらそう言った。
「男の子役の似合う女子か! あーそうかもー!
そうだよきっと!
ユキヒロは完全女子確定だけど、ミヅキはなんか違う気してたのよねー。
ハルカ、ナイス表現! 小説はダメダメだけどね」
ミユキがハルカに同調した。
「えー、私の小説サイコーじゃん! なにがだめなの?」
「「「エグいところ!」」」
「……ぅ」
ハルカは少し傷心気味のようだ。
でも、本当だから仕方ない。
「ユキヒロはやっぱり私のこと男子だとおもう?」
「確かに言われてみると、そんな感じもする。女の子っぽい華やかさは残ってるしね。でも、どうしてそうなったのか、だよね?」
ようやくユキヒロも納得してくれたようだ。
「私たちってどんな目的で改造されてるのかな?
ただの趣味ってわけじゃなくて目的がないとここまで大掛かりな実験なんてできないよね?」
ミユキが疑問を投げかける。
ユキヒロは何かに気づいたようだ。
「あー、そうか。それだねきっと。多分、戦闘用じゃないかな?
だと、ミヅキの感情の変化が少なくなったのも理解できるかも」
「どういうこと?」
「戦闘用ってことは喜怒哀楽に振り回されてパニクってたら冷静な判断できずに死んじゃう可能性があるでしょ? だから、脳の機能を変化させて、感情の変化が少なくなるようになったのかもね?」
「なら私たちは、どうして普通なの?」
ハルカが質問する。
「んー、多分だけど、後方支援とかで、前線向きには設計されていないからじゃない?」
「つまり、ミヅキだけは、前線向きで、私たち3名は後方支援向きってこと?
そうかもね。それなら、すこし、納得できる。ミユキは納得できない?」
ハルカが話をまとめてくれた。
「正直、理由については、あまり気にしてない」
マイペースなミユキらしい返答が帰ってきた。
「ミユキが、質問したんだよね?」
ユキヒロはいつもミユキに振り回されっぱなしだ。
「いいじゃんべつに、これで、4人とも女子だって確定したんだし!」
「俺はまだ未確定だろ!」
「「「確定済み!」」」
「……」
ユキヒロも傷心気味だ。彼なりの最後の抵抗なのだろう。
でも、品評会で他の二人と一緒にヒロインに感情移入して泣きまくってたら誰が見ても女子確定だよ。
最近は、隠れないでハルカやミユキと一緒に泣くようになったけど、その様子をみても完全に女の子だ。
「じゃぁ、次からの小説は女性向けの泣ける小説ってことでいいかな?」
ハルカはすこし復活した感じだ。
「ハルカ」
「なに? ミヅキ」
「言いづらいんだけど、ハルカのBLはNGにしてもらっていい?
エグすぎて泣ける気しないよ、ごめんね」
「……」
ハルカが固まった。
ちょっと悪いことしたかな?
ミユキが気まずい空気を壊してくれた。
「じゃぁ、次回作に取り掛かろっか。ハルカはBL、NGで。
あ、そうだ、ミヅキも自分が泣けそうな小説書きなよ。
私、泣きながら書いてる時あるよ?
きっと効果あるかもよ?」
「そっか、それなら、やってみようかな?」
「それにさ、仕事をミヅキにまかせて小説かいてるだけなのに、よく私たち3人もミヅキと一緒に深いところまですすめるよね?
もーさ、小説の品評会してる方が、先に進みそうじゃない?
ミヅキが仕事を4倍やってるのに、みんな深度大差ないでしょ?
しばらく、仕事放置して試してみよっか?」
これは、もしかしたらアップリフト技術に関する新発見なのかもしれない……。
「多分、私、男の子じゃないと思う」
皆んなの小説の品評会を通じて、私は確信した。
「えー? でもミヅキはちょっと3人とちがうとおもうよ?」
ハルカが反対した。
「うん、頼り甲斐あるし、落ち着いてるし、4人のなかで一番男の子ぽい」
ミユキも同調した。
「……」
ユキヒロは、まだ自分は男の子のつもりらしく同調は控えたようだ。
でも、たぶん、心の中ではミユキ達と同意見だとおもう。
私は話を続けた。
「あのね、やっぱり、皆んなを同性に感じるのよ。
なんというか、4人のなかで一番男の子ぽく感じるだろうな、とは私もおもうけど、単に性格がそんな感じになっただけで、体は女子だとおもう」
「性格?」
ユキヒロが元気なさげに言った。
ちょっと、かわいそうなこと言っちゃったかな?
でも、もう私にはユキヒロを男子とは思えない。
自作小説の品評会を始めてからかなりの日数が経過したが、すでに男の子の言葉を使う女の子にしか感じられなくなってしまったのだ。
それは他の二人も同意見だろう。
「気持ちの変化が少なくなってるだけなのかなーておもう。
それ以外は、みんなと違う気がしないの」
「そういうのって男性化したからなんじゃないの?」
ユキヒロは食い下がる。自分だけ性別が変わったのは認めたくないみたいだ。
「ユキヒロはどうしても私を男性化したことにしたいわけ?」
「いあ……そうじゃないけど、ミヅキはやっぱり男っぽいかんじするし……今もちょっと怖い感じだし……」
ユキヒロは、妙におどおどしながら返答する。
私に怯えている感じだ。
「あ、ごめん。ちょっときつく言いすぎたかも。でも、感情が表に出にくくなっただけで、視点はみんなと一緒なんだもの。男性に感情移入はできないよ」
「うーん……男の子役の似合う女子になったとか?」
ハルカは考え込みながらそう言った。
「男の子役の似合う女子か! あーそうかもー!
そうだよきっと!
ユキヒロは完全女子確定だけど、ミヅキはなんか違う気してたのよねー。
ハルカ、ナイス表現! 小説はダメダメだけどね」
ミユキがハルカに同調した。
「えー、私の小説サイコーじゃん! なにがだめなの?」
「「「エグいところ!」」」
「……ぅ」
ハルカは少し傷心気味のようだ。
でも、本当だから仕方ない。
「ユキヒロはやっぱり私のこと男子だとおもう?」
「確かに言われてみると、そんな感じもする。女の子っぽい華やかさは残ってるしね。でも、どうしてそうなったのか、だよね?」
ようやくユキヒロも納得してくれたようだ。
「私たちってどんな目的で改造されてるのかな?
ただの趣味ってわけじゃなくて目的がないとここまで大掛かりな実験なんてできないよね?」
ミユキが疑問を投げかける。
ユキヒロは何かに気づいたようだ。
「あー、そうか。それだねきっと。多分、戦闘用じゃないかな?
だと、ミヅキの感情の変化が少なくなったのも理解できるかも」
「どういうこと?」
「戦闘用ってことは喜怒哀楽に振り回されてパニクってたら冷静な判断できずに死んじゃう可能性があるでしょ? だから、脳の機能を変化させて、感情の変化が少なくなるようになったのかもね?」
「なら私たちは、どうして普通なの?」
ハルカが質問する。
「んー、多分だけど、後方支援とかで、前線向きには設計されていないからじゃない?」
「つまり、ミヅキだけは、前線向きで、私たち3名は後方支援向きってこと?
そうかもね。それなら、すこし、納得できる。ミユキは納得できない?」
ハルカが話をまとめてくれた。
「正直、理由については、あまり気にしてない」
マイペースなミユキらしい返答が帰ってきた。
「ミユキが、質問したんだよね?」
ユキヒロはいつもミユキに振り回されっぱなしだ。
「いいじゃんべつに、これで、4人とも女子だって確定したんだし!」
「俺はまだ未確定だろ!」
「「「確定済み!」」」
「……」
ユキヒロも傷心気味だ。彼なりの最後の抵抗なのだろう。
でも、品評会で他の二人と一緒にヒロインに感情移入して泣きまくってたら誰が見ても女子確定だよ。
最近は、隠れないでハルカやミユキと一緒に泣くようになったけど、その様子をみても完全に女の子だ。
「じゃぁ、次からの小説は女性向けの泣ける小説ってことでいいかな?」
ハルカはすこし復活した感じだ。
「ハルカ」
「なに? ミヅキ」
「言いづらいんだけど、ハルカのBLはNGにしてもらっていい?
エグすぎて泣ける気しないよ、ごめんね」
「……」
ハルカが固まった。
ちょっと悪いことしたかな?
ミユキが気まずい空気を壊してくれた。
「じゃぁ、次回作に取り掛かろっか。ハルカはBL、NGで。
あ、そうだ、ミヅキも自分が泣けそうな小説書きなよ。
私、泣きながら書いてる時あるよ?
きっと効果あるかもよ?」
「そっか、それなら、やってみようかな?」
「それにさ、仕事をミヅキにまかせて小説かいてるだけなのに、よく私たち3人もミヅキと一緒に深いところまですすめるよね?
もーさ、小説の品評会してる方が、先に進みそうじゃない?
ミヅキが仕事を4倍やってるのに、みんな深度大差ないでしょ?
しばらく、仕事放置して試してみよっか?」
これは、もしかしたらアップリフト技術に関する新発見なのかもしれない……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
『まて』をやめました【完結】
かみい
恋愛
私、クラウディアという名前らしい。
朧気にある記憶は、ニホンジンという意識だけ。でも名前もな~んにも憶えていない。でもここはニホンじゃないよね。記憶がない私に周りは優しく、なくなった記憶なら新しく作ればいい。なんてポジティブな家族。そ~ねそ~よねと過ごしているうちに見たクラウディアが以前に付けていた日記。
時代錯誤な傲慢な婚約者に我慢ばかりを強いられていた生活。え~っ、そんな最低男のどこがよかったの?顔?顔なの?
超絶美形婚約者からの『まて』はもう嫌!
恋心も忘れてしまった私は、新しい人生を歩みます。
貴方以上の美人と出会って、私の今、充実、幸せです。
だから、もう縋って来ないでね。
本編、番外編含め完結しました。ありがとうございます
※小説になろうさんにも、別名で載せています
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
目覚めたら魔法の国で、令嬢の中の人でした
エス
恋愛
転生JK×イケメン公爵様の異世界スローラブ
女子高生・高野みつきは、ある日突然、異世界のお嬢様シャルロットになっていた。
過保護すぎる伯爵パパに泣かれ、無愛想なイケメン公爵レオンといきなりお見合いさせられ……あれよあれよとレオンの婚約者に。
公爵家のクセ強ファミリーに囲まれて、能天気王太子リオに振り回されながらも、みつきは少しずつ異世界での居場所を見つけていく。
けれど心の奥では、「本当にシャルロットとして生きていいのか」と悩む日々。そんな彼女の夢に現れた“本物のシャルロット”が、みつきに大切なメッセージを託す──。
これは、異世界でシャルロットとして生きることを託された1人の少女の、葛藤と成長の物語。
イケメン公爵様とのラブも……気づけばちゃんと育ってます(たぶん)
※他サイトに投稿していたものを、改稿しています。
※他サイトにも投稿しています。
婚約破棄されたスナギツネ令嬢、実は呪いで醜くなっていただけでした
宮之みやこ
恋愛
細すぎる一重の目に、小さすぎる瞳の三百眼。あまりの目つきの悪さに、リュシエルが婚約者のハージェス王子に付けられたあだ名は『スナギツネ令嬢』だった。
「一族は皆美形なのにどうして私だけ?」
辛く思いながらも自分にできる努力をしようと頑張る中、ある日ついに公の場で婚約解消を言い渡されてしまう。どうやら、ハージェス王子は弟のクロード王子の婚約者であるモルガナ侯爵令嬢と「真実の愛」とやらに目覚めてしまったらしい。
(この人たち、本当に頭がおかしいんじゃないのかしら!?)
異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる