ブルー・クレセンツ・ノート

キクイチ

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リインカーネーション

LiViNG iN A BOX#4

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────ククリ(人狼ルガルガルダーガ種、ルーノ族・長老メトセラ、ニダヴェリール宮廷特別顧問こもん


 私は端末を手にとって、リエルに連絡を入れた。

「リエル? 今時間ある?」

「はい、なんでしょう?」

「たまには遊びにこない?
 忙しいなら時間があるときにおいで」

「今すぐ伺います!」


 ……


 息を切らしながらリエルがやってきた。

「お待たせしました」

「そんなに急いでこなくていいのに」

「なにかご指導いただけるのでしょうか?」

「半分正解」

「???」

「ちょっと、実験台になってほしくてね。君じゃないとできない仕事」

「どんなことです?」

「ルカティアの呪詛を浴びまくってほしいの」

「……俺、生きて帰れます?」

「大丈夫。回復が得意なルフィリアもいるから」

「はい……」


「ククリさん、失礼しまーす」
 ルフィリアとルカティアがやってきた。

「あれ? リエルくんではありませんか?
 二人して浮気ですか?
 ロクシー様とティフォーニアにいいつけますよ!」

 ルフィリアの偏った恋愛脳は今日も健在だ。

「特別に遊びにきてもらった。呪詛浴びにね」

「リエル、悪いわね」
 ルカティアにしては珍しく下手に出てる。

「ついでにリエルも練習させてあげようと思ってね」

「ほんとうですか、ありがとうございますって何を?」

「これから説明するね。
 3人ともターゲットは、リエル。
 ルカティアは呪詛、ルフィリアは回復、リエルは防御で、
 できるだけ濃度の薄い特殊言語で連続詠唱してね。
 私が、調律崩して無効にするから、
 自力で調律して可能な限り早く戻す。その繰り返し」

「どうやって自力で調律するのですか?」

 私はリエルに説明してあげた。

「なるほど」

「じゃ、開始!」

 私は3人の調律を崩した。

「うあ。気持ち悪い、なにこれ」

「ルカティアは調律崩されるのはじめて?
 いい経験できたね。早く戻しな。練習回数減るよ?」

「わかってる、でも自己調律ってこんなに大変なの?」

「ルナディアに負けたくなかったら、それくらいすぐできないとね。
 ほら、リエルが1番。
 さすがウルズ=マノス、チートなみの回復力だね。
 世界龍オーヴァーロードに師事したほうが良いと思うけど?」

人狼ルガルのククリさんからじゃないと学べないことがたくさんありますからね。でもこれ、すごくいい修練になります」

「ティフォーニアが暇な時にお願いするといいよ。
 でも、ティフォーニアにとっては当たり前すぎて
 この練習の意味すらわからないと思う。
 なんでそんなことする必要あるの? ってきかれると思うけど。
 はい、ルフィリア2番。経験してるから楽勝だったね」

「そうですね。でもリエルくんはチート確定です。浮気をバラしちゃいますね」

「ルフィリア、アストレアからの客人にセクハラしちゃだめでしょ」

「あらー、私としたことが。気をつけますね、できるだけ」
 まだまだ、やる気満々だ。

「ルカティア、言い出しっぺが何してるの?
 有効期限きれちゃうよ。自己調律すらまともにできないの?
 ……ギリギリ間に合ったみたいだね。おめでとう」

「きついわ、これ」

「どうする? 脱落する?」

「んなわけないでしょ。次お願い!」

「んじゃ、開始!」


「はい、皆さんお疲れ様。16回で時間オーバーだったね。
 毎日、しっかりうたって基礎体力つけようね。
 特にリエルは、回復力が異常に高いせいで有効期限が短いからもっと急がないと上達しないよ。
 私と同じことはアースバインダーもできるから、二人にも協力してもらって練習の頻度を増やすといいよ」

「はい、わかりました。本日はありがとうございました」

「いえいえ、こちらこそ呪詛を浴びてくれてありがとう。
 時間調整はルカティアがやってくれるから、
 次回はルカティアに聞いてね」

「はい、ありがとうございます!」

「ルフィリアは問題ないね。
 もうかなり感覚つかめてきた? はたからはそうみえるよ」

「自己調律はバッチリな感じがしてきました。
 でも干渉される感覚がいまいち知覚しきれませんね」

「知覚は感じながら磨いてゆくしかないね。
 宮廷勤めは不利な理由にはならないからね。
 普段から知覚を鋭敏にする練習が必要だね。
 でも知覚の方もあと少しだと思う。頑張り次第だけどね」

「わかりました」

「ルカティアは全部だめ。もっとできる子だと思ってたけど正直失望した。
 基礎練習からしっかりやり直したほうがいいね。次は失望させないでね。
 君のために始めたことだよ。
 本気でルナディアに負けたくないなら休んでる暇なんてないからね」

「……はい」

「ルフィリア、ルカティアのフォローしてあげてね。
 ルカティアには厳しめにいくから」

「わかりました。ルカよかったね。ククリさんが本気で鍛えてくれるって」

「……うん」

 ルカティアは、だいぶ心が折れたようだ。
 でも、3姉妹の中で一番芯の強い子だから大丈夫だろう。
 それにルフィリアがそばにいるのは心強い。

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