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7-3.夢1異世界召喚・魔王編
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城の屋上。空に映し出される裸の私。そして、目の前には斉藤くん。
「夢だ!」
つい、叫んでしまった。
「そうだね、夢だね」
斉藤くんが、苦笑しながらこちらを見る。
目の前に裸の女がいるというのに、その乾いた笑いは何だろう。
「それにしたって、これは……」
彼が、自分の出立ちを見下ろして呟く。いかにも悪役風なのが気に食わないのだろうか。カッコいいのに。
「気づいてなさそうだけど、角も生えてるよ?」
教えてあげると、強張った顔で「マジかよ」と言いながら頭を触り始めた。
「また斉藤くんの夢を見れるのは嬉しいけど、せっかくだから、魔王の性格になった斉藤くんが出てきてくれてもいいのに」
「それ、顔が同じだけで俺じゃないだろ」
「た、確かに」
「というか、君、絶対勘違いしてるよなー」
呆れた顔をしながら、未だにスリスリと角を触っている。
「気に入ったの? 角」
「自分にこんなもの生えてたら、誰だって触るよ」
「そんなもの?」
聞くと、彼ははーっとため息をついて私の頭を撫でた。
気持ちがいい。どうしたんだろう。
「築山さん。いや、昨日の夢で桜って呼んでとか言ってたっけ? 桜ちゃんでいい?」
「か、感動です。もっと呼んで下さいお願いします」
「……桜ちゃん桜ちゃん桜ちゃん」
「うっきゃーっ、悶え死ぬ!」
「夢の中の君は、自由だね」
冷めた声を出しながらも、眼差しは優しい。生暖かい眼差しというべきか。
「そういえば、勘違いってどーゆーこと?」
「んー? うーん、ラムネの効果のことかな」
「好きな人の夢、見れてるよ? 不思議だよね、毎日斉藤くんが夢に出てきてくれるなんて」
うっへっへっへと笑うが、斉藤くんは微妙な顔をしたまま顎に手をやって唸った。
「いやぁー……」
何かを言いたそうなのに、躊躇っているようだ。
「何? 気持ち悪いなぁ」
「うーん。せっかくだし、もうちょっとこのままでもいいか」
そう言いながら、斉藤くんはベッドの上で突然私の背後にまわった。にょきっと脇から手が出てきて、私の胸を揉み始める。
「ぇ、ぇ、昨日と違って何て積極的な。どうしたの? 私の魅力に気づいた? あ、さっきの妄想を私が引きずっているのかな」
「いや、せっかく目の前におっぱいがあるのなら、とりあえず揉んどくかと」
「とりあえずなの!?」
「いやもう、饅頭みたいに柔らかくていいね。今日はもう、これだけでいいや」
「よくないよ! 私が不完全燃焼だよ」
「誘惑に負けた気分だ。腹いせに君は夢が覚めるまで、そのままの気分でいなよ」
彼の頭がガックリと私の肩の上に乗る。やる気のなさそうな体勢なのに、
もちもちたぷたぷと胸をずーっと揉みしだかれる。
ぞくぞくと内側からじれったくなるような僅かな快感が身体中に走り、この先に進むことが少し怖くなる。昨日のキスの時よりも、強くそう思った。
そもそも、人に胸を触られたことなんて一度もない。思った以上に、身体中にざわざわと変な感覚が走り、何も感じていない斉藤くんに不公平さを感じる。
「ちょ、ちょっと。私だけ感じるなんて、ずるいよ」
「もう燃焼してきたんでしょ、妄想で。ほら、今日の妄想を昨日みたいに俺に教えてよ」
「えぇー」
「先に進む気になるかもしれないだろ? 今のままだと、揉むだけで終わるよ」
「仕方ないなぁ」
後ろを振り返ると、そっと彼が頭を持ち上げた。
このままずっと胸を揉まれるだけでは、身が持たない。せめて斉藤くんにも何かを感じてほしい。
先に進むのは怖いけど、夢だしやっぱりチャンスは逃したくない。
ふわっと斉藤くんの頭の上に手を置くと、さっきまでの妄想が伝わるよう念じる。ピンク色の光が手から漏れ、彼の頭がまたガクッと肩の上に乗った。
「君は、とことんブレないねー」
もみもみもみもみ。
たぷたぷたぷたぷ。
さっきと変わらない時間が続く。
「ちょっと! 先に進みたくなるんじゃなかったの? 話が違うーっ」
「うん、ちょっとお腹いっぱい」
「えぇぇー。それはないよ」
昨日はキス。今日はおっぱい。ということは、明日に期待?
いやいやいやいや。今日だってまだ頑張ろう。自分が見てる夢くらい、コントロールしてみせるんだから!
「夢だ!」
つい、叫んでしまった。
「そうだね、夢だね」
斉藤くんが、苦笑しながらこちらを見る。
目の前に裸の女がいるというのに、その乾いた笑いは何だろう。
「それにしたって、これは……」
彼が、自分の出立ちを見下ろして呟く。いかにも悪役風なのが気に食わないのだろうか。カッコいいのに。
「気づいてなさそうだけど、角も生えてるよ?」
教えてあげると、強張った顔で「マジかよ」と言いながら頭を触り始めた。
「また斉藤くんの夢を見れるのは嬉しいけど、せっかくだから、魔王の性格になった斉藤くんが出てきてくれてもいいのに」
「それ、顔が同じだけで俺じゃないだろ」
「た、確かに」
「というか、君、絶対勘違いしてるよなー」
呆れた顔をしながら、未だにスリスリと角を触っている。
「気に入ったの? 角」
「自分にこんなもの生えてたら、誰だって触るよ」
「そんなもの?」
聞くと、彼ははーっとため息をついて私の頭を撫でた。
気持ちがいい。どうしたんだろう。
「築山さん。いや、昨日の夢で桜って呼んでとか言ってたっけ? 桜ちゃんでいい?」
「か、感動です。もっと呼んで下さいお願いします」
「……桜ちゃん桜ちゃん桜ちゃん」
「うっきゃーっ、悶え死ぬ!」
「夢の中の君は、自由だね」
冷めた声を出しながらも、眼差しは優しい。生暖かい眼差しというべきか。
「そういえば、勘違いってどーゆーこと?」
「んー? うーん、ラムネの効果のことかな」
「好きな人の夢、見れてるよ? 不思議だよね、毎日斉藤くんが夢に出てきてくれるなんて」
うっへっへっへと笑うが、斉藤くんは微妙な顔をしたまま顎に手をやって唸った。
「いやぁー……」
何かを言いたそうなのに、躊躇っているようだ。
「何? 気持ち悪いなぁ」
「うーん。せっかくだし、もうちょっとこのままでもいいか」
そう言いながら、斉藤くんはベッドの上で突然私の背後にまわった。にょきっと脇から手が出てきて、私の胸を揉み始める。
「ぇ、ぇ、昨日と違って何て積極的な。どうしたの? 私の魅力に気づいた? あ、さっきの妄想を私が引きずっているのかな」
「いや、せっかく目の前におっぱいがあるのなら、とりあえず揉んどくかと」
「とりあえずなの!?」
「いやもう、饅頭みたいに柔らかくていいね。今日はもう、これだけでいいや」
「よくないよ! 私が不完全燃焼だよ」
「誘惑に負けた気分だ。腹いせに君は夢が覚めるまで、そのままの気分でいなよ」
彼の頭がガックリと私の肩の上に乗る。やる気のなさそうな体勢なのに、
もちもちたぷたぷと胸をずーっと揉みしだかれる。
ぞくぞくと内側からじれったくなるような僅かな快感が身体中に走り、この先に進むことが少し怖くなる。昨日のキスの時よりも、強くそう思った。
そもそも、人に胸を触られたことなんて一度もない。思った以上に、身体中にざわざわと変な感覚が走り、何も感じていない斉藤くんに不公平さを感じる。
「ちょ、ちょっと。私だけ感じるなんて、ずるいよ」
「もう燃焼してきたんでしょ、妄想で。ほら、今日の妄想を昨日みたいに俺に教えてよ」
「えぇー」
「先に進む気になるかもしれないだろ? 今のままだと、揉むだけで終わるよ」
「仕方ないなぁ」
後ろを振り返ると、そっと彼が頭を持ち上げた。
このままずっと胸を揉まれるだけでは、身が持たない。せめて斉藤くんにも何かを感じてほしい。
先に進むのは怖いけど、夢だしやっぱりチャンスは逃したくない。
ふわっと斉藤くんの頭の上に手を置くと、さっきまでの妄想が伝わるよう念じる。ピンク色の光が手から漏れ、彼の頭がまたガクッと肩の上に乗った。
「君は、とことんブレないねー」
もみもみもみもみ。
たぷたぷたぷたぷ。
さっきと変わらない時間が続く。
「ちょっと! 先に進みたくなるんじゃなかったの? 話が違うーっ」
「うん、ちょっとお腹いっぱい」
「えぇぇー。それはないよ」
昨日はキス。今日はおっぱい。ということは、明日に期待?
いやいやいやいや。今日だってまだ頑張ろう。自分が見てる夢くらい、コントロールしてみせるんだから!
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