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第四話 【珠玉と成仏】
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七宝に手を引かれて、この日私は初めて白い部屋を出た。暗い廊下の、自分の歩いている場所だけが柔らかい光の中にあって、それはまるで自分が光を纏っているように私の歩みについてくる。
現世のような建物の中ではないことを感じた。
「このまま左に歩くと扉が見えるの。そこは零の部屋に繋がってるよ。ー今行くのはこのまま真っ直ぐ。大きな池があって綺麗な所だよ。成仏した人が7日間そこにいる。」
私の手を引く七宝が静かに説明する。
「七宝や零には会える?」
「この道さえ覚えていたら、さっきの部屋で過ごせるよ。普通に成仏した人達は池のある場所から出る事はないからそれを知らないけど。それに僕や零もその池に行けるから、明日から7日間は一緒に居られるよ。」
7日間、、。たったそれだけで七宝や零にもう会う事が出来なくなる、、
「何か寂しい。」
「寂しい?」
「それにね、私現世で零の絵を描いたことがあるの。それが凄く気になっていて、、」
七宝は私を少し振り返って、ちょっとだけ寂しそうに微笑む。
「輪廻転生するたびに、誰もがココに来てるんだよ。そのたびに自分を導いてくれる羅網か蓮華に会ってるんだ。転生してしまうと忘れちゃうんだけど、もしかすると潜在意識にあったのかもね」
私が描いていたのは別の羅網だったのだろうか?絵をよく思い出そうとすると何故か記憶はぼやける、、他のことは思い出せるのにあんなに追われるように描いたものを何故ハッキリと思い出せないんだろう。
「そうそう白い部屋や零の部屋には行けるけど、よく気を付けて。それぞれ繋がっていないんだ。間に奈落があってよく足元を見ないと落ちちゃうからね」
「うん、落ちないように気をつけるよ。」
そう言った矢先に目の前に突如白くて大きな扉が現れた。
観音開きのその大きな扉は大きさからは想像もつかないほど音もなく軽やかに開く。
私が扉に驚いていると、七宝の掴む手に少し力が入った。ーと同時に歩いて来た床が突然無くなったように私の片足が沈む。
「ほら、下を見て。此処にも奈落があるから。」
早速落ちそうな私に、七宝は笑った。
「わ、わぁあああ!」
入った場所があまりに綺麗な景色で歓声をあげる。
綺麗という言葉も似合わない。天国、、思い描く天国そのものじゃないか。そこには自然が広がっていて扉をくぐって入ったのか、それとも出たのかもわからなかった。
空に青空が広がり陽の光りが降り注ぐ。大きな池の水面は眩しいほど輝いていて、沢山の花が色とりどりに咲き誇る。
緑豊かな木には、果実なのかキラキラと輝くものがたわわに実って、ほのかに吹く風に揺れてカランカランと楽器のような心地良い音をたてていた。
「あの人たちは?」
池の周りや木の下、ベンチの周り、薄いピンクやブルーの服を着たたくさんの人は男性も女性も、赤ちゃんもいて皆それぞれに時を過ごしている。その近くには真っ白い和装のような羅網や蓮華。ところどころに少し背の低い七宝達の姿。
「うん、輪廻転生を待っている人達と、それを導く羅網や蓮華だよ。さぁ、朔希も仲間になろう」
七宝に引かれるまま池のほとりまでくると膝をつく。
池の透明の水面が輝いていた理由がわかった。
底一面に透明のビー玉のようなものが沈んでいて、そこに差し込んだ陽の光りがキラキラと反射しているのだ。
「ここに名前を返すんだよ。それで現世との縁は切れて次の転生を待つ身になる。」
私は指先に持った自分自身の名前の珠を暫く水面に入れてキラキラするのを眺めて、やがて手を離した。
珠はゆっくりと沈んでいく。
そしてキラキラと輝く池の水面の一部となった。
これで私は皆と同じように成仏をして、輪廻転生を繰り返す輪の中に戻った。死のイメージを眠るたびに再体験するのに自分が誰かわからない、そんなあやふやな存在ではなくなった安心感が私を包む。
だけどそれと同時に、七宝や零と別れなければいけない日までのカウントダウンが始まった。
私にいろいろ教えてくれて沢山元気づけてくれた可愛らしい七宝、、いつも優雅で丁寧で頼りになる存在の美しい零。
出会って5日ほど一緒にいただけなのに、何故か別れを思うとぎゅっと胸が締め付けられる気がした。
ー零に会いに行こう。
そう思ったのはあまりに美しい場所に居る自分に心地悪さを感じたからかも知れない。
私がこの数日過ごした白い無機質な部屋とあまりにも違いすぎて落ち着かない。
ー今日はまだ零に会っていない。無事に成仏出来たことを報告して、あの笑顔を見なきゃ。
観音開きの大きな扉を開けて、慎重に奈落を飛び越える。扉が閉まってその存在が闇に溶けると、嘘のように静かで暗い通路が続く。
まとわりつく白い光は先を照らしていないので辺りの様子はわからない。
さっきは真っ直ぐ来た道を、右に曲がる。
手を引く七宝がいない暗闇の中で、迷っているのではないかという不安が押し寄せるけれど、私は零の笑顔を思い浮かべて暗い道を一人進んだ。
「あ!」
暗い中に突然現れた茶色い扉。ずいぶん素っ気無いシンプルな扉だけど、歩いて来た方向は七宝が教えてくれた通りのはずだ。
「ー零、、きゃっ!」
足元にある奈落に注意しながら、ノックをしようと腕を伸ばした瞬間、、その扉は触れる前に滑るように静かに開いて私を驚かせる。
そう言えば白い大きな扉も触れなくとも何の重みも感じさせず開いたのだから、この世界の扉はみんなこうなのかも知れない。
そんな事を考えながら扉の上や下をまじまじと見ていた私は、ようやく部屋の中に視線をうつして、、
そしてそこで時間がとまった。
息をのんだ私の視線はとうてい理解出来ないことを、わかろうとするようにそこから目を離せなくなった。
薄暗い部屋の中に、ところどころにボンヤリと弱い明かりを灯すライト。
天井から薄いキメの細かなレースのような仕切りがまるで天蓋のようにベッドを隔てている。
うっすらと透けるそのベッドに、零はいた。
いつもの和装をはだけさせ逞しい肩や胸元を露出している。
薄い茶色の長髪をサラサラと揺らせながら、綺麗な顔を歪める零。
ーあれは、、零と、、羅網、、?
零に組み敷かれているのは同じ着物を着た男性の羅網だ。
その着物もまた白い胸元や腹、足までも大きくはだけている。
その男は零の動きに合わせるように、眉を寄せ、そして顎を突き上げて喘ぐ。
静かな部屋にギシ、ギシと鳴くベッドの音と、零の切なげな息遣いと羅網の時折り上げる喘ぎだけが聞こえる。
ー見てはいけない。これは零のプライベートな空間だ。早く立ち去らなくては、、
なのに私はその美しい男たちの行為から目が離せない。ゾクリと得体の知れない何かが体を通り抜ける。
零に組み敷かれて喘ぐ男が、ふと立ち尽くす私の方をみた。小さな声で何か呟く。
その声に零が振り返って目が合った。
零は熱を帯びた雄の瞳で私を射抜いた
弾かれたように元来た暗い道を走り出す私の背後で茶色い扉は音もなくしまったのだった。
現世のような建物の中ではないことを感じた。
「このまま左に歩くと扉が見えるの。そこは零の部屋に繋がってるよ。ー今行くのはこのまま真っ直ぐ。大きな池があって綺麗な所だよ。成仏した人が7日間そこにいる。」
私の手を引く七宝が静かに説明する。
「七宝や零には会える?」
「この道さえ覚えていたら、さっきの部屋で過ごせるよ。普通に成仏した人達は池のある場所から出る事はないからそれを知らないけど。それに僕や零もその池に行けるから、明日から7日間は一緒に居られるよ。」
7日間、、。たったそれだけで七宝や零にもう会う事が出来なくなる、、
「何か寂しい。」
「寂しい?」
「それにね、私現世で零の絵を描いたことがあるの。それが凄く気になっていて、、」
七宝は私を少し振り返って、ちょっとだけ寂しそうに微笑む。
「輪廻転生するたびに、誰もがココに来てるんだよ。そのたびに自分を導いてくれる羅網か蓮華に会ってるんだ。転生してしまうと忘れちゃうんだけど、もしかすると潜在意識にあったのかもね」
私が描いていたのは別の羅網だったのだろうか?絵をよく思い出そうとすると何故か記憶はぼやける、、他のことは思い出せるのにあんなに追われるように描いたものを何故ハッキリと思い出せないんだろう。
「そうそう白い部屋や零の部屋には行けるけど、よく気を付けて。それぞれ繋がっていないんだ。間に奈落があってよく足元を見ないと落ちちゃうからね」
「うん、落ちないように気をつけるよ。」
そう言った矢先に目の前に突如白くて大きな扉が現れた。
観音開きのその大きな扉は大きさからは想像もつかないほど音もなく軽やかに開く。
私が扉に驚いていると、七宝の掴む手に少し力が入った。ーと同時に歩いて来た床が突然無くなったように私の片足が沈む。
「ほら、下を見て。此処にも奈落があるから。」
早速落ちそうな私に、七宝は笑った。
「わ、わぁあああ!」
入った場所があまりに綺麗な景色で歓声をあげる。
綺麗という言葉も似合わない。天国、、思い描く天国そのものじゃないか。そこには自然が広がっていて扉をくぐって入ったのか、それとも出たのかもわからなかった。
空に青空が広がり陽の光りが降り注ぐ。大きな池の水面は眩しいほど輝いていて、沢山の花が色とりどりに咲き誇る。
緑豊かな木には、果実なのかキラキラと輝くものがたわわに実って、ほのかに吹く風に揺れてカランカランと楽器のような心地良い音をたてていた。
「あの人たちは?」
池の周りや木の下、ベンチの周り、薄いピンクやブルーの服を着たたくさんの人は男性も女性も、赤ちゃんもいて皆それぞれに時を過ごしている。その近くには真っ白い和装のような羅網や蓮華。ところどころに少し背の低い七宝達の姿。
「うん、輪廻転生を待っている人達と、それを導く羅網や蓮華だよ。さぁ、朔希も仲間になろう」
七宝に引かれるまま池のほとりまでくると膝をつく。
池の透明の水面が輝いていた理由がわかった。
底一面に透明のビー玉のようなものが沈んでいて、そこに差し込んだ陽の光りがキラキラと反射しているのだ。
「ここに名前を返すんだよ。それで現世との縁は切れて次の転生を待つ身になる。」
私は指先に持った自分自身の名前の珠を暫く水面に入れてキラキラするのを眺めて、やがて手を離した。
珠はゆっくりと沈んでいく。
そしてキラキラと輝く池の水面の一部となった。
これで私は皆と同じように成仏をして、輪廻転生を繰り返す輪の中に戻った。死のイメージを眠るたびに再体験するのに自分が誰かわからない、そんなあやふやな存在ではなくなった安心感が私を包む。
だけどそれと同時に、七宝や零と別れなければいけない日までのカウントダウンが始まった。
私にいろいろ教えてくれて沢山元気づけてくれた可愛らしい七宝、、いつも優雅で丁寧で頼りになる存在の美しい零。
出会って5日ほど一緒にいただけなのに、何故か別れを思うとぎゅっと胸が締め付けられる気がした。
ー零に会いに行こう。
そう思ったのはあまりに美しい場所に居る自分に心地悪さを感じたからかも知れない。
私がこの数日過ごした白い無機質な部屋とあまりにも違いすぎて落ち着かない。
ー今日はまだ零に会っていない。無事に成仏出来たことを報告して、あの笑顔を見なきゃ。
観音開きの大きな扉を開けて、慎重に奈落を飛び越える。扉が閉まってその存在が闇に溶けると、嘘のように静かで暗い通路が続く。
まとわりつく白い光は先を照らしていないので辺りの様子はわからない。
さっきは真っ直ぐ来た道を、右に曲がる。
手を引く七宝がいない暗闇の中で、迷っているのではないかという不安が押し寄せるけれど、私は零の笑顔を思い浮かべて暗い道を一人進んだ。
「あ!」
暗い中に突然現れた茶色い扉。ずいぶん素っ気無いシンプルな扉だけど、歩いて来た方向は七宝が教えてくれた通りのはずだ。
「ー零、、きゃっ!」
足元にある奈落に注意しながら、ノックをしようと腕を伸ばした瞬間、、その扉は触れる前に滑るように静かに開いて私を驚かせる。
そう言えば白い大きな扉も触れなくとも何の重みも感じさせず開いたのだから、この世界の扉はみんなこうなのかも知れない。
そんな事を考えながら扉の上や下をまじまじと見ていた私は、ようやく部屋の中に視線をうつして、、
そしてそこで時間がとまった。
息をのんだ私の視線はとうてい理解出来ないことを、わかろうとするようにそこから目を離せなくなった。
薄暗い部屋の中に、ところどころにボンヤリと弱い明かりを灯すライト。
天井から薄いキメの細かなレースのような仕切りがまるで天蓋のようにベッドを隔てている。
うっすらと透けるそのベッドに、零はいた。
いつもの和装をはだけさせ逞しい肩や胸元を露出している。
薄い茶色の長髪をサラサラと揺らせながら、綺麗な顔を歪める零。
ーあれは、、零と、、羅網、、?
零に組み敷かれているのは同じ着物を着た男性の羅網だ。
その着物もまた白い胸元や腹、足までも大きくはだけている。
その男は零の動きに合わせるように、眉を寄せ、そして顎を突き上げて喘ぐ。
静かな部屋にギシ、ギシと鳴くベッドの音と、零の切なげな息遣いと羅網の時折り上げる喘ぎだけが聞こえる。
ー見てはいけない。これは零のプライベートな空間だ。早く立ち去らなくては、、
なのに私はその美しい男たちの行為から目が離せない。ゾクリと得体の知れない何かが体を通り抜ける。
零に組み敷かれて喘ぐ男が、ふと立ち尽くす私の方をみた。小さな声で何か呟く。
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