22 / 164
第一章 森の魔女
第21話 うわーーーん!
しおりを挟む
「でも、この子が湖の水質をおかしくしちゃったのは事実だし……どうすればいいかな。黙っておくのは簡単だけど……」
少女を見つめながら悩ましげに呟く師匠。
「わ、私、どうなっちゃうの?」
ブルブルと体を震わせる少女。その顔には、明らかな怯えの表情が浮かんでいます。少女にとっては、ただ魔法の特訓をしていただけ。しかし、いつの間にか悪者になっており、捕らえられてしまった。恐怖を感じたとしても何らおかしくはありません。
「師匠。えっと……」
さすがに少女がかわいそうです。そう思い、僕が師匠に声をかけようとした時でした。
「……う……うわーーーん!」
突然、少女が大声で泣き始めたのです。
「ちょ! 急に泣かないで!」
そう言いながら少女に近づく僕。そんな僕を見て、少女の泣き声はさらに大きくなります。
「わ、私、これから酷い事されるんだーーー!」
ん?
「ばらされたくなかったら大金を払えって言われて!」
んん?
「払えないからって無理矢理に借金を背負わされて」
んんん?
「最後には、借金が返せなくなったせいでどこかに奴隷に出されて!」
んんんん?
「奴隷先でもいろいろ……うわーーーん! おかあさーーーん!」
んんんんん?
どうやら、少女の妄想力は限界突破しているようです。
「い、いやいやいや。さすがにそんなことしないから!」
僕は、少女の前でブンブンと首を振ります。どうにか泣き止んでもらわなくては、収拾がつきそうにありません。あ、そもそも、少女を縄で捕らえた僕が話しかけるより、師匠の方がいいかもしれませんね。
「師匠、何とかしてください!」
「弟子君、ひどい。いたいけな女の子になんてことをしようとしてるの……」
「師匠まで何言ってるんですか!?」
結局、辺りが暗くなり始める頃まで、少女は泣き止んでくれませんでした。
少女を見つめながら悩ましげに呟く師匠。
「わ、私、どうなっちゃうの?」
ブルブルと体を震わせる少女。その顔には、明らかな怯えの表情が浮かんでいます。少女にとっては、ただ魔法の特訓をしていただけ。しかし、いつの間にか悪者になっており、捕らえられてしまった。恐怖を感じたとしても何らおかしくはありません。
「師匠。えっと……」
さすがに少女がかわいそうです。そう思い、僕が師匠に声をかけようとした時でした。
「……う……うわーーーん!」
突然、少女が大声で泣き始めたのです。
「ちょ! 急に泣かないで!」
そう言いながら少女に近づく僕。そんな僕を見て、少女の泣き声はさらに大きくなります。
「わ、私、これから酷い事されるんだーーー!」
ん?
「ばらされたくなかったら大金を払えって言われて!」
んん?
「払えないからって無理矢理に借金を背負わされて」
んんん?
「最後には、借金が返せなくなったせいでどこかに奴隷に出されて!」
んんんん?
「奴隷先でもいろいろ……うわーーーん! おかあさーーーん!」
んんんんん?
どうやら、少女の妄想力は限界突破しているようです。
「い、いやいやいや。さすがにそんなことしないから!」
僕は、少女の前でブンブンと首を振ります。どうにか泣き止んでもらわなくては、収拾がつきそうにありません。あ、そもそも、少女を縄で捕らえた僕が話しかけるより、師匠の方がいいかもしれませんね。
「師匠、何とかしてください!」
「弟子君、ひどい。いたいけな女の子になんてことをしようとしてるの……」
「師匠まで何言ってるんですか!?」
結局、辺りが暗くなり始める頃まで、少女は泣き止んでくれませんでした。
0
あなたにおすすめの小説
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
運よく生まれ変われたので、今度は思いっきり身体を動かします!
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞」重度の心臓病のため、生まれてからずっと病院のベッドから動けなかった少年が12歳で亡くなりました。両親と両祖父母は毎日のように妾(氏神)に奇跡を願いましたが、叶えてあげられませんでした。神々の定めで、現世では奇跡を起こせなかったのです。ですが、記憶を残したまま転生させる事はできました。ほんの少しだけですが、運動が苦にならない健康な身体と神与スキルをおまけに付けてあげました。(氏神談)
四尾がつむぐえにし、そこかしこ
月芝
児童書・童話
その日、小学校に激震が走った。
憧れのキラキラ王子さまが転校する。
女子たちの嘆きはひとしお。
彼に淡い想いを抱いていたユイもまた動揺を隠せない。
だからとてどうこうする勇気もない。
うつむき複雑な気持ちを抱えたままの帰り道。
家の近所に見覚えのない小路を見つけたユイは、少し寄り道してみることにする。
まさかそんな小さな冒険が、あんなに大ごとになるなんて……。
ひょんなことから石の祠に祀られた三尾の稲荷にコンコン見込まれて、
三つのお仕事を手伝うことになったユイ。
達成すれば、なんと一つだけ何でも願い事を叶えてくれるという。
もしかしたら、もしかしちゃうかも?
そこかしこにて泡沫のごとくあらわれては消えてゆく、えにしたち。
結んで、切って、ほどいて、繋いで、笑って、泣いて。
いろんな不思議を知り、数多のえにしを目にし、触れた先にて、
はたしてユイは何を求め願うのか。
少女のちょっと不思議な冒険譚。
ここに開幕。
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
おっとりドンの童歌
花田 一劫
児童書・童話
いつもおっとりしているドン(道明寺僚) が、通学途中で暴走車に引かれてしまった。
意識を失い気が付くと、この世では見たことのない奇妙な部屋の中。
「どこ。どこ。ここはどこ?」と自問していたら、こっちに雀が近づいて来た。
なんと、その雀は歌をうたい狂ったように踊って(跳ねて)いた。
「チュン。チュン。はあ~。らっせーら。らっせいら。らせらせ、らせーら。」と。
その雀が言うことには、ドンが死んだことを(津軽弁や古いギャグを交えて)伝えに来た者だという。
道明寺が下の世界を覗くと、テレビのドラマで観た昔話の風景のようだった。
その中には、自分と瓜二つのドン助や同級生の瓜二つのハナちゃん、ヤーミ、イート、ヨウカイ、カトッぺがいた。
みんながいる村では、ヌエという妖怪がいた。
ヌエとは、顔は鬼、身体は熊、虎の手や足をもち、何とシッポの先に大蛇の頭がついてあり、人を食べる恐ろしい妖怪のことだった。
ある時、ハナちゃんがヌエに攫われて、ドン助とヤーミがヌエを退治に行くことになるが、天界からドラマを観るように楽しんで鑑賞していた道明寺だったが、道明寺の体は消え、意識はドン助の体と同化していった。
ドン助とヤーミは、ハナちゃんを救出できたのか?恐ろしいヌエは退治できたのか?
宇宙人は恋をする!
山碕田鶴
児童書・童話
【第2回きずな児童書大賞/奨励賞を受賞しました。ありがとうございました。】
私が呼んでいると勘違いして現れて、部屋でアイスを食べている宇宙人・銀太郎(仮名)。
全身銀色でツルツルなのがキモチワルイ。どうせなら、大大大好きなアイドルの滝川蓮君そっくりだったら良かったのに。……え? 変身できるの?
中学一年生・川上葵とナゾの宇宙人との、家族ぐるみのおつきあい。これは、国家機密です⁉
(表紙絵:山碕田鶴/人物色塗りして下さった「ごんざぶろ」様に感謝)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる