大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。

takemot

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第六章 大人で子供な私のことを

第150話 まだやるのー!?

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 記憶をまさぐる私。もちろん、人から注意を受けたことなど数えきれないほどある。軍にいた頃は、教官から理不尽な注意を受け続けた。大通りで商売をしていた頃は、警察やお客さんに何度も説教をされた。だが、生活のこととなると話は別。最後に注意されたのは、確か孤児院にいた頃だったはず。

 言いようのない不思議な感覚。その正体がわからず、私は困惑していた。

「……さん。……魔……さん。魔女さん!」

「へ!?」

「僕の話、ちゃんと聞いてますか?」

「あ、ご、ごめん。ボーっとしてた。で、何だっけ?」

 私の反応に、彼はむうっと頬を膨らませた。その姿は、まるで餌を食べるハムスターのよう。

「とりあえず、今から掃除しますよ。シチューを作るのはその後です」

「……え?」






 ううう。掃除って面倒。

「魔女さん。ほうきはもっと丁寧に扱ってください。ほうきが傷んじゃいますから」

「むう。分かったよ」

 どうして、私は、初対面かつ年下の男の子に掃除の指南を受けているのだろうか。最初はシチューを作ってもらいたかっただけなのに。

「ふんふんふーん。あ、魔女さん。床掃除が終わったら、次は壁も掃除しましょう。結構汚れが染みついちゃってますし」

「えええ!? まだやるのー!?」

「もちろんです」

 ニコニコ笑顔で私にそう告げる彼。

 どうやら、とんでもない子を家に連れてきてしまったらしい。
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