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第四話 恋が始まるかもしれない話(2)
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2.
「おはようございます、おじさま。おなかが空きました」
静かな土曜の朝。
いつもならば平日よりもゆっくり起き出して、コーヒーをドリップしている間にパンを厚切りに切る。
そして、新聞を読みながらとる朝食が至福の時間だ。
だが、今日は腹の上に姪の重さを感じながら起きるという溜息しか出ない朝となった。
「お前な…」
俺の上にパジャマのまま乗っかっていた皐月をひょいと持ち上げて隣に下ろすと俺は体を起こした。
「寝室に勝手に入ってくるなといつも言っているだろう」
「その割にはおじさまお部屋の鍵かけないですよね」
「鍵をかけているとうるさいからな」
そう。以前鍵をかけて寝ていた時、皐月は朝から扉をドンドン叩いて起こしてきた。
近所迷惑だしドアを傷つけられるよりは…ということで寝室には鍵をかけていない。
「またまた。かわいい姪に起こしてもらえるのがうれしいんじゃないですか?」
「今日はまたずいぶん機嫌がいいな」
「わかります?」
言いながら皐月は窓に駆け寄り、カーテンをシャッと開いた。
「こんなにいい天気なんです。気分も上がりますよ」
俺はベッドから降りて窓際へ近づく。
窓から空を見上げてみるとかすかに薄い雲のかかった青空が見えた。
これは確かに気持ちがいい。今日はよく晴れることだろう。
「そうだな」
「でしょう? 絶好のお出かけ日和です」
言いながら笑顔でこちらをじっと見て来る皐月。
「ところでおじさま、今日のご予定は?」
「いい天気だから大物の洗濯をする」
「そういうところですよ。おじさま」
皐月は小さく首を振りながらため息をつく。
「お洗濯の後は?」
「掃除と買い物だな」
土曜のルーチンにしている行動を告げると、皐月は不満そうな顔でこちらに近寄ってくる。
「…そのあとは?」
「パスタでも食いに行くか」
「…おひとりで?」
「トマトクリーム好きだろう?」
「おじさま大好き!」
俺の言葉に皐月は満面の笑みで飛びついてきた。
初めて会ったころから表情が忙しいのはずっと変わらない。
まあ、皐月がこういう悪ふざけをするのは大体気分が落ち込んでいる時だ。
本人は隠しているつもりだろうから指摘したことはないが。
――今日は忙しい一日になりそうだ。
俺は皐月に気づかれないように小さく溜息をついた。
「んー…、こんな怖い顔して料理上手とかふざけてるんですか」
柔らかく溶けたチーズを口から伸ばしながら厚切りのパンを頬張って皐月はご機嫌で笑った。
今日の朝食は厚切りの食パンにたっぷりチーズと蜂蜜をかけて焼いたトーストと、
自家製の玉ねぎドレッシングと粉チーズを振ったグリーンサラダ。市販のブイヨンを使ったコンソメスープ。
料理上手などと言われるものはどこにもない。
そう言ってみると
「料理上手じゃなくてこんなに材料が常備してあるわけないでしょう」
と、呆れられた。
皐月は自分で朝食を作れと言われたら『砂糖パン』とインスタントコーヒー以外は思いつかないそうだ。
砂糖パンというのは、食パンを焼かずに砂糖を振りかけ、その上からマーガリンを塗ってシャリシャリとした食感と甘さを楽しむものらしい。
それはともかく。
「お前、外でもそんな感じなのか?」
口の悪さがさすがに心配になって聞いてみると、皐月は厚切りのパンを皿に下ろし口を尖らせる。
「そんなわけないじゃないですか。暴力沙汰になったらひとたまりもありませんし」
「暴力沙汰になるような自覚はあるわけか」
「ええ。だからお外ではちょっと考えてから話すようにしています」
でも、と目を伏せて皐月は言葉を続ける。
「私、お母様について海外暮らしが長かったので他の子たちよりもちょっと自己主張が強いようなんです」
「…そうだろうな」
ちょっとかはともかくあの姉と海外、だ。当然だろう。
「だから陰で『海外製の日本人形』なんて揶揄されてるんですよ」
皐月は背中まで伸ばしたストレートの黒髪と色素の薄い白い肌、切れ長の奥二重で確かに日本人形を思わせるところはある。
何とも言えず見ていると、皐月は顔を上げてまっすぐ俺を見て笑った。
「だから、何も考えず言いたいことを言える時間って私にとってとても貴重なんです」
そう言われると俺に対してくらいは許してやるか、という気になってしまう。
「おじさまも母から帰る帰る詐欺にあって傷心の姪っ子に暴力を振るったりはしないでしょう?」
「もとから殴らねぇよ…」
からかうようにいい笑顔で俺を見上げる皐月に脱力してしまって、俺は何も言う気がなくなってしまった。
まあ、いいだろう。 ――甘えていると思えば可愛いものだ。
「ごちそうさまでした。後片付けは私がやるのでおじさまは洗濯機でも回しててください」
「自分から後片付けするとはお前も大人になったなぁ」
にこにこと上機嫌で食器を食洗機(そう、シンクでなく食洗機だ)に持っていく皐月に俺はコーヒーを飲みながらわざとしみじみ言ってやった。
俺の言葉に皐月はちょっと渋い顔をして
「おじさまにとって私ってどう見えてるんです?」
と聞いてきた。
そうだな…。
「姉貴をそのまま小さくした怪物」
俺は何気なくそう答えたが、皐月はうつむいて口元をほころばせる。
「それ…、すごく嬉しいかも知れないです」
なんだかんだ皐月は姉を慕っている。
だから久しぶりに会えると思っては裏切られる度に俺に甘えに来るのだろう。
俺の言葉に嬉しそうに微笑んだ皐月は鼻歌を歌いながら食洗機に食器を片づけていく。
…なんで『愛を取り戻せ‼』…?
謎の鼻歌を聞きながら俺はふと思い立って携帯を手に取るとメッセージアプリを起動した。
選んだ宛先は『桜井 淑乃』。
昨日タクシーで泥酔する桜井くんにべったりくっつかれて下襟を引っ張られたので引き離すために連絡先の交換をした。
昨夜のあの様子だとまだ起きてはいないだろうが一報だけは入れておくとしよう。
『朝に済まない。調子はどうだろうか。
昨日はかなり飲まされた様子だったので体調が悪いようなら病院に行くように。』
これでよし、と。
ダイニングから立ち上がって洗濯機にシーツを放り込んでいるとスマホが振動している音がする。
戻って画面を確認すると桜井くんらしい控えめな文面が返ってきていた。
『昨日は送っていただいてありがとうございました。ご迷惑をおかけしませんでしたでしょうか…』
『迷惑などかかっていない。飲みすぎたのは君のせいではないからな。今日はゆっくり休むといい。以上。』
俺はさっと返事を打ってスマホを置いた。
すると、皐月がふくれっ面で戻ってくる。本当に表情の忙しい奴だ。
「何ですかいい年してニヤニヤしてイヤらしい…」
「ニヤニヤしてたか?」
「ええ。おじさまが私たち以外にそんな顔できるなんて知りませんでした。
…さぞおっぱいが大きくてかわいい女性なんでしょうね!」
「女子がおっぱいとか言うな」
「おじさまが言うほうが問題ですよ」
「それは…そうだな」
「真面目に反省するのやめてください!」
***
あー、楽しい!
おじさまったら…いつもいつもこんなに相手してくれなくてもいいのに。
だから会いに来ちゃうんですよ。本当に…。
それにしても…
どんな方なんでしょう? おじさまを微笑ませるような女性。
たぶん昨日おじさまのジャケットに匂いをつけたひと…。
ま、まあ、いくら格好いいって言ってもおじさんですし?
若い女性がおじさまを好きになるとは思えませんけど!
…でも、おじさま声もいいですし。
録音して寝る前に聞きたいって女性ならいても不思議はない…。
いえいえいえ、そんなことは無いはずです!
おじさまは顔も怖いし体格も立派すぎるくらいご立派。普通の女性なら安易に近づかないはずです。
それこそ、よっぽどおじさまのことをよく知りたいと思わなければ…。
おじさまの素敵なところが私以外にそう簡単にわかってたまるもんですか!
――でも、夏祭りで初めて桜井 淑乃さんを見たときに私は思い知る。
この女性は、余計な色眼鏡を通さずおじさまのことをまっすぐ見ている、と――。
***
「おはようございます、おじさま。おなかが空きました」
静かな土曜の朝。
いつもならば平日よりもゆっくり起き出して、コーヒーをドリップしている間にパンを厚切りに切る。
そして、新聞を読みながらとる朝食が至福の時間だ。
だが、今日は腹の上に姪の重さを感じながら起きるという溜息しか出ない朝となった。
「お前な…」
俺の上にパジャマのまま乗っかっていた皐月をひょいと持ち上げて隣に下ろすと俺は体を起こした。
「寝室に勝手に入ってくるなといつも言っているだろう」
「その割にはおじさまお部屋の鍵かけないですよね」
「鍵をかけているとうるさいからな」
そう。以前鍵をかけて寝ていた時、皐月は朝から扉をドンドン叩いて起こしてきた。
近所迷惑だしドアを傷つけられるよりは…ということで寝室には鍵をかけていない。
「またまた。かわいい姪に起こしてもらえるのがうれしいんじゃないですか?」
「今日はまたずいぶん機嫌がいいな」
「わかります?」
言いながら皐月は窓に駆け寄り、カーテンをシャッと開いた。
「こんなにいい天気なんです。気分も上がりますよ」
俺はベッドから降りて窓際へ近づく。
窓から空を見上げてみるとかすかに薄い雲のかかった青空が見えた。
これは確かに気持ちがいい。今日はよく晴れることだろう。
「そうだな」
「でしょう? 絶好のお出かけ日和です」
言いながら笑顔でこちらをじっと見て来る皐月。
「ところでおじさま、今日のご予定は?」
「いい天気だから大物の洗濯をする」
「そういうところですよ。おじさま」
皐月は小さく首を振りながらため息をつく。
「お洗濯の後は?」
「掃除と買い物だな」
土曜のルーチンにしている行動を告げると、皐月は不満そうな顔でこちらに近寄ってくる。
「…そのあとは?」
「パスタでも食いに行くか」
「…おひとりで?」
「トマトクリーム好きだろう?」
「おじさま大好き!」
俺の言葉に皐月は満面の笑みで飛びついてきた。
初めて会ったころから表情が忙しいのはずっと変わらない。
まあ、皐月がこういう悪ふざけをするのは大体気分が落ち込んでいる時だ。
本人は隠しているつもりだろうから指摘したことはないが。
――今日は忙しい一日になりそうだ。
俺は皐月に気づかれないように小さく溜息をついた。
「んー…、こんな怖い顔して料理上手とかふざけてるんですか」
柔らかく溶けたチーズを口から伸ばしながら厚切りのパンを頬張って皐月はご機嫌で笑った。
今日の朝食は厚切りの食パンにたっぷりチーズと蜂蜜をかけて焼いたトーストと、
自家製の玉ねぎドレッシングと粉チーズを振ったグリーンサラダ。市販のブイヨンを使ったコンソメスープ。
料理上手などと言われるものはどこにもない。
そう言ってみると
「料理上手じゃなくてこんなに材料が常備してあるわけないでしょう」
と、呆れられた。
皐月は自分で朝食を作れと言われたら『砂糖パン』とインスタントコーヒー以外は思いつかないそうだ。
砂糖パンというのは、食パンを焼かずに砂糖を振りかけ、その上からマーガリンを塗ってシャリシャリとした食感と甘さを楽しむものらしい。
それはともかく。
「お前、外でもそんな感じなのか?」
口の悪さがさすがに心配になって聞いてみると、皐月は厚切りのパンを皿に下ろし口を尖らせる。
「そんなわけないじゃないですか。暴力沙汰になったらひとたまりもありませんし」
「暴力沙汰になるような自覚はあるわけか」
「ええ。だからお外ではちょっと考えてから話すようにしています」
でも、と目を伏せて皐月は言葉を続ける。
「私、お母様について海外暮らしが長かったので他の子たちよりもちょっと自己主張が強いようなんです」
「…そうだろうな」
ちょっとかはともかくあの姉と海外、だ。当然だろう。
「だから陰で『海外製の日本人形』なんて揶揄されてるんですよ」
皐月は背中まで伸ばしたストレートの黒髪と色素の薄い白い肌、切れ長の奥二重で確かに日本人形を思わせるところはある。
何とも言えず見ていると、皐月は顔を上げてまっすぐ俺を見て笑った。
「だから、何も考えず言いたいことを言える時間って私にとってとても貴重なんです」
そう言われると俺に対してくらいは許してやるか、という気になってしまう。
「おじさまも母から帰る帰る詐欺にあって傷心の姪っ子に暴力を振るったりはしないでしょう?」
「もとから殴らねぇよ…」
からかうようにいい笑顔で俺を見上げる皐月に脱力してしまって、俺は何も言う気がなくなってしまった。
まあ、いいだろう。 ――甘えていると思えば可愛いものだ。
「ごちそうさまでした。後片付けは私がやるのでおじさまは洗濯機でも回しててください」
「自分から後片付けするとはお前も大人になったなぁ」
にこにこと上機嫌で食器を食洗機(そう、シンクでなく食洗機だ)に持っていく皐月に俺はコーヒーを飲みながらわざとしみじみ言ってやった。
俺の言葉に皐月はちょっと渋い顔をして
「おじさまにとって私ってどう見えてるんです?」
と聞いてきた。
そうだな…。
「姉貴をそのまま小さくした怪物」
俺は何気なくそう答えたが、皐月はうつむいて口元をほころばせる。
「それ…、すごく嬉しいかも知れないです」
なんだかんだ皐月は姉を慕っている。
だから久しぶりに会えると思っては裏切られる度に俺に甘えに来るのだろう。
俺の言葉に嬉しそうに微笑んだ皐月は鼻歌を歌いながら食洗機に食器を片づけていく。
…なんで『愛を取り戻せ‼』…?
謎の鼻歌を聞きながら俺はふと思い立って携帯を手に取るとメッセージアプリを起動した。
選んだ宛先は『桜井 淑乃』。
昨日タクシーで泥酔する桜井くんにべったりくっつかれて下襟を引っ張られたので引き離すために連絡先の交換をした。
昨夜のあの様子だとまだ起きてはいないだろうが一報だけは入れておくとしよう。
『朝に済まない。調子はどうだろうか。
昨日はかなり飲まされた様子だったので体調が悪いようなら病院に行くように。』
これでよし、と。
ダイニングから立ち上がって洗濯機にシーツを放り込んでいるとスマホが振動している音がする。
戻って画面を確認すると桜井くんらしい控えめな文面が返ってきていた。
『昨日は送っていただいてありがとうございました。ご迷惑をおかけしませんでしたでしょうか…』
『迷惑などかかっていない。飲みすぎたのは君のせいではないからな。今日はゆっくり休むといい。以上。』
俺はさっと返事を打ってスマホを置いた。
すると、皐月がふくれっ面で戻ってくる。本当に表情の忙しい奴だ。
「何ですかいい年してニヤニヤしてイヤらしい…」
「ニヤニヤしてたか?」
「ええ。おじさまが私たち以外にそんな顔できるなんて知りませんでした。
…さぞおっぱいが大きくてかわいい女性なんでしょうね!」
「女子がおっぱいとか言うな」
「おじさまが言うほうが問題ですよ」
「それは…そうだな」
「真面目に反省するのやめてください!」
***
あー、楽しい!
おじさまったら…いつもいつもこんなに相手してくれなくてもいいのに。
だから会いに来ちゃうんですよ。本当に…。
それにしても…
どんな方なんでしょう? おじさまを微笑ませるような女性。
たぶん昨日おじさまのジャケットに匂いをつけたひと…。
ま、まあ、いくら格好いいって言ってもおじさんですし?
若い女性がおじさまを好きになるとは思えませんけど!
…でも、おじさま声もいいですし。
録音して寝る前に聞きたいって女性ならいても不思議はない…。
いえいえいえ、そんなことは無いはずです!
おじさまは顔も怖いし体格も立派すぎるくらいご立派。普通の女性なら安易に近づかないはずです。
それこそ、よっぽどおじさまのことをよく知りたいと思わなければ…。
おじさまの素敵なところが私以外にそう簡単にわかってたまるもんですか!
――でも、夏祭りで初めて桜井 淑乃さんを見たときに私は思い知る。
この女性は、余計な色眼鏡を通さずおじさまのことをまっすぐ見ている、と――。
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