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第29話-宝石って石だよね?
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(要は敵の意表をついての一撃必殺……ということだよね)
二十メートルほど離れたところで短剣を構えているマルさん。
私は、もう一人の自分がマルさんの隣にいるイメージを膨らませる。
(ゲームの対戦モードみたいに二画面にしている様に、同じ標的を同時に……)
魔力の放出をなるべく安定させると、右目の視界に正面から向き合っているマルさんの姿。そして左目にはマルさんを後ろから見ている姿が重なって見えた。
"こちら"からの視界にはマルさんの背後に蜃気楼の様な自分の姿が見える。
近くで見ていたリンはそれに気づいた様で、驚愕の表情を浮かべるがマルさんには気付かれていない。
「行きます!」
私は地面を蹴り、マルさんへと向かいダッシュする。
補助魔法は使わず接近するが、マルさんのスピードなら確実に避けられる。
――けれど。
「【風爆】!」
「――ぬぅっ!?」
マルさんの背後から不意打ちのように風魔法を打ち出すと、暴風によってマルさんが私の方へ向かって飛ばされてくる。
「――ここっ!」
そして吹き飛ばされこちらに向かってくるマルさんに、無詠唱で【雷槍】を打ち出した。
◇◇◇
「さっきの何っ!? ねぇ! カリスが二人いたよ!」
リンが興奮気味に聞いてくる。リンはテンションが高くなった時はこういう口調になるので、とてもわかり易い。
「あはは、できるかなーって思って試してみたら成功したの」
「いやはや、さすがに意表を突かれましたぞ」
マルさんは髭をさすりながら笑っているが、あの吹き飛ばされた体勢から無詠唱で打ち出した【雷槍】をきっちり避けた。
「ありがとうございます……でも避けられましたし」
「いえ、あれを避けられるのはこの村でも数人ぐらいでしょう」
数人には避けられてしまうんだなと、私は肩を落とす。
他に意表を突くような方法は無いのかなと、足元の砂地を見つめる。
硬い土の上に小さな砂利が敷かれている。
戦闘訓練をさせてもらっているこの広場は、周りをぐるりと家屋が取り囲んでおり、通りからは見えない様になっている。
「…………【土弾】」
――ドスッ
私はふと疑問に思って【土弾】を、地面に向けて打ち出した。
魔力で形成された拳より少し大きめの尖った石が地面に突き刺さった。
「うわっ、びっくりした~カリスどうしたの~?」
「えっと、ちょっと不思議だなって思って……」
私は地面に刺さった石の塊を手に取って眺める。
(……土じゃなくて、ただの石……なのかな?)
水魔法では飲めるほどの綺麗な水が出てくる。
他の人はどうやっているのか知らないが、私は空気中の水分を集めるイメージで発動させている。
雷魔法も静電気の様なものをイメージしているし、風魔法は空気を動かしたり圧縮したりするイメージで発動する。
(魔法はイメージ次第で発動する……つまり?)
「【土弾】」
――ドッ
今度は出現する石の塊のイメージを変え、再び【土弾】を発動させた。
(……白い石……授業で習った通りなら、これ石灰岩……)
出現した石は白っぽい色をした物だった。
「【土弾】」
今度は硬い石をイメージすると真っ黒い石が現れる。
(……玄武岩…………)
「カリス~何やってるの~」
リンが物珍しそうに出現した石を手にとる。
「あ、発動を想像するだけで、出てくる石の種類が変わるんだな……って」
「クリス嬢は変わったことを考えるのですな。その様なことに疑問を抱く魔法使いには会ったことがありませんぞ?」
「つまり考えた通りの石が出るの~? まさか宝石とかもっ!?」
「……宝石」
なるほど、宝石も確かに石だ。リンに言われるまで考えが至らなかった。
「――【土弾】!!」
私は紅玉をイメージして再び魔法を発動させる。
しかし足元に着弾したのはただの白い石だった。
「普通の石だね~宝石は石じゃないの?」
リンはガッカリした表情で現れた石を手に取り、手のひらの上で転がす。
「あっ、もしかして……」
私はリンが手のひらに乗せていた石を受け取って、指で摘みながら眺める。
すると、確かに所々に米粒のような赤い部分が見て取れた。
「あ、これ原石だ」
「原石?」
「この部分を磨くと宝石になるんだよ」
「おおお? えっ? 本当に宝石が出るの? すっごーい!!」
「なんと……そんなことが……?」
この世界で宝石といえば、金剛石や紅玉、翠玉それに真珠が主流だ。
それ以外にも珍しくて綺麗な石は宝石として貴族や王族で人気があると聞いた。
確かお父様がお母様へ送った指輪は琥珀だったと記憶していた。
「ねぇ~カリス~もっとおっきいの出せないの?」
「こらリン……」
マルさんがリンを叱る口調にいつもの勢いが無い。
これは期待されているのだろうか?と思いながら、今度は原石そのものをイメージする。
(でも宝石の原石なんて見たことがないよ……あ、でも教科書で見たことがあるやつなら)
私は磨りガラスのような原石をイメージし、魔力を高める。
(さっき、力を込めて【氷槍】を詠唱したらサイズが前より大きかった……なら【土槍】もきっと……)
私は右手にぐんぐん魔力を集め、なるべくイメージを鮮明にする。
槍系の魔法では込めたことがない程の量を注ぎ込んで、魔法を行使した。
「【土槍】!!」
――ドォォォン
広場を取り囲む家の扉が鳴り響く程の轟音を立て、私の魔力が具現化した石の槍が地面に突き刺さった。
「…………えっ」
「ク、クリス嬢……これが【土槍】というのは些か」
まさかのマルさんまでもが、腰を抜かしたように地面にぺたんと尻餅をついた。
私の目の前に、私の身長以上の大きさの石槍がそびえ立っていた。
「はぁ……はぁ……さ、流石に魔力入れすぎた………はぁ……はぁ……」
「いやいやいや、カリス何やってるの! だいじょうぶっ!? 顔が真っ青だよ!」
「ごめん、ごめん、どこまで出来るかやってみたくて」
「クリス嬢……この【土槍】はもしや……」
「多分ダイヤ……金剛石の原石だと思います」
私は霞む目をこすりながら乳白色の石槍を見上げた。
二十メートルほど離れたところで短剣を構えているマルさん。
私は、もう一人の自分がマルさんの隣にいるイメージを膨らませる。
(ゲームの対戦モードみたいに二画面にしている様に、同じ標的を同時に……)
魔力の放出をなるべく安定させると、右目の視界に正面から向き合っているマルさんの姿。そして左目にはマルさんを後ろから見ている姿が重なって見えた。
"こちら"からの視界にはマルさんの背後に蜃気楼の様な自分の姿が見える。
近くで見ていたリンはそれに気づいた様で、驚愕の表情を浮かべるがマルさんには気付かれていない。
「行きます!」
私は地面を蹴り、マルさんへと向かいダッシュする。
補助魔法は使わず接近するが、マルさんのスピードなら確実に避けられる。
――けれど。
「【風爆】!」
「――ぬぅっ!?」
マルさんの背後から不意打ちのように風魔法を打ち出すと、暴風によってマルさんが私の方へ向かって飛ばされてくる。
「――ここっ!」
そして吹き飛ばされこちらに向かってくるマルさんに、無詠唱で【雷槍】を打ち出した。
◇◇◇
「さっきの何っ!? ねぇ! カリスが二人いたよ!」
リンが興奮気味に聞いてくる。リンはテンションが高くなった時はこういう口調になるので、とてもわかり易い。
「あはは、できるかなーって思って試してみたら成功したの」
「いやはや、さすがに意表を突かれましたぞ」
マルさんは髭をさすりながら笑っているが、あの吹き飛ばされた体勢から無詠唱で打ち出した【雷槍】をきっちり避けた。
「ありがとうございます……でも避けられましたし」
「いえ、あれを避けられるのはこの村でも数人ぐらいでしょう」
数人には避けられてしまうんだなと、私は肩を落とす。
他に意表を突くような方法は無いのかなと、足元の砂地を見つめる。
硬い土の上に小さな砂利が敷かれている。
戦闘訓練をさせてもらっているこの広場は、周りをぐるりと家屋が取り囲んでおり、通りからは見えない様になっている。
「…………【土弾】」
――ドスッ
私はふと疑問に思って【土弾】を、地面に向けて打ち出した。
魔力で形成された拳より少し大きめの尖った石が地面に突き刺さった。
「うわっ、びっくりした~カリスどうしたの~?」
「えっと、ちょっと不思議だなって思って……」
私は地面に刺さった石の塊を手に取って眺める。
(……土じゃなくて、ただの石……なのかな?)
水魔法では飲めるほどの綺麗な水が出てくる。
他の人はどうやっているのか知らないが、私は空気中の水分を集めるイメージで発動させている。
雷魔法も静電気の様なものをイメージしているし、風魔法は空気を動かしたり圧縮したりするイメージで発動する。
(魔法はイメージ次第で発動する……つまり?)
「【土弾】」
――ドッ
今度は出現する石の塊のイメージを変え、再び【土弾】を発動させた。
(……白い石……授業で習った通りなら、これ石灰岩……)
出現した石は白っぽい色をした物だった。
「【土弾】」
今度は硬い石をイメージすると真っ黒い石が現れる。
(……玄武岩…………)
「カリス~何やってるの~」
リンが物珍しそうに出現した石を手にとる。
「あ、発動を想像するだけで、出てくる石の種類が変わるんだな……って」
「クリス嬢は変わったことを考えるのですな。その様なことに疑問を抱く魔法使いには会ったことがありませんぞ?」
「つまり考えた通りの石が出るの~? まさか宝石とかもっ!?」
「……宝石」
なるほど、宝石も確かに石だ。リンに言われるまで考えが至らなかった。
「――【土弾】!!」
私は紅玉をイメージして再び魔法を発動させる。
しかし足元に着弾したのはただの白い石だった。
「普通の石だね~宝石は石じゃないの?」
リンはガッカリした表情で現れた石を手に取り、手のひらの上で転がす。
「あっ、もしかして……」
私はリンが手のひらに乗せていた石を受け取って、指で摘みながら眺める。
すると、確かに所々に米粒のような赤い部分が見て取れた。
「あ、これ原石だ」
「原石?」
「この部分を磨くと宝石になるんだよ」
「おおお? えっ? 本当に宝石が出るの? すっごーい!!」
「なんと……そんなことが……?」
この世界で宝石といえば、金剛石や紅玉、翠玉それに真珠が主流だ。
それ以外にも珍しくて綺麗な石は宝石として貴族や王族で人気があると聞いた。
確かお父様がお母様へ送った指輪は琥珀だったと記憶していた。
「ねぇ~カリス~もっとおっきいの出せないの?」
「こらリン……」
マルさんがリンを叱る口調にいつもの勢いが無い。
これは期待されているのだろうか?と思いながら、今度は原石そのものをイメージする。
(でも宝石の原石なんて見たことがないよ……あ、でも教科書で見たことがあるやつなら)
私は磨りガラスのような原石をイメージし、魔力を高める。
(さっき、力を込めて【氷槍】を詠唱したらサイズが前より大きかった……なら【土槍】もきっと……)
私は右手にぐんぐん魔力を集め、なるべくイメージを鮮明にする。
槍系の魔法では込めたことがない程の量を注ぎ込んで、魔法を行使した。
「【土槍】!!」
――ドォォォン
広場を取り囲む家の扉が鳴り響く程の轟音を立て、私の魔力が具現化した石の槍が地面に突き刺さった。
「…………えっ」
「ク、クリス嬢……これが【土槍】というのは些か」
まさかのマルさんまでもが、腰を抜かしたように地面にぺたんと尻餅をついた。
私の目の前に、私の身長以上の大きさの石槍がそびえ立っていた。
「はぁ……はぁ……さ、流石に魔力入れすぎた………はぁ……はぁ……」
「いやいやいや、カリス何やってるの! だいじょうぶっ!? 顔が真っ青だよ!」
「ごめん、ごめん、どこまで出来るかやってみたくて」
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