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ただちょっとお金をあげたいだけ
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放課後になり、保健室から戻ってきた高峯くんと連れ立って帰路につく。
「で、昼の続きなんだけど」
「うん」
「推し?ってどういうの?アイドルとか推しメンって言うけど、恋愛感情はないけど好きってこと?握手とかしてほしいってこと?」
「近いっていえば近いけど、私は握手とかチェキとか見返りはなくて……ただ幸せになって!!生まれてきてくれてありがとう!!!!うわ~~今日も生きてる大好き!!みたいな」
高峯くんは一言、へえ、と言った。でもとりあえず言っただけで、全く何もわかってないみたいだった。
「僕になにしたいの」
僕になにしたいの。
この世にこんなにもえっちな響きがあるだろうか。私の脳内はスタンディングオベーションで満ちた。
「お金あげたい……お布施……もうこうして話すのとか正直700円くらいのイベントだと思う」
「妙に具体的で払えそうなリアルな数字やめない?」
だらだらと話しているうちに通学路途中の公園の前にさしかかった。長くなりそうだからここのベンチで話そうか、と提案する高峯くんに反対する理由もないので頷く。
すると、高峯くんはおもむろに側の自販機でお茶を2本買いそのうちの一本を私に差し出した。
「付き合わせたの僕だし、これあげる」
「えっ!でも悪いよ、はいこれ」
「いいよ別に……何これ」
私の手に握られた2000円を凝視する彼。何って日本銀行券だよ。
「なんで120円のお茶に2000円出したの?「はいこれ」じゃないよナチュラルに金を握らそうとしないで」
「いや推しから手渡されるサービス料+トーク料+お茶代だからこのくらいでしょ。私はド健全にお金あげたいの」
「その考えはド不健全だよ。というか話して渡すだけって絶対お金かからないから」
「ほんと?じゃあ胸ポケットにお札ねじ込みたいからそのサービス料ってことで」
「じゃあ、じゃないやめろ!!!」
手を伸ばそうとした瞬間全力で逃げられた。ちょっとお金あげたいだけなのに。
「で、昼の続きなんだけど」
「うん」
「推し?ってどういうの?アイドルとか推しメンって言うけど、恋愛感情はないけど好きってこと?握手とかしてほしいってこと?」
「近いっていえば近いけど、私は握手とかチェキとか見返りはなくて……ただ幸せになって!!生まれてきてくれてありがとう!!!!うわ~~今日も生きてる大好き!!みたいな」
高峯くんは一言、へえ、と言った。でもとりあえず言っただけで、全く何もわかってないみたいだった。
「僕になにしたいの」
僕になにしたいの。
この世にこんなにもえっちな響きがあるだろうか。私の脳内はスタンディングオベーションで満ちた。
「お金あげたい……お布施……もうこうして話すのとか正直700円くらいのイベントだと思う」
「妙に具体的で払えそうなリアルな数字やめない?」
だらだらと話しているうちに通学路途中の公園の前にさしかかった。長くなりそうだからここのベンチで話そうか、と提案する高峯くんに反対する理由もないので頷く。
すると、高峯くんはおもむろに側の自販機でお茶を2本買いそのうちの一本を私に差し出した。
「付き合わせたの僕だし、これあげる」
「えっ!でも悪いよ、はいこれ」
「いいよ別に……何これ」
私の手に握られた2000円を凝視する彼。何って日本銀行券だよ。
「なんで120円のお茶に2000円出したの?「はいこれ」じゃないよナチュラルに金を握らそうとしないで」
「いや推しから手渡されるサービス料+トーク料+お茶代だからこのくらいでしょ。私はド健全にお金あげたいの」
「その考えはド不健全だよ。というか話して渡すだけって絶対お金かからないから」
「ほんと?じゃあ胸ポケットにお札ねじ込みたいからそのサービス料ってことで」
「じゃあ、じゃないやめろ!!!」
手を伸ばそうとした瞬間全力で逃げられた。ちょっとお金あげたいだけなのに。
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