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「うぅーん。」

「ティナ?」

「あれ?お兄様?」

「私どうしましたか?」

「お酒を呑んで気を失ったんだよ。」

「お酒?あーあの飲み物はアルコールが入ってたんですね。通りで美味しかった訳だわ。」

「美味しかった?」

「えぇ、シュワシュワしてて美味しかったですわ。……倒れるようじゃダメですけどね。」

朱里としては好きだけど、クリスティーナにはお酒はまだはやかったみたいね。
失敗しちゃったわ。

「心臓が止まるかと思ったよ。」

「心配かけてごめんなさい。」



「ルベルドに言いたいことははっきり言いきってから倒れたクリスティーナ嬢はたいしたもんだったよ。」

とシザール様登場です!

「シザール様!お恥ずかしい所をお見せしてしまい大変申し訳ありません。」

なんか今日は恥ずかしい所ばかり見られてるわよね。

「全く問題ないよ。君の言っていることは正しいからね。酔っ払いの発言とは到底思えない立派な意見だったと俺は思うよ?」

「恐縮です。」

「ティナ。具合いはどうだい?」

「もう大丈夫です。」

「ではそろそろ帰ろうか。」

「ルベルド、良かったら泊まって行ってもいいんだぞ?」

「シザール、未婚のティナをここに泊める訳には行かないさ。馬車でゆっくり帰るよ。」


そういう訳で、私が寝ている間に夜会はお開きになり、帰ることとなりました。
あの二人がどうなったか… まぁ私には関係ない話しよね?
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