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第3章「ジョニー、お見舞いに行く」
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俺が振り返って見ると、店の外にドレッドヘアの黒人青年が一人、肩に担いだラジカセでレゲエを聞きながらリズムを取っていた。
あの曲は俺でも知っている、ボブ・マーリーの”NO WOMAN NO CRY”だ。
車道には赤いオープンカーが一台停車しており、運転席には似たような格好の黒人青年が座っている。
と、ドレッドヘアは、店の窓ガラスにスプレー缶で大きなバツ印を描いた。
「ちょっと、ちょっと!何してるのさ、あんた!?」
マリアナが目を三角にし、ドレッドヘアを捕まえようとして店のドアに向かって走っていった。
ドレッドヘアはリズムを取りながら悠々とその場を去り、店の前に停めたオープンカーの助手席に座った。
「ちょっと、待ちなさいよ!」
マリアナが店のドアを開けようとした。
ドレッドヘアはラジカセを後部座席に置くと、代わりにロシア製の携帯対戦車ロケット弾、RPGー7を肩の上に乗っけた。
「待てッ!!」
俺はマリアナに飛びつき、床に伏せさせた。
ドレッドヘアはニヤリと笑うと、窓のバツ印に向かってロケット弾を発射した。
ロケット弾はガラスを突き破り、店の壁に当たって爆発した。
地響きがして、店内に黒煙の柱が立ち昇り、爆発で起こった熱気でマリアナの黒髪がチリチリと焦げた。
俺は”イージスの盾”のおかげで当然無傷だったし、マリアナも俺の身体が盾となり、怪我はしていないようだ。
俺は急いで立ち上がると、カウンターを飛び越え、クラウの姿を探した。
「クラウ!!」
クラウは床に仰向けに倒れ、粉のように砕けた食器の欠片の下に埋もれていた。
クラウは死んだように動かない。
床にできた血だまりはどんどん広がっていく。
「マリアナ!!クラウを頼む!!」
俺は完全に逆上し、割られた窓から店の外に弾丸みたいに飛び出た。
ドレッドヘアを乗せたオープンカーの姿はもうなかった。
車道を見ると、はるか前方、メインストリートを走り去るオープンカーを発見した。
俺は勢いよく地面を蹴ると、野獣のようにまっしぐらにオープンカーに向かって駆けて行った。
”イージスの盾”が発動し、俺が地面を蹴るたびにその反動で俺の身体は前方に弾き飛ばされた。
俺は人間離れしたスピードで疾風のように駆け、たちまちオープンカーに追いついた。
俺は大きくジャンプして、車の後部座席に潜り込んだ。
「何が『NO WOMAN NO CRY』だ!ざけんなよ!」
「そ、そんなバカなッ!?」
助手席のドレッドヘアが驚いて拳銃を抜くと、後ろにいる俺の顔に向かって引き金を引いた。
銃弾は俺の顔で反射し、運転席の男の後頭部を貫いた。
運転していた男はガクッと前のめりになり、ハンドルにもたれて倒れた。
アクセルがグイッと踏み込まれ、オープンカーは猛スピードで暴走した。
助手席のドレッドヘアが慌ててハンドルを掴んだ。
俺は後部座席から両腕を伸ばして、ハンドルを握った。
オープンカーは対向車線にはみ出し、凶器の如く対向車の群れが襲って来た。
「よ、よせッ!!死ぬ気かよッ!!」
ドレッドヘアは必死にハンドルを切って、衝突の危機を逃れている。
「死ぬのは、お前だけだ!!」
俺はグイッと力を込めてハンドルを大きく切った。
オープンカーのタイヤが悲鳴を上げ、ビルの壁面に激突した。
ボンネットが衝撃で山形に盛り上がり、車道にバンパーやヘッドライトをばら撒きながら車は何度も転がった。
やがて、俺はのそのそと横転したオープンカーからはい出て、周囲を見回した。
歩道の上に2体の死骸が転がっていた。
俺は一度、大きく深呼吸をすると、一目散に、クラウの店に向かって駆け出した。
あの曲は俺でも知っている、ボブ・マーリーの”NO WOMAN NO CRY”だ。
車道には赤いオープンカーが一台停車しており、運転席には似たような格好の黒人青年が座っている。
と、ドレッドヘアは、店の窓ガラスにスプレー缶で大きなバツ印を描いた。
「ちょっと、ちょっと!何してるのさ、あんた!?」
マリアナが目を三角にし、ドレッドヘアを捕まえようとして店のドアに向かって走っていった。
ドレッドヘアはリズムを取りながら悠々とその場を去り、店の前に停めたオープンカーの助手席に座った。
「ちょっと、待ちなさいよ!」
マリアナが店のドアを開けようとした。
ドレッドヘアはラジカセを後部座席に置くと、代わりにロシア製の携帯対戦車ロケット弾、RPGー7を肩の上に乗っけた。
「待てッ!!」
俺はマリアナに飛びつき、床に伏せさせた。
ドレッドヘアはニヤリと笑うと、窓のバツ印に向かってロケット弾を発射した。
ロケット弾はガラスを突き破り、店の壁に当たって爆発した。
地響きがして、店内に黒煙の柱が立ち昇り、爆発で起こった熱気でマリアナの黒髪がチリチリと焦げた。
俺は”イージスの盾”のおかげで当然無傷だったし、マリアナも俺の身体が盾となり、怪我はしていないようだ。
俺は急いで立ち上がると、カウンターを飛び越え、クラウの姿を探した。
「クラウ!!」
クラウは床に仰向けに倒れ、粉のように砕けた食器の欠片の下に埋もれていた。
クラウは死んだように動かない。
床にできた血だまりはどんどん広がっていく。
「マリアナ!!クラウを頼む!!」
俺は完全に逆上し、割られた窓から店の外に弾丸みたいに飛び出た。
ドレッドヘアを乗せたオープンカーの姿はもうなかった。
車道を見ると、はるか前方、メインストリートを走り去るオープンカーを発見した。
俺は勢いよく地面を蹴ると、野獣のようにまっしぐらにオープンカーに向かって駆けて行った。
”イージスの盾”が発動し、俺が地面を蹴るたびにその反動で俺の身体は前方に弾き飛ばされた。
俺は人間離れしたスピードで疾風のように駆け、たちまちオープンカーに追いついた。
俺は大きくジャンプして、車の後部座席に潜り込んだ。
「何が『NO WOMAN NO CRY』だ!ざけんなよ!」
「そ、そんなバカなッ!?」
助手席のドレッドヘアが驚いて拳銃を抜くと、後ろにいる俺の顔に向かって引き金を引いた。
銃弾は俺の顔で反射し、運転席の男の後頭部を貫いた。
運転していた男はガクッと前のめりになり、ハンドルにもたれて倒れた。
アクセルがグイッと踏み込まれ、オープンカーは猛スピードで暴走した。
助手席のドレッドヘアが慌ててハンドルを掴んだ。
俺は後部座席から両腕を伸ばして、ハンドルを握った。
オープンカーは対向車線にはみ出し、凶器の如く対向車の群れが襲って来た。
「よ、よせッ!!死ぬ気かよッ!!」
ドレッドヘアは必死にハンドルを切って、衝突の危機を逃れている。
「死ぬのは、お前だけだ!!」
俺はグイッと力を込めてハンドルを大きく切った。
オープンカーのタイヤが悲鳴を上げ、ビルの壁面に激突した。
ボンネットが衝撃で山形に盛り上がり、車道にバンパーやヘッドライトをばら撒きながら車は何度も転がった。
やがて、俺はのそのそと横転したオープンカーからはい出て、周囲を見回した。
歩道の上に2体の死骸が転がっていた。
俺は一度、大きく深呼吸をすると、一目散に、クラウの店に向かって駆け出した。
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