神子の余分

朝山みどり

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15 ルークと言う冒険者 フェルナンド目線

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精算を終えて、赤毛が周りを牽制するように

「ルークやっぱり俺たちいい組み合わせだ」と言うと

「「「そうだ、今日、よくわかった」」」

と男たちがルークを取り囲んで大きな声で言った。

「悪いが俺はやはりソロが気楽でいいな」とルークが答えた。

「そうか、しつこく誘って嫌われたくないが、時々一緒に行こう。明日はどうする?」

「明日は休みだ。図書館だな」

「そうか、ゆっくり休めな」

「ありがとう、それじゃ」とルークはあっさり言うとさっさとギルドを出て行った。



「お高く止まって」と弓を持っていた男が言うと

「お高くないさ、話せば返事が来るし」と赤毛が言うと

「一緒にいてやり易いのは確かだよ」と盾の男がいうと

「確かに、やりやすい」と剣の男が言うと赤毛が

「とりあえず飯に行こう」

「今日は少し贅沢ができる」

と言いながら四人は出て行った。


俺が、ギルドにはいるとすぐに、受付から

「マスターが会いたいと」と呼ばれた。

受付の案内でマスター室に行くと

「あぁフェルナンド。戻ってくれて助かる。予想より遅いが瘴気はやはり広がって来ている」

「ハイタック王国の神子は?」

「なんでも二人現れたと聞いたがはっきりとは・・・・浄化を始めたらしいが・・・・ゆっくりのようだな」

「魔獣はなんとか倒せるが・・・負担が大きい・・・・神子を頼むのも負担だ・・・・ハイタック王国は・・・・強気というか、いやな国だからな」

「そうだな。自分たちでなんとかできるならそれに越したことはない。冒険者を集めて訓練すると言う案がでているが・・・・」

「国で冒険者を雇うということか?」と俺が聞くと

「そうだ、騎士団もがんばっているが、魔獣に対しては冒険者のほうが・・・・連携して対処すれば被害が少ないのではと言う、意見が出てるんだ」


「なるほど、冒険者を無駄に死なせないと言う意味ではいいかも」とフェルナンドが言えば

「まとめ役がいるな。冒険者に尊敬されていて、国にも顔が利く。騎士団にも・・・」

「・・・・・」

「おまえが帰ってきて良かった。この町に帰ってきて良かった」

「こころよく神子が来てくれるといいのだがな」

「頼む気がないようだ。あてにせず対処する」

とマスターははっきりと言うと

「頼りにしてるぞ」と頭を下げた。やめろ。そんな似合わんぞ。と思ったが、覚悟はしていたことだ

「あぁ出来るだけのことはする」と答えると

「助かる」とマスターが答えた。

しばらく無言だったマスターは

「動きやすいように、協力する」と言った。

俺は黙ってうなづいた。


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