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24 ケイトの絶望
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「妃殿下、お手を痛めます」とラズがロザモンドの手を優しくとりながら言うと、ガーベラが
「それに急に動かれますと目が回ることも」と言いながら長椅子に座らせた。
「ケイト、あなたこっそりどこかに行ってるでしょう」とジャスミンが言うと
「誰もあなたを見ない時があるもの。どこに行ってるの?なにをしてるの?」とガーベラが詰問した。
「あなたたち黙ってわたしが話すわ」とロザモンドが皆を黙らせると
「リックになにを頼んだの?侍女でしょ。あなたみたいなのを、泥棒猫って言うのよ」
「あんまりです。ロザモンド様・・・・わたしはずっと、尽くして来ました・・・・それを泥棒猫などと」
「泥棒猫って、ずうずうしいから、そう言うのよ。ちゃんと知ってるんだから」とロザモンドが言う後ろで、ガーベラ達三人は目配せをし合った。
あの盛り上がった話の効果に驚いたのだ。
「リック様に・・・」とケイトが言った瞬間、ロザモンがケイトの頬をうった。
ケイトはおもわず、やり返してしまった。
ロザモンが床に倒れると
「人を呼んで暴力を振るうわ」とガーベラが叫んだ。
エリザベートは床に座らされたケイトを見ていた。
全員が興奮していて、泣きながら話すのをなんとか、落ち着かせた。
ロザモンドはラズをつけて別室で休ませた。侍女のロザモンは別室で医者の手当を受けている。
「泥棒猫がずうずうしく、王太子殿下をリックと呼んだのでおもわず手を出してしまっただけです。彼女、ロザモンがぶたなかったらわたしがぶってました」とジャスミンが言うと
「それはロザモンド様がそう呼んだので、おもわず・・・口が・・・」とケイトが言うのをエリザベートは軽く
「あなたは、前から・・・・まぁいいわ」と流した。
「ケイトはちょくちょく姿を消していて、どこに行っているのかわたしたち心配してました。そしたら王太子殿下の所に行っていたんです」とジャスミンが言うと
「それは」とケイトが言いかけたがエリザベートは喋らせずに、
「そのことをロザモンドは知ってるの?」と問いかけた。
「はい・・・・ご存知です」とガーベラが答えた。
「それで泥棒猫と・・・・・・当たり前よね」とエリザベートは呟いた。
「確かにケイトは王太子殿下に近づこうとしていましたね」とエリザベートはケイトに話しかけた。
「違います、それは・・・ロザモンド様に早く知らせたくて」とケイトは答えたが、涙で最後まで言えなかった。
「王太子殿下に頼みごとってなんだったの」
「それは・・・・エリザベート様ではなくロザモンド様にお仕えしたいと、お願いしました」
「そうね、わたくしに仕えるのはいやだったと言う事ですね」とエリザベートがはっきり言うと
「そうではなく・・・・その・・・」とケイトは口ごもった。
「ケイトの処分はロザモンドがします。逃げられないように閉じ込めておいて。それから家族を呼んで」
「それに急に動かれますと目が回ることも」と言いながら長椅子に座らせた。
「ケイト、あなたこっそりどこかに行ってるでしょう」とジャスミンが言うと
「誰もあなたを見ない時があるもの。どこに行ってるの?なにをしてるの?」とガーベラが詰問した。
「あなたたち黙ってわたしが話すわ」とロザモンドが皆を黙らせると
「リックになにを頼んだの?侍女でしょ。あなたみたいなのを、泥棒猫って言うのよ」
「あんまりです。ロザモンド様・・・・わたしはずっと、尽くして来ました・・・・それを泥棒猫などと」
「泥棒猫って、ずうずうしいから、そう言うのよ。ちゃんと知ってるんだから」とロザモンドが言う後ろで、ガーベラ達三人は目配せをし合った。
あの盛り上がった話の効果に驚いたのだ。
「リック様に・・・」とケイトが言った瞬間、ロザモンがケイトの頬をうった。
ケイトはおもわず、やり返してしまった。
ロザモンが床に倒れると
「人を呼んで暴力を振るうわ」とガーベラが叫んだ。
エリザベートは床に座らされたケイトを見ていた。
全員が興奮していて、泣きながら話すのをなんとか、落ち着かせた。
ロザモンドはラズをつけて別室で休ませた。侍女のロザモンは別室で医者の手当を受けている。
「泥棒猫がずうずうしく、王太子殿下をリックと呼んだのでおもわず手を出してしまっただけです。彼女、ロザモンがぶたなかったらわたしがぶってました」とジャスミンが言うと
「それはロザモンド様がそう呼んだので、おもわず・・・口が・・・」とケイトが言うのをエリザベートは軽く
「あなたは、前から・・・・まぁいいわ」と流した。
「ケイトはちょくちょく姿を消していて、どこに行っているのかわたしたち心配してました。そしたら王太子殿下の所に行っていたんです」とジャスミンが言うと
「それは」とケイトが言いかけたがエリザベートは喋らせずに、
「そのことをロザモンドは知ってるの?」と問いかけた。
「はい・・・・ご存知です」とガーベラが答えた。
「それで泥棒猫と・・・・・・当たり前よね」とエリザベートは呟いた。
「確かにケイトは王太子殿下に近づこうとしていましたね」とエリザベートはケイトに話しかけた。
「違います、それは・・・ロザモンド様に早く知らせたくて」とケイトは答えたが、涙で最後まで言えなかった。
「王太子殿下に頼みごとってなんだったの」
「それは・・・・エリザベート様ではなくロザモンド様にお仕えしたいと、お願いしました」
「そうね、わたくしに仕えるのはいやだったと言う事ですね」とエリザベートがはっきり言うと
「そうではなく・・・・その・・・」とケイトは口ごもった。
「ケイトの処分はロザモンドがします。逃げられないように閉じ込めておいて。それから家族を呼んで」
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