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第56話 王都撤退
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それからアリスは、国王と話した。っとその部屋に王妃と王太子、メアリーがやって来た。
「アリス、驚いた?南の小国の人たちってわたしと知り合いよ。すごく親しいわ。話が合うのよ。わたしがメニリーフ王国の話をするとね、一緒に憤ってくれたのよ。当たり前でしょ。王族は王族同士分かり合えるの。だからね・・・ふふふ・・・あなたにはわからないだろうけどね。それとカーラが教えてくれたの。あなた、家族にも婚約者にもないがしろにされていたでしょ! カーラは同情してたわ。
公爵たちの領地をとりあげたのもあなたの仕業でしょ。わかってるのよ・・・だから皆で協力して取り返すの。さすがにお茶会仲間の力じゃ軍はまとめられないわ。そこは宰相が公爵家とか貴族とかと話をまとめて小国群に連絡を入れてるの。だからわたしたちはここで彼らを待つわ」とメアリーが言ったが、アリスは
『誰も止めないの?こんなにペラペラと喋って、公爵たちが力を合わせて敵と通じるって想定してたけど・・・こんなに喋って・・・いいの?』と思いながら、悩みながら大人しく聞いていたが、それを見た王太子は言い出した。
「アリス、これが政治だよ。なにも言えないだろう。そもそも」とここでアリスは
「驚きました。それでは王宮は避難しませんね」と割り込んだ。くだらない話を聞くほど暇ではない。
すっと寄って来た護衛がアリスを取り囲んだ。
「失礼します」とだけ言うとアリスは部屋を出た。
『王様たちはあのいつもの仲間とここで、過ごすのね。さぞかし楽しいでしょう』とアリスは思いながら歩いた。
図書館の様子を見に、アリスがやって来ると、何人かが本を箱に詰めていた。
「アリス様、持って行きたいものがありますか?」と聞かれていろいろ話をしている所にアレクとデイビスがやって来た。
「アリス、その者たちとなにを話している?」と言ったアレクを見てアリスは驚いた。
いつも余裕のある落ち着いた雰囲気、見上げるような人なのに、なんというか、あの子馬のような目になっているのだ。
もっと頭の位置が低ければ撫でていただろう。どうしたんだ?
「アレク様、本の選別のことです。全部持っていけないでしょ」と答えると
「あぁ、最近会ってないから連絡してなかったな。帰って来たのに会えないから探しに来たんだ。本については国から人が来る。王宮の荷物を預かって貰おうと思って」とアレクがアリスを見ながら言った。
可愛い!褒めたい!撫でたい! アレク様。可愛い。スープ作って食べさせたいとアリスは思った。
アリスの様子を見ていたデイビスと特務部と護衛は、じろじろみたらいけないと思いながら、目を離せなかった。
その時、ハトン公爵が角を曲がって姿をあらわした。いち早く気づいた一人が
「公爵!」と声を出した。
ハトン公爵は先に言われてびっくりして、早足で近づいてくると礼を取ろうとしたが、自分を取り戻したデイビスが
「そのままで」と声をかけた。
軽く頭を下げた公爵は
「王都の人を避難させると聞きました。とりあえず領内の馬車や荷車を用意しました。すぐにでも持ってこれます」と言った。
「おぉよく気がついてくれた。荷物は少なくと彼らには言っておるが、歩くのが辛いものもいるから、助かる」と言うと対策委員が進み出て
「そのことはわたしが」と言った。公爵はアリスとアレクを見て、二人が頷くのを確認すると
「実はよくわからない部分が」と話しかけながら委員について行った。
「アリス、驚いた?南の小国の人たちってわたしと知り合いよ。すごく親しいわ。話が合うのよ。わたしがメニリーフ王国の話をするとね、一緒に憤ってくれたのよ。当たり前でしょ。王族は王族同士分かり合えるの。だからね・・・ふふふ・・・あなたにはわからないだろうけどね。それとカーラが教えてくれたの。あなた、家族にも婚約者にもないがしろにされていたでしょ! カーラは同情してたわ。
公爵たちの領地をとりあげたのもあなたの仕業でしょ。わかってるのよ・・・だから皆で協力して取り返すの。さすがにお茶会仲間の力じゃ軍はまとめられないわ。そこは宰相が公爵家とか貴族とかと話をまとめて小国群に連絡を入れてるの。だからわたしたちはここで彼らを待つわ」とメアリーが言ったが、アリスは
『誰も止めないの?こんなにペラペラと喋って、公爵たちが力を合わせて敵と通じるって想定してたけど・・・こんなに喋って・・・いいの?』と思いながら、悩みながら大人しく聞いていたが、それを見た王太子は言い出した。
「アリス、これが政治だよ。なにも言えないだろう。そもそも」とここでアリスは
「驚きました。それでは王宮は避難しませんね」と割り込んだ。くだらない話を聞くほど暇ではない。
すっと寄って来た護衛がアリスを取り囲んだ。
「失礼します」とだけ言うとアリスは部屋を出た。
『王様たちはあのいつもの仲間とここで、過ごすのね。さぞかし楽しいでしょう』とアリスは思いながら歩いた。
図書館の様子を見に、アリスがやって来ると、何人かが本を箱に詰めていた。
「アリス様、持って行きたいものがありますか?」と聞かれていろいろ話をしている所にアレクとデイビスがやって来た。
「アリス、その者たちとなにを話している?」と言ったアレクを見てアリスは驚いた。
いつも余裕のある落ち着いた雰囲気、見上げるような人なのに、なんというか、あの子馬のような目になっているのだ。
もっと頭の位置が低ければ撫でていただろう。どうしたんだ?
「アレク様、本の選別のことです。全部持っていけないでしょ」と答えると
「あぁ、最近会ってないから連絡してなかったな。帰って来たのに会えないから探しに来たんだ。本については国から人が来る。王宮の荷物を預かって貰おうと思って」とアレクがアリスを見ながら言った。
可愛い!褒めたい!撫でたい! アレク様。可愛い。スープ作って食べさせたいとアリスは思った。
アリスの様子を見ていたデイビスと特務部と護衛は、じろじろみたらいけないと思いながら、目を離せなかった。
その時、ハトン公爵が角を曲がって姿をあらわした。いち早く気づいた一人が
「公爵!」と声を出した。
ハトン公爵は先に言われてびっくりして、早足で近づいてくると礼を取ろうとしたが、自分を取り戻したデイビスが
「そのままで」と声をかけた。
軽く頭を下げた公爵は
「王都の人を避難させると聞きました。とりあえず領内の馬車や荷車を用意しました。すぐにでも持ってこれます」と言った。
「おぉよく気がついてくれた。荷物は少なくと彼らには言っておるが、歩くのが辛いものもいるから、助かる」と言うと対策委員が進み出て
「そのことはわたしが」と言った。公爵はアリスとアレクを見て、二人が頷くのを確認すると
「実はよくわからない部分が」と話しかけながら委員について行った。
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