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20話 友達

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「ソフィア様、大事な話とは...何でしょう?」
と僕が聞くと、ソフィア様は少し困ったように
「アイリス アレキサンダーって言えば分かるかしら?」
とソフィア様に聞かれ
「……妹がどうかしたでしょか?」
と平然を装いながら言うが
「その反応は......会ったわね」
と言い当てられ、正直に
「はい、実はメリーを探す際に...偶然会いました」
と言うと、ソフィア様はまた少し考え、そして心配そうに
「大丈夫だったの?アルカ君は」
と言って心配してくれた。


「私の方は大丈夫です」
と僕はソフィア様に心配を掛けたくなくて咄嗟に嘘をつくと何故か、学園長室をドアが開き

「お兄ちゃんっ!!」

「師匠っ!!」

ノア様とメリーが学園長室に入ってきて、僕の方に走ってき

「大丈夫?なんとも無い?」

「大丈夫ですか?師匠、お身体は?」

とメリーとノア王女が心配そうな顔をして僕の身体をペタペタ触ってくる、それを見てソフィア様が
「貴方達、盗み聞きは感心しないわね」
と少し怒気を込めて言ったがその顔は笑っていた。


「で、私が言いたかった事は、それだけだけど、アルカ君はなにか質問はあるかしら?」
と聞かれ、僕は
「では、決闘の仕方を知りたいのですか?」
と僕が言うと、ソフィア様は
「良いけど、それは何の為かを聞いても良いかしら?」
と聞かれ
「従者が主を護るのは当然ですし、さっきの様なことが起きないとも限りません、それに私の大切な主に手を出されては困りますしね」
と僕が言うと、ソフィア様は苦笑いを浮かべながら
「もはや、主にい言う言葉じゃないわね」
と言われ、僕が少しその意味を考えていると
「あ、あのっ、師匠っ!!」
とノア様に呼ばれ
「何でございましょう?ノア様?」
と僕が聞くと、ノア様は顔を真っ赤にして恥ずかしそうに
「わ、わたくしの事も護って頂けますか?」
と言われ
「...えーと......申し訳ありませんが、それは出来ません」
僕が言うと、ノア様は
「な、何でですか?メアリーが貴方の主だからですか?」
と少し涙目で聞かれ、少し堪えたが
「それもありますが、ノア様を護衛は私では少々荷が重いですしね」
と私が言うと、何故かソフィア様が
「あらっ?そんな事は無いわよ?ルーク君なら、今すぐにでもノアの専属にしてもいいと思ってるのよ」
とソフィア様が言うと

「それはっ!!」

「分かってるわよ、メアリーちゃん、でもそれは出来ないのよ」
とソフィア様が言うとメリーも落ち着いたようで、またソフィアに座った


「まぁ、そういう事で、今回は飽きられなさいノア」
とソフィア様に言われノア様は渋々
「分かりました......ですが必ず師匠を私の....騎士にしてみせますは!!」
と言い、颯爽と学園長室から出ていった


「ごめんなさいね、でもあれでもあの子は本気よ」
とソフィア様が少し真剣な顔で言うとメリーが
「それは分かっていますが、お兄ちゃ……アルカは渡せません」
と言うと、ソフィア様はニコニコ笑いながら
「そんなにアルカ君の事が好きなのねぇ、妬いちゃうわね」
と言われ
「そんなのではっ!!」
とメリーが言うとソフィア様は
「冗談よ……それでアルカ君」
と呼ばれ、はいと返事をすると
「決闘の件だけど、許可してるけどメアリーちゃんに手を出した人に片っ端から申し込むのだけは辞めてね?」
と釘を刺され、渋々
「分かりました……ですが私も人間ですので加減を間違えるかも知れません」
と僕が言うと
「それは目を瞑りますが、限度が有りますからね、くれぐれも注意だけはしといてください」
と言われると、メリーが
「分かりました。では失礼します」
と言い、僕とメリーも学園長室から出た。

「もうっ!お兄ちゃんは、あんな態度は無いでしょ!」
今は寮に行く途中だメリーに怒られている
「ごめん、つい熱が入っちゃった」
と謝ると、メリーは満足げに
「分かってれば良いけど、これからもこの調子だったら、パパに報告するからね」
と言われ、その時だけは従者っぽく
「了解致しました。メアリーお嬢様」
と言い、僕達は寮へと向かう。外はもう暗くなっていた。

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「女子寮はこっちだから、お兄ちゃん明日、学園で」
と言い、メリーは女子寮に行った。
その後、僕も男子寮に向かう途中で1人の男子生徒に
「あれっ?お前…誰だ?見ない顔だな?」
と声を掛けられ
「はい、私は明日からこの学園に編入するル…アルと言います」
と少し間違えそうになりながらも言うと、男子生徒は
「そうだったんだ、あっ、俺はカラル宜しくな」
と言い、僕達は一緒に男子寮に向かった


「ふ~ん、じゃあアルって従者なんだな」
と聞かれ僕は
「はい、そうですが、それがどうしたのでしょうか?」
と僕が聞くとカラルさんは
「なぁ、アルって今12歳だよな?」
と逆に質問で返され取り敢えず
「はい、そうですが?」
と言うと、カラルさんは
「だったら、俺と同い年だからよ、その敬語辞めろよ」
と言われ
「これで良いかな?カラル」
と言うとカラルは満足げに
「おうっ!!」
と言い、親指を立てる
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