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30話 お詫び

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※これから少し学校が忙しくなるので少し投稿ペースが落ちると思います


「決まりましたぁ。」
そう言い、座り込んでたノアは勢いよく立ち上がった。その姿からは王族としての気品や立ち振る舞いなどは微塵も感じず、そんなノアを見て、僕とディーン先生は只只苦笑いを浮かべていた。
「で、一体僕は何をすれば良いの?」
僕が恐る恐るお詫びの内容を訊くと、ノアは楽しそうに笑って
「じゃあ、また私に魔法の授業をして頂けませんか?」
と言われ、僕は少し驚いてた。
(てっきり騎士になって下さいとかだと思ってたけど……まぁ、それで許した貰えるなら良いっか)
「それぐらいだったらまぁ、良いか」
そこから、僕とノアは昼食までの間、空き教室を使って授業をしていた。


「ふ~、これで授業終わるけど、分からないことあった?」
僕が黒板の文字を消しながら、ノアに聞くと
「今の所はありません、師匠」
と言い、ノアを黒板を消すのを手伝ってくれた。
(ここの黒板って大きいから、消すの大変なんだよなぁ)
「ありがとう」
僕がお礼を言うと、ノアを嬉しそうに
「これも、弟子の役目です」
と言って、嬉しそうに黒板を消す


「じゃあ、そろそろ出ようか」
ディーン先生にそう言われ、僕達は誰にも気づかれないように、そっと教室を出た。
「今からは昼食か~、どうしよっかなぁ」
僕がそう言うと、ノアが
「あれ?カラルさんとは一緒に食べないのですか?」
と訊かれ
「う~ん、多分食べ終わった頃だし……でも一応行ってみるよ」
と言い、僕はノアと別れ、急いで食堂へと向かった。


食堂に着くと、まだカラルは残って昼食をとっていた
「あれ、まだ食べてる?珍しいないつもは早いのに」
僕がカラルの所に行こうと、食堂に入った瞬間
(あれっ?何でこんなに視線…いやっ、これは……殺気を感じるんだ?……そう言えば、僕……今はノアを泣かせた事になってるんだった)
殺気を感じながらも、何とかカラルが座っている席に着きカラルに
「ねぇ、カラルゥ~、何であの時も僕を売ったの?」
と訊くと、カラルは
「それは、お前がノア様を泣かせたのが悪いんだろ、それに妙に仲良さそうだったし」
と言われてしまい、僕は
「まぁ、その件はいずれ話すから、今はまだ待ってくれないかな?」
とカラルを目を見て話すと、カラルも
「わぁたよ、でもちゃんと俺にも教えてくれよ」
と納得してくれた。


「じゃあ、僕もなにか頼んでこよ」
と言い、席を立ち何か頼もうとしとき、後ろから
「ねぇ、君って新しく入ってきた。アルって人かな?」
と聞かれ、僕は
「はい。確かに僕がアルですが、どなたでしょうか?」
僕に話しかけてきた人に僕は全く覚えがなく、僕がそう返すと、|何故か(、、)僕を腕を強引に掴み
「じゃあ、行こっか」
と言い、僕はその女の子に引っ張られ、食堂から出た。


そして、僕はまたさっきまで居た空き教室に連れていかれ
「これって一体どういう事ですかね?」
と僕がその女の子に訊くと、女の子は
「ねぇ、君ってメアリーを従者よね?」
と訊かれ
「何故、その事を知っているのですか?」
逆に僕が質問で返すと
「メアリーに直接聞いたのよ、アルって言う従者を連れてきたって。|嬉しそうに(、、)」
と言うと、女の子は僕の制服の襟をつかみ今度はさっきまでとは打って変わって言葉に怒気を込めながら
「従者だったら、何であの子と一緒に居てあげないの!!何で朝あの子と一緒に登校してあげなかったの!!何で朝ノア様と楽しそうに登校してたの!!」
と言われ、返す言葉も無くただ黙って聞いていると
「何で、あの子を…メアリーを悲しませるの?」
と最後にさっきまでの剣幕からは思いもよらない弱々しい声で言われ、最後まで黙っとくつもりだったが、女の子を目を見ると、何故かここで逃げては行けないと言う衝動に駆られ、僕は
「僕は……私はどうやら従者に向かないようです。メアリーお嬢様やウィリアム様の事など考えずに行動して、これが正解なんだと言っていた。偽善者何です。そんな偽善者はメアリーお嬢様の従者する失格すらありません。」
と僕が今思っていること、女の子にではなく、自分に言うと、女の子でも自分でもない、別の人から返事が返ってきた。


「お兄ちゃんはそんな人じゃないよ?」
とメリーは言ってくれた。だけどこれは只の慰めであって、真理では無い。………だから
「いいえ、僕は……私は自分身勝手でメアリーお嬢様を危険な目に合わせる所でした。……正直私はこのまま貴女の従者する事は出来ません。ですから、私は1度お屋敷に戻り、アリアをメアリーお嬢様の従者をなってもらおうと思っております。」
と僕は今自分が考えていた事を全て、メリーに話した。すると
「何で?そんな悲しいこと言うの?お兄ちゃん」 
と涙声に近い声言われ、僕はメリーに何も言えずただ黙っていた
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