男子中学生と宇宙イモムシ

マジカル博士

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宇宙イモムシとの日常

初めての羽化?

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………
………
暗闇の中で意識が目覚める。
ここはあの緑色の物体の中か?
確か我はこの緑色の物体に包まれてしまった筈である。
身動きは出来ない。狭い。
ここから出ようと壁に向かい頭突きをした。
パリッという音と共に少し裂け目が入った。
更に頭突きをした。
更に裂け目が入った。もう少しで出れそうだ。
その更に頭突きをした。すると、








■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


「おぉ…!おぉぉ…!」
裂け目が入り始めて、俺は興奮していた。
どんな蝶が見れるのか。わくわくする。すごく。
更に裂け目が入り、俺も更に興奮した。
「羽化する…羽化するぞ…!」
そして、バキンという音がして蛹の上の部分に穴が開いた。さあ!どんな姿を見せてくれるのかスキャくん!
そして、俺の目に飛び込んだのは













いつものスキャくんの姿だった。


ん?んん?
あるぇー?なんで?
なんで幼虫の時の姿のままなの?
「…うーん?」
「ふぅ…我はどうなっていたんだ?」
「えーと、なんか蛹みたいになってたよ?」
「サナギ?」
「知らないのか…」
「…なにか変か?」
「…えーと、変化ないかんじ?」
「…そろそろサナギとやらの意味を説明してくれないか?」
「分かった。えーと、『蛹は、昆虫の一部のものが、成虫になる寸前にとる、成虫に似た形で、ほとんど動かない一時期を指す。(Wikipedia参照)』」
「セイチュウ?」
「えーと…蛹の次の形態って言えばいいのかな…」
「ふむ、つまり一部の昆虫は幼虫が成虫になる前に蛹になる、ということだな?」
「そゆこと。」
「つまり我は先程まで蛹の状態だったんだな?」
「そう。」
「変化がある筈だが…ないな。」
「うん………って、あれ?なにこの額にあるこの水晶?みたいなの?」
「…?なんだ?」
「なんだろこれ。紫色みたい。一応変化はあったみたい。」
「なんだ…?これは…?」
「うーん、分かんない。」


その時だった。










フワリ

「「!?」」
突然虫かごの中にあった木の枝が空中に浮かんだ。
「え…え…?」
「なんだ?なにが起こっている?」
「え…浮いた?」
勿論、スキャくんが持ち上げている訳ではない。
「スキャくん…なにしたの…?」
「なにもしてないが…」
「あれ、額の水晶が…輝いている…?」
「む…?」
「もしかして…この水晶が…となると…」
「どういうことだ?」
「………」
……………水晶が原因なのは確かだ。
ここで一つ、仮説を立てよう。もし、スキャくんが今回の羽化?で超能力を手に入れたとしたら?いや、そもそもテレパシーという超能力が元からあるわ。
………だとしても水晶が原因ならば今回の件でスキャくんは何かしらの新しい超能力を手に入れたことになる。
浮いた…ということは、サイコキネシスかもしれない。
羽化?をするたびに新しい超能力を覚える…そう考えると今後も何度も蛹化?して羽化?するのだろう。ならば…

「スキャくん、この鉛筆を浮かせてみて。」
「…?」
「多分、今回の件でスキャくんは新しい超能力、つまり『サイコキネシス』。イコール、物を触らずに浮かせたり動かすことが出来る能力を手に入れたんだと思う。」
「…そうか。試してみるとしよう。」
「鉛筆はこれだから。確信を得たいんだ。」

フワリ

俺の予想通り、鉛筆が空中に浮いた。

「…やっぱり。」
「…やはり、この水晶が原因なのか?」
「そうだと思う。」
ギュゥ~
「…腹が減ったな」
「…持ってくるね」




「そういえば、さっきのどうやって浮かせたの?」
「念じてみたら浮いた。」
「そうなんだね…」
「…やはり、この肉はうまいな。」
「どうも。」
「明日、外に行って見たい。」
「明日土日だし…行こっか!」
「決まりだな。忘れないでくれよ。」
「はいはい。…ふぁ~」
「眠いのか?」
「ちょっとね。」
「寝たらどうだ?明日はガッコーとやらは休みなのだろう?」
「うーん、じゃぁお風呂入って、夕ご飯食べたら寝るね。」
「分かった。」

~次の日~

「いってきまーす」
「いってらっしゃい」
今日は平年より暑いらしい。
スキャくんは大丈夫だろうか?
「タイチよ…何故こんなに暑いのだ…?」
「夏が近づいているのかな。」
「この惑星は夏季に入るのだな。」
「そうだね。梅雨が明けてからだけど。」
「どこに行くか?」
「川沿いを歩こうよ。」
「分かった。」
そして、スキャくんを頭の上に乗せたまま、青信号の横断歩道を渡り川沿いの方向に行こうとした












その時、














パァァーーーーー!!!
「え?」
突然、トラックがブレーキもせずに突っ込んできたのだ。トラックはクラクションを鳴らしながらこちらへ高速で向かってくる。その時、俺は突然のことで腰を抜かしてしまい、動けなくなっていた。
死んだ、と思ったが
トラックが突然、紫色のオーラみたいなものを放ち、
トラックは俺の目と鼻の先で停止した。
「た、助かった…?」
その時、なにかがポロリと頭から落ちたのだ。


それは、スキャくんだった。

「スキャくん!?大丈夫!?」
発熱を起こしているようだ。
そして、苦しそうで汗だくの顔だ。
「スキャくん!どうしたの!?」
「頭が…痛い…」
「あとは?!」
「息を…するのが…やっとだ……」
「家で様子を見よう…!」

その後、家に帰り冷水で熱を引かせた。
スキャくんは数時間で治った。
「スキャくん…もしかしてだけど…トラックを止めてくれたのって…」
「…ああ、我のサイコキネシスとやらで止めたのだ。ただ、使いすぎるとさっきみたいになるようだな。」


その後、警察から電話がありなんでも、あのトラックはブレーキが壊れていたらしい。
取り敢えず、俺はスキャくんに助けられたことを大切に思っている。なぜならば、それだけお互いを大切に思っていると思うからだ。
今日は散々だったな…明日はどうしようか…

次回へ続く。
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