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宇宙イモムシとの日常
過去のキオクと…
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ある5月の夜
………ここは夢の中だろうか?
一つの惑星が見える。
そこには飯が大量にいた。
惑星に突っ込み、地面を抉る。
逃げ惑う人々。
悲鳴を上げ、泣き叫び、困惑し、絶望して、
人々を食い散らかして、滅亡させて、それでも腹は満たされない。
「ギュビ~…(コッチニモウマソウナヤツラガイル…)」
空腹を満たし、満たして、それでも満たされず、
心の奥底で罪悪感が蓄積されていく。
「■✛✰✬✔❖✥♥!?(なんなんだよアイツ!?)」
「✤✞✕✛✟♀✛?!(あれって芋虫?!)」
「✕✣♢✟✓!!!(いやァァァ!!!)」
鋭い二本の血塗れの牙を剥き出し、次の惑星へ。
銃声が響き渡る。
兵士を食って、戦車をぶち壊し、建物も破壊して、
それでも、まだまだ満たされない空腹感。
油断したのだろうか。
目に銃弾が命中する。抉られる自分の目玉。
剥き出しになる中の肉。飛び散る血飛沫。
怒りに任せ、暴れる。
全てを食い散らかし破壊して。
何もかも全て食って食って食いまくった。
気がつくと、我は別の銀河にいた。
でも、ここの惑星は自分より遥かに大きい惑星ばかりだ。そして、ある惑星を見つけた。
海があって、雲があって、文明がある。
地面に突っ込んだ。しかし、地面はびくともしなかった。口を怪我した。
そして、絶望した。この惑星の生命体は我より遥かに大きい。その光景に圧巻されていたら、何かに潰された。そして、死んだ。
「ウアァァァァァァァァァァ!!??」
我は突然のことで飛び起きた。
「ハァ…ハァ…夢、か…」
いつも見る景色。木造の床。白い壁。飾られた家具。
そのいつもの光景を見て我はほっとした。
タイチはまだ起きてないようだ。
起こしてしまったかと思ったが、そうでもないらしい。無意識に胸に手を当てる。心臓が脈を打っている。大丈夫だ、我は生きている。
「…なんだったんだ?」
あの夢は…
…なんだったのだろう?
今日はニチヨウビというらしい。
ガッコーとやらは休みらしい。
でも…あの夢の正体は……
突然、視界がぼやける。
眠いのかと思ったが、そうではないらしい。
机の上から降りて、眠っているタイチの元へ行く。
タイチはすうすう寝息を立てて眠っている。
そして、タイチの腹の上に乗った。
タイチの腹に顔を伏せる。
…なぜ、我は泣いているのか?
久々に泣いたような気がする。
……………
「命というものは……重いのだな……」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■
「んん…なんか重い…」
お腹の上に何かが乗っている。
スキャくんだ。
そのまま寝ているようだ。
「…どうしたんだろう?」
取り敢えず、机の上に戻した。
そして、服の一部が少し濡れていることに気がついた。スキャくんのよだれだろうか?
たまによだれを垂らしながら寝ていることがあるからなぁ。それで机に置いてあった学校のプリントが濡れていたことがあったし。
「今日はちょっと遠くまで行こうかな。」
数十分後
「ごちそうさまでした。」
朝ごはんを食べ終え、皿を片付けて洗い、リビングを後にする。スキャくんは…
「あ、起きたんだ。おはよう。」
「ん…と、オハヨウ…」
「そういえば、なんで俺の腹の上にいたの?」
「………気にしなくていい。」
「………?」
「今日もどこかに行くのか?」
「そうだね。今日はちょっと遠くに行こうかな。」
「昨日、トラックとやらに潰されかけたのにか?」
「う……ま、まあ車さえ気をつければ大丈夫でしょ…」
「ならいいんだがな。」
しかし、この時俺は少し嫌な予感がしていた…
「いってきまーす」
「いってらっしゃい」
玄関の扉を開ける。
階段を下る。
川沿いの道路に出る。
「えーっと…まずはあの橋まで行こうかな。」
「あそこか。」
「それじゃ、行ってみよう!」
……………
……………
「あれ?スキャくん?」
事件は起こった。
「あれ??スキャくん??」
慌てて頭を撫で回す。
いない。
「え?スキャくん?」
「我はここだぁー!!!」
「え?」
テレパシーが聞こえてきた方向を向くと、そこには
カラスがスキャくんを足で掴みながら飛んでいく姿があった。
「スキャくん!?」
「助けてくれぇーー!!!!!」
「ま、待って…!」
「おい!強く掴むなぁ!」
「待って…まっ、あぁっ!」
ズサー
「っ~!こ、転んだ…」
「カーカー!」
「まっ…待って…下さい…はぁ…はぁ…」
そして、体力が尽きて地面に這いつくばっている俺はそのまま国道の方向へ飛んでいくスキャくんを掴んだカラスを見るだけしか出来なかった。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
バサバサ
ポイッ
「ぶへっ!」
「カー!」
「わ、我をどうする気だ…!」
「…」
「答えろ!」
「カーカー!」
「我に通じる言葉で言え…!」
「………」
「何か言え!」
「…面倒な芋虫だねぇ」
「…は?」
「覚えてないよね。僕はねただのカラスじゃないんだよ。君みたいな芋虫はこの惑星にもいるんだね。」
「な、何を言っているんだ?」
「僕の名前は、『カイット』。誰だか分からないよね?」
「お前は何者だ…?ただのカラスとやらではないと?」
「カラスも分からないの?まぁ、いいか。メトロノス銀河って知ってるよね?」
「!?」
「驚いているみたいだね。メトロノス銀河は君の元故郷。君のようなスペース·キャタピラーはメトロノス銀河で生まれるんだ。」
「なぜ…メトロノス銀河を知っている…?」
「なんでって…そりゃぁ、僕もメトロノス銀河から来たからさ。」
「!!??」
「僕にも超能力があるからねぇ。僕の能力は予知だよ。君の事を予知して、ここまで来たんだよ。大変だったなぁ。」
「ところで、お前はメトロノス銀河から来たのだろう?なぜ我みたい小さくないのか?」
「メトロノス銀河では僕は君にとっては天敵だからねぇ。メトロノス銀河の食物連鎖の最頂点はこの僕さ。」
「我をどうする気だ!」
「君には君のことを心配しているご主人がいるみたいだからねぇ。帰してあげるよ。今回は話がしたくて君を攫ったんだよ。」
「そ、そうか。我を食べる気はないのだな?」
「ないよぉ。この惑星は君より美味しいものが沢山あるからねぇ。」
「それより、早く帰してくれ。タイチがきっと心配している。」
「分かった分かった。それじゃ、背中に乗って。」
「…分かった。」
バサバサバサバサ
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
「うっ…うぐっ……」
スキャくんが……鳥に連れ去られてしまった………
畜生!!あの●●●●●●カラスがぁ!!!
絶対に許さないぃ……!
悲しみより怒りがこみ上げてくる。
バサバサバサバサ
…?
バサバサバサバサ
「ただいま戻ったぞ。」
「…!」
「心配をかけてしまってすまなかった。」
「ズギャぐん゛~~!!!よ゛がっだ~~!!!」
「本当にすまなかった…」
その後、スキャくんから事情を聞き安心した自分だった。
次回へ続く。
………ここは夢の中だろうか?
一つの惑星が見える。
そこには飯が大量にいた。
惑星に突っ込み、地面を抉る。
逃げ惑う人々。
悲鳴を上げ、泣き叫び、困惑し、絶望して、
人々を食い散らかして、滅亡させて、それでも腹は満たされない。
「ギュビ~…(コッチニモウマソウナヤツラガイル…)」
空腹を満たし、満たして、それでも満たされず、
心の奥底で罪悪感が蓄積されていく。
「■✛✰✬✔❖✥♥!?(なんなんだよアイツ!?)」
「✤✞✕✛✟♀✛?!(あれって芋虫?!)」
「✕✣♢✟✓!!!(いやァァァ!!!)」
鋭い二本の血塗れの牙を剥き出し、次の惑星へ。
銃声が響き渡る。
兵士を食って、戦車をぶち壊し、建物も破壊して、
それでも、まだまだ満たされない空腹感。
油断したのだろうか。
目に銃弾が命中する。抉られる自分の目玉。
剥き出しになる中の肉。飛び散る血飛沫。
怒りに任せ、暴れる。
全てを食い散らかし破壊して。
何もかも全て食って食って食いまくった。
気がつくと、我は別の銀河にいた。
でも、ここの惑星は自分より遥かに大きい惑星ばかりだ。そして、ある惑星を見つけた。
海があって、雲があって、文明がある。
地面に突っ込んだ。しかし、地面はびくともしなかった。口を怪我した。
そして、絶望した。この惑星の生命体は我より遥かに大きい。その光景に圧巻されていたら、何かに潰された。そして、死んだ。
「ウアァァァァァァァァァァ!!??」
我は突然のことで飛び起きた。
「ハァ…ハァ…夢、か…」
いつも見る景色。木造の床。白い壁。飾られた家具。
そのいつもの光景を見て我はほっとした。
タイチはまだ起きてないようだ。
起こしてしまったかと思ったが、そうでもないらしい。無意識に胸に手を当てる。心臓が脈を打っている。大丈夫だ、我は生きている。
「…なんだったんだ?」
あの夢は…
…なんだったのだろう?
今日はニチヨウビというらしい。
ガッコーとやらは休みらしい。
でも…あの夢の正体は……
突然、視界がぼやける。
眠いのかと思ったが、そうではないらしい。
机の上から降りて、眠っているタイチの元へ行く。
タイチはすうすう寝息を立てて眠っている。
そして、タイチの腹の上に乗った。
タイチの腹に顔を伏せる。
…なぜ、我は泣いているのか?
久々に泣いたような気がする。
……………
「命というものは……重いのだな……」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■
「んん…なんか重い…」
お腹の上に何かが乗っている。
スキャくんだ。
そのまま寝ているようだ。
「…どうしたんだろう?」
取り敢えず、机の上に戻した。
そして、服の一部が少し濡れていることに気がついた。スキャくんのよだれだろうか?
たまによだれを垂らしながら寝ていることがあるからなぁ。それで机に置いてあった学校のプリントが濡れていたことがあったし。
「今日はちょっと遠くまで行こうかな。」
数十分後
「ごちそうさまでした。」
朝ごはんを食べ終え、皿を片付けて洗い、リビングを後にする。スキャくんは…
「あ、起きたんだ。おはよう。」
「ん…と、オハヨウ…」
「そういえば、なんで俺の腹の上にいたの?」
「………気にしなくていい。」
「………?」
「今日もどこかに行くのか?」
「そうだね。今日はちょっと遠くに行こうかな。」
「昨日、トラックとやらに潰されかけたのにか?」
「う……ま、まあ車さえ気をつければ大丈夫でしょ…」
「ならいいんだがな。」
しかし、この時俺は少し嫌な予感がしていた…
「いってきまーす」
「いってらっしゃい」
玄関の扉を開ける。
階段を下る。
川沿いの道路に出る。
「えーっと…まずはあの橋まで行こうかな。」
「あそこか。」
「それじゃ、行ってみよう!」
……………
……………
「あれ?スキャくん?」
事件は起こった。
「あれ??スキャくん??」
慌てて頭を撫で回す。
いない。
「え?スキャくん?」
「我はここだぁー!!!」
「え?」
テレパシーが聞こえてきた方向を向くと、そこには
カラスがスキャくんを足で掴みながら飛んでいく姿があった。
「スキャくん!?」
「助けてくれぇーー!!!!!」
「ま、待って…!」
「おい!強く掴むなぁ!」
「待って…まっ、あぁっ!」
ズサー
「っ~!こ、転んだ…」
「カーカー!」
「まっ…待って…下さい…はぁ…はぁ…」
そして、体力が尽きて地面に這いつくばっている俺はそのまま国道の方向へ飛んでいくスキャくんを掴んだカラスを見るだけしか出来なかった。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
バサバサ
ポイッ
「ぶへっ!」
「カー!」
「わ、我をどうする気だ…!」
「…」
「答えろ!」
「カーカー!」
「我に通じる言葉で言え…!」
「………」
「何か言え!」
「…面倒な芋虫だねぇ」
「…は?」
「覚えてないよね。僕はねただのカラスじゃないんだよ。君みたいな芋虫はこの惑星にもいるんだね。」
「な、何を言っているんだ?」
「僕の名前は、『カイット』。誰だか分からないよね?」
「お前は何者だ…?ただのカラスとやらではないと?」
「カラスも分からないの?まぁ、いいか。メトロノス銀河って知ってるよね?」
「!?」
「驚いているみたいだね。メトロノス銀河は君の元故郷。君のようなスペース·キャタピラーはメトロノス銀河で生まれるんだ。」
「なぜ…メトロノス銀河を知っている…?」
「なんでって…そりゃぁ、僕もメトロノス銀河から来たからさ。」
「!!??」
「僕にも超能力があるからねぇ。僕の能力は予知だよ。君の事を予知して、ここまで来たんだよ。大変だったなぁ。」
「ところで、お前はメトロノス銀河から来たのだろう?なぜ我みたい小さくないのか?」
「メトロノス銀河では僕は君にとっては天敵だからねぇ。メトロノス銀河の食物連鎖の最頂点はこの僕さ。」
「我をどうする気だ!」
「君には君のことを心配しているご主人がいるみたいだからねぇ。帰してあげるよ。今回は話がしたくて君を攫ったんだよ。」
「そ、そうか。我を食べる気はないのだな?」
「ないよぉ。この惑星は君より美味しいものが沢山あるからねぇ。」
「それより、早く帰してくれ。タイチがきっと心配している。」
「分かった分かった。それじゃ、背中に乗って。」
「…分かった。」
バサバサバサバサ
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
「うっ…うぐっ……」
スキャくんが……鳥に連れ去られてしまった………
畜生!!あの●●●●●●カラスがぁ!!!
絶対に許さないぃ……!
悲しみより怒りがこみ上げてくる。
バサバサバサバサ
…?
バサバサバサバサ
「ただいま戻ったぞ。」
「…!」
「心配をかけてしまってすまなかった。」
「ズギャぐん゛~~!!!よ゛がっだ~~!!!」
「本当にすまなかった…」
その後、スキャくんから事情を聞き安心した自分だった。
次回へ続く。
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