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第7章 改変された世界
第343話 ネタ要員は大変なんです
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「アイン・アール首長国の姫だったか? 次の奴は」
「ええ、第3姫のフィルヤールです」
魔道車の後部座席でメシューゼラの腰に手を回しながら、次の女の確認をした。
メシューゼラは白髪で膝まであるロングストレート、前髪は目の上で切りそろえられているが左側が少し黒く染めてある。
元売春婦にしては清楚な雰囲気があり、本当に稼ぎ頭なのかと疑問が湧いて来る。
スタイルは良く、腰はくびれ、細い足はスラリと長く、程よい肉付きでCかDカップの胸はツンと上を向いている。
首都に入り城に向けてまっすぐ進んでいくのだが、毎度毎度姫様に会うのにアポイントも何も取っていない。
だから当然追い返されるのだが……魔道車から降りた修斗は、面倒くさそうに門番を殺そうと……
「運命の人、みーっけた!!」
後ろから何者かが飛びついてきた。
首に抱き付いたかと思うと、そのままおんぶされるように抱き付き、離れようとしない。
「ねぇねぇアナタ! カッコイイし強そうだし頭も良さそう! ウチと結婚しない?」
何者が抱き付いているのかと背中を見ると、そこには黒く長い髪をポニーテールにしているが、毛先側の半分ほどがピンクに染められている。
濃い青色のビキニの様な格好で、頭には正面に宝石がはめられた金のサークレットを付けており、細かい金色の鎖が何本も垂れ下がっていた。
ポニーテールのあたりから紫色の薄いベールが胸のあたりまでかかっているが、少しゆったりとしたズボンもスケスケの紫色だ。
「何者だ、お前は……グッ!!」
「いったーい! 何よ何よ! あんで頭が痛くなんのー! キャー!」
背中に居た女は地面に落ち、頭を抱えてうずくまっていた。
「くぅぅ……まさかこの女……フィルヤールか!」
「あ、あれ? シュウト? わーい! シュウトが私をもらいに来てくれたー!」
「お前はいらん、国に残ってろ」
「あんでそんな酷い事ゆーかな! ウチは絶対について行くかんね!」
どうせ姫なんだから簡単には付いてこれないだろう、とタカを括っていたが、何と簡単に国外へ行く事を許可されてしまった。
国では邪魔者扱いされていたのだろうか?
以前ならば放置して帰るのだが、せっかく見つけたのだからと夜は存分に楽しみ、気が付いたら一緒にロールドルフ国へと帰る事になっていた。
ロールドルフ国へ戻ると、何故か死刑が執行されようとしていた。
どうやら王族殺しで捕らえられ、今まさに首を切り落とされようとしている。
「おい、何があった?」
「ん? ああ、旅人かい? あの男があろう事か4女傑を暗殺しようとしたんだ! ロールドルフの至宝を暗殺しようなんてとんでもない奴だ!」
群がる民衆の1人に聞くと、暗殺者の所属は不明らしいが、過去にも暗殺歴があるようだ。
4女傑どころか、修斗の女が毒などで倒されるはずがなく、全く興味がなさそうに広場を後にする。
「お帰りなさいませシュウト様。食事になさいますか? お風呂になさいますか? それとも わ・た・く・し になさいますか?」
城に用意された修斗の部屋に入ると、裸エプロン姿のルルナラが待っていた。
何も言わずに胸だけをひと揉みしてソファーに座るのだが、何故かルルナラはフィルヤールに向けて火花を散らしていた。
「あらあら、シュウト様に速攻で捨てられたフィルヤール様ではございませんか。今回は何日で捨てられるのでございましょうか」
「な、なに言ってるかな! ウチは捨てられたんじゃないの、一緒に居るとシュウトがウチに依存するから距離を置いただけなの!」
ルルナラとフィルヤールがバチバチを火花を散らしている。
どうやら似た立ち位置の為、自分の領域を犯されないように牽制しているようだ。
修斗的にはどうでもいい立ち位置だが。
「そう言えば死刑が行われていたな。相手はどこの国だ?」
「トナリのババラマ国みたいデス。少しマエから計画していたヨウデス」
キャロルが紅茶を入れながら答える。
どうやらロールドルフ国は4女傑のお陰で繁栄しているが、あまり仲の良くないババラマ国は富を吸収されているようだ。
冒険者が流れ、商人も流れ、農業でも勝てず……戦争になったら勝てないが、せめて一矢報いたかったようだ。
その一矢報いる事も出来なかったが、市民に公表していないという事は、何か考えがあるのだろう。
「そっちはさっさと終わらせろ。俺は異世界におもむき、残りの女を集める準備をする」
「ええ、第3姫のフィルヤールです」
魔道車の後部座席でメシューゼラの腰に手を回しながら、次の女の確認をした。
メシューゼラは白髪で膝まであるロングストレート、前髪は目の上で切りそろえられているが左側が少し黒く染めてある。
元売春婦にしては清楚な雰囲気があり、本当に稼ぎ頭なのかと疑問が湧いて来る。
スタイルは良く、腰はくびれ、細い足はスラリと長く、程よい肉付きでCかDカップの胸はツンと上を向いている。
首都に入り城に向けてまっすぐ進んでいくのだが、毎度毎度姫様に会うのにアポイントも何も取っていない。
だから当然追い返されるのだが……魔道車から降りた修斗は、面倒くさそうに門番を殺そうと……
「運命の人、みーっけた!!」
後ろから何者かが飛びついてきた。
首に抱き付いたかと思うと、そのままおんぶされるように抱き付き、離れようとしない。
「ねぇねぇアナタ! カッコイイし強そうだし頭も良さそう! ウチと結婚しない?」
何者が抱き付いているのかと背中を見ると、そこには黒く長い髪をポニーテールにしているが、毛先側の半分ほどがピンクに染められている。
濃い青色のビキニの様な格好で、頭には正面に宝石がはめられた金のサークレットを付けており、細かい金色の鎖が何本も垂れ下がっていた。
ポニーテールのあたりから紫色の薄いベールが胸のあたりまでかかっているが、少しゆったりとしたズボンもスケスケの紫色だ。
「何者だ、お前は……グッ!!」
「いったーい! 何よ何よ! あんで頭が痛くなんのー! キャー!」
背中に居た女は地面に落ち、頭を抱えてうずくまっていた。
「くぅぅ……まさかこの女……フィルヤールか!」
「あ、あれ? シュウト? わーい! シュウトが私をもらいに来てくれたー!」
「お前はいらん、国に残ってろ」
「あんでそんな酷い事ゆーかな! ウチは絶対について行くかんね!」
どうせ姫なんだから簡単には付いてこれないだろう、とタカを括っていたが、何と簡単に国外へ行く事を許可されてしまった。
国では邪魔者扱いされていたのだろうか?
以前ならば放置して帰るのだが、せっかく見つけたのだからと夜は存分に楽しみ、気が付いたら一緒にロールドルフ国へと帰る事になっていた。
ロールドルフ国へ戻ると、何故か死刑が執行されようとしていた。
どうやら王族殺しで捕らえられ、今まさに首を切り落とされようとしている。
「おい、何があった?」
「ん? ああ、旅人かい? あの男があろう事か4女傑を暗殺しようとしたんだ! ロールドルフの至宝を暗殺しようなんてとんでもない奴だ!」
群がる民衆の1人に聞くと、暗殺者の所属は不明らしいが、過去にも暗殺歴があるようだ。
4女傑どころか、修斗の女が毒などで倒されるはずがなく、全く興味がなさそうに広場を後にする。
「お帰りなさいませシュウト様。食事になさいますか? お風呂になさいますか? それとも わ・た・く・し になさいますか?」
城に用意された修斗の部屋に入ると、裸エプロン姿のルルナラが待っていた。
何も言わずに胸だけをひと揉みしてソファーに座るのだが、何故かルルナラはフィルヤールに向けて火花を散らしていた。
「あらあら、シュウト様に速攻で捨てられたフィルヤール様ではございませんか。今回は何日で捨てられるのでございましょうか」
「な、なに言ってるかな! ウチは捨てられたんじゃないの、一緒に居るとシュウトがウチに依存するから距離を置いただけなの!」
ルルナラとフィルヤールがバチバチを火花を散らしている。
どうやら似た立ち位置の為、自分の領域を犯されないように牽制しているようだ。
修斗的にはどうでもいい立ち位置だが。
「そう言えば死刑が行われていたな。相手はどこの国だ?」
「トナリのババラマ国みたいデス。少しマエから計画していたヨウデス」
キャロルが紅茶を入れながら答える。
どうやらロールドルフ国は4女傑のお陰で繁栄しているが、あまり仲の良くないババラマ国は富を吸収されているようだ。
冒険者が流れ、商人も流れ、農業でも勝てず……戦争になったら勝てないが、せめて一矢報いたかったようだ。
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