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家族
61 りんごパンの人
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「ここがリザ……」
「ああ、この大陸一の穀倉地帯だ。どこまでもどこまでも麦畑が続いている」
「ふわぁ……」
麦はまだ青い物と色づいて来た物、もう実っている物。植えている場所によって違っていた。見渡す限りの麦畑に俺は感動した。
「平和だよな……これが全部踏み荒らされていた時代もあったらしい。とんでもない事だ」
俺達は街に入るための検問の列に馬車ごと並ぶ。俺もギアナ様も商人としての通行書をしっかり持っているので何も怖い事はない。順番を待つ荷馬車の後ろに二人並んで座る。
「ねえ、ここで小麦を買いましょう。ひきたての小麦でパンを焼いたら美味しそうです!」
「ああ!そうだなぁ。リザは小麦の製品が色々美味いし、少しくらいはゆっくりしたいよな」
そう言えば……俺のアイテムボックスに……入ったままだ!
「あ、あは!お母様が焼いてくれたりんごパンがまだ入ったままでした。美味しい小麦で焼いたらもっと美味しいんだろうなー!」
「りんごパン?りんごでも入ってんのか?」
不思議そうにアイテムボックスを覗き込むギアナ様。中って見えるのかな??
とりあえず、偽装した鞄から出すふりをしてりんごパンを取り出した。
「食べてみてください。まだふわふわですよ」
流石時間がとまるボックス!焼き立ての匂いすらしそうなほんのりあったかいりんごパンをギアナ様に差し出す。
「?!リト、これ……危険な奴だぞ?なんだこの匂いと柔らかさ!あり得なくないか?!」
「食べてみてくださいよ、お母様の手作りなんですよ」
俺も自分の分を取り出してふわっと2つに割った。んーーー!りんごの良い匂い!そう言えば最近使ってなかったな!ウィリペディア!あれがなくても大丈夫な生活をさせて貰ってたからなぁ。
随分贅沢なことです。ありがとう、旦那様……うふふ!
大きな口で柔らかいパンにムシャッと噛みつくギアナ様を見る。柔らか過ぎて食べづらいのかな!
「売れる……これは売れる……。パン?いや、菓子……違うな貴族だろう。上品な味わいだ……いける、いけるな……」
あ、頭の中で計算してる!真剣に金勘定している顔もかっこいいから困るんだよねー!もう!
すっかり夢中になっているギアナ様の横で俺はもぐもぐとパンを食べる。懐かしいなー早くみんなに会いたいなー。
「なあ!なあなあ!それ!それ!兄弟のりんごパンだろ!兄ちゃん!」
並んでいる列の後ろから声が飛んで来た。ん?誰かな?ギアナ様も顔を上げる。
見た事が……あるような……?
「兄ちゃん!1番上の兄ちゃんだろ!うおーーー!無事だったんだなーー!良かった!良かったよーーー!」
行商人らしき男は走って来て、俺の肩をバンバン叩いた。
「良かった!本当に!!妹達はルシリア様んちにいるぜ!向かうとこか!だよなーだよなー!早く行ってかーちゃんを安心させてやんなきゃな!」
「えっと……えっと……?」
「俺だよ!馬車で一緒だったりんごパン大好き行商人!あの後おめーの妹と弟達が逃げるのをちょっとだけ手伝ったんだぜ!」
あーー!いたかも!え?カレン達が逃げるのを手伝ったって……?!俺が斬られた後のことかな!
「く、詳しく!詳しく教えて貰えませんか!!」
「良いぜ!でもりんごパン、くれるよな!?」
「どうぞ!」
俺はさっとりんごパンを取り出した。
「ああ、この大陸一の穀倉地帯だ。どこまでもどこまでも麦畑が続いている」
「ふわぁ……」
麦はまだ青い物と色づいて来た物、もう実っている物。植えている場所によって違っていた。見渡す限りの麦畑に俺は感動した。
「平和だよな……これが全部踏み荒らされていた時代もあったらしい。とんでもない事だ」
俺達は街に入るための検問の列に馬車ごと並ぶ。俺もギアナ様も商人としての通行書をしっかり持っているので何も怖い事はない。順番を待つ荷馬車の後ろに二人並んで座る。
「ねえ、ここで小麦を買いましょう。ひきたての小麦でパンを焼いたら美味しそうです!」
「ああ!そうだなぁ。リザは小麦の製品が色々美味いし、少しくらいはゆっくりしたいよな」
そう言えば……俺のアイテムボックスに……入ったままだ!
「あ、あは!お母様が焼いてくれたりんごパンがまだ入ったままでした。美味しい小麦で焼いたらもっと美味しいんだろうなー!」
「りんごパン?りんごでも入ってんのか?」
不思議そうにアイテムボックスを覗き込むギアナ様。中って見えるのかな??
とりあえず、偽装した鞄から出すふりをしてりんごパンを取り出した。
「食べてみてください。まだふわふわですよ」
流石時間がとまるボックス!焼き立ての匂いすらしそうなほんのりあったかいりんごパンをギアナ様に差し出す。
「?!リト、これ……危険な奴だぞ?なんだこの匂いと柔らかさ!あり得なくないか?!」
「食べてみてくださいよ、お母様の手作りなんですよ」
俺も自分の分を取り出してふわっと2つに割った。んーーー!りんごの良い匂い!そう言えば最近使ってなかったな!ウィリペディア!あれがなくても大丈夫な生活をさせて貰ってたからなぁ。
随分贅沢なことです。ありがとう、旦那様……うふふ!
大きな口で柔らかいパンにムシャッと噛みつくギアナ様を見る。柔らか過ぎて食べづらいのかな!
「売れる……これは売れる……。パン?いや、菓子……違うな貴族だろう。上品な味わいだ……いける、いけるな……」
あ、頭の中で計算してる!真剣に金勘定している顔もかっこいいから困るんだよねー!もう!
すっかり夢中になっているギアナ様の横で俺はもぐもぐとパンを食べる。懐かしいなー早くみんなに会いたいなー。
「なあ!なあなあ!それ!それ!兄弟のりんごパンだろ!兄ちゃん!」
並んでいる列の後ろから声が飛んで来た。ん?誰かな?ギアナ様も顔を上げる。
見た事が……あるような……?
「兄ちゃん!1番上の兄ちゃんだろ!うおーーー!無事だったんだなーー!良かった!良かったよーーー!」
行商人らしき男は走って来て、俺の肩をバンバン叩いた。
「良かった!本当に!!妹達はルシリア様んちにいるぜ!向かうとこか!だよなーだよなー!早く行ってかーちゃんを安心させてやんなきゃな!」
「えっと……えっと……?」
「俺だよ!馬車で一緒だったりんごパン大好き行商人!あの後おめーの妹と弟達が逃げるのをちょっとだけ手伝ったんだぜ!」
あーー!いたかも!え?カレン達が逃げるのを手伝ったって……?!俺が斬られた後のことかな!
「く、詳しく!詳しく教えて貰えませんか!!」
「良いぜ!でもりんごパン、くれるよな!?」
「どうぞ!」
俺はさっとりんごパンを取り出した。
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